犬が寝るのに適した場所はどこ?一緒に布団で寝ていいの?犬が安眠できる条件とは

2020.01.02

犬が寝るのに適した場所はどこ?一緒に布団で寝ていいの?犬が安眠できる条件とは

最近では室内飼育の徹底により愛犬と一緒に寝たいと考える飼い主さんが増えましたが、実は犬の質の良い睡眠時間を提供するためには、ケージやクレートなど犬専用の寝る場所をつくってあげることが大切です。1日の睡眠時間が長い犬にとっては、人より寝床にいる時間が多いので、快適な環境をつくってあげましょう。

【目次】
1.犬にとって睡眠とは?

2-1.犬の睡眠時間は12~19時間
 2-2.年齢によって違う犬の睡眠時間
 2-3.犬によっての個体差
 2-4.生活環境による差

3.犬の睡眠時間が長い理由
 3-1.睡眠の質が人と異なる
 3-2.人間と犬の睡眠の違い
 3-3.犬にも質の良い眠りが必要

4.飼い主と一緒に布団で寝るのはいいの?
 4-1.犬の睡眠の質を考えると寝る場所が別々の方が好ましい
 4-2.寝る場所が一緒の場合は上下関係の構築が難しくなる?
 4-3.最悪の場合犬の命を奪ってしまう
 4-4.病気のリスクを高める

5.犬の寝る場所はケージかクレートの中がおすすめ
 5-1.犬が本来持つ習性
 5-2.テリトリースペースをつくってあげるのが好ましい
 5-3.クレートの場合は災害時にも役立つ

6.安眠できるおすすめクレート

7.安眠できるおすすめベッド3選
 7-1.小型犬におすすめ!安心感を重要視するなら柔らか生地でつくられたドーム型「ニットドームベッド」
 7-2.寒い時期に大活躍!「Porta クッション付ふんわりあったか包み込みベッド」
 7-3.睡眠時の寒さ対策に効果的!あったか素材のドーム型ベッド「モンスターズインクのドームベッド」

8.犬の寝る場所に関するまとめ

犬にとって睡眠とは?

犬にとって睡眠とは

犬にとって睡眠は、人間同様に脳や体、精神を休ませるためにとても重要な時間です。

起きているときの活動時間で使った疲れをしっかりと休ませるためには、十分な時間と質の良い睡眠が必要ですので、安心できる寝る場所の確保がとても大切です。


犬の睡眠時間は12~19時間

◆年齢によって違う犬の睡眠時間

・成犬の睡眠時間目安
個体差はあるものの、犬の睡眠時間は一般的には成犬で12~15時間程度であるといわれています。

・子犬の睡眠時間目安
生後1年未満の発育途中の子犬の場合は、平均睡眠時間が18~19時間と長くなる傾向にあります。

ただし、犬種や個体差によって子犬年齢が異なるため、睡眠時間は多少異なります。

・老犬の睡眠時間目安
7歳を超えたあたりから犬は睡眠時間が延びる傾向にあり、老犬の場合は18~19時間程度が目安となります。

◆犬によっての個体差

一般的には、大型犬は睡眠時間が長くなる傾向にあるといわれており、狩猟犬や牧羊犬は歴史的に神経を使いながら生活していることから、睡眠時間が短くなる傾向があるという研究結果報告もあります。

その他、1日の運動量や運動性質が高い犬の方が睡眠時に体や脳を休ませる必要があるため、睡眠時間は長くなると考えられます。

◆生活環境による差

犬は人間と生活するようになって、ある程度人間に合わせた生活をしているため生活リズムができあがります。
そのため、飼い主の生活環境によって睡眠時間が左右されやすく、常に人が家にいる環境の場合は睡眠時間が短くなってしまいがちです。

