1.犬にも加湿器は必要!
1-1.暖房器具によっておこる乾燥を防ぐ
1-2.細菌が増殖しやすい環境を避ける
1-3.静電気を予防する
2.犬にとって適切な冬の温度と湿度
2-1.最適な室温
2-2.最適な湿度
3.犬がいる家で加湿器を使う際の注意点
3-1.換気を定期的に行う
5.ペットのいる家庭におすすめの加湿器
5-1.加湿方式をチェック
5-2.機能から選ぶ
5-3.タンク容量から選ぶ
5-4.適用畳数や置き場所で選ぶ
5-5.メーカーから選ぶ
犬にも加湿器は必要!
愛犬と飼い主さんの両者が快適な環境で生活するためにも、空気が乾燥する季節には加湿器が必要だといえるでしょう。
人間同様、犬も空気の乾燥によって体調を崩してしまう可能性があるのです。
まずは加湿器が必要だと考えられる主な理由から解説していきましょう。
◆暖房器具によっておこる乾燥を防ぐ
空気が乾燥するとウィルスの感染力が上がるといわれていますが、これは、呼吸器の粘膜が乾燥することで免疫機能が低下し、感染を受けやすくなるというのが要因の一つです。
呼吸器系の疾患をもつ場合、咳が酷くなるなど、症状が悪化する恐れがあるでしょう。また、皮膚のうるおいも減ってしまうため、皮膚トラブルも起こりやすくなります。
寒い季節には暖房器具などを使用するため、室内もより乾燥しやすくなりますよね。愛犬が呼吸器に問題を抱えていたり、元々肌が弱い場合には、加湿器を上手に利用して湿度をコントロールすることが重要なポイントとなるのです。
◆細菌が増殖しやすい環境を避ける
加湿器の目的は、部屋の湿度を上げることですよね。お部屋の湿度を保つことには、実は細菌の増殖を防ぐ効果も期待できるのです。
加湿器を使用せずに暖房器具を使っていると、湿度が20%台になったり、20%を切る状態になることも珍しくありません。これは、細菌が増殖しやすい環境ができあがっている状態だともいえるそうです。
細菌が増殖すれば、体内に入り込むことで免疫を低下させる恐れがあり、免疫力が低下すれば風邪を引きやすくなってしまいます。
特に老犬や子犬の場合は身体を弱めてしまうリスクが高いため、湿度維持は非常に重要なこととなります。
◆静電気を予防する
空気が乾燥していると、静電気も発生しやすくなります。
愛犬に触れるとパチっと音が鳴ったり、被毛の長い犬種であれば毛が逆立っているのをよく見る、といった経験のある飼い主さんも多いのではないでしょうか。
気温や湿度が低い時が静電気の起こりやすい環境といわれており、具体的には湿度20%以下、気温25度以下がこれに当たるそうです。
日本の気候では正に冬が、静電気に注意しなくてはいけない季節だといえるでしょう。
パチッとなったり、被毛が逆立つのが面白いと感じる気持ちも分かりますが、犬が静電気を帯びてしまうと、被毛の中の空気を保つことができなくなってしまいます。これにより、本来持っている保温機能の効果が下がってしまうので注意が必要なのです。
静電気を除去するためにも、加湿器の使用がすすめられます。
犬にとって適切な冬の温度と湿度
犬が快適に過ごせる温度と湿度は、人間とは全く異なります。まずこれを第一前提として覚えておきましょう。
私たちが快適だから愛犬も大丈夫!という考えは間違いです。
それでは、犬にとっての最適な室温・湿度について、それぞれチェックしていきましょう。
◆最適な室温
犬の場合、最適な室温は18℃~22℃といわれています。
温度だけ聞くと、私達人間とそう変わらないように感じますよね。しかし、犬はこの22℃を超えると暑いと感じてしまうのです。息遣いが荒くなる場合もあるでしょう。
冬は寒いから暖かい方がよいだろうと考え、やたらと暖房器具の温度設定を高くするのもNG行為というわけですね。
愛犬の様子をみながら、飼い主さんが厚着をするなどして対応することが必要となるかもしれません。
◆最適な湿度
犬にとっての最適な湿度は、40%~60%だといわれています。
人間は湿度が高いとムシムシする、湿度が低いと乾燥している、という感覚を抱きますが、犬の場合は湿度が上回ったり下回ったりすることで、体調に異変が生じる場合があるのです。
冬場は湿度管理をしなければ湿度が20%台まで下がることが多いため、しっかりと湿度を管理しなければ、愛犬にとっての快適な環境づくりはできないでしょう。
