犬が音を怖がる理由と対処法~掃除機・ドライヤー・雷・花火は嫌い?!

2017.06.25

犬が音を怖がる理由と対処法~掃除機・ドライヤー・雷・花火は嫌い?!

犬は聴覚が鋭く、飼い主さんが感じている以上にたくさんの音を聞き、敏感に反応しています。なかでも、掃除機・ドライヤー・雷・花火の音は、嫌いな音の代表です。犬はなぜ掃除機の音をあんなに嫌うのでしょうか。雷の音を怖がる時は、どう対処すればいいのでしょうか。犬にはちゃんと理由があって、それが分かると、飼い主さんも対応がしやすくなります。ここでは、犬の嫌いな音について、怖がる理由と対処法をお話しします。

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犬が嫌いな音はどんな音?

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●犬が嫌いな音の例

犬は音に敏感で、思わぬ音を嫌います。
掃除機・ドライヤー・玄関チャイム・洗濯機・電子レンジといった生活音から、のような自然の音、バイクの騒音・救急車パトカーのサイレンなど乗り物の音、踏切車のクラクション工事現場などお散歩中の音、さらには夏の花火の音まで、犬が敏感に反応する音は、たくさんあります。
犬によっては、一定の音を怖がり、飼い主さんを悩ませます。

●犬が怖がる音とは

犬が怖がる音に共通するのは、突発的であることです。
突然の物音に敏感なのは人も同じで、音に気づくことで、その後の不測の事態に備えることができます。
突発的な音に敏感なのは、安全に生活するために必要な能力ですが、敏感過ぎると恐怖心につながります。

もう一つ共通するのは、音量が大きいこと。
一般的に音が大きいほど、身に及ぶ危険が大きい可能性が高く、犬も人も本能でそれを知っています。
大きな音が命に関わる危険を予感させるので、怖がるのです。
「うちの犬は小さな雷の音も怖がる」という飼い主さんもいらっしゃると思いますが、このわんちゃんも、最初は近くの大きな雷の音を怖がっていたのに、だんだん遠くの雷の音まで怖がるようになってしまったのだと思います。

●犬が音を怖がる時の反応

音に対する犬の反応はさまざまですが、「寝ていても目を覚まし、音のする方を見たり耳を傾けたりする」という反応なら、いたって普通です。
それに加えて、ウロウロと落ち着きなく動いたり、音源から逃げたり、飼い主さんにピッタリくっついたりするような行動が見られたら、音に恐怖を感じています。
さらには、パニックになり走り出し、身を隠し、震え、よだれをたらし、おしっこをもらす犬もいます。
もっとひどい場合は、飼い主さんをかんだり、吐いたり下痢をしてしまったりするケースもあります。


どうして苦手?犬の聴覚について

犬 音 怖がる

●犬の聴覚は人より鋭い

犬の五感のうち、最も優れているのは嗅覚ですが、その次は聴覚です。
音には「強さ・高さ・音色」の3つの要素がありますが、そのうち高さと強さについて、犬は人の数倍の能力を持っていると言われています。

●犬の聴覚と音の強さ

犬は「耳介筋」という耳を動かす筋肉を使って、自在に耳を動かして音を聞き取ります。(タレ耳の犬にはこの能力がないようです。)
同時に、首をかしげて、耳の角度を変えることもできます。
そのおかげもあり、小さな音も聞くことができます。
犬の聴力検査は難しく、はっきりと数字で表現できないのですが「同じ強さの音なら、人の限界の4倍の距離まで聞き取れる」ともいう説もあります。
誰よりも早く飼い主さんが帰宅するのに気づくのは、人には聞こえない小さな足音を聞き分ける聴覚のお蔭です。

●犬の聴覚と音の高さ

以上のように、小さい音に対する聴覚は非常に優れていますが、高音の聞き取り能力はさらにすばらしいです。
犬が聞こえる音の高さは、最大で40~70,000Hz程度、よく聞こえるのは3,000~12,000Hzと言われています。
「Hz(ヘルツ)」は、音の高さを表す単位で、小さいほど低音、大きくなるほど高い音になります。