犬は多少の物音でも本能的に起きてしまうので、生活環境による睡眠時間の差が生じやすいと考えられます。


犬の睡眠時間が長い理由

◆睡眠の質が人と異なる

人間は大抵の場合は5~7時間程度は連続した睡眠をとりますが、犬の場合の睡眠は浅く短い眠りの連鎖のため、どうしても長い睡眠時間が必要になります。

よく「ノンレム睡眠」、「レム睡眠」という言葉を聞きますが、犬の睡眠は浅い眠りである「レム睡眠」の割合が人間よりはるかに多いのが特徴です。

◆人間と犬の睡眠の違い

人や犬によって個体差はあるものの、一般的な目安としては人間の睡眠の約25%程度がレム睡眠(浅い睡眠)で、75%程度がノンレム睡眠(深い睡眠)であると言われています。

それに対して犬の場合、80%程度がレム睡眠(浅い睡眠)で20%程度がノンレム睡眠(深い睡眠)であると言われているので、人間よりはるかに長い睡眠時間を確保しないと健康に被害を及ぼす危険性があります。

◆犬にも質の良い眠りが必要

犬は一般的にレム睡眠(浅い睡眠)が非常に多いといわれていますが、質の良い深い睡眠であるノンレム睡眠も大切です。

レム睡眠(浅い睡眠)とノンレム睡眠(深い睡眠)には実は異なった性質があり、レム睡眠は体の休息に重要で、ノンレム睡眠は脳の休息に大切であると考えられています。

そのため、脳を十分に休ませるためには質の良い深い睡眠も大切ですので、安心できる寝る場所を準備してあげることが大切です。


飼い主と一緒に布団で寝るのはいいの?

◆犬の睡眠の質を考えると寝る場所が別々の方が好ましい

飼い主と一緒に寝たがる犬は多いかと思いますが、犬の睡眠の質を高めるためには実は寝る場所は別々にした方が良いと考えられています。

犬はちょっとした音や変化に敏感に反応して寝ているときに起きてしまうので、どんなに寝相が良い人であっても犬の睡眠に被害を与える可能性があります。

ただし過剰に甘えん坊の犬の場合は、精神的な問題で飼い主と寝る場所が同じでないと安心して眠れない犬もいるので注意しましょう。

この場合、大抵はじめは寝る場所が違うと犬が寂しがりますが、はじめは短い時間から慣らしていくことで、最終的に一人で寝る方がリラックスできるようになることが多いでしょう。

◆寝る場所が一緒の場合は上下関係の構築が難しくなる?

犬のトレーニング学上、多くの専門家たちは人間と犬は一緒に寝ない方が良いと考えています。

これは上下関係の構築が難しくなるという理由で、寝る場所が同じだと同じ空間で寝ることによって犬が人と同じ、または人よりも上の立場であると思ってしまう危険性があります。

◆最悪の場合犬の命を奪ってしまう

特に超小型犬や小型犬の場合、寝ているときの怪我をはじめとした事故の危険性が高まります。
最悪の場合は、犬が死んでしまうような事故もあるので超小型犬や小型犬とは一緒に寝るのは好ましくありません。

また、中型犬や大型犬の場合は、睡眠時に窒息するほどの事故の危険性は低いものの、人間も犬も怪我をしてしまう危険性はあります。

人と犬は質の良い睡眠時間確保のみならず、事故防止の為に寝る場所は分けた方が良いでしょう。

◆病気のリスクを高める

症例は少ないものの、犬と一緒に寝ていて睡眠時に犬の唾液が口に入ってしまうようなことがあると、パスツレラ症などの人獣共通感染症(ズーノーシス)感染の危険性を高めてしまいます。


犬の寝る場所はケージかクレートの中がおすすめ

◆犬が本来持つ習性

ケージやクレートで犬を寝かせるとき、寝る場所が狭いと可哀想に思ってしまう飼い主さんもいます。

しかしながら、実は犬の本来持つ習性から考えると、ケージやクレートなどの隔離された狭いスペースが犬には好ましいといえます。

犬はもともと暗くて狭い場所を好む生き物であるため、ケージやクレートなどのある程度隔離された場所が良質な睡眠時間を維持するには好ましいと考えられます。

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◆テリトリースペースをつくってあげるのが好ましい

犬は基本的に本能的に縄張り意識を持っているため、自分だけの寝る場所(テリトリー)があると精神的にリラックスできます。

そのため、ケージやクレートなどの「その犬だけの安心できる場所」で寝かせることが犬の質の良い睡眠にとって大切です。

◆クレートの場合は災害時にも役立つ

クレートで寝ることに慣れている犬の場合は、災害時や緊急時に非常に役に立ちます。

犬は環境の変化に弱い生き物ですので、災害時に過度なストレスによって体調を崩したり睡眠障害になったりする犬が多くいます。

そんな時クレートを普段から寝る場所に使用していると、違う環境下であっても自分だけの安心できるスペースが確保でき、ストレスや睡眠障害の危険性を低くすることができます。

