チワワのオスは、メスよりもちょっと大きい
犬種として公認されているワンちゃん達は、世界中にたくさん。
体重が数十キロを超える大型犬もいれば、チワワのような小型犬もいます。
チワワは、小型犬のなかでも特に体格がコンパクトで“超”小型犬の分類です。
成犬になったときの理想体重は、1.5~3キロとされています。
散歩のときはもちろん、車移動やちょっとした外出でも連れていきやすい小ささから「ポケットドッグ」として世界中の人たちから愛されているワンちゃんです。
日本でも、人気犬種のランキングに名前が挙がる犬種です。
「チワワ」という犬種を知らない人はいないほどの有名ワンちゃんと言えるでしょう。
チワワは全体的に小さい犬ですが、オスの方が若干大きめになることが多いです。
男性ホルモンを持つオスは、メスよりも筋肉が発達しやすいので、筋肉質でたくましく育つ傾向にあります。
生まれて間もないチワワは、性別が違っていてもそれほど体格に差はないですが、ホルモン分泌が盛んになる成犬の時期には、オスの方がグングンと育ってくるのが分かるかと思います。
小さいながらにも「筋肉質だな」という体格が感じられるでしょう。
性格はどんな風に違う?
人間でも個人差によって性格に違いはあるように、チワワにも「オスだから○○」「メスだから○○」と固定された気質があるわけではありません。
ただ、体の大きさや体の構造が違うので、そこから来る本能的な部分は違っています。
おおまかな傾向ではありますが、チワワのオスとメスの違いに迫ってみましょう。
◆チワワのオスの性格傾向
チワワのオスは、小さな体でパワフルに動く元気さがあります。
成犬になってもハツラツと子犬のような印象があるかもしれません。
「陽気でフレンドリー」というのが、チワワのオスによく見られる傾向と言えるでしょう。
男子特有の男性ホルモンのせいか、警戒心が強めです。
体が小さくても、「ここは自分のテリトリーだ」と飼い主さんとの暮らしを守ろうとする「たくましさ」が見られるでしょう。
ふだんは明るく人懐こいですが、来客や見慣れないもの、聞き慣れない音などには敏感に反応します。
警戒する気持ちから「吠える」という行動もよく見られるかもしれません。
吠えるのを止めさせようとしても、飼い主さんとの関係性によっては「自分の方がリーダーだから!」という態度で接してくることもあるでしょう。
しかし、去勢手術によってこういった行動は見られなくなるケースもあります。
人間でも男性の方が、成長して大人になっても「少年の心を持つ」と言われることがありますよね。
チワワもそんな感じで、オスの方が成犬になってもどこかあどけなく純粋なところがあります。
リーダーのような堂々たる部分を持ちつつ、一方では甘えん坊なところもあって、そのギャップがなんだか可愛らしいですよね。
信頼できる飼い主さんに対しては、警戒心がすでに解き放たれているので「大好き」アピールもよく見られるでしょう。
体は小さいですが、ちょっと活発な傾向にあるオスのチワワ。
男性ホルモンの影響もあって、自分の体を維持しようと、食べることに関しても興味があります。
食欲があるので「食事として与えたものは何でも食べる」というケースもあり、肥満に注意が必要でしょう。
◆チワワのメスの性格傾向
オスとは少し違い、メスは比較的穏やかな傾向にあるようです。
チワワのメスの性格はどんな感じでしょうか。
メスのチワワは、オスのような攻撃性はあまり見られません。
リーダーシップを取ろうという気持ちもあまりなく、比較的穏やかな暮らしを好むようです。
家族に対しても、優しく接してくれるでしょう。
飼い主さんに対する甘えん坊が強いオスは、どちらかと言えば素直で寂しがり屋です。
一方のメスは、自分の状況を受け入れられる落ち着きがあります。
小さなボディのわりに大きな頭を持つチワワは、脳が発達していて、頭が良いと言われています。
メスの方が精神的に成熟しているので、賢さがちょっと目立つのかもしれません。
周囲に対して攻撃性をみせることもあまりないでしょう。
しつけに対しても従順性を見せるので、ワンちゃんを飼うのが初心者の人にも合っているとよく言われます。
精神面で大人びているのは、オスよりもメスの方でしょう。
成犬になっても「素直で単純なオス」は、飼い主さんに対してもストレートに甘えるようです。
でも、メスはちょっとした距離感があると感じやすいかもしれませんね。
家族だからと言って飼い主さんに依存する様子はあまりなく、自分のスタイルでの生活をしていきます。
飼い主さん的には、可愛らしく小さなチワワを見ると、たくさんお世話してあげたくなります。
独立心が高いメスのチワワにとっては「止めてほしいな…」ということもあるようです。
マイペースな性格なので、程良い感じで愛情をかけてあげましょう。
メスのチワワが甘えた様子を見せたら、たっぷり愛を注いでくださいね。
オスとメス…性別特有の行動がある
オスとメスの性別の違いでありがちな特有行動について見てみましょう。
◆マウンティングはどちらの性別でも見られる
犬のマウンティングと言うと、「オスのワンちゃんがメスに対してする子づくり行動」と考えている人が多いかもしれません。
「メス犬」「人間の腕」「クッション」「ぬいぐるみ」などを対象に、上から覆いかぶさるように腰を揺らします。
犬の本能的な行動として、なんとなくイメージできる人も多いかと思います。
オスがメスに対してするマウンティングは「性的」な意味が強いですがそれ以外にもいくつか意味を持っています。
