猫も口内炎になる!?その症状は?
こうちゃんまた不調
ベロが出てるわけじゃなくて、下唇が腫れてます
タラコ娘とお呼びください。口内炎だそうです。
少しでも体調悪くなったりするとスグに口周りに炎症系が3ヶ月→舌炎症
9ヶ月→口周り炎症
11ヶ月→下唇炎症#こうちゃん #メインクーン #猫 pic.twitter.com/mplPxUQ3Xc— こう♀& ポン♂ & うり♀ (@kohaku20161025) 2017年9月22日
猫にとっての口内炎は、歯茎や舌などの炎症による病気です。特に高齢の猫がなりやすいと言われています。
見た目は人間の口内炎の様な小さく丸い炎症というものではなく、歯茎など口内の広い範囲が赤く腫れている状態です。重度になるとブクブクした酷い腫れがあり、ただれている事もあってとても痛々しいです。
◆猫の口内炎の症状
口内炎のある猫の症状には、以下のようなものがあります。
・口が気になっている様子(咀嚼する様な仕草やペチャペチャした音を鳴らすなど)
・よだれが沢山出る
・きつい口臭がする
・口内が腫れている
・いつもより毛繕いをしなくなった
これらの症状がある場合は口内炎が出来ている可能性があります。例えば急にフードを食べなくなったり、フードを残す様になったり、食べづらそうにしている時は口内の炎症が原因かもしれません。
◆あやしい症状があれば動物病院へ
我が家の猫も飼い始めた頃に口内炎になってしまった事があります。原因は分かりませんでしたが、体調は問題なさそうなのにフードを残す症状が見られました。
たまたま去勢手術に行った動物病院でフードを食べない旨を相談してみると、獣医さんがカパっと口を開けて「口内炎になってる。痛くて食べれないんだよ。」と発見してもらえてお薬を出してくれました。
猫を飼うのが初めてであったりすると、食欲不振の原因が口内炎ではないかと中々思いつかないのではないでしょうか。
上記に書いた口内炎の様な症状が見られたら、一度猫ちゃんの口内をチェックしてみましょう。
猫の口内炎の原因は?
猫の口内炎には「系統性口内炎」と「潰瘍性口内炎」の二つがあります。系統性口内炎か潰瘍性口内炎で原因が異なるのでこれらの原因について解説致します。
◆系統性口内炎
体のどこかが病気になっている場合などに発症する口内炎です。ビタミン不足や糖尿病、猫ウイルス性鼻気管炎や猫エイズウイルス、猫白血病ウイルス感染症、腎臓病などの病気から口内炎が出来る事があります。他にも栄養不足であったり、過労や薬の副作用でも口内炎が出来る事があります。
◆潰瘍性口内炎
この口内炎は原因不明とされる場合が多いです。栄養不足や免疫の低下、感染症や代謝異常などが考えられますが、はっきりとは判明していません。一つのパターンでは歯周病から歯肉炎になり、口内炎が出来ることが多い様です。
潰瘍性口内炎と言っても「再発性口腔潰瘍」や「歯周口内炎」など色々な病名に分かれ、共通点として慢性的であり原因不明で潰瘍を伴う事から潰瘍性口内炎と言われています。
◆外傷が口内炎の原因となることも
この様な病気から口内炎が発症する事もありますが、外傷から口内炎になる場合もあります。木や骨など尖ったものを噛み口内が傷ついてしまったり、猫自身が口の中を噛んでしまったりして口の中の傷が炎症になる事や、口の中に傷がある状態で傷に細菌が入ってしまう事も口内炎の原因となります。
細菌は外からの侵入だけでなく、猫の歯石や歯垢から細菌が増殖する事もあるため、定期的なチェックやメンテナンスが必要となります。
猫の口内炎の治療法は?
