犬の賢さはどうやって測る?賢いと言われている犬種紹介
牧羊犬や狩猟犬、警察犬や救助犬など、犬はその賢さから人間のパートナーとして活躍しています。
飼い主の言葉や感情を感じ取り、心の助けや癒しとなる存在にもなりますね。
犬の脳は人間と同じ構造をしていて、脳の比率に違いがあるだけです。平均165程の単語やジェスチャー、4~5の数を理解できるなど、犬は人間の2歳半前後に匹敵する能力をもっているといわれています。
賢い犬と聞けばその捉え方は人によって違うかもしれませんが、カナダのスタンレー・コレン教授によると、犬の知能は大きく分けて以下の3種に分類されるそうです。
①適応知能…学習、問題解決に対する能力で、個体によって異なる。
②本能的知能…直感的な知能で、これも個体によって異なるとされる。
③従順(ワーキング/オビーディエンス)知能…祖先や歴史などによるもので犬種によって異なる。
このスタンレー教授が設けた知能判断基準である、「新しいコマンドに対する理解力」と「最初のコマンドで従うか」に基づいた調査によって、賢いとされた犬種のランキングを紹介します。
<賢い犬種ベスト10>
①ボーダー・コリー
②プードル
③ジャーマン・シェパード・ドッグ
④ゴールデン・レトリーバー
⑤ドーベルマン
⑥シェットランド・シープドッグ
⑦ラブラドール・レトリーバー
⑧パピヨン
⑨ロットワイラー
⑩オーストラリアン・キャトル・ドッグ
以上10種が、新しいコマンドを5回以内で覚え、最初のコマンドに対する成功率が95%以上という結果を出した犬種の順位となります。
ただしランキングの判断基準に、知能分類でいう従順知能が大きく関わっているので、人間の指示に従う仕事を持っていた犬種が上位を占めています。トップ10に入っていない犬種は賢くない、知能が低いという意味では決してありません。
犬の賢さがわかるエピソード
正に勇敢で賢い犬として、歴史に名を残してきた犬達がいます。救助活動や飼い主への献身的な態度、それを行動に移せる勇気は、賢いという証明にもなりえますね。
そんな賢い犬達のエピソードを一部紹介していきます。
◎ニューヨーク市警の救助犬「アポロ」
2001年9月11日アメリカでテロ事件が発生し、アポロはわずか15分後に現地に到着しました。燃え盛る炎と落下する破片の中で、自身の命を危険にさらしながらもアポロは人々の命を救い続けたのです。この働きが称えられ、動物のビクトリア十字勲章、「ディッキン・メダル」を全救助犬の代表として授与しました。
◎ソリ犬チームのリーダー「バルト」
1925年冬のアラスカ北端の町で、感染性・致死性の高い病原菌ジフテリアが発生しました。一刻も早く血清を届ける必要がある中、陸路は猛吹雪によって断たれた状況に。そこで活躍したのがソリ犬達でした。バルトは最終区間の輸送を担当したチームのリーダーです。無事に血清を届けてたくさんの人々を救った功績が称えられ、現在ニューヨークにはバルトの銅像が建てられています。またこのエピソードは、1996年にアニメーション映画化されました。
◎救急隊に電話をした「ベル」
ベルの飼い主は糖尿病を患っており、発作によって失神することがありました。日頃からベルは、そういった事態に救急隊へ連絡する方法や、飼い主の高血糖を臭いで感じたら舐めて教えるなどの訓練を受けていました。ある日、ベルは倒れた飼い主を発見。訓練通りに電話の短縮番号を押し、救急隊へ連絡したのです。的確な状況判断と訓練通りの行動力は、正に賢いとしかいいようがありません。
◎捨てられた赤ちゃんを救った「プイ」
プイはバンコクで、ビニール袋に入れられた赤ちゃんをゴミ捨て場で発見しました。その袋を自宅に持ち帰り、大きく吠えて飼い主に知らせたのです。その後赤ちゃんは病院へ運ばれ、無事に命が助かりました。この賢い行動を称えられ、プイは赤十字からメダルを授与されています。
また、他にも赤ちゃんを助けて有名となった犬がいます。
2012年ケニアの国有林で、ぼろ布に包まれた赤ちゃんを発見し、子犬と共に住んでいた小屋に連れ帰った「コンボジィ」。
2013年イギリスで、散歩中にバッグに入れて捨てられていた赤ちゃんを発見して飼い主に知らせた「ジェイド」。
いずれも発見後に病院で手当てを受けた赤ちゃん達は、この賢い行いによって消えかけた命を救われました。
一緒に遊べる!犬の脳トレ方法をご紹介
愛犬が末永く健康的に過ごす為に、遊びながらできる脳のトレーニング「脳トレ」の方法を紹介します。
犬にとっての脳トレは、嗅覚を使うことです。
視覚よりも嗅覚の優れた動物なので、この嗅覚はコミュニケーションの為に相手のお尻を匂いを嗅いだり、様々な物に対する判断材料を得るための重要な役割を果たしています。
また、五感の中で最も衰えにくい感覚とされているので、シニア期に入った犬にとっても嗅覚を使った脳トレは良い刺激となります。
ただし、無理な脳トレはかえってストレスを与えることとなります。適切な方法をとり、無理強いせずに楽しみながら行うことを念頭におきましょう。
◎「オヤツはどっち?」ゲーム
オヤツを片手に隠して、どちらの手にオヤツが入っているかを当てるゲームです。
