犬の防災グッズに必要なもの・準備しておくべきこと ~災害から愛犬の命を守るために~

2024.01.11

犬の防災グッズに必要なもの・準備しておくべきこと ~災害から愛犬の命を守るために~

災害はいつ起こるか分かりません。明日いきなり地震や津波がきて避難勧告がでる可能性もあります。そこで、いつ何がきても大丈夫なように、愛犬と一緒に逃げられるように、ペットの防災グッズを予め準備しておくことをオススメします。愛犬の命や健康を守ってあげられるのは飼い主のあなただけです。ぜひ防災の日をきっかけに備蓄を見直してみてください。

【目次】
1.防災グッズは何日分必要?

2.準備しておきたい犬のための防災グッズ
 2-1.犬のための防災グッズ①ドッグフード
 2-2.犬のための防災グッズ②薬・療法食
 2-3.犬のための防災グッズ③水
 2-4.犬のための防災グッズ④おやつ
 2-5.犬のための防災グッズ⑤トイレシーツ
 2-6.犬のための防災グッズ⑥首輪・リード
 2-7.犬のための防災グッズ⑦キャリーバッグ
 2-8.犬のための防災グッズ⑧ペットのお皿
 2-9.犬のための防災グッズ⑨ペットに関するメモ

3.犬の衛生管理のために必要な防災グッズ
 3-1.犬の衛生管理のために必要な防災グッズ①ボディタオル
 3-2.犬の衛生管理のために必要な防災グッズ②水のいらないシャンプー
 3-3.犬の衛生管理のために必要な防災グッズ③ブラシ

4.あると便利な犬用防災グッズ。心配性な方はこれで完璧!
 4-1.あると便利な犬用防災グッズ①ペットの靴・靴下
 4-2.あると便利な犬用防災グッズ②お気に入りのおもちゃ
 4-3.あると便利な犬用防災グッズ③ガムテープ・マジック

5.ペットが行方不明になったときの対策
 5-1.ペットが行方不明になったときの対策①マイクロチップとは?

6.その他事前に行っておくとよい防災対策

7.犬の防災グッズに関するまとめ

【掲載:2019.09.03  更新:2024.01.11】

9月1日は防災の日。災害が起こってしまったときのことを想定して準備をしておくのにふさわしい日です。

日本では「東日本大震災」「西日本豪雨」とここ数年、予想もしなかった大規模災害が立て続けに起きています。

そんな大きな災害であってもあなたと愛犬の命を守るために、何を準備しどう備えればいいのかを解説します。


防災グッズは何日分必要?

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防災グッズは少なくとも5日分、できれば7日分以上の備えを用意しましょう。

基本的に災害では犬や猫などのペットより人間が優先されるため、ペットフードやペット用品の救援物資は期待できません。

環境省が2013年に策定した「人とペットの災害対策ガイドライン」にも、ペットの世話やペットフードの確保は飼い主の責任で行うことが書かれています。

大規模災害の場合は避難所にカンヅメで買い物にいくこともままならないことがあります。だからこそ1週間分の防災グッズを準備しておいたほうが安心できるでしょう。

ただし、避難するときにはなるべく荷物は少ない方がいいです。たくさんの防災グッズを抱えていると荷物が多くなり逃げ送れることもあります。必要によって少なくするなどの判断が必要です。


準備しておきたい犬のための防災グッズ

それではさっそく準備しておくべき防災グッズを紹介します。

避難先でペットの飼育に必要なものは飼い主自身で用意しておくのが基本。とくにここで紹介するグッズはすべて「犬の命を維持するための必需品」です。愛犬を守るために必ず用意しておきましょう!

◆犬のための防災グッズ①ドッグフード

何よりも大事なのが食料です。ドッグフードは最低でも5日分、できれば1週間分を用意しましょう。

ここ数年、災害時にペット用の物資が配布されるケースもでてきましたが、まだまだ一般的ではありません。

人への救援物資も足りない状況下では、ドッグフードなどの支援物資は期待できません。愛犬を守るためにも必ずご自身で用意してください。

また普段食べ慣れたドッグフードでないと口にしてくれない可能性もあります。ただでさえ避難先の慣れない環境下ではペットにストレスがかかります。愛犬の負担を減らすためにも普段から食べているドッグフードがおすすめです。