「自分は強いんだぞ!」と上下確認を見せつけるアピールで、マウンティング行動をすることもあります。
「楽しくてしかたがない!」と溢れ出る嬉しさからのこともあるでしょう。
また、「オス特有の行動だろう」と考えがちですが、必ずしも性的な意味ばかりではありません。
発情前後で精神的にピリピリするとき、実はメスもマウンティングするケースがあるようです。
◆メス特有の生理(発情期)
生後半年~1年ほどの間になると、メスは初めての生理を迎え出産できる体になります。
犬の生理は「発情期」「ヒート」とも呼ばれます。
犬の生理は
①【発情前期:10日間くらい】出血が続く
②【発情期:10日間くらい】出血が止まって交尾できる状態
③【発情後期:2か月くらい】妊娠したメスは妊娠期間に入り、妊娠していなくても偽妊娠症状が見られることもある
④【無発情期:次の発情までの間3~4か月】卵巣の機能が働いていない状態
人間の生理とは違い、上記のようなサイクルが繰り返されます。
サイクルには犬の大きさや個体差が関係し、小型犬では年に2、3回程度あると言われています。
普段はオスよりおとなしいメスですが、発情の期間は少しナーバスな気分になることもあるようで、性格に変化が見られます。
いつもよりも、少し攻撃的になるケースもあります。
逆にあまり動きたがらない様子を見せることもあるでしょう。
去勢手術や避妊手術についても知っておこう
オス・メスの特有の体の変化は、子孫を残すためには必要な期間です。
ただ、「これから繁殖するつもりはない」「知らぬ間に妊娠しているのは避けたい」という考えであれば、去勢手術や避妊手術のことも考えておいた方がいいでしょう。
◆去勢手術のメリット
去勢手術により精巣を摘出し、繁殖できないようにします。
生殖器の病気が予防の意味で、去勢手術をする飼い主さんもいます。
また、オス特有の性質が和らぎ、マウンティング行動や周囲への攻撃心が見られなくなるとも言われています。
◆避妊手術のメリット
避妊手術を行わないメスは、年に数回の発情期を繰り返しますが、手術により多頭飼いにありがちな「いつの間にか妊娠している」という事態を防げます。
卵巣と子宮がなくなるので、ホルモンの影響で起こりやすいメス特有の病気の予防にもなるでしょう。
また、出血のたびにパンツを履かせたり、お部屋の掃除をしたりなどに時間を割かなくてもよくなります。
◆去勢手術および避妊手術のデメリット
去勢手術・避妊手術のどちらにも通ずるデメリットが「全身麻酔」です。
これらの手術は動物病院で多々行われており、手術中の事故が起こるケースは稀と考えられています。
当然、「麻酔をかけても大丈夫な健康状態か?」はきちんとチェックされるでしょう。
ただ、医学的なことに関しては“必ず”とは言えないもので、リスクを前提で手術の説明がされ、確実にリスクゼロとは言い切れないのが現状です。
手術を受ける際には、メリットだけでなくデメリットも把握し、慎重に考えるべきでしょう。
◆手術後に気をつけたい「肥満」のこと
手術後には、ホルモンの変動が起こるので、基礎代謝が減ってこれまでよりも太りやすくなるでしょう。
飼い主さんとしては、「標準体重をキープできるか」を意識してお世話してあげましょう。
食事は、去勢手術後・避妊手術後に適した低カロリーのフードを選ぶといいですね。
手術でホルモンバランスが変わり、性格的にものんびりした変化が表れることがあります。
これまでのように運動しなくなれば、消費カロリーが減って太りやすくなるかもしれません。
手術後には、食事や運動を見直し、肥満にならない管理が必要です。
オスとメスならどっちを選ぶ?それぞれの注意ポイント
性別関係なく、チワワは小さくて可愛いですよね。
ただ、性別による身体的な特徴や性格の傾向が少し異なるので、それを理解したうえでどちらの性別にするかじっくり考えるといいでしょう。
◆オスを飼うときの注意ポイント
普段は明るく人懐こいオスのチワワですが、縄張り意識の強さから、「誰かが来た!」とチャイムに吠えるような行動もあるでしょう。
家族を統率しようとリーダーシップの表われでもあります。
「家族を守ってくれているのかな」と、小さなチワワが体いっぱいに吠えている様子は、どこか可愛らしく見えるかもしれません。
でも、その行動をそのままにすると「自分がリーダーなのだ」と誤解して日常を過ごすこともあります。
いざというときに、飼い主さんが主導権を握れるように、子犬の頃から「飼い主さんの指示が聞けるように訓練をしましょう。
◆メスを飼うときの注意ポイント
普段はオスよりも落ち着いているメスですが、発情期間は性格がガラリと変わることがあります。
体のなかで起こっている変化が原因なので、それを理解してあげましょう。
また、出血期間があるので、パンツを履かせて汚れないようなお世話も必要になります。
まとめ
チワワは、オスとメスでは、見た目と性格に少しばかり違いがあります。
「オスは元気でやんちゃ」「メスはおとなしく落ち着いている」と言われるケースが多いですが、さまざまな環境により個体差が出てきます。
飼い主さんとの信頼関係、飼育する環境が重なり合って、一般的に言われている性格とはだいぶ違うというケースもあるでしょう。
また、飼ううえで「オス?」「メス?」とどちらを選ぶかは悩みどころでしょう。
どちらを飼うにしても、去勢手術や避妊手術についてはしっかりと理解しておくことが大事です。
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