【獣医師監修】犬の咳から分かる病気6選!変な咳の時は逆くしゃみ?

2019.01.12

【獣医師監修】犬の咳から分かる病気6選!変な咳の時は逆くしゃみ?

大切な家族の一員でもある犬。せっかく我が家に縁があってきてくれたのだからと、大切に飼育している中で問題になってくるのが、犬の病気です。今回は、犬がかかる様々な病気の中から、「咳」を取り上げたいと思います。また、普通の咳とは違う変な咳をしている場合の病気「逆くしゃみ」や、その対処法についてもご紹介します。

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犬の咳が長引く時に考えられる病気は?

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犬の咳が長引く時は、基本的には何かの異変があると捉えましょう。
なかなか咳が止まらない、何日も同じ咳をしていて苦しそうだ…と変な咳の兆候が見受けられる場合は、原則的には動物病院の受診をお勧めいたします。

獣医の先生に少しでも多くの情報を伝達できるよう、犬の咳の特徴を動画撮影したり、頻度やタイミングなどをメモで取っておくことも有効かもしれません。

それでは、犬の変な咳が長引く時に実際に考えられる病気をいくつかご紹介していきます。

◆心臓病(心疾患)

7歳以上の老犬になると、心臓病の可能性が高まります。

心臓が拡大して気管が圧迫されて咳が出たり、心臓に返れなくなった血液が肺に溜まる「肺水腫」によって咳が出ます。

治療法は内服治療と手術になりますが、心臓の手術は難易度も高く、犬にかかる負担も大きいため、とても大がかりな手術になります。

◆肺水腫

血性心不全などの循環不全により、肺の中に血液がたまって心臓を圧迫し、咳を誘発します。呼吸困難に陥ったり、重篤な場合は命にかかわる事もあります。

症状の特徴は、呼吸数の増加、座るか伏せの状態で苦しそうに呼吸をするなどです。

治療法は症状の重篤度によって、投薬または入院となり、とくに重篤な症状の場合は酸素室での入院管理になることもあります。

◆アレルギー

花粉、塗り立てのペンキやタバコの煙などのアレルギー反応から咳をする事もあります。

飼い主が注意することで避けられる症状なので、気を付けてあげてください。

◆犬フィラリア症

フィラリア(犬糸状虫)の成虫が肺動脈や心臓に寄生し、寄生する血液循環障害を起こす事で咳の症状を起こします。
命取りになる病気で、興奮時や早朝に乾いた咳をするようになれば犬フィラリア症を疑ってください。

治療法はケースバイケースですが、外科手術で寄生虫を摘出したり、薬剤で成虫を駆除したりします。

フィラリア感染も飼い主によって予防する事ができます。必ず定期的に獣医を受診して、しっかり免疫剤を投与しましょう。

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◆ケンネルコフ(犬伝染性気管気管支炎)

犬の風邪とも言われ、呼吸器系疾患の総称で「伝染性気管支炎」とも呼ばれる病気で、場合によっては犬から人間に感染する可能性もあるとのことです。

主な症状は咳で、咳の特徴は短く乾燥した咳で、進行すると呼吸困難や肺炎などの症状を発症する恐れもあります。

治療方法は免疫力向上のためにインターフェロンの投与、ネブライザー治療を行います。

ケンネルコフを防ぐ事は難しいですが、ワクチン接種を行う事でウィルス感染を防いだり、発症しても軽度におさめる事ができるなど効果があります。

◆誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)

通常、食道へ流れる食事が気管に流れてしまうことで、食堂や肺の炎症を起こします。また、消化する事ができない異物などを飲み込んでしまい、喉や気管に詰まってしまって呼吸困難に陥ってしまう恐れがあります。

本来は食道へ流れるべきものが気管に流れる事で、食道や肺の炎症を引き起こし咳につながり、食べ物や吐いたもの等を気管に吸い込んでしまっておこる症状です。

特に子犬や高齢犬は、フードや水、おもちゃやクッションの綿等を誤って飲み込んでしまって、気管に入ってしまうことがあり発症しやすい傾向にあります。

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犬が変な咳をしている時に考えられる病気「逆くしゃみ」とは?

