スピッツの特徴は?
早速スピッツについて皆さんに知って頂きたいのですが、まずはスピッツの特徴からお話していきましょう!
◆原産国
日本
◆グループ
5グループ(スピッツ&プリミティブタイプ)
◆体高
30~38cm メスはオスよりやや小さい体高となります。
◆体重
9~11kg
スピッツは体高より体長の方がやや長くなっています。
何と言ってもスピッツの第一の特徴としては、「真っ白な被毛」に「尖ったマズル」です。
耳は立ち耳で頭部はバランスが良い大きさです。ストップは明瞭ですが滑らかで、目はアーモンド形をしています。
スピッツの歴史は?
1920年頃に日本スピッツの祖先犬だろうと思われる犬が日本国内に入ってきたと言われています。
この時の日本スピッツの祖先犬は詳しい情報が残っていないため、「ホワイトスピッツ」という事しかわからないそうです。
当時は洋犬がまだ珍しかったため、そのような情報で留まっていましたが、その後にアメリカ・ロシア・カナダからも輸入されたため、1930年頃には日本国内でも繁殖がされるようになっていきました。
日本スピッツはその見た目から、ジャーマン・スピッツの白毛種かボルピノ・イタリアーノ(イタリアン・スピッツ)が元になっているのではないかと言われています。
また、現在の日本スピッツとなるまでの間にサモエドも入っているとされていますが、どこでいつサモエドとの交配がされたのかということは詳しく分かっていません。
スピッツのイメージ「無駄吠えが多い犬種」というのは、ジャーマン・スピッツやボルピノ・イタリアーノの特徴とも一致している事から、これらの犬種が日本スピッツの基礎となった犬ではないかと考えられている大きな理由の一つです。
戦後の昭和30年頃に入ると高度成長期が始まり、日本スピッツの人気が高まりました。すると日本スピッツのブームが起こり、それに便乗した人などによる乱繁殖によって日本スピッツの頭数は急激に増加しました。
ブームによって日本スピッツの頭数が増え、知識・経験の無い人が犬の飼い方を知らないまま飼う事が多くなったために「スピッツは警戒心が強い」という犬種特有の理解が得られませんでした。
そのため、警戒心が強い事から来る「吠え」が、「一日中吠えているうるさい犬」という評判とともに世間に広がってしまったのです。
すると日本スピッツの爆発的ブームはあっという間に終わってしまいました。
ブームのピーク時はJKCの犬種別登録数No.1という人気を得ていましたが、ブームが去ってしまった後では犬種別登録数は20~30位となっています。
しかし、ブームが去った後もスピッツの犬種愛好家の方達の努力によって選択繁殖が行なわれていった結果、現在では警戒心が過剰ではなく、穏やかな性格のスピッツへとなりました。
スピッツの性格は?
次に、スピッツの性格をご紹介します!一般的にスピッツの性格は以下に当てはまると言われています。
・活発
・遊び好き
・好奇心旺盛
・警戒心が強い
・明朗
・利口
・感覚が鋭い
好奇心は強く遊び好きな性格ですが、警戒心が強いという一面を持ち合わせているため、無駄吠えが多くなりがちな犬種でもあります。
一般的に「スピッツは無駄吠えが多い」というイメージが強く広まっていますが、最近の傾向では穏やかで物静かな性格のスピッツも多くなってきているため、きちんとした環境を整えてあげればそこまで大騒ぎはしないでしょう。
他の動物や飼い主以外の人間とも仲良くする事が出来るので、多頭飼いにも向いています。
スピッツの飼い方は?
スピッツの基本的な事はお分かりいただけましたか?
他の犬種でもそうですが、犬種が違えば飼い方やしつけ方も変わってきます。スピッツにはスピッツに合った飼い方をした方がより良いですよね。
そこで、スピッツの飼い方も伝授していきたいと思います!
◆運動でストレス発散!
