1.春や秋になると犬の毛が大量に抜けるのはなぜ?
1-1.換毛期は犬たちの衣替え
1-2.換毛期がない犬?シングルコート・ダブルコートって?
2.家の中に落ちている犬の毛の掃除方法
2-1.フローリングなどの床
2-2.クッションなど
2-3.ほうきは絶対ダメ
2-4.掃除機がなんか臭くなったんだけど…
3.効率的な犬のブラッシング方法
3-1.用意するもの
3-2.ブラシの違い
3-3.ブラッシングのやり方
3-4.シャンプーやトリミングも効果的
春や秋になると犬の毛が大量に抜けるのはなぜ?
初めて犬を飼った時の春や秋などを覚えていますか?愛犬の見た目が変わるほどの大量の抜け毛をどこに隠していたんだろう…と思うほど。
そんな抜け毛に驚き懐かしいと感じる方、今年もやってくるのか、と思う飼い主さん様々だと思います。急な出来事にあまりにも抜けるけど大丈夫なの…?と思った飼い主さんもいるかもしれません。
愛犬の毛が、春や秋など季節で抜けるものなら大丈夫。問題ありません。
では、なぜ犬たちの毛は特定の時期になると大量に抜けてしまうのでしょうか。
◆換毛期は犬たちの衣替え
犬の毛が時期によって大量に抜けてしまうのは、換毛期が関係しています。
換毛期とは、春と秋、犬たちの毛が生え変わる時期のことを言います。冬毛から夏毛へ、夏毛から冬毛へと季節に合わせて犬たちの毛は変わっていきます。
換毛期になると、大量の抜け毛が発生します。中には塊で抜けた為に、綿毛のように舞う犬毛を見ることも。犬を飼っている期間が長い飼い主さんにとっては、毎年の恒例行事かもしれませんね。
犬たちは、汗をほとんどかきません。なので、毛の量を調節して体温調節をしなくてはいけません。来るべき夏や冬に備えて準備をしているわけです。
私達も時期になると「もう冬服しまっていいかな」「夏服ってこんな少なかったっけ?」と頭を悩ませますよね?
そうです!「衣替え」の季節です。換毛期は言わば、犬たちの衣替えの時期なのです。
現在は、エアコンや暖房機具などによる室温の変化、異常気象などによる気温の変化で必ずしも春と秋に換毛期になるわけではなく、だいたい春、だいたい秋くらいに換毛期がやってくるという認識になりつつあります。
◆換毛期がない犬?シングルコート・ダブルコートって?
中にはこの換毛期が無く、特定の時期に抜け毛が出ない犬もいます。それが、シングルコートの犬たちです。
シングルコート・ダブルコートとは、犬の毛の構造のこと言います。
ほとんどの犬は、皮膚を守る為の毛オーバーコートと体温調整のための毛アンダーコートがあり、2層構造になっています。オーバーコートのみをシングルコート、2層構造になっているものをダブルコートと呼びます。
換毛期に抜け毛として舞ったり落ちたりしているものは、体温調整のためのアンダーコートで、オーバーコートは抜けません。
犬種によっては、オーバーコートのみの犬もいて、その犬種の場合は換毛期がありません。(例:トイプードルやミニチュアピンシャーなど)
換毛期が無いというのは、特定の時期に沢山抜けないというだけで、全く毛が抜けないわけではないのでご注意ください。
家の中に落ちている犬の毛の掃除方法
換毛期は、犬たちが快適に季節を過ごしていくために必要な身体の機能です。飼い主としては、掃除しても掃除しても抜け毛が…と頭を悩ませる時期になります。
ふと気づくと舞い散る犬の抜け毛。床だけではなく、ソファなどにも、黒い服を着たら犬の毛がついてない日は無いなんてこともあるかもしれません。
洗濯物にも謎の抜け毛など、換毛期は、犬の抜け毛との戦いです。どうやって掃除をすべきか、どうやって取ればきれいに取れるのか、場所別に犬の抜け毛の掃除方法をご紹介します。
◆フローリングなどの床
ハンディモップなどがおすすめ。モップで愛犬の毛を部屋の隅から中心へと集め、掃除機で一気に吸いましょう。
最初から掃除機でもいいのですが、隅に溜まってしまう、排気で毛が舞い上がってしまうので、中心へと集めてから一気に吸うのがおすすめです。
カーペットなどは、毛が奥に入り込んでしまうので、粘着クリーナーで表面の毛をある程度取り除き、掃除機で吸い取ると奥に入ってしまった毛も取り除くことができます。
部屋の隅やカーペットなどは溜まりやすいので、目についたらすぐに掃除をすることをおすすめします。
◆クッションなど
クッションなどには、粘着クリーナーやエチケットクリーナーが効果的です。
愛犬が寝ていたクッションや布団などは、こまめに粘着クリーナーでコロコロすることで舞い散りを少なくすることができます。
粘着ローラーが使えないクッションなどにはエチケットクリーナーがおすすめ。
エチケットクリーナーは洋服にも使えるので、外出時にふと見たら犬の毛がついてた!なんてときにもすぐに対処することが出来ます。
◆ほうきは絶対ダメ