「逆くしゃみ」とは、その名の通り鼻から空気を激しくかつ連続的に吸い込む症状の事です。

◆変な咳のような症状が見られる

逆くしゃみの症状の特徴は、豚の鳴きまねのように「フガフガ」と鼻を鳴らすことがあげられます。
また、アヒルの鳴きまねのように「グァーグァー」と鼻を鳴らす動作をしながら、息を連続で吸い込むような様子と言えば、思い当たる飼い主さんもいらっしゃるかもしれません。

この動作は、チワワやプードルなどの小型犬や、短頭犬種に多くみられます。

◆逆くしゃみの原因は特定されていない

結論から記載すると、獣医学的に逆くしゃみの原因は特定されていないそうです。
しかし、何かしら咽頭部分での異常が起きていると考えられています。

ご飯を勢いよく食べてむせる事によって逆くしゃみをしたり、花粉などに反応して逆くしゃみをすると言った軽度のものから、鼻の中にできた腫瘍などの刺激によって逆くしゃみを引き起こしているなど、命にかかわる深刻なものまで挙げられます。

通常のくしゃみや鼻水、鼻血など呼吸器症状がみられる事も多いので、あまりにも長期的に逆くしゃみをするようであれば注意して観察をする必要があります。

◆逆くしゃみの対処法

最後に逆くしゃみの対処法ですが、胸をさする、鼻を軽く触ったり息を吹きかける、ツボ押しなども効果的なようです。
特にツボ押しは肋骨近くにある“かくゆ”というツボが効くようです。

とは言え、上記は一時的な処置にすぎませんので、少しでも違和感があればかかりつけの獣医に診てもらう事をお勧めします。


病気以外の咳の原因は?

犬の咳には、先ほどご紹介したような「病気の咳」と、「生理的要因の咳」の2つがあります。

咳は、気道に異物が入る事を防いだり、入り込んでしまった異物を排出する為の生理現象です。
生理的な要因の咳の特徴はリードで首が一時的に締まって気管が潰れてしまい、呼吸が苦しくなる症状で、気管を強く圧迫することで物理的に引き起こされることもあります。

また、ドッグフードの早食いをする癖がある犬には少量ずつドッグフードを与えたり早食い防止の器を使うなど工夫をしましょう。

これらのような咳は、生理現象のため心配無用ですが、あまりにも変な咳が長引く場合はかかりつけの獣医を受診しましょう。

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【体験談】我が家の愛犬の「誤嚥性肺炎」

私の実家の犬は半年ほど寝たきりの生活をし、5年ほど前に家族全員で看取りましたが、死因は「誤嚥性肺炎」でした。

雑種で17歳の老犬でしたが、点滴で栄養を補給しながらも口元に流動食を近づけると、ほとんど見えないであろう目を開いて、必死に食事を食べてくれていました。

亡くなる12時間ほど前も、寝たきりの犬の体を起こし、小さじのスプーンで少しずつ時間をかけて流動食を口元に運んでいきます。
そして、夕食から3時間経過したくらいの事でした。息をするのがとても苦しそうで、背中をさすったり声をかけたりする事しかできず、もしかしたらその時が近づいているのかもしれないという思いがよぎり、家族全員で交代に背中をさすり励ましていました。今でも辛そうだったあの呼吸が忘れられません。

尋常ではない息遣い、天井を仰いで口を大きくあけて、少しでも空気を取り入れようと必死で、口腔内が全開になり、食道が見えているのでは?というくらいでした。

真夜中、少し状態も落ち着いたので家族が安堵し、父を付き添い人として交代で寝る事にしました。

しかし、翌早朝、父の隣で17歳の愛犬はひっそりと息を引き取りました。
かかりつけの獣医に最期の一部始終を告げると、おそらく「誤嚥性肺炎」と仮診断されました。

介護をする上で、誤嚥性肺炎という知識はもちろんありました。人間のご老人の死因もかなりの高齢になると誤嚥性肺炎によるものが多くなりますよね。

誤嚥性肺炎と聞くと、苦しそうに“咳き込む”のかな?というイメージでしたが、我が家の愛犬の場合はそのイメージとは全く違いました。

私たちは自然にその時がきて、呼吸が荒くなっているものだと思っていたのですが、そうではなかったようです。

私たちにしっかりと知識があれば、あの時に緊急で獣医に駆け込んでいれば、そう長くはない命だったかもしれないけれど、あんなに苦しませる事がなかったのではないかと、家族全員が自分たちを責めました。

犬は自分の意思を言葉で発する事ができません。体を動かす事ができなくなった犬の気持ちを汲み取ってあげられるのは人間だけですから、しっかりと知識をつけておくのは犬を飼う上でのルールだと考えます。


終わりに

今回は、咳が出る時に考えられる犬の病気や、変な咳のような症状が現れる「逆くしゃみ」について取り上げました。

犬は人間のように会話をする事が出来ないわけですから、飼育責任者である人間が犬の病気についても必要な知識を蓄えておく事は重要だと考えます。少しでも知識が多い方が判断材料も多く、いざという時の対応に差が出ます。

何度も繰り返しにはなりますが、愛犬の命を守れるのは飼い主にかかっていると言っても過言ではないと考えます。

愛犬との楽しい毎日を送るためにも我々は日ごろから犬について勉強をしておく必要があると考えます。

※こちらの記事は、獣医師監修のもと掲載しております※


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