1.ラブラドールレトリバーってどんな犬?
2.ラブラドールレトリバーの毛色
2-1.「黄色」~人気のある色
2-2.「黒色」~黒ラブの愛称で親しまれている
2-3.「茶色」~ちょっと珍しいチョコレート
3.ラブラドールレトリバーの毛質は?
3-1.ラブラドールレトリバーは短毛
3-2.ダブルコートで抜け毛は多い
3-3.水分を弾く毛質
4.ラブラドールレトリバーの毛のお手入れは?
4-1.基本は丁寧なブラッシング
4-2.濡れたタオルで汚れを取り除く
4-3.シャンプーで清潔にする
ラブラドールレトリバーってどんな犬?
ラブラドールレトリバーの名前にある“レトリバー”には、「回収する」「取り戻す」という意味があり、獲物を回収する役割の狩猟犬に付けられています。
ラブラドールレトリバーのルーツとなったのは、カナダのニューファンドランド島において泳ぎが得意で水猟犬として活躍していた犬です。
イギリスに持ち込まれてから交配が進み、現在のラブラドールレトリバーとして公認されています。
ラブラドールレトリバーは、30キロ以上にもなる大型犬。
大型犬というと、たくましくワイルドなイメージがあるかもしれませんが、ラブラドールレトリバーは生まれつき優しい性格をしています。
それに、かなり知性派です。
訓練すれば作業犬としても働くことができる優秀なワンちゃんです。
盲導犬や介助犬、災害救助犬、麻薬探知犬など、幅広い分野で人間に親しまれています。
もちろん、家庭犬としてもたくさんの人から愛されています。
警戒心があまりなく、とてもフレンドリーで、周囲に攻撃的になることもほぼありません。
体が大きいので番犬っぽいイメージもありますが、番犬には向かないでしょう。
また、知的で訓練性も高く、自分の考えで判断をするといった適応力にも優れています。
状況判断力に長けているので実用犬として働ける器量もありますが、ペットとして飼い主さん一家を楽しませる愛嬌も持ち合わせています。
日本では、住宅環境から小型犬の人気が高いものの、ラブラドールレトリバーは「大型犬と暮らしたい」という人にもとても人気があります。
また、海外でもラブラドールレトリバーの人気は高いです。
広大な敷地のアメリカでは、ペットとして飼うワンちゃんも大型犬が多め。
アメリカの住宅環境に合っていることはもちろん、人懐こく賢いラブラドールレトリバーは、人気ランキングのトップを争う犬種となっています。
原産国となるイギリスでも、ラブラドールレトリバーは常に人気ランキングのトップ入り。
とても魅力的な犬種で、世界中のたくさんの人から愛されています。
ラブラドールレトリバーの毛色
ラブラドールレトリバーには、3つの毛色があります。
リームっぽい「黄色」、黒い輝きのある「黒色」、チョコレートっぽい色合いの「茶色」クの3種がラブラドールレトリバーの毛色です。
同じ犬種なのに、毛色が違うと、見た目の雰囲気もちょっと変わりますよね。
それでは、毛色が違うと、性格に違いはあるのでしょうか。
毛の色が違ったとしても、同じような特徴や性質を受け継ぐのが一般的。
毛色が違うからと大きく性格が変わるわけではないものの、ラブラドールレトリバーの場合、毛色が異なると「性格の傾向もやや違う」とも言われています。
それぞれの毛色の特徴について、詳しく見ていきましょう。
◆「黄色」~人気のある色
ラブラドールレトリバーのなかでも、人気色なのが黄色です。
この色がラブラドールレトリバーの毛色として認められたのは、20世紀に入ってからのことでした。
黄色と言っても鮮やかでカラフルな色味ではなく、どこか淡くてクリームに近い黄色です。
ただ、毛色の出方は個体差があり、「淡い黄色」もいれば、「赤みのある黄色」の子もいます。
同じ「黄色のラブラドールレトリバー」のなかでも、発色の感じは幅広いですね。
黄色のラブラドールレトリバーは人気がある毛色のため、それだけ飼われている数も多いです。