犬がいる家で加湿器を使う際の注意点
加湿器は寒い季節に必須の家電製品ですが、愛犬と暮らす過程では使用する上での注意点がいくつかあります。以下のポイントをしっかりおさえておきましょう。
◆換気を定期的に行う
「換気をすると湿度が…」と心配になる方も多いと思いますが、定期的な換気は必要不可欠だといえるでしょう。
加湿器や暖房器具を運転し続けている状態で換気をしなければ、部屋の中に悪い空気が充満してしまうのです。
これを外に逃がして新しい空気を室内に入れ替えなければ、加湿器でせっかく風邪予防をしていても、結果的に体内の免疫力を低下させることに繋がってしまうというわけですね。
効果的にメリットを得るためにも、定期的な換気を心掛けてください。
アロマディフューザーが付いた加湿器はNG
最近では、販売されている加湿器の種類も多種多様です。
中にはアロマディフューザーが付いており、アロマ効果が得られる商品も販売されていますよね。良い香りで癒し効果のある魅力的なタイプではあるのですが、実は、犬のいる家庭には不向きな加湿器となります。
それは、アロマの種類によって犬の身体に害をなすものがあるためです。
さらに、犬は匂いに敏感な動物でもあるため、嫌なにおいが室内に充満すると、それだけで快適な部屋とは程遠い環境状態となってしまいます。
愛犬のいる家庭では、アロマ効果のない無臭の加湿器を選ぶのがおすすめです。
ペットのいる家庭におすすめの加湿器
一概に加湿器といってもメーカーや商品によって、機能や特徴はさまざまです。
加湿する過程でもその方法は異なりますし、小型でコンパクトなものから大容量のものまでサイズも違います。
どれを選べばよいか迷ってしまう方も多いと思いますので、まずは大まかにどのようなタイプがあるのかみていきましょう。選び方の一つとして、参考にしてみてください。
◆加湿方式をチェック
加湿方式には主に、超音波式・気化式・スチーム式・ハイブリッド式などといったタイプあります。
◎コスパ重視なら「超音波式」
コスパの良い加湿器を探している方には、超音波式がすすめられます。本体も比較的安価なものが多く、電気代を安くできるタイプがラインナップされていますよ。
ただし経済的に安く済ませられる分、煮沸による雑菌抑制が難しいので、こまめなお手入れが必要となるでしょう。
◎電気代を抑えたければ「気化式」
少しでも電気代を抑えたい方には、気化式がおすすめです。
洗濯ものを部屋干しすると、室内の湿度が上がりますよね。これと同じ原理で加湿してくれるのです。
熱くならない代わりに加湿速度はやや遅めとなりますが、ランニングコストを安く済ませることができるでしょう。
◎素早く加湿したい方には「スチーム式」
加湿スピードを重視したい場合は、スチーム式のモデルを選ぶことをおすすめします。素早く加湿ができるため、室内の乾燥が気になる方に適しているでしょう。
雑菌やウイルスを抑えられ衛生的に使えるので、清潔さにポイントを置きたい方にも向いています。
ただし、加熱に電力を多く使うので消費電力・電気代は高くなりがちです。
◎効率なら加熱式+超音波式、安全性なら加熱式+気化式の「ハイブリッド式」
より効率的な加湿を求める方には、超音波と熱を併用したハイブリッド式がすすめられます。本体にヒーターが搭載されており、水を温めながらミストにします。このため、一般的な超音波式よりも素早く加湿できるのです。
そして、加湿速度に加えて安全面を重視したい方には、加熱と気化を併せたハイブリッド式がおすすめです。
気化式に熱の力が加えられるので効率的でもあります。ただし、電気代はかさむのでその点は把握しておきましょう。
◆機能から選ぶ
便利な機能が備わっている加湿器もたくさんあります。どんな機能があるか、いくつか紹介していきましょう。
◎タイマー機能
空焚きを防ぐためには、自動で運転を停止してくれるタイマー機能のあるものがおすすめです。さらに、オン・オフタイマーのあるタイプであれば、好きなタイミングで稼働させることができて大変便利です。
温度が下がればその分湿度が高くなり、加湿器が動いていると結露が発生する場合がありますよね。タイマー機能はそれを防ぐためにも効果的です。就寝時の稼働を止めるのが、最適な使い方でしょう。
◎温度調節機能
