1.犬を乾かす基本的な手順
1-1.道具を用意する
1-2.しっかりとタオルドライをする
1-3.ドライヤーで乾かす2.犬を自然乾燥で乾かすリスク
2-1.生乾きにより皮膚に菌が繁殖する
2-2.毛が絡まりやすくなる
4.犬を早く乾かすコツ
4-1.シャンプー前にブラッシングをする
4-2.シャンプーの流し残しをしない
4-3.乾かす前にブルブルをさせる
4-4.速乾タオルを使用する
4-5.ブラシを使って乾かす
犬を乾かす基本的な手順
一般的に、犬は月に1〜2回の頻度でシャンプーしてあげると良いと言われています。
そして、そのシャンプー後に欠かせないのが「ブロー」です。
シャンプーで犬の身体を洗ってあげた後、ドライヤーを使ってしっかりと乾かしてあげることで、柔らかくて美しい毛並みがキープできます。
ここでは、犬のお手入れに欠かせないシャンプー後のブローについて、基本的な手順をご紹介します。
◆道具を用意する
まず、犬をお風呂に入れてあげるときは、あらかじめお風呂上がりのブローに必要な道具一式を揃えておきましょう。
ブローに必要な道具としては、ドライヤーをかける前にしっかりと身体を拭くためのタオル、タオルドライ後に使うドライヤー、ドライヤーをかけながら毛をとかすときに使うスリッカーブラシなどが挙げられます。
タオルの代わりに、着せておくだけでタオルドライ効果が期待できる犬用バスローブを用意するのも良いでしょう。
ドライヤーについては犬専用ドライヤーも販売されていますが、飼い主さんが日頃使っている人間用のドライヤーでも全く問題はありません。
◆しっかりとタオルドライをする
シャンプーが終わったら、タオルドライの前に愛犬をブルブルさせて余分な水分を飛ばしておきます。
大抵の場合、犬は自ら身体を震わせて毛に付いた水気を飛ばします。
もしもワンちゃんが身体をブルブルさせない場合は、耳に息を吹きかけてあげると、その刺激で身体を震わせてくれますよ。
ひとしきり身体を震わせて水気を取った後は、タオルの出番です。
タオルドライで水気をしっかりと拭き取っておくと、後のドライヤーが短時間で済むため、丁寧に行いましょう。
犬の身体をゴシゴシと擦るように拭くのではなく、毛の根本から先端まで、タオルで上から押さえつけるようにして優しく水分を拭き取ります。
使用するタオルは一般的な綿タオルでも問題ありませんが、タオルドライでは多くの水を拭き取る必要があるため、吸水性の高いマイクロファイバー製タオルが最適です。
◆ドライヤーで乾かす
最後に、ドライヤーを使って丁寧に毛を乾かします。
ドライヤーは温風に設定し、熱すぎないことを手で確認したうえで、犬の身体から20〜30cmほど離して使用します。
ある程度乾いてきたら、ドライヤーを当てながらスリッカーブラシを使って毛をといていきましょう。
毛の根本から先端に向けてとかしながら乾かすと、フワフワとした美しい仕上がりになりますよ。
特に、足の指の間、脇の下、内股、お腹などは乾かし残しがないように、丁寧にドライヤーを当てましょう。
愛犬がドライヤーを嫌がってしまい、思うように乾かせない場合には、部屋の隅など暴れにくく逃げ出しにくい場所でドライヤーを当てるのがおすすめです。
また、先にも述べたように、犬を乾かすときは人間用ドライヤーでも問題はないものの、犬用ドライヤーを持っていればより簡単に身体を乾かしてあげることができます。
犬用ドライヤーとして代表的なマルカン社の「トルネードエアードライヤー」は、可動式スタンドが付いているため手を使わずにドライヤーを当てられるのが魅力です。
自由になった両手を使い、より丁寧にスリッカーブラシで毛をとかすことができて、ブローの仕上がりも美しくなるでしょう。
犬を自然乾燥で乾かすリスク
「シャンプー後のドライヤーが面倒だな…」「自然乾燥させれば大丈夫なんじゃないか」と悩む飼い主さんも少なくありません。
しかし、面倒だからといってシャンプー後のドライヤーを怠ってしまうと、犬にとって様々なリスクが発生します。
ここでは、そのなかでも代表的なリスクを2つご紹介します。
◆生乾きにより皮膚に菌が繁殖する
タオルドライの後、ドライヤーをかけずに自然乾燥で済ませてしまうと、犬の身体は生乾きの状態が続いてしまいます。
生乾きのところには、細菌やカビなどが繁殖しやすくなり、そのまま放置しておくと皮膚病の原因になります。
犬が皮膚病にかかってしまうと、皮膚の炎症やべたつき、臭い、痒み、脱毛、フケ、潰瘍(かいよう)や膿疱(のうほう)など様々な症状を引き起こします。
一度皮膚病にかかってしまうと、治療に膨大な時間や費用が必要になる場合もあります。
皮膚病のリスクを未然に防ぐためにも、シャンプー後の犬はタオルドライとドライヤーでしっかりと乾かしてあげる必要があるのです。
◆毛が絡まりやすくなる
シャンプーが終わった犬は、ドライヤーをかけながらスリッカーブラシで毛並みを整えてあげることが大切です。
ドライヤーをかけずに自然乾燥だけで済ませようとすると、タオルドライで絡まった毛がそのまま乾燥してしまい、見た目が美しくなくなってしまいます。