注意点としてはドッグフードの賞味期限はチェックすること。防災グッズとして準備したらおしまいではなく時々確認して賞味期限が切れそうだったら入れ替えておきましょう。

◆犬のための防災グッズ②薬・療法食

愛犬の薬や療法食は緊急な避難のときも必ず持っていってください。避難が長引けば動物病院にも中々行けませんし、災害時は人の薬もペットの薬も手に入りにくくなります。

とくに定期的に薬を服用しないといけない場合は、薬を切らすことがペットの命に関わります。

かかりつけの獣医師がいる場合は一度相談してみて、保管する数や場所を聞いてみるといいでしょう。

◆犬のための防災グッズ③水

ドッグフードと同じくらい大事なのが水です。犬用(ペット用)の水を準備しておきましょう。

「水道水をあげるから大丈夫」と思っていても、災害時は断水する可能性も十分考えられます。そうなったときに困らないよう水の備蓄は必須です。

また人間用の水だとミネラルを含んでいることが多いため、犬の健康を害してしまう恐れがあります。

そこでおすすめなのがペット用のミネラルゼロの水です。ペット用の水であれば災害時の水が足りないときであっても周囲の人の目が気にならずにあげることができるので安心です。

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◆犬のための防災グッズ④おやつ

ドッグフードだけでなくおやつも重要なアイテムです。

災害時は愛犬も必要以上のストレスを受けているもの。そこでお気に入りの場所(ケージやキャリーバッグ)でおやつを貰うことで、愛犬はリラックスした気持ちになります。

リラックスした愛犬をみて飼い主のあなたもホッとするでしょう。だからこそ両方にとっておやつは大事な役割をもちます。

◆犬のための防災グッズ⑤トイレシーツ

犬のおしっこやうんちを処理するためのトイレシーツは災害時の必須アイテム。できるだけたくさん用意しておきましょう。

トイレシーツにはレギュラーやワイドなど大きさがあるので、愛犬の大きさと荷物の大きさのバランスを考えて上でベストなものを準備しておきましょう。

また決められた場所でちゃんとトイレができるように普段からのトイレトレーニングも大事なのでそちらも備えておきましょう。

用を足したあとのシーツから臭いが漏れないように防臭効果のあるゴミ袋や消臭スプレーなどを併せて用意しておくのもおすすめです。

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◆犬のための防災グッズ⑥首輪・リード

首輪やリードは避難所に移動する際や脱走防止などに必要となります。

とくに避難所にはいろんな方が集まるため犬が苦手な方も当然います。そういう方々に配慮する意味でも、防災グッズのひとつとしてリードは持っておくべきでしょう。

◆犬のための防災グッズ⑦キャリーバッグ

キャリーバッグは災害時でも安全に移動できるのでおすすめ。さらに犬のプライベートな空間をつくれるのでストレス軽減にも役立ちます。

いざ入れようと思ったら嫌がる可能性もあります。普段からキャリーバッグに入れてあげて愛犬のお気に入りの場所にしておくとなおいいでしょう。

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◆犬のための防災グッズ⑧ペットのお皿

ドッグフードや水をいれるお皿も用意しておきましょう。折りたたみ式だと軽くて持ち運びやすく防災グッズとしておすすめです。

また、災害時は水が貴重なため皿を洗うことも簡単ではありません。お皿の上にラップを敷いてその上にドッグフードをいれる工夫をすれば洗わずに使えるので便利です。

◆犬のための防災グッズ⑨ペットに関するメモ

ペットがケガをしたとき、ペットと離れ離れになってしまったとき、そういうときに備えて必要な情報をまとめておくといいでしょう。

愛犬の名前、生年月日、種類、治療記録、ワクチン接種歴、飼い主の情報と連絡先などを書いておきましょう。

また万が一離れてしまったときのことを考え、愛犬と一緒に飼い主のあなたが写った写真を準備しておくのをおすすめします。


犬の衛生管理のために必要な防災グッズ

災害時には周囲の人への配慮も大切です。必ずしも犬に好意的な人ばかりではありませんので、避難所に愛犬を連れていく場合は衛生面を気にしておく必要があります。

不要なトラブルを避けるためにも衛生管理できる防災グッズはしっかり準備しておきましょう。

◆犬の衛生管理のために必要な防災グッズ①ボディタオル

避難のときに雨や泥で汚れることもあるため、ボディタオルがあると重宝します。

◆犬の衛生管理のために必要な防災グッズ②水のいらないシャンプー

災害時には水のいらないシャンプーが重宝します。貴重な水を使わずに愛犬をキレイにしてあげることができます。

◆犬の衛生管理のために必要な防災グッズ③ブラシ

災害時であってもブラッシングは大事。毛並みを揃えることできれいに見えますし、愛犬ともスキンシップがとれます。

ただし犬の毛が飛び散ることで周囲とのトラブルになることもあるので、ブラッシングを行う場所は考えてやりましょう。

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あると便利な犬用防災グッズ。心配性な方はこれで完璧!

