1.その1:どちらも超小型犬…でもチワワの方がちょっと小さい
3.その3:抜け毛の量は…?被毛構造の違いは?
3-1.◆シングルコートのパピヨン
3-2.◆ダブルコートのチワワ
3-3.◆どちらも抜け毛対策は必要
5.その5:毛色のバリエーションが違う
5.◆パピヨンは“白”をベースにした組み合わせの毛色
5.◆カラーバリエーションが豊富なチワワ
6.その6:性格編~初めての人には懐きにくいチワワ
6-1.◆社交的で明るく賢いパピヨン
6-2.◆飼い主さんには甘えん坊、知らない人には警戒心が強いチワワ
6-3.◆チワワの方が吠えるかも
その1:どちらも超小型犬…でもチワワの方がちょっと小さい
パピヨンもチワワもどちらも“超小型犬”です。
コンパクトなサイズなので、あまり広くなくても飼いやすく、住宅事情をあまり選ばないところが人気の理由ではないでしょうか。
ただ、どちらかというとチワワの方が小さいでしょう。
パピヨンが成長したときの平均的な体重は3~5キロほどで、超小型犬の分類です。
軽々と抱っこできるサイズのため、小型犬のなかでも人気犬種として知名度もあります。
一方のチワワも超小型犬。
世界的にも“小さい犬”として有名で、たくさんの人が知っている犬種ではないでしょうか。
生まれたての赤ちゃん犬が極小なのは当たり前ですが、チワワの場合、成犬になっても子犬っぽい雰囲気。
いつまでも赤ちゃん犬のような可愛さが、人々を魅了しているポイントとも言えるでしょう。
あくまでも平均値ですが、1~3キロ程度がチワワの平均的な体重です。
なかには、1キロに満たない子もいますし、3キロを超えるようなちょっとぽっちゃり系のチワワもいます。
パピヨンについても同じことが言えます。
平均体重よりも小さく、2~3キロと小ぶりな子も結構います。
ただ、平均的な体重だけで比べて見ると、チワワの方がちょっと小柄と言えそうですね。
その2:チワワには短毛タイプもいる
フワフワの長い毛を持つパピヨン。
長い毛に包まれたエレガントな雰囲気も人気の理由のひとつでしょう。
一方のチワワは、「ロングコート」「スムースコート」と、毛の長短によって2つのタイプが存在しています。
毛の長さが変わると、同じチワワという犬種でも少し違った印象を受けるでしょう。
ロングコートは、長い被毛のためか、「優雅」で「ふんわり」という感じがします。
一方のスムースコートは毛が短いので、体のラインが強調され、元気いっぱいの雰囲気があります。
パピヨンと似ていると言われるのは、チワワの長毛タイプ「ロングコート」の方です。
その3:抜け毛の量は…?被毛構造の違いは?
パピヨンとロングコートチワワ、長毛なので抜け毛がありそうですよね。
スムースコートチワワは、毛が短くてスッキリしているので、抜け毛はあまり関係なさそうなイメージがするかもしれません。
実際のところは…。
実は、「パピヨン」「ロングコートチワワ」「スムースコートチワワ」を比べたとき、実は見た目がゴージャスなパピヨンが最も抜け毛が少ないのです。
その理由は、それぞれの犬種の被毛の生え方が関係しています。
◆シングルコートのパピヨン
パピヨンはフワフワした長い毛が特徴のため、どちらかと言えば抜け毛が気になりそうな印象です。
しかし、毛の生え方はシングルコートと言われるタイプで、抜け毛は少なめと言われています。
シングルコートのワンちゃんは、ダブルコートのように「ごっそり」とは毛が抜けません。
そのため、見た目の毛量が多くても、実際には抜け毛は少なめでしょう。
ただ、なかには「ウチのパピヨンは抜け毛が多いよ」という飼い主さんもいるかもしれません。
シングルコートとは言え、毛の生え変わりはあるので抜け毛はあります。
それに、パピヨンは長毛種なので、何本か長い毛が落ちていることで「抜け毛が多い」という印象を受けるのかと思います。
◆ダブルコートのチワワ