猫にとって痛く辛い口内炎、もしも発症してしまった場合には適切に治療してあげたいですね。ここでは口内炎の治療法についてお話していきます。
◆系統性口内炎の場合の治療
系統性口内炎の場合は、口内炎が発症する原因となる治療を優先する事が多いです。
猫ウイルス性鼻気管炎や猫エイズウイルスなどが原因の場合、抗生物質などの薬の投与でウイルスを抑える事になります。原因となる病気を治療する事で口内炎が発症しなくなり、発症していた口内炎は自然治癒します。
◆潰瘍性口内炎の場合の治療
潰瘍性口内炎の場合は、原因が不明のため口内炎自体を治療する事もあります。
まず最初に疑われるのは歯周病にかかっていないかであるため、歯石や歯垢のクリーニングをして歯肉の炎症が治る様にします。欠けた歯などによって口内の粘膜が傷ついている場合は、抜歯をする事もあります。全抜歯となると大規模な手術となり、抜歯後の食事はしばらくはチューブから給餌する形になります。
術後の経過で落ち着いたら、噛まずに食べられるサイズのフードをあげます。猫は餌を噛み砕いで食べる事をあまりせず、丸飲みをしているので全抜歯をしてもフードを食べる上での問題はない様です。
他にはレーザーによる治療もあり、炭酸ガスレーザーで炎症部分の切除を行います。
◆投薬による治療法
薬で口内炎を治す方法もあります。動物病院で診察をしてもらうと、抗生物質を処方される事が多いです。菌により口内炎が発症したり悪化している事が多いため、抗生物質の薬で菌の増殖を抑えます。病院や猫の個体によって処方されるお薬は違いますが、マクロライド系の抗生物質の場合は週2、3回の投薬で効果が見られる様です。
口内炎による痛みが大きい場合は、ステロイドの投薬もあります。ステロイドは口内炎自体を治すためではなく痛みを抑える薬ですが、痛みが大きいと食べる事が困難になってしまうため、猫が痛がってフードを食べれない状況であれば効果的です。
猫の口内炎に使用する主なステロイドはコルチコステロイドと呼ばれる薬です。一般的にはプレドニゾロンと言われています。長期間の投薬の場合はメルチプレドニゾロン、一般的にデポメドロールと言われる薬を使います。
ステロイドの投薬による主な作用は、抗炎症作用と免疫抑制作用があります。抗炎症作用は痛みや炎症が起こる原因となる物質の生成を抑え、免疫抑制作用は白血球の中にあるリンパ球の働きを弱めて抗体を減少させ、免疫の働きを抑える作用があります。
ステロイドは副作用もあり、投薬を続けると副腎機能が低下してしまったり、食欲の増進で太ってしまったり、他の病気を発症してしまう事もあるため、動物病院で適切に診断してもらい、必ず獣医さんの指示に沿って投薬しましょう。
◆薬を使わない治療法
口内炎がひどい場合や猫が痛がってフード食べれない場合などは動物病院での診察や薬による治療が効果的ですが、栄養不足やビタミン不足により口内炎が起こっていて軽度の場合は栄養補助をする事で治療していく方法もあります。
手軽に出来る方法だと「ハチミツを塗る」という方法があります。猫がフードを食べた後や水を飲んだタイミングに口元に少し付けると勝手に猫がペロペロして舐めとってくれる様です。
ハチミツはビタミンCやビタミンB1、B2などのビタミンや、ミネラル成分も豊富な食べ物で、口内炎に対しては抗炎症効果で痛みを抑える効果があり、腫れや傷口の分泌物の減少にも効果があるそうです。猫に与えても問題はないそうですが、猫にとっては高カロリーなのであげすぎない様にしてください。
ハチミツだけを与えて口内炎の炎症を抑える効果も期待出来ますが、薬に塗る方法でもハチミツは有効です。愛猫が薬を飲むのが苦手で、追いかけまわして押さえつけてなんとか飲んでもらって飼い主はクタクタという方も多いのではないでしょうか。
錠剤の薬の場合は粉状にすりつぶし、ハチミツと混ぜて猫の口元の内側に塗る事で猫が舐めとって薬を飲んでくれます。
しかし、ごく稀にですが食中毒を起こしてしまう事があるそうです。ハチミツが自然食品であるため、ボツリヌス菌が入ってしまっている事があるためです。ハチミツをあげる際は子猫には与えない様にしましょう。普段問題なく食べているハチミツがあればそれをあげるのがいいかもしれません。
他には乳酸菌のサプリメントで口内の細菌を抑制し、口内環境を良くして口内炎への治癒力を高める方法もあります。
口内炎にならないための予防法は?
口内炎の原因に多く見られるのが、歯周病などの口内環境が悪化している場合です。猫の口内環境は飼い主さんが気をつけてあげる事で改善し、口内炎発症の予防にもなります。
ここでは口内炎の予防法と口内炎の予防に役立つアイテムをご紹介していきます。
◆歯磨きで口内炎を予防する
ほとんどの猫が嫌がりますが効果が大きいのが歯磨きです。そもそもの歯の汚れを取り除く事で口内を清潔にする事が出来ます。猫の歯磨き用には便利なアイテムのあるので一部ご紹介します。
◆歯磨きが苦手な子の予防法
どうしても歯磨きをさせてくれない猫ちゃんもいます。猫の歯磨きは子猫の頃から習慣付けていないと、大人になってからは難しいですよね。
歯磨きが苦手な猫にも役立つアイテムやサプリがあるので、参考にしていただければと思います。
猫の口内炎まとめ
口内炎の症状や治療法、予防についてお話しさせていただきましたが、口内炎を発症するには沢山の原因がある事がお分かりいただけたと思います。
猫も生き物ですから、どんな病気になってしまうかは分からない部分もありますが、予防については日頃の猫へのケアや清潔を保てているかが大切です。食べ残したフードを置きっぱなしにしていないか、水をこまめに取り替えているか、トイレは清潔に保てているか、そして猫自身にいつもと違う様子がないか。毎日の事で大変ですが、病気になってしまうともっと大変です。
自分では判断出来なかったり猫が口の中を見せてくれない時には、動物病院で診てもらいましょう。愛猫の様子を毎日チェックしてあげてくださいね。
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