スピッツは活発で遊び好きな性格の犬なため、毎日の運動が必要となります。そのため、毎日の散歩は1回30分以上、1日2回は必要となってきます。
運動を十分にする事によってストレスが軽減され、精神的にも安定しますから、無駄吠えの抑制にもなります。
◆落ち着いた環境を作る事が重要!
現在のスピッツは昔のスピッツとは異なり、過剰な警戒心はなく穏やかな性格となりました。
しかし、どんなに穏やかな性格になったとは言え、落ち着かなく興奮しやすい環境で飼育してしまうと、神経質で興奮しやすく、吠えやすい犬になってしまいます。そのため、「落ち着いた環境を作ってあげる」という事が重要です。
また、環境が変わったり、周囲の状況が変化しても動じない性格の犬にするためには、様々な場所・物・音・人・匂いに触れ、環境の変化に慣れさせてあげる必要があります。
社会化期には色々な場所へ連れて行ってあげ、様々な経験をさせてあげるようにしてあげましょう。
しつけとしては、スピッツは賢い犬ですのでそれほど難しくはありません。
◆お手入れは定期的にしっかりと!
スピッツはそのフサフサな見た目通り、しっかりとしたお手入れが必要となってくる犬種です。
ダブルコートなので普段から抜け毛は多く、換毛期にはビックリする程の量の被毛が抜けます。そのため、こまめにブラッシングをしてあげないと毛がもつれて毛玉となってしまったり、抜け毛により皮膚が蒸れて皮膚トラブルを引き起こしてしまうこともあります。
できるだけこまめにブラッシングを行なう事が望ましいでしょう。
また、被毛が多いため埃や汚れも付きやすいので、シャンプーは月に1度は行なってあげましょう。
マルチーズやシーズーのような被毛ではありませんので本来カットは必要ありませんが、近年ではスピッツもポメラニアンのようにカットする方もいるようです。
毛量が多い犬種ですので、日本の気候が辛い犬種でもあります。飼育は室内の涼しい場所でしてあげましょう。
◆スピッツのなりやすい病気
風貌を見ると分かりますが、スピッツは手足が細いですよね。そのため、肘関節や膝蓋骨の脱臼が起きやすい犬種でもあります。
脱臼を防ぐためには「高いところから飛び降りないようにする」「しっかりと筋肉を付ける」「滑りにくい床材を使用する」などの対策をしてあげましょう。筋肉を付けるためには、毎日の散歩をしっかりと行なってあげましょう。
また、毛量が多く抜け毛も多い犬種ですので、皮膚トラブルを起こしやすい犬種です。
・膿皮症
・全身性紅斑性狼瘡
・落葉状天疱瘡
・アレルギー皮膚炎
などの皮膚疾患を起こしやすいので注意が必要です。早期発見するためにはこまめにブラッシングをして皮膚の様子をチェックしてあげましょう。
その他、涙管閉鎖からなる流涙症も起きやすい病気の一つです。高齢になってくると甲状腺機能低下や僧帽弁閉鎖不全症などの心臓病を発症する事もあります。
スピッツの値段は?
さて、ここまでスピッツを紹介してきましたが、スピッツが飼いたい!と思っている方にとって一番気になる事が「スピッツの値段」ですよね。
近年のスピッツの値段相場は以下のようになっています。
最低価格 12万円
最高価格 29万円
平均価格 約20万円
こちらの価格はあくまでも参考ですので、ペットショップやブリーダー、オス・メス・月齢・血統などの違いによっても値段は変わります。
まとめ
スピッツの特徴・性格・飼い方・値段について紹介していきましたが、いかがでしたか?
「吠えやすい犬種」というイメージが強い犬種ですが、スピッツの特性をきちんと理解した上で飼育してあげれば問題はないはずです。スピッツを家族に迎え入れる前に今一度飼育しようとしている場所の環境を見直し、犬にストレスのない落ち着いた環境を整えてから迎えてあげましょう!
これからスピッツを飼おうかなと考えている方は、ぜひスピッツの性格や飼い方や参考にしてみて下さいね。
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