チワワはダブルコートと言われる被毛のタイプです。
>ダブルコートは、毛の層が2つに分かれていて、保温効果のあるアンダーコートが季節によってたくさん抜けます。
また、長毛の「ロングコートチワワ」、短毛の「スムースコートチワワ」を比べると、全体的にスッキリ見えるスムースコートの方が抜け毛は多いかもしれません。
ロングの方が毛の成長期間が長いためと考えられています。
◆どちらも抜け毛対策は必要
ダブルコートのチワワは、特に換毛期になると抜け毛に悩まされるでしょう。
ただ、シングルコートの被毛を持つパピヨンも毛は生え変わるので抜け毛対策はしなければなりません。
しかし、「抜け毛の量」に焦点を絞ると、チワワの方が多いと言えるでしょう。
その4:「飾り毛」が特徴的なパピヨン
パピヨンという犬種名の由来は、“蝶”というフランス語からと言われています。
蝶のような大きな耳は、パピヨンのチャームポイントです。
名前の由来を聞くと、「なるほど!」と納得できる人も多いのではないでしょうか。
耳周りの飾り毛は豪華で、さらにパピヨンの耳を大きく見せてくれます。
ロングコートチワワも、体全体的に長い毛でふさふさした感じですが、パピヨンほど大きな耳をしていません。
また、パピヨンは耳の毛以外にも、飾り毛が見られます。
しっぽも胸周りも、ともにボリュームのある被毛が特徴的です。
パピヨンもロングコートチワワも長い毛ですが、「飾り毛」という観点で見ると、パピヨンの方がゴージャスな雰囲気があるかもしれませんね。
その5:毛色のバリエーションが違う
チワワの方が毛色のバリエーションが多く、パピヨンでは認められていない単色の毛色も見られます。
◆パピヨンは“白”をベースにした組み合わせの毛色
パピヨンの毛色は、「白×黒」「白×茶」「白×レッド」など、白をベースにした2色の組み合わせが多いです。
トライカラーと言われる3色構成の被毛カラーのパターンもあります。
基本的に「白」がベースであればパピヨンの毛色として公認されていますが、「真っ白」などの単色は認められていません。
◆カラーバリエーションが豊富なチワワ
チワワにはたくさんのカラーバリエーションがあります。
パピヨンでは認められていない「白」だけの子、黒、クリーム、レッド、チョコレート、フォーン(赤よりも薄目の茶色)など、単色だけの被毛パターンもあります。
また、パピヨンのように、「白×黒」「白×茶」など2色、さらに3色で構成されるトライカラーまで。
さまざまな毛色の個体が多く、それぞれでチワワの印象がだいぶ変わります。
その6:性格編~初めての人には懐きにくいチワワ
愛玩犬として多くの人々から愛されているパピヨンとチワワ。
どちらも甘えん坊で愛嬌があるワンちゃんです。
ただ、性格の細かい部分を見ると、ちょっと違うところがあります。
◆社交的で明るく賢いパピヨン
パピヨンは貴族たちに飼われていた過去を持つことから、美しい見た目とフレンドリーな性格で人気が高いです。
人懐こいので、人間の生活への適応力があります。
「子どものいる家庭」「ひとり暮らしの家庭」「大家族」「シニア世代の家庭」「多頭飼いをしている家」…と、どんな家庭でも受け入れやすいでしょう。
活発で人との触れ合いが好きなので、パピヨンがいると家のなかが明るくなり、飼い主さんの心を温かくしてくれそうです。
また、頭がいいので、愛情を注いでもらう飼い主さんに対しては、わがままを通して困らせるようなことはあまりしません。
社交的で警戒心があまりなく、無駄吠えをあまりしないワンちゃんと考えられています。
◆飼い主さんには甘えん坊、知らない人には警戒心が強いチワワ
“世界一”とまで言われる小さいチワワ。
そんな小さな体なのに、かなり「勇敢」です。
ちょっと怖がりなところがあって、警戒から威嚇するように吠えることもあります。
家族のことが大好きで甘えん坊な反面、知らない人に対しては敵対心を見せることも。