これに対して、人が聞こえる限界は、20~20,000Hzです。
しかも17,000Hz以上の高音は、25歳を超えるとほとんどの人が聞こえなくなります。
つまり犬は、人が聞こえない高音をかなりの高さまで聞くことができるのです。

●犬の聴覚が優れている理由

犬の聴覚のうち小さな音がよく聞こえる能力は、野生だった先祖にとって、他の動物の存在に気づくために大変役立つものでした。
外敵が接近してきていることが早く分かれば、襲われる前に逃げることができます。
小動物の羽音や静かな足音が遠くから聞こえるので、いち早く気づき、逃げたり接近したりできるのです。

70,000Hzの高音を聞きとる聴力は、小動物の出す音を聞くために役立ちます。
犬の出せる声は最高でもせいぜい1,000Hzですから、犬同士のコミュニケーションのためではありません。
例えば、ネズミなどは70,000Hz、コウモリは100,000Hzという高音が出せます。
今の犬はネズミの声を聞く必要はありませんが、祖先は小動物を餌としていたので、食料を得るために大切な能力でした。


犬が音を怖がる理由

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●犬が掃除機やドライヤーの音を怖がる理由

優れた聴覚を持つ犬は、不快な音もしっかりとらえ、必要以上に怖いものに感じてしまいます。
掃除機から出る音は、モーターの回転音・モーターの振動音・吸込音・排気音などがあります。
掃除中は、掃除機が床を転がる音・ノズルが床をこする音・カーペットが吸い込まれる音なども混ざります。
そして、それぞれの音は、10Hzの低音から20,000Hz以上の高音で構成されています。
その音の大きさは70dBを超え、ゴミを力強く吸い取ろうとするとさらに大きな音になり、80dBに近い騒音を出します。

80dBと言えば、かなりうるさく、大声でも会話が難しいレベルの騒音です。
掃除機は、静音対策がされていますが、犬にしか聞こえない高音についてはとくに対策はされていません。
しかも犬の耳は、人の耳よりずっと掃除機と近いのです。
掃除機のカタログに載っている70dBなどという数値は、掃除機から1m離れて測られているものが多く、掃除機に近ければ当然もっと大きな数値になります。
たくさんの不快な音を大音量で鳴らしながら、予測不能な動きをしてふいに迫ってくる掃除機。
聴覚の優れた犬が、これを怖いと思うのも当然かもしれません。

また、ドライヤーも70dBに近い騒音を出します。
その上、強い風が自分に向けられ、時には熱風が顔に当てられることもあります。
音・風・熱の3拍子そろった攻撃を至近距離から受けていると感じれば、怖いに違いありません。

●犬が雷や花火の音を怖がる理由

雷のような分かりやすい自然災害の前触れに、警戒心を持つのは、動物共通の本能です。
犬は音色に関する聴覚は人より劣りますが、雷の音が特別悪い音であることは判断できます。
何の前触れもなく始まる、強い光や地響きを伴う爆音。
それが何度も繰り返され、いつ終わるのか分からないのが、雷や花火です。
犬は人より早くから聞こえてしまうのですから、怖がるのは当然で、かわいそうなくらいです。


音を怖がる時の対処法

●掃除機の音を怖がる時の対処法

犬が掃除機の音を嫌がるからといって、掃除機を使わないわけにはいないので、掃除機とうまく付き合ってもらうしかありません。
大嫌いな怖いものを好きになってもらうのは難しいので、「イヤだけどあまり気にならない存在」くらいを目指して、慣れてもらいましょう。

最初は離れた部屋で掃除機を弱く運転します。
これを怖がるようなら、その音を鳴らしたまま、普通に遊んだりおやつを食べたりして楽しく過ごします。
飼い主さんは、犬が怖がっているからと言って、特別優しくしたり甘やかしたりせず、平然と普通に楽しく過ごしてください。
落ち着いて過ごせるようになったら、その部屋に掃除機をかけます。

