恥ずかしくて顔から火が出そうに…

お母さんに手を引かれた小さな男の子がヨチヨチと私の前を歩いていました。
そしてその男の子にピッタリとくっついて嬉しそうに歩いているうちのワンコの姿が目に飛び込んで来たのです。
恥ずかしくて顔から火が出そうになったエピソードをお話します。

愛犬を連れて市役所に行った、ある日の話です。
その日はかなり来所者が多かったので、通路横にある長椅子に愛犬と座って順番待ちをしていました。
カウンターも人で埋まっていたので、私の順番が回って来ても書類を書き込む場所もなく、職員の方が私の座っている長椅子まで来て下さって申請に関する説明をして下っていたのですが、職員さんから話をお聞きしている最中に、私の横に座っていたうちのワンコが居なくなっている事に気が付きました。

慌てて顔を上げると、お母さんに手を引かれた小さな男の子がヨチヨチと私の前を歩いていました。
そしてその男の子にピッタリとくっついて嬉しそうに歩いているうちのワンコの姿が目に飛び込んで来たのです。
男の子の両肩に、背後から両前足を掛けて２本足で一緒に歩いていたんです。
普段から２足歩行をよくしていたのですが、まさか外でこんな事をするなんて…青天の霹靂でした。

その驚きの光景を見た瞬間は何が起きているのか訳がわからず、頭が真っ白になったのですがすぐに我に返り、急いでリードを引っ張りました。
うちのワンコはチワワで軽いので、すぐに男の子から離す事が出来て、男の子も男の子のお母さんも一連の出来事に気付かれないまま、歩いて行ってしまわれました。
何事もなくホッと胸を撫で下ろした瞬間、その光景を見ていた方々や職員の人達が一斉に大爆笑…
うちのワンコが立ち上がった背丈とその男の子の身長が偶然に同じぐらいで、２人の歩く姿がまるでフォークダンスをしている様に見えて滑稽だったのだそうです。

確かにこれが他人事であれば、私も皆さんと同じ様に爆笑していたと思います。
それくらい面白いシチュエーションでした。
しかしこれは自分のワンコがしでかした事…他人事ではありません。

用事が済んで帰る時も「ほら、あのワンちゃん、さっき男の子と一緒に歩いていた子よ(笑)」なんて言われて顔から火が出るくらい恥ずかしかったです。
「もぅあんな事しちゃダメなのよ。わかった？」なんて皆さんに聞こえる様にワンコに言いながら市役所を出たけれど、どこからどう見ても、職員さんの話に気を取られていた私が一番悪いですよね…自分でよくわかっています。反省。

うちのワンコはものすごく人懐っこい性格で、絶対に人に咬みついたり危害を加える事はないのですが、小さな子供さんが驚いて泣き出したりトラウマになったりしないかとヒヤヒヤしました。

そこの市役所の職員さんはワンちゃんが好きな方が多くて、私がワンコを連れて行くと順番に抱っこをしに来て下さいます。
そしてこの一件以来、前以上に職員さんから可愛がって頂く様になってしまったうちのワンコ…。
当の本人もそれが嬉しい様なんですけど、また同じ様な事が起きるといけないので、市役所に入る時にはバッグインしたり、涼しい季節には車内で待機してもらっています。

万が一、大変な事が起きないとも限らないし、ワンちゃんが嫌いな方もおられると思うので、これからはバッグやカートを上手に使って、お出掛けを楽しみたいと思います。

しかし本当に、忘れられない出来事になりました。