特に、飼い主さんが誰かと仲良く話していると、「その人は敵じゃないの!?」「飼い主さん、大丈夫!?」というように、吠えて守ろうとしているのでしょうか。
警戒心が結構強めなので見知らぬ人には敏感に反応しますが、実際にはプルプル震えるなど、「怖いけれど向かっていきたい!」というチワワの心の葛藤が見られるでしょう。
「飼い主さんを守りたい」という忠誠的な姿勢は、日本犬にも通じる感じもします。
超小型犬ですが、「番犬として頼れそう」、そんなギャップがまた可愛らしいですね。
◆チワワの方が吠えるかも
パピヨンもチワワ、どちらの方が吠えやすいかというと、どちらかと言うとチワワの方が吠える傾向にあるでしょう。
パピヨンは、飼い主さん以外にも目を向けて仲良くなろうとしますが、チワワは「飼い主さんを守りたい」「飼い主さんがいればいい」というところがあります。
怖がりなので、何か変わったことが起きるとワンワン吠えてしまうことも珍しくありません。
幼少期から飼い主さん以外の世界にも目を向けさせ社交的に育てると、無駄吠えもあまりしないようになるでしょう。
その7:マズルの長さが違う~チワワは短頭種
パピヨンとチワワは、マズル(鼻)の長さを比較すると、少し違いが見られます。
犬全体で見ると、鼻が長くシュッとした顔立ちの「長頭種」、鼻がペチャっとしている「短頭種」、その中間の「中頭種」に分類されています。
短頭種と言えば、ブルドックやパグ、シーズー、フレンチブルドッグ、チャウチャウなど、いかにも潰れたような鼻の犬種をイメージする人が多いのでではないでしょうか。
しかし、実はチワワも短頭種なのです。
一方のパピヨンは分類的には中頭種でマズルは長めな犬種です。
両者を比べると、マズルの長さがやや違うことが分かります。
ただ、マズルの長さは個体差があります。
最近ではマズルの短めのパピヨン人気が高いので、よりチワワに見た目が似ているのかもしれません。
また、「短頭種」と言われているチワワも、同じ短頭種のブルドックやフレンチブルドッグなどと比べると、マズルは長めに見えます。
「チワワって短頭種だったの!?」と予想外に思っている人もいるでしょう。
そのため、「短頭種のチワワ」も「中頭種のパピヨン」も横に並べてじっくり見比べることで、「パピヨンの方がちょっと長めかも…」とマズルの長さの違いに気づく程度かもしれませんね。
過去に親戚関係なので似ている「パピヨン」と「チワワ」
パピヨンはフランス原産、チワワはメキシコ原産というように、もともとの出身は両者ともに異なります。
それでも、容姿が似ているのは、パピヨンの歴史にチワワの存在があったからです。
過去に「小さい体にする」目的のために、パピヨンはチワワとの交配もされてきました。
つまり、親戚関係の2つの犬種なので、似てるということになります。
まとめ
パピヨンとチワワは、ちょっと似た雰囲気のあるワンちゃん達です。
いろんな角度から「パピヨン」と「チワワ」の違いを比較してみました。
体格、被毛の構造、被毛カラー、マズルの長さ…といった見た目の特徴に違いがあることが分かりましたね。
内面にもちょっと違った面があるようです。
また、パピヨンとちょっと似ているのはロングコートチワワです。
パピヨンには毛の短いタイプはいないので、スムースコートチワワとパピヨンは明らかに違うことが分かります。
パピヨンは「優雅で美しく社交的」、チワワは「あどけなく可愛く飼い主さんに忠誠」というように、それぞれに特徴があります。
並べてみると容姿はちょっと似ているものの、細かい視点で見るとそれぞれの個性が分かります。
細かい部分に焦点をあててみると「そうだったんだ!」と新たな発見をした方も多いのではないでしょうか。
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