絡まってほどけなくなった毛の塊は一般的に切るしか対処法がなく、不恰好な見た目になってしまう犬もいるでしょう。
せっかく愛犬をお風呂に入れるのであれば、お風呂上がりも可愛い姿でいてほしいですよね。
愛犬の可愛さを損なわないためにも、シャンプー後はドライヤーとスリッカーブラシを使って丁寧に毛を乾かしてあげましょう。
犬がドライヤーを嫌がる理由
犬がドライヤーを嫌がるのには、ドライヤーの大きな音が怖い、ドライヤーの風が熱い、強い風に当たるのが苦手など、様々な理由が考えられます。
また、犬によっては、身体は平気でも顔に風が当たるのが苦手、足に風が当たるのが苦手といった子もいます。
犬にドライヤーをかけるときは、必ず風が熱すぎないことを確認したうえで、初めは弱風から始めましょう。
身体のどの部分から乾かしてほしいのか、犬の様子を見ながら乾かすことで、少しずつドライヤーに慣れさせることが大切です。
犬を早く乾かすコツ
「犬のドライヤーは時間がかかる」と億劫に感じている飼い主さんも多いことでしょう。
そこで、ここでは、シャンプー後の犬の身体を早く乾かすために知っておきたいコツを5つご紹介します。
◆シャンプー前にブラッシングをする
犬にドライヤーをかけていると、抜け毛の多さに驚くことがあります。
なかには「ドライヤーで舞い散った毛の処理が面倒」と感じる飼い主さんもいるでしょう。
そんなときは、シャンプー前にクシを使って犬の全身をブラッシングしてあげると、シャンプー中やシャンプー後の抜け毛を減らすことができます。
とくに、犬の身体の表面に毛玉ができている場合は、ブラッシングで毛玉をといてあげましょう。
毛玉が残ったままシャンプーをすると毛玉が大きくなり、乾きにくくなるだけでなく、毛玉の中に汚れが残りやすくなってしまいます。
そうならないように、シャンプー前に全身をブラッシングすることをおすすめします。
◆シャンプーの流し残しをしない
犬によってはお風呂を嫌がって、シャンプーの途中で逃げ出そうとする子もいます。
しかし、もしも愛犬がシャンプーを嫌がっていても、シャンプーの洗い残しがないようにしっかりと流してあげることが大切です。
シャンプーを流し残したままだと、ドライヤーを当てても毛がヌルヌルとベタついてしまいます。
それだけでなく、シャンプーが毛や皮膚に付いたまま放置しておくことは、皮膚病の原因にもなります。
犬の身体をキレイにするためにシャンプーしたのに、シャンプーの洗い残しが原因で皮膚病にかかってしまっては本末転倒です。
犬をお風呂に入れるときは、シャンプーの流し残しに十分注意しましょう。
◆乾かす前にブルブルをさせる
シャンプーが終わったばかりのワンちゃんは、体毛に非常に多くの水分が残っています。
そのままタオルドライやドライヤーを始めてしまうと、完全に乾き切るまでに多くの時間と手間がかかってしまいます。
そうならないためにも、シャンプー終わりの愛犬には必ず身体をブルブルと震わせてもらいましょう。
大半の犬は、ずぶ濡れの身体から水気を取るために自ら身体を震わせますが、もしもシャンプー後の愛犬に動きが見られない場合は、前述のように耳に息を吹きかけてあげるといいでしょう。
驚いた拍子にブルブルと身体を震わせてくれるはずです。
こうして余計な水分を落とした状態からタオルドライを始めると、早く身体を乾かしてあげられます。
◆速乾タオルを使用する
タオルドライに使うタオルを工夫すると、より短時間で犬の身体を乾かせます。
前述の通り、犬のタオルドライに使うタオルは綿でもマイクロファイバーでも大丈夫です。
できるだけ吸水性や速乾性の高いタオルを選ぶのがポイントになります。
◆ブラシを使って乾かす
最後に、ドライヤーで乾かしながらブラシを使うのも、ドライヤーの時間を短縮するのに効果的です。
前述の通り、ドライヤー中にスリッカーブラシで犬の毛をとかしてあげるのは、ブロー後の毛並みを美しく仕上げるうえでも大切なコツです。
しかし実はそれ以外にも、ブラシで毛をとかしながらドライヤーを当てると、ドライヤーの温風が毛の根本から先端まで満遍なく行き渡るため、渇き残しが減るというメリットもあります。
犬の身体を乾かすときは、ドライヤーだけでなくスリッカーブラシやクシも必ず用意しておきましょう。
まとめ
いかがでしたか。
この記事では、シャンプー後の犬を乾かす基本的な手順や、短時間で乾かすコツについてご紹介しました。
お風呂上がりの犬を乾かすときは、身体をブルブルと震わせて余計な水分を落としたうえで、タオルドライ、ドライヤーの順に乾かしましょう。
ドライヤーをかけずにシャンプー後の犬を放置しておくと、生乾きの毛に細菌が繁殖して皮膚病の原因になるため注意が必要です。
吸水性の高いタオルとドライヤー、そして毛をとかすスリッカーブラシを用意して、丁寧に身体を乾かしてあげればフワフワの毛並みになり、愛犬の可愛らしさが際立つこと間違いなしですよ!
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