上記で紹介してきたグッズは必ず用意してほしい最優先のものばかり。ここから紹介するグッズは、必ずしも必要ではないがあると便利で安心するものです。

必要に応じて防災グッズとして準備するかを検討してみてください。

◆あると便利な犬用防災グッズ①ペットの靴・靴下

災害時には瓦礫やガラス片が地面に散らばってしまうこともあります。愛犬が歩くときにケガをしてしまわないように専用の靴や靴下を履かせてあげると安心です。

ただし、普段から履かせていないと嫌がる可能性もあるので、実際に使うかどうかはケースバイケースです。

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粘着力があり、包帯止めやテープもいらず、とっても便利。ケガをしてしまった時や、キズをなめないように巻くペット用包帯を準備しておくと安心。

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◆あると便利な犬用防災グッズ②お気に入りのおもちゃ

愛犬を落ち着かせるためにも普段から遊んでいるおもちゃを持っていくのもいいでしょう。

自分や飼い主の匂いがついたアイテムならリラックスできます。

◆あると便利な犬用防災グッズ③ガムテープ・マジック

ガムテープはケージやキャリーバッグが壊れたときに補強するため、マジックは飼い主や愛犬の情報を書いておくために使えます。

これらはペットに限らず人用の防災グッズとしても用意しておいていいかもしれませんね。


ペットが行方不明になったときの対策

万が一、愛犬と離れ離れになってしまったときのために「マイクロチップ」を準備しておきましょう。

◆ペットが行方不明になったときの対策①マイクロチップとは?

マイクロチップとは、ペットや飼い主の情報を記録した小さい電子タグのこと。

愛犬と離れ離れになってしまっても、マイクロチップの情報を元にデータベースで照合すれば飼い主情報がわかるので、戻ってくる確率が高まります。

ちなみにマイクロチップの装着は医療行為となるため、動物病院などで行ってもらいましょう。

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愛犬にマイクロチップを入れた方がいい?用途とメリット・デメリット

犬のマイクロチップ装着は、動物愛護管理法で定められている規定の一つです。 犬のマイクロチップは、注射器のようなインジェクターで首の後ろなどの皮下に埋め込みます。 埋め込んだマイクロチップの個体識別番号は、日本獣医師会などからなるAIPOのデータベースに登録され、迷子や事故、災害の際に犬の個体識別を要する時に利用されます。 犬のマイクロチップ装着は、自治体により助成がありますが、およそ4000円から6000円ほどかかることが一般的です。 犬のマイクロチップについて、詳しくご紹介します。

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愛犬はあなたにとって家族と同じ存在でしょう。だからこそ愛犬は絶対連れて逃げるから大丈夫!迷子にならないと思うはず。

しかしながら災害時は様々な状況が起こりますので離れ離れになってしまうことも十分あり得ます。

ケースとしては、

・津波による緊急な避難要請により飼い主だけ避難したケース
・発災が平日昼間だったため飼い主とペットが一緒にいなかったケース
・避難所へペットを連れていけなくて泣く泣く置いてきたケース

などがあります。

そうなってしまった時のためにできる数少ない対策のひとつが「愛犬にマイクロチップを装着すること」なのです。
マイクロチップ装着は義務化の動きもありますので、ぜひ一度調べてみてください。


その他事前に行っておくとよい防災対策

被災したときのために防災グッズさえ買って揃えておけば安心というわけではありません。

・不妊・去勢手術
・ご近所さんとのつながりを作る
・避難所以外でのペットの預け先
・避難訓練への参加
・避難所までの避難ルートをペットと歩いて確認

いざというときに備えて飼い主がとれる対策はこれだけあります。

もちろん全部をやる必要はありません。しかしどれも意義のあることばかりですし、防災において備えすぎということはありません。

愛犬とあなたの命を守るためにもぜひ一度考えてみてください。


犬の防災グッズに関するまとめ

いざという時のために準備しておいたほうがいい防災グッズはたくさんあります。たくさんありすぎて大変だと感じられたかもしれません。

たくさん防災グッズを準備した結果、それらの出番が一切なかった…なんてことももちろんあるでしょう。

でもそれはそれでラッキーです。防災グッズなんて使わないことに越したことはないんです。

ですが、いざという時にあれがない、これが足りないでは困ってしまいます。

緊急時に愛犬の命を守ってあげられるのは飼い主のあなただけ。家族・パートナーとして信頼してくれる愛犬のためにも今から準備できることはすべて行っておきましょう。

参考にしたサイト:https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h2506.html



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