犬のノーリード問題!公園では禁止?ノーリードに潜む危険や注意点は?

2019.11.10

犬のノーリード問題!公園では禁止?ノーリードに潜む危険や注意点は?

犬のノーリードに関して、様々な意見が交錯しています。飼い主さんからすると、ノーリードで走り回る愛犬の姿は楽しそうに見えて微笑ましいですよね。しかし、犬が苦手な方からするとどうでしょうか。実際にノーリードが原因で、愛犬がケガをした、ケガをさせてしまった、という事例もたくさん存在します。 今回は、愛犬のノーリードに関して、公園では禁止なのか?どのようなリスクや注意点があるのかを紹介していきます。

ノーリードの犬を公園で遊ばせられる?

公園で散歩する飼い主と犬

リードは飼い主さんと愛犬とをつなぐ重要なアイテムです。散歩や外出時には、装着することがやはり勧められます。

しかし、ノーリードの方が愛犬は思いっきり走り回ることができますし、自由に動き回れるのでとても楽しそうにみえますよね。うちの子はしっかりしつけをしているから、いつでもノーリードで大丈夫、と考えている飼い主さんも中にはいるかもしれません。

ネット上でも犬のノーリード問題に関して、様々な意見が交わされています。犬嫌いの方からすると、ノーリードの犬は恐怖の対象でしかありませんし、実際にケガをさせられた、というケースも多数挙がっているのが現状です。

犬のノーリードに関して、法律はどのように定められているのでしょうか?

◆各地の条例によっては禁止されている

動物愛護管理法(動物の愛護及び管理に関する法律)によると、下記のように定められています。

「動物の所有者または占有者は、動物が人の生命、身体若しくは財産に害を加え、又は人に迷惑を及ぼすことのないように努めなければならない(同法7条1項)」

また、動物の飼養及び保管に関する具体的な基準の制定は、環境大臣に委ねられています(同条4項)。

これにより、環境大臣が制定した基準の第5では「犬を道路等屋外で運動させる場合には、犬を制御できる者が原則として引き運動により行うこと」とされています。

このように、法律上は「引き運動を行うこと」と制定されているのですが、「原則として」との文言が入っていますよね。解釈の仕方によっては、ここに誤解が生じる可能性があります。
つまり、大人しくしっかりしつけられている犬であれば、ノーリードは許される、という解釈をする方も中にはいるのです。

しかし動物愛護管理法は、「地方公共団体が、動物の飼養及び保管に関して必要な措置を講ずることができる(同法9条)」としています。

これを受けて、地方公共団体が定めた規定が各地にあるというわけです。犬の管理についての条例は、各地で多少の違いがあるということですね。

ただし、大体どの地域においても、ノーリードはしてはならない、といった内容の規定を設けているでしょう。もちろん地域によって違いはありますので、一度お住いの地域の条例を確認してみてくださいね。

いずれにせよ、基本的に「ノーリードは禁止である」といった条例がある、と考えておいた方が良いでしょう。

◆ノーリードでトラブルが発生することも

残念ながら、地域住民の全員がその地域の条例をしっかりと認識しているというわけではありません。ノーリードが原因で起こる問題や事故には、これが大きく関わっています。

ニュースやネット上で耳にしたことがあると思いますが、ノーリードの犬が人に怪我をさせた、という事例は少なくはないのです。

条例でノーリードが禁止されていたとしても、それを知らない飼い主さんは平気でノーリードの状態で愛犬を散歩させたり、公園で遊ばせていたりするかもしれません。

公共の場である公園などには、注意書きがされている場合もあります。「ノーリード禁止」との看板があっても、それに気付いていない、気付いていても無視しながら公園を利用している飼い主さんも残念ながらいるようです。

万が一、他人に怪我をさせてしまったり、逆に愛犬がケガをさせられてしまったりした場合には、大きな問題に発展するかもしれないのです。訴訟となり、損害賠償が発生するケースも実際にあります。

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◆愛犬の安全のためにもノーリードにしない

ノーリードが原因で起こりうる事故を想像してみてください。他人を噛んでしまった、他人の犬に怪我を負わせてしまった、反対に怪我を負わされたなど、愛犬にとっても飼い主さんにとってもリスクしかありませんよね。

道路に飛び出してしまえば、愛犬自身が事故にあったり、走っていた車が飛び出した犬を避けようとして事故を起こしたり、それに伴って玉突き事故に発展することも考えられるのです。

ノーリードが許可されている場所以外では、決してリードは放さないでください。知らぬ間に条例違反を犯している可能性があります。

リスクを回避するためにも、しっかりと地域の条例を守り、マナーを守って愛犬との時間を過ごすべきなのです。


愛犬をノーリードで遊ばせたい場合は?

