【獣医師監修】愛犬の目がにごるのは病気のサイン!?どんな目の病気があるの?

2017.09.25

【獣医師監修】愛犬の目がにごるのは病気のサイン!?どんな目の病気があるの?

犬の目がにごる病気として認知度が高いものに白内障や緑内障があります。愛犬の目が老化と共に白くにごってきた、また目がにごった犬をよく見かけるなど、実際に病状を見たことのある飼い主さんも多いと思います。目の病気には様々な種類があり、症状を放置すれば失明に繋がるものや、日頃のケアや定期検診で予防できるものもあります。今回は目がにごる主な病気を紹介しますので、どのような種類があるのか覚えておきましょう。

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犬の目が濁っている場合に考えられる病気

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愛犬の目が白くにごっている…そんな症状がみられた場合、様々な病気の可能性が考えられます。
犬の黒目がにごる原因は、大きく二種類に分けられます。一つは外側の角膜が白くにごる場合、もう一つは内側の水晶体が白くにごる場合です。

犬の目がにごる状態を発症する主な病気を、症状・原因・治療法や予防法と一緒に紹介していきます。


◎白内障

水晶体を構成するタンパク質分子の異常によって、水晶体が白くにごる病気です。目の一部や全体がにごり、網膜が光に反応しなくなってしまい、視力が低下します。緑内障など、他の病気を併発する可能性もあります。

◆症状
視力障害が徐々に進行し、目が白くにごった色に変色していきます。このため、物にぶつかる、ジャンプができなくなる等の症状が犬に現れます。物音・接触などにも大袈裟に驚くようになり、愛犬の性格に変化がみられる可能性があります。

他の病気を併発しなければ、白内障自体による痛みは基本的にありません。

◆原因
遺伝による若年性白内障、老化による老年性白内障の場合や、外傷、他の病気との併発が主な原因となります。

◆治療法、予防法
軽度の場合は、点眼薬・内服薬での治療が可能です。しかし重度の場合は、白くにごった水晶体を取り除く手術を行います。残念なことに、手術の成功率はあまり高くないようです。

犬の白内障で最も一般的な原因は加齢によるものです。飼い主さんが気付いた時には、症状が進行していることがほとんどなので、愛犬が6歳以上の場合は、獣医さんの定期検診を受けましょう。発症初期の段階で発見できれば、点眼薬などの治療で進行を遅らせることが可能です。犬の加齢により症状は進行しますが、視覚を失わずに済む場合もあります。


◎緑内障

眼球内の「眼房水」と呼ばれる液体の循環に、何らかの原因で障害がでる病気です。これにより眼内圧が上昇して、眼が飛び出してきます。眼圧の上昇期間が長い場合は、視神経や網膜に変化が起きて視力を失う可能性もあります。

◆症状
眼内圧の上昇により、瞳孔拡大(散瞳)・眼球拡大(牛眼)・充血・浮腫(角膜が白くみえる)・瞼の痙攣(痛み)・角膜の青っぽい混濁などがみられます。

痛みが発生する為、愛犬が頭や目の付近を触られるのを嫌がるようになったり、目を細める仕草をするようになります。最悪の場合、失明の恐れもあります。

◆原因
他の眼の疾患で併発する場合と、原因不明の場合があります。

併発は、ブドウ膜炎・水晶体脱臼・腫瘍などの眼の疾患によって起こります。
原因不明の場合は、両目に発症しやすく、先天性の異常が考えられます。主に柴犬・シーズー・コッカースパニエル・チワワ・ビーグル・バセットハウンド・ハスキーなどの犬種が最もかかりやすいといわれています。

◆治療法、予防法
治療は眼圧コントロールを必要とし、急性か慢性かにより治療法が異なります。

急性の場合は、できるだけ緊急の処置が必要となり、検査から視力温存の可能性がある場合は、レーザー治療を行い、その後点眼薬や内服薬を使用します。
慢性の場合は、進行している状態から、いかに眼圧のコントロールができるかがポイントになります。

その他、併発した疾患を治療する為の、点眼薬・内服薬、症状によっては外科的治療が用いられます。
残念ながら、完治する為の有効な医療法はみつかっていないようです。


◎角膜潰瘍

空気と接している眼球面には、角膜という常に涙で覆われ保護されている透明の組織があります。角膜潰瘍は、この角膜の表面に傷(潰瘍)ができることで発症する病気です。
悪化すると視覚障害や、角膜に穴が開く角膜穿孔を起こし、失明に繋がる恐れもあります。

◆症状
小さな傷でも痛みが生じることが多く、目がしょぼしょぼする・目やにが出る・しきりに目の周囲を掻く・擦り付けるなどの仕草が愛犬にみられます。これにより角膜は透明性を失っていくため、白っぽくにごるようになります。

眼瞼内反症・乾性角結膜炎・露出性角膜症候群、逆さ睫毛などで併発されることが多い病気です。進行すれば、視覚障害・角膜穿孔を招きます。

◆原因
主な原因は、喧嘩や異物などによる物理的接触などの外傷によるものがほとんどです。小型犬や短頭種は目が大きく、外傷を受けやすい為、発症しやすいといわれています。

◆治療法、予防法
軽度の場合は、点眼薬を3週間ほど使用すれば完治するといわれています。ただし、二次感染が疑われる場合は抗生剤が併用されます。
重度の場合は傷が深い為、犬の医療用コンタクトレンズや第三眼瞼(瞬膜)を用いたフラップ法などの外科的手術が行われる場合もあります。いずれも、悪化防止の為にエリザベスカラーの装着が必要となるでしょう。