犬の毛は性質上、とても舞いやすいです。まとまっているからほうきで掃いておこう、掃いて玄関へ…と思うかもしれませんが、舞い戻ってくる可能性が高いです。逆に広がってしまうこともありますので、ハンディモップなどで部屋の真ん中に集めて掃除機で吸い取るのが一番効果的で舞い散りも防ぐことができます。
また、エアコンで毛が舞い飛びエアコンに吸い込まれていることが多いので、換毛期にエアコンを使うことがあればエアコン内の掃除もおすすめします。
◆掃除機がなんか臭くなったんだけど…
犬の抜け毛を吸うと、どうしても掃除機が臭くなってしまいます。すぐにゴミを出しても、換毛期の大量の抜け毛で中まで臭ってしまうことも。中には、抜け毛を吸うためだけの掃除機を買った飼い主さんもいらっしゃるのではないでしょうか。
もし、掃除機が換毛期によって臭ってきてしまったら、重曹を吸わせてみてください。重曹を吸わせることで、ノズルの中フィルターを通って中まで到達します。重曹の効果で、臭いが取れるかもしれません。
フィルターの掃除も忘れずに。また、消臭効果のあるお高めの紙パックを使うのも手です。
効率的な犬のブラッシング方法
換毛期は、その毛を季節にあわせたものに変えるために抜けていきます。そのままにするよりも、ブラッシングをして毛を取ってあげることで、皮膚を健康に保つこともできますし、毛の生え変わりがスムーズに行きます。
ブラッシングは抜け毛が落ちるのを減少させるだけではなく、コミュニケーションやマッサージの一環にもなりますよ。
効率的なブラッシング方法で、飼い主も犬もスッキリと換毛期を乗り切っていきましょう。
◆用意するもの
愛犬の毛に合わせたブラシとあればブラッシングスプレー
中・長毛種にはスリッカーブラシがおすすめです。皮膚が傷つかないように先が尖っていないものを選んでくださいね。
短毛種にはラバーブラシがおすすめです。
◆ブラシの違い
スリッカーブラシはブラシが細くたくさんついています。皮膚を傷つけないよう先が丸くなっているものが多く、トリミングなどでも使われます。持ち手が付いているので、長毛種でもブラッシングしやすくなっています。
比較的、毛足の長い犬種の換毛期にどうぞ。
ラバーブラシは、その名の通りブラシがゴムで出来ており、でこぼこしています。皮膚を傷つけずに毛を絡め取ることが出来るので、毛足が短い犬種にピッタリです。
換毛期だけではなく、普段のブラッシングにもおすすめです。
◆ブラッシングのやり方
まず、長毛種や毛がくるくるとカールしている子は毛玉が出来ていないか確認しましょう。毛玉が出来ているようなら、毛玉をほぐしてから全身のブラッシングへうつります。
ブラッシングスプレーがあれば、スプレーを全身にかけて、毛を湿らせます。スプレーを使い、毛を湿らすことで、舞い散りを防ぐことができ、毛玉もほぐしやすくなります。
全身に馴染ませたら、毛並みに沿って背中からブラッシングします。
力を入れすぎず、少しずつブラッシングしていきます。被毛をかき分けて、皮膚が見える状態で全身にブラシの毛が行き届くようにします。
また、ドライヤーの冷風・送風機能を使い毛に逆らうようにブラッシングすることで長毛種でも効率的に抜けかけの毛などを取り除くことが出来ます。
ブラッシングスプレーで毛を湿らせていない場合、容赦なく毛が飛び散りますのでご注意を。
◆シャンプーやトリミングも効果的
換毛期に合わせてトリミングやシャンプーの回数を少し増やすだけでも抜け毛対策に効果があります。換毛期が近くなってきて抜けてきたな、と思ったらトリマーさんに相談してみるのもよいでしょう。
例えば、ポメラニアンであれば柴犬のように丸くカットすることで毛が短くなるのでブラッシングも楽になります。
服を嫌がる子でなければ、服を着せるのも一つの手です。服を着せることで周囲に抜け毛が飛び散ることを防げますし、ペットカフェや車の中でも安心です。
服を着せるときは、気温などに注意して熱が溜まらないようにしてくださいね。
知識をつけて換毛期を乗り切ろう!
換毛期は、犬にとって身体を季節に合わせる重要な期間です。しかし、冷房や暖房によっては換毛期が早まったり遅かったりすることもあります。
基本は冬毛から夏毛へ夏毛から冬毛へと変化していくためにあるので、ちょっと抜けて来たなと思ったらもしかすると換毛期なのかもしれません。
犬にとっては快適さを求めた身体の構造ですが、飼い主にとっては大変な時期です。換毛期前と換毛期後では、驚くほど見た目が変わる犬種もいれば、見た目ほど抜けない子など犬種によって様々です。
犬種によっては、もう一匹作れるんじゃなかろうか?と思うほど抜ける子も居ますので、ブラッシングやお掃除はこまめしていくことが大切です。
掃除の仕方や、ブラシ・トリミングなどを有効に活用して換毛期を乗り切りましょう。
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