初めの内は、両手で握りこぶしを作ってみせ「どっちだ?」などと声を掛けましょう。オヤツの入っている手を当てられたら、沢山褒めてオヤツを与えてください。
上手にできるようになってきたら、オヤツの隠し方を変えてみます。箱・紙コップなどにしてみたり、タオルやハンカチなどに包んでみるなど、難易度を少しずつあげてみてください。
◎かくれんぼ
子供の遊びで定番なかくれんぼも、一緒に楽しむことができます。「待て」などのコマンドで待たせ、飼い主が隠れます。隠れたら「もういいよ!」や名前を呼ぶなどして探してもらいましょう。
飼い主を見つけることができたら、沢山褒めてあげてください。
ルールを理解するまでに時間が掛かる子もいると思いますが、何度も繰り返せば覚えてくれます。
我が家の愛犬との遊びでも定番なものです。隠れながらこっそり愛犬の様子を覗くと、一生懸命探している可愛い姿が見られますよ。
◎宝探しゲーム
犬には食べ物などを地面に隠そうとする本能があります。この本能を刺激しながらできる遊びが宝探しです。
まずは、愛犬の好きなオヤツやオモチャなどの匂いを嗅がせます。そして「待て」をさせるなどして、見られないように隠しましょう。隠し終わったら、「よし」や「どこだ?」などと声を掛けて探させます。見付けることがことができたら褒めてあげましょう。
初めの内は分かりやすい場所に置いたり、探してる途中でヒントを出すなどして、ストレスを感じさせないよう気を付けてください。
体力が衰えてきた老犬や体が不自由な障害のある犬でも嗅覚さえあれば楽しめるノーズワーク。今まで犬とのコミュニケーションを諦めていた飼い主さんや犬たちでも楽しめる画期的なドッグスポーツです。優れた嗅覚を活かした楽しい遊びにもなってくれます。今回はこのノーズワークについて見ていきましょう。
◎言葉遊び
普段使っている言葉(コマンド)を少し変えて、正しく聞き分けられるかを試す簡単なゲームです。
例えば食事などを与える前に「よし」と言う場合、「よしこさん」「よしお」などと少し言葉を変えて考えさせるのです。「よし」という言葉を聞き分けて従うことができたら、沢山褒めてあげましょう。
嗅覚を使った遊びではありませんが、聞き分けようと思考と巡らせることが脳トレとなるのです。
聞き慣れない言葉を聞いた際に、首を傾げる可愛い仕草も見られるかもしれません。
言葉遊びに限らず、コミュニケーションとして話しかけることはとても良いことなのです。
実際に、飼い主がたくさん話しかけた犬の方が、数年長生きするという研究結果も出ているそうですよ。
毎日できる簡単認知症予防でアンチエイジング
愛犬がシニア期に入ってくると、やはり一番気になるのは認知症です。
人間社会でも美容や健康、認知症予防の為のアンチエイジングという言葉をよく耳にすることがありますが、犬の認知症予防は日頃の小さな積み重ねで行うことができます。
いつまでも若々しく健康でいてもらえるように、できることから始めましょう。
◎散歩
毎回違うコースを散歩しましょう。同じコースで散歩を続けると刺激が減り、老化が進行します。コースを変えることが脳への良い刺激となり、外の刺激に触れることが認知症を遅らせることに役立ちます。但し、無理な散歩は禁物です。体力を考えて、散歩が無理なら抱っこでのお出掛けや、日光浴などをして外気や土に触れさせましょう。
●おすすめ商品
ドーム2 コットを搭載したシリーズ最軽量モデル。小回りがきいて、狭い道や人混みでも快適に走行できます。
ワンアクションで簡単にフレームからコットを取り外して、外出時はキャリー、ご自宅ではハウスとして使用可能。
ブレーキモデルよりも1.2kg軽いので、フレームを折りたたんで持ち運ぶことが多い場合に便利です。
◎頭を使う
前述した脳トレが効果的ですが、高齢で体力が使えない場合は、知育玩具で遊ばせたり、新しいコマンドを教えてみるなどして頭を使わせましょう。既に覚えているコマンドも積極的に使ってください。脳の活性化を促すことができます。
◎食事
DHA・EPA・αリノレン酸などオメガ3脂肪酸といわれる良質の油が、脳の活性化に繋がるといわれています。これらを積極的に食事に摂りいれるのも効果的です。シニア用の缶詰フードの中には、オメガ3脂肪酸が配合されている商品もあるので、DHA・EPAの含まれる青魚などを食べてくれない場合には、使用を検討してみてください。
また老化の進行によって、体内に過剰発生した活性酸素を抑えられなくなります。これを防ぐために、ビタミンCを多く含んだ野菜・果物をフードにトッピングするのも良いでしょう。
日常に少しの工夫を積み重ねれば、毎日簡単に認知症予防に取り組めます。
最後にアンチエイジングを可能とするための「5つの大切なこと」を覚えておいてください。
①新しい刺激を感じさせる
②筋力アップやキープを図る
③効果的な散歩の仕方をする
④お互いが笑顔の生活を心掛ける
⑤日々のお手入れで絆は深まり異常にも気付ける
少しでも末永く幸せな生活を続けられるよう、楽しい脳トレや認知症予防に取り組んでみましょう!
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