角膜炎から角膜潰瘍を併発する場合もあるので、普段から愛犬の目の周囲をトリミングして被毛が目に触れないようにしたり、定期的に目やにを掃除するなどして予防に努めましょう。


◎核硬化症

水晶体の水晶体核という硬い部分が、中心に向かって圧縮されて硬くなり、青みがかって白く丸い輪郭が見てくる病気です。

◆症状
目が白くにごる為、白内障と誤解されがちですが、視力障害を起こすことはありません。白内障はタンパク質の変化によって発症するもので、核硬化症とは異なるため、白内障と区別することが重要となります。

◆原因
水晶体の老化によってもたらされるので、高齢犬が主に発症します。

◆治療法、予防法
核硬化症による支障が無い為、治療は必要としません。しかし、白内障を併発している場合は、その治療がなされます。
日頃のケアを行ったり、愛犬が高齢となった場合や、目の異常を感じた場合は、定期的な検査を行うことが対策となります。


◎ブドウ膜炎

眼球内にある「虹彩」や「毛様体」を総称してブドウ膜と呼び、この血管膜が炎症を起こす病気です。

◆症状
犬にまばたき、目を細める、目やにが出るなどの症状が現れますが、一見眼球に変化は見られません。しかし詳しく検査すると、眼球の奥がにごり赤みがかってみえます。これは眼内の血管膜における炎症、眼内出血によるものです。

強い痛みにより目を開けていられない場合もあり、酷くなると緑内障・白内障などを発症して失明する危険性もあります。

◆原因
外傷・細菌感染・免疫介在性疾患・寄生虫・結膜炎や角膜炎の悪化などが原因で発症します。
病院での治療中に、愛犬の結膜炎が治らないなどの理由で転院する飼い主さんも多いようですが、詳しい原因がハッキリと分からないことが大半だそうです。専門機関に相談するのが一番です。

◆治療法、予防法
ブドウ膜炎は原因がハッキリと分かるまで時間がかかりますが、原因を突き止めながら炎症を抑える治療が行われます。
原因によって眼瞼下注射・点眼・経口投与などの処置をします。角膜表面に傷害がある場合は、ステロイド目薬を延長して様子をみます。全身性疾患が疑われる場合は、検査結果が出るまで待つしかありません。

ブドウ膜炎が治っても、その後に他の疾患の併発など、2次感染するケースが多い為、定期的に診察や検査をすることが重要です。


◎角膜ジストロフィー

白い不透明な無機物が、角膜に沈着する病気です。片目、あるいは両目の角膜に白い斑点が生じます。

◆症状
強い痛みはありませんが、光を嫌がるようになります。一般的には角膜に、左右対称な白濁点が現れ、症状の悪化により角膜全体が青っぽくなったり、くすんだりします。

角膜ジストロフィーの多くは進行性のものです。初めは小さな白斑程度ですが、進行するにつれて角膜表面が白く覆われていきます。

◆原因
この病気は遺伝が原因となります。発症しやすい犬種として、エアデールテリア、シェルティ、ハスキー、ビーグル、アメリカン・コッカースパニエル・キャバリアなどがあげられます。

◆治療法、予防法
一般的には効果的な治療法がないといわれており、軟膏・目薬などでは治りません。しかし、失明するまでに進行することはほとんどないそうです。
患部の表層を切除する外科的治療もありますが、手術後に再発することが多いといわれています。

愛犬が日常生活で不快感を感じることはありませんが、角膜潰瘍を併発する場合もあります。眼の充血・涙・斜視などの症状が現れた場合は、角膜潰瘍を発症した可能性があるのですぐに獣医さんに相談してください。


日頃から愛犬をよく観察しましょう

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今回、紹介した病気の一例は、犬の目がにごる症状に焦点をあてたものです。他にも、愛犬の目や目の周辺に発症する恐れのある病気はたくさんあります。

遺伝性の病気であれば予防のしようがありませんが、日頃のケアや普段から愛犬の状態を把握することで、予防できる病気も中にはあります。
愛犬の目の周りは定期的に掃除して衛生を保つこと、普段と変わった愛犬の行動を見かけたら注意深く観察することを忘れないでください。そして、動物病院で定期検査を受けたり、異常を感じたらすぐに獣医さんに相談するなどして、目の病気が悪化しないように気を付けてあげましょう。

実は我が家のキャバリアにも、角膜ジストロフィーを発症している子がいます。子犬の頃に白斑を発見しましたが、5歳となった今、体の成長と共にやはり白斑は少しずつ大きくなりました。幸い極端に光を嫌がる行動などは今のところみられませんが、今後も注意して観察していかなければなと感じています。

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まとめ

犬の目の病気には沢山の種類があり、軽度から重度まで症状は様々です。初めは軽度の症状であっても、後に失明を招く恐れのある病気も潜んでいます。

愛犬の目がにごるのは、何らかの病気のサインです。飼い主さんは、そんなサインや普段と異なる行動などを見逃さないように注意してあげてくださいね。

※こちらの記事は、獣医師監修のもと掲載しております※


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壱子

壱子

子供の頃から犬が大好きです。現在はキャバリア4匹と賑やかな生活をしています。愛犬家の皆さんに役立つ情報を紹介しつつ、私自身も更に知識を深めていけたら思っています。よろしくお願いいたします!

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