そのため、「ラブラドールレトリバーと言えば黄色」という印象が強いかもしれませんね。全体的に優しい色合いです。
また、黄色のラブラドールレトリバーの多くは、とても落ち着いている傾向にあります。
ラブラドールレトリバーという犬種自体がそもそも穏やかな性格をしているのですが、黄色の毛色なら特に穏やか系の子が多いと考えられています。
盲導犬として活躍しているラブラドールレトリバーに、黄色の毛色が多くみられるのは、そんな背景も関係しているのでしょう。
◆「黒色」~黒ラブの愛称で親しまれている
黒色のラブラドールレトリバーは、「黒ラブ」という愛称で広く親しまれています。
ラブラドールレトリバーのもとになった犬が、カナダからイギリスに持ち込まれた頃には、ラブラドールレトリバーの理想色は黒色でした。
つまり、3つの毛色のなかでも、歴史が古いのが黒色です。
輝きのある黒い被毛は全体的に重厚感がありますね。
“黒”という重めも色合いのため、パッと見た感じでは、どこかクールな印象を受けるかもしれません。
しかし、性格は、ちょっとお茶目でやんちゃなところがあるようです。
穏やかな気質も持ち合わせてはいるのですが、「楽しい」「嬉しい」という気持ちにスイッチが入ると、楽しそうに動き回る様子も見られるでしょう。
黒色のラブラドールレトリバーは、黄色の子と比べると元気いっぱいで、ストレートな感情表現をするのが特徴的です。
◆「茶色」~ちょっと珍しいチョコレート
茶色のラブラドールレトリバーには「茶色」「チョコレート」「レバー」などの呼び方があり、「チョコラブ」という愛称で愛されています。
茶色の毛色のラブラドールレトリバーが公認されたのは、20世紀以降のこと。
ラブラドールレトリバーの毛色のなかでも歴史が浅いのです。
茶色のラブラドールレトリバーは、日本ではあまり見かけることはなく、黄色や黒色と比べると珍しい毛色かもしれませんね。
また、茶色と言ってもその色合いはさまざまです。
黒に近いような濃い茶色もあれば、ミルクチョコレートのような茶色などがあります。
性格は、ラブラドールレトリバーの歴史の狩猟犬としての本能を受け継ぎ、ややワイルドな気質があるかもしれません。
活発で人間と遊ぶのが大好き、感情表現が豊かな傾向にあるでしょう。
黒色のラブラドールレトリバーと似た性格で、それよりも“やんちゃ”な部分が目立つとも言われています。
ラブラドールレトリバーの毛質は?
毛色は3つありますが、どの色も短毛ですっきりした印象があります。
毛質はダブルコートで、時期によっては抜け毛も増えます。
抜け毛対策が必要なワンちゃんです。
◆ラブラドールレトリバーは短毛
ラブラドールレトリバーは短毛のため、お手入れはしやすいです。
それほど頻繁にブラッシングしなくても、毛が短いので、もつれたり、毛並みが悪くなったりはしないでしょう。
◆ダブルコートで抜け毛は多い
「短毛ならお手入れが楽」とお伝えしましたが、お手入れしなくてOKという意味ではありません。
ラブラドールレトリバーの毛質は、ダブルコートなので、抜け毛が気になる時期もあるでしょう。
「表面を覆うように硬めのオーバーコート」「皮膚を守るように密生しているアンダーコート」という2つの層で毛が生えるのがダブルコートです。
そのうち、アンダーコートの方は、体温調整の役割があるので「寒ければ毛量が増える」、「暑い時期にはすっきりする」というように、毛量や生え方に変化が見られるようになります。
夏に向けては、通気性を高めるために、抜け毛は結構見られるでしょう。
そのため、「抜け毛対策」として、さまざまなお手入れが必要になってきます。
◆水分を弾く毛質
水に入って狩猟もしていたラブラドールレトリバーは、水に強い毛質です。
水に濡れても、べったりと水分が染み込むこともないでしょう。
シャンプー後に被毛を乾かす時間は、比較的短めで済みそうですね。
ラブラドールレトリバーの毛のお手入れは?