掃除機と犬の距離を徐々に縮めながら、同じことを繰り返します。
「掃除機の音がしても、何も怖くないし、気にしなくていいんだ」と思ってもらえるよう、少しずつ慣れさせてください。
最終的に同じ部屋の中で掃除機をかけても、怖がらなくなればトレーニング完了です。
犬の周囲の掃除用としておそうじシートを常備しておくと、掃除機をかける回数が減り、犬への負担も軽くなります。

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犬がどうしても怖がる時は、掃除機の騒音を減らす工夫も必要です。
犬のいる所に、カーペットを敷くと、床を伝わる音と振動を減らすことができます。
犬が安心できる場所にカーペットを敷き、そこを安全地帯だと感じでもらえれば効果が期待できます。

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また、掃除機を買い替える時、「静音」にこだわったものを選ぶことをお勧めします。
サイクロン式でも紙パック式でも50dB程度のものがあり、人にとっても快適です。
まだ買い替えの時期ではないなら、犬の近くでは弱いモードで使用するか、犬の散歩中に掃除をすませてしまうと良いです。
また紙パックやフィルターの目詰まりは、モーター音を大きくするので、お手入れをすると騒音が減ることがあります。

●ドライヤーの音を怖がる時の対処法

お風呂上がりにドライヤーで被毛を乾かすのを嫌がるのは困りますよね。
ドライや―自体を怖がる場合は、ドライヤーの見かけに慣れてもらいます。
使用後、片づけずに犬から見える所に出しておくと、最初は嫌がって避けていても、だんだん慣れて気にしなくなります。

熱い風や冷たい風が苦手な犬には、ドライヤーの時間を減らすため、タオルドライをしっかりすることがポイントです。
ストーブの前で低温の風を当てる、扇風機と併用して乾かすなどして、弱めの風で乾かしてあげましょう。

ドライヤー使用時は毛が抜けやすく、抜け毛が吸気口にたまると、ますます大きな音になるので、ドライヤーのお手入れもお忘れなく。
ドライヤーの音は通常70dB程度ですが、最近は60dB以内の静音タイプもあるので、買い替えの際は運転音の大きさもチェックすると良いでしょう。

●雷や花火の音を怖がる時の対処法

雷や花火を怖がるのは当たり前と考え、冷静に対処しましょう。
まずは、飼い主さんが落ち着くことです。
飼い主さんが雷を怖いと思っていれば、その気持ちは犬に伝染します。
また、犬がかわいそうだからとあわてると、犬も大変なことが起きていると感じてますます怖がります。

音を怖がっている場合は、外の犬は家の中に入れ、室内の犬はケージに入れ、後は普通に過ごします。
うるさいからと言って怒ったり、過保護にしたりするのは逆効果です。
音が過ぎ去るまで、なるべくいつも通り、静かに過ごしましょう。

花火大会に連れて行かれた犬が、逃げて車にひかれたり迷子になってしまったりするケースもあります。
海外では、花火大会の前に、犬がパニックにならないように精神安定剤を使用する動物病院もあるほど、犬は花火を怖がるようです。
かわいい愛犬には、いろいろな経験をさせてあげたいところですが、花火大会だけは避けた方が良いでしょう。


まとめ

犬は聴覚が優れているので、いろいろな音に敏感なのは当然です。
犬が怖がっても過剰に反応せず、普通にやり過ごせるように対処してあげましょう。
掃除機やドライヤーのような室内の音には徐々に慣れてもらい、雷や花火大会のときは冷静に音がしなくなるのを待つ。
そんな小さな工夫をしながら、愛犬といろいろな音を楽しめる毎日を過ごせたらいいですね。



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坂田 ひかり

坂田 ひかり

子どもの頃から犬を飼い続け、犬と一緒に成長してきました。意外と知らない衝撃の真実や、知って得する豆知識を紹介していきたいと思います。犬好きさんがもっと犬を好きになって、犬と一緒に幸せになってもらえたら嬉しいです。

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