公園の水飲み場にいる犬

ノーリードで犬を自由に走らせることは、愛犬のストレス発散にもなります。飼い主さんにとっても、普段のお散歩では見られない愛犬の表情や様子を楽しむことができますよね。

愛犬をノーリードで遊ばせたい場合には、どうしたらよいのでしょうか。

◆ドッグランを利用する

ドッグランを利用すれば、条例に違反することなく、他人に迷惑をかけることなく、愛犬を思いっきり遊ばせることができます。

ドッグランとは、利用料などを支払う(無料の場合も有り)ことで、愛犬をノーリードで遊ばせられる施設のことをいいます。現代ではドッグランの数もかなりあるので、一度近所にないか調べてみるとよいでしょう。

料金形態や施設の広さ、システムなどはそのドッグランによって違いがあります。もちろん、利用する上でのルールも施設ごとに違うので、事前に調べておくことが重要ですよ。

場所によっては、小型犬専用、大型犬専用などとスペースが区切られている所もありますし、アジリティが完備されている施設もあります。愛犬にピッタリの場所を探してみてください。

◆公園内にドッグランがあることも

公共の場である公園内にも、ドッグランのスペースが確保されている場合があります。公園にもよりますが、無料で利用できる場所も中にはあるので、気軽に足を運んでみてはいかがでしょうか。

こちらもドッグラン同様に、公園ごとに利用する上でのルールが定められているでしょう。利用方法をきちんと調べておくことが大切です。

公園内にあるからといって、ドッグランのスペース以外ではリードを放さないように注意してくださいね。


愛犬をノーリードで遊ばせる際の注意点

草原で遊ぶ犬

前述した通りドッグランを利用するにあたって、その施設ごとに設けられたルールがあります。初めて利用する場所では、必ず規則の確認をしておきましょう。

また、利用するための事前準備も必要となります。一例を挙げますので、是非チェックしてみてください。

◆ワクチン接種を済ませておこう

混合ワクチン、狂犬病予防接種をきちんと受けておきましょう。ドッグランによっては、利用前にワクチン接種の証明書を確認する場合があります。

利用するドッグランのHPなどで確認するか、記載がなければ問い合わせるなどして、持参が必要かを確認してくださいね。

◆ノミやダニなどの害虫対策

ドッグランには様々な家庭や場所から犬が集まります。愛犬がノミやダニをうつされたり、逆にうつしてしまったり、といったケースも考えられるのです。

マナーを守るために、愛犬の健康を守るためにも、予防薬の服用や害虫対策をとっておくことをお勧めします。屋外のドッグランであれば特に、害虫対策を怠らないよう注意してください。

◆基本的なしつけをしておこう

ドッグランは愛犬が自由に走り回ったり、遊んだりできる場所です。しかし、基本的なしつけである、おすわり・待て・だめ・おいで、などの基本的なしつけができていないと困る場合があります。

ノーリードの状態で愛犬を制御するためにも、飼い主さんの指示をしっかり聞けることが大切です。

◆他人・他の犬に慣れさせておこう

ドッグラン内には沢山の犬や人が集まります。そういった場所が苦手な子は、せっかくリードを放しても怖がって飼い主さんのそばを離れずに逆にストレスを感じてしまったり、楽しく遊べなかったりする場合があります。

また、ドッグランに慣れていない子であれば、興奮してマナー違反を犯してしまうこともあるでしょう。

日常的に他人や他の犬に慣れさせておくと、スムーズにドッグランを利用できる可能性が高まります。愛犬の性格や様子をみて、是非実践してみてください。

これらの項目は、ほとんどのドッグランにおいて必要なことです。もちろん、利用するドッグランのルールやマナーを守るのは大前提ですよ。

細かいルールは施設によって違いがありますので、きちんと事前準備をすませておきましょう。

持ち込みできるアイテムに制限のある施設もありますので、しっかりチェックしておいてくださいね。去勢前の子であれば、マナーパンツも必要となるでしょう。

◆リードを急に離さない

ドッグランのスペースに入ったからといって、すぐにリードを離す行為はお勧めできません。

入場してすぐにノーリードにしてしまうと、愛犬が興奮してしまいます。それによって、他の犬とのトラブルが起こる可能性があるので、注意してくださいね。

入場したらまずはリードに繋いだまま、スペース内を一緒に歩きましょう。愛犬がその場に慣れてきて落ち着いてから、リードを離して様子をみてくださいね。

◆犬から目を離さない

ドッグラン内だからといって、ノーリードとなった愛犬から目を離してはいけません。犬が自由に遊べる空間とはいえ、トラブルが起こる可能性は十分あります。

ドッグランには愛犬家が集まるので、ついつい飼い主さん同士で話に花が咲くことも多いでしょう。しかし話に夢中になっている間に、愛犬が他の人や犬に対して迷惑をかけてしまうかもしれません。

常に、愛犬の行動や様子を観察しておく必要があるのです。

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まとめ

飼い主の前におすわりする犬

愛犬をノーリードで遊ばせたい場合は、ドッグランなど、それが許可された場所を利用することを必ず守りましょう。

しつけは行き届いているし…大きな公園や広場があるから、といって場所に限らずリードを離してはいけません。リスクがあることを、しっかりと認識しておきましょう。

愛犬との外出や散歩、ドッグランの利用に関しても、マナーを守ることが重要です。愛犬のためにも、飼い主さん自身のためにも、ルールを守って楽しい時間を過ごしましょうね。



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壱子

壱子

子供の頃から犬が大好きです。現在はキャバリア4匹と賑やかな生活をしています。愛犬家の皆さんに役立つ情報を紹介しつつ、私自身も更に知識を深めていけたら思っています。よろしくお願いいたします!


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