ラブラドールレトリバーの毛のお手入れについて見ていきましょう。
◆基本は丁寧なブラッシング
短毛なので、長毛種のように毎日何度も頻繁なブラッシングは不要です。
ただ、毛の表面にホコリやゴミがつくことはあるので、丁寧なブラッシングで取り除くことが大事です。
静電気が起こらないようなゴム素材のラバーブラシがおすすめです。
◆濡れたタオルで汚れを取り除く
散歩や遊びで草むらを通ると、虫や草が体につくこともあるでしょう。
シャンプーで洗い流したくなりますが、回数が多いと皮膚が逆に傷みます。
適度な油分で皮膚を守っているので、シャンプーし過ぎで皮膚炎のリスクを高めるので注意しましょう。
いつものお手入れは、水で濡らして軽く絞ったタオルや、蒸しタオルなどでもOKです。
市販の水のいらないシャンプーなども、いいかもしれませんね。
◆シャンプーで清潔にする
短毛なので頻繁なシャンプーはいりません。
ただ、シャンプーによって皮膚の清潔が保たれたり、抜け毛対策にもなります。
月に1~2回のスパンで、体を洗ってあげましょう。
シャンプーには抜け毛をとる目的もありますが、シャンプーする前にブラッシングで抜け毛をとっておくようにします。
人間用のシャンプーは刺激が強いのでNGです。
ワンちゃんのデリケートな皮膚を考えて、刺激の少ない犬用のシャンプーを選んであげてくださいね。
ゴシゴシ力を入れ過ぎると、皮膚が傷みます。
ラブラドールレトリバーの負担にならないように、優しく洗うようにしましょう。
また、自然乾燥ではなく、しっかり乾かすことが大事です。
湿ったままの被毛は、雑菌が繁殖する原因になります。
皮膚の健康のためには、正しく丁寧なお手入れを心がけましょう。
毛色で寿命が異なる!?
ラブラドールレトリバーは大型犬なので、小型犬と比べるとやや寿命が短い傾向にあります。
平均数値として、10~14歳程度というデータがあります。
毛色によって寿命に極端な違いはないですが、茶色のラブラドールレトリバーは病気にかかりやすいとも言われています。
もともとラブラドールレトリバーには茶色がなく、交配が繰り返されるなかで発色した毛色です。
茶色の毛色になる遺伝子が、病気の可能性を高めてしまうかもしれないとも考えられています。
ただ、毛色だけが病気や寿命を決めてしまうわけではありません。
長寿の秘訣はたくさんあり、普段のドッグフード選びに気をつけることも、そのひとつ。
栄養価の高いドッグフードを与えたり、一日に必要な量をきちんと食べさせ、太らないようにするのも大事です。
また、ストレスを抱えると健康に悪い影響が出るかもしれません。
飼い主さんへの愛情が深いラブラドールレトリバーですが、その愛が一方通行だとストレスが溜まります。
飼い主さんが構ってくれないと「自分は愛されていないのかな…」と不安になることもあるでしょう。
「たくさん遊ぶ」「たくさんスキンシップをとる」で、幸せで楽しい時間を過ごすように心がけましょう。
まとめ
基本的に穏やかで賢いラブラドールレトリバーは、日本だけでなく、海外でも人気者です。
微笑むような柔らかな表情から、穏やかな性格は伝わってきますよね。
3つの毛色があるラブラドールレトリバーですが、性格がちょっとだけ変わるとも言われています。
黄色の毛色は「穏やか」、黒色や茶色の毛色は「活発」な傾向にあるのだとか。
ただ、毛色が違っても基本的にはしつけはしやすいワンちゃんです。
今回、お伝えした毛色による性格は、あくまでも傾向です。
性格は個体差があって当然なので、これからの飼い主さんとの暮らしのなかで、いろんな方向にもなります。
ラブラドールレトリバーとの暮らしでは、向き合う時間を増やしてあげることが大事。
飼い主さんとの良好な関係性があれば、しつけも上手くいきやすく、いろんなことを覚えてくれるでしょう。
飼い主さんからのスキンシップも好きな犬種なので、愛情を伝えながら、しっかりお手入れしてあげてくださいね。
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