その他、災害時のパニックで犬が逃げ出してしまう危険性も低くなります。


安眠できるおすすめクレート

クレートの場合、犬の寝る場所という用途以外にも、災害時や車内で使用できるというメリットがあります。

ソフクレートn2

ソフクレートn2

アウトドアに最適な軽量丈夫な折りたたみケージ。高い強度の金属フレームを使用し折りたたんで持ち運びができる。本体は丈夫で、通気性抜群のヘビーデューティメッシュを採用し丸洗いもOK。底面は防水加工でアウトドアにも最適。ドアは前面、側面、上部と3箇所でメンテナンスも簡単。出入口の開閉はファスナーです。

購入


メーカー名 スペクトラム ブランズ ジャパン
材質・素材・成分など ナイロン、ポリエステル、スチール
サイズ S~XXLまで
適応体重 41kgまで
製造国 中国

こちらの「ソフクレート」シリーズは、通気性が高い商品で、折り畳みや持ち運びなどの利便性が高いクレートです。

また、毎日犬が寝ることを考えると衛生管理のしやすさが商品選びのポイントになりますが、こちらの商品は「ヘビーデューティメッシュ」と呼ばれる素材を使用しているため、丸洗いができるというメリットがあります。

小型犬から中型犬、大型犬サイズまで5種類のサイズが販売されているので、愛犬に合わせて選んであげましょう。


安眠できるおすすめベッド3選

◆小型犬におすすめ!安心感を重要視するなら柔らか生地でつくられたドーム型「ニットドームベッド」

ニットドームベッド
購入
メーカー名 コジマ
材質・素材・成分など ポリエステル100%本体:ポリウレタン中綿:ポリエステル100%
サイズ W40×D40×H40cm
カラー
製造国 中国

◆寒い時期に大活躍!「Porta クッション付ふんわりあったか包み込みベッド」

Porta クッション付ふんわりあったか包み込みベッド
購入
メーカー名 ペティオ
材質・素材・成分など 表地:ポリエステル、内地:ポリエステル、中綿:ポリエステル、底面:ポリプロピレン・塩化ビニル樹脂
サイズ Mサイズ、Lサイズ
カラー スモーキーローズ、アンティークゴールド
製造国 中国

◆睡眠時の寒さ対策に効果的!あったか素材のドーム型ベッド「モンスターズインクのドームベッド」

サリー ドームベッド

マイク ドームベッドはこちら

購入
メーカー名 コジマ
材質・素材・成分など ポリエステル/ナイロン
サイズ W36×D39×H40cm
カラー サリー、マイク
製造国 中国

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犬の寝る場所に関するまとめ

犬も人間同様に、健康維持のためには質の良い睡眠が欠かせません。

最近では犬と一緒に寝る飼い主さんも増えましたが、多くの場合犬にとっては自分だけの安心できる寝る場所が必要ですので、質の良い睡眠維持のためにクレートやゲージが役立ちます。

犬が安心して快適に過ごせるように、犬専用の寝る場所を準備してあげましょう。



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smochijp

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動物看護士(日本能力開発推進協会/日本キャリア教育技能検定協会)、老犬介護士(日本キャリア教育技能検定協会)、犬の管理栄養士(全日本動物専門教育協会)、ドッグトレーニングアドバイザー(日本ペット技能検定協会)等、動物関連資格を多数保有。大型犬2頭、中型犬1頭、小型犬(保護犬)1頭、猫3頭と暮らしながら、役立つペット関連情報を提供しております。


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