必要以上の加湿を防ぐためには、温度調整機能のあるものを選びましょう。内蔵されたセンサーによって湿度を快適にし、室内が乾燥していない状態を保ってくれます。リビング・寝室・子供部屋などと移動して使用するのであれば、状況に応じて運転・モードを切り替えてくれる商品がすすめられます。
◎チャイルドロック機能
誤作動を防止するチャイルドロック機能が搭載されている機種も数多くあります。小さな子供やペットがいる家庭には、とくに嬉しい機能となるでしょう。間違って設定を変更したり、電源を入れてしまうリスクを減らすことができます。
◆タンク容量から選ぶ
長時間使用する場合は、タンク容量についても確認しておきましょう。加湿器の使用回数や使用時間を考えて選ぶことも大切です。
タンク容量が大きければ運転時間は長くなりますし、給水の手間も少なくて済みます。
ただし容量が多きすぎる場合、タンク内に水が残りカビが繁殖しやすくなるというデメリットも考えられるでしょう。清潔を保つことが難しくなるため、しっかりと掃除するようにしてください。
◆適用畳数や置き場所で選ぶ
加湿器は使用する部屋の大きさや構造によって、最適な性能を選ぶことも大切です。
適用畳数より大きい部屋だと効果が薄くなりますし、小さい部屋だと結露・カビの原因になってしまいます。移動させて複数の部屋で使用する場合は、湿度調節ができるモデルを選ぶとよいでしょう。
ちなみに適用畳数が大きい程、重量がある機種が多くなります。大きいサイズだと移動が簡単ではないので、取っ手の有無についても確認しておくことがすすめられます。
そして、置き場所にも合わせたタイプを選択することも重要です。据え置き型や卓上型など、使用環境や置き場所に合ったものを選んでくださいね。
据え置き型にはスチーム式・気化式・ハイブリッド式が多く、卓上型にはペットボトルタイプ・USB対応などのコンパクトなサイズが多いです。
◆メーカーから選ぶ
加湿器の製造メーカーは多数あり、それぞれ特徴も違います。人気メーカーをいくつか紹介していきますので、参考にしてみてください。
◎手入れが楽な加湿空気清浄機のある「SHARP(シャープ)」
加熱・気化式を組み合わせたハイブリッド式の加湿器や、高性能の加湿空気清浄機などを、シャープでは扱っています。
給水カバーやフィルターなど多くのパーツが取り外せるため、手入れが簡単に済む設計が特徴的です。シャープ独自のプラズマクラスターにも対応していますよ。
◎電気代が安いタイプの多い「Panasonic(パナソニック)」
パナソニック製の加湿器には、気化式を採用しているモデルが多く、電気代が安いという特徴があります。
静音性も高いため、寝室やオフィスの設置に向いているでしょう。ナノイー機能付きのモデルも販売されているため、乾燥対策にはもってこいですね。
◎デザイン性重視なら「dyson(ダイソン)」
デザイン性に優れるモデルが多いのは、ダイソン製の加湿器です。インテリアに合うおしゃれなタイプを設置したい方にはおすすめでしょう。
タンク内の雑菌にUV-Cライトを当てる除菌機能も搭載されているため、衛生的に使用できるので安心感もありますね。
◎シンプルな加湿器を求めるなら「ZOJIRUSHI(象印)」
シンプルで操作しやすい加湿器が欲しい方には、象印がおすすめです。蒸気で加湿するスチーム式なので、お手入れも簡単です。
商品の中には、湯沸かしポットのようなデザイン加湿器も取り扱っているので、気になる方はチェックしてみてください。
まとめ
乾燥対策に欠かせない加湿器は、犬の健康維持にとっても重要なアイテムとなります。
紹介してきたようにメーカーや製品によってその特長は様々なので、まずはどの機能が必要かを自分の中で明確にしておきましょう。パワフルなタイプや抗菌性能の高いもの、省エネタイプのものなど特徴はそれぞれなので、詳細を確認してから購入を考えてください。
設置予定場所を決めておくことも重要です。配置可能な最大幅の程度を図っておいたり、奥行き・高さを事前にチェックしておきましょう。
今回紹介はしていませんが、電気を使わないタイプの自然気化式加湿器もありますし、加湿機能のあるエアコンも販売されています。
生活環境や家族に合ったベストな商品を探し、愛犬とともに乾燥の時期を乗り切ってください。
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