1.栄養素たっぷりの食材「海苔」
2.海苔がもたらす効果
3.猫は海苔を食べても大丈夫?
3-1.少量なら大丈夫
3-2.心配ならおやつをあげる
4.猫に海苔を与える際の注意点
4-1.味がついていないものを選ぶ
4-2.たくさんあげすぎない
4-3.細かくちぎってあげる
猫は海苔を食べても大丈夫?
結論から言うと、猫は海苔を食べても大丈夫です。
ただし、猫が欲しがったからといって何も考えずに与えてしまうのは避けましょう。
海苔は栄養豊富で体に良い食べ物に思えますが、あくまでも人間の食べ物です。
与える際には以下のような点に注意をしましょう。
◆与える時は少量のみ
嗜好性の高い猫は、人間が口にしている食べ物に興味を示すことがよくあります。磯の香りがする海苔を食べたがる猫は多く、ついついちぎって与えてしまうこともあるでしょう。
猫に海苔を与える際には、必ず少量のみとすることを心掛けてください。
毎日たくさんの海苔を与えるようなことはせず、欲しがったときにほんの少しだけあげるぐらいがちょうどいいです。
◆海苔を使った猫用おやつを与える
「それでもやっぱり人間の食べ物をあげるのに抵抗がある」といった場合には、猫用の海苔のおやつを与えてみてはいかがでしょうか?
猫のために開発された海苔のおやつであれば、あれこれ考えずに気兼ねなく愛猫に与えることが出来ますよね。
海苔がもたらす効果
ミネラルをはじめとした、タンパク質や食物繊維、ビタミンやカルシウム、EPAやタウリン、ベーターカロテンやアミノ酸などなど…。海苔にはこれだけの栄養素が詰まっているのですから、体に悪いわけがありませんよね!
これらの海苔の栄養素を摂取することによって、以下のような効果があります。
◆整腸作用を促す効果
海苔は3分の1が食物繊維で出来ているとも言われており、凝縮された食物繊維は野菜などに含まれる食物繊維よりも柔らかいのが特徴です。
そのため、海苔を口に含めば唾液で繊維が分解され、胃や腸を傷つけることなく整腸作用を促す働きをしてくれます。
食物繊維を摂取することにより、排泄の手助けやコレステロール値を下げる役割も担ってくれますので、食物繊維は見逃すことの出来ない栄養素であると言えるでしょう。
◆疲労回復への効果
意外かもしれませんが、海苔には豊富なビタミン類が含まれています。
特にビタミンB1やB2は、糖質を効率よくエネルギーに変える働きをしてくれますので、疲労回復の効果も望めます。
◆皮膚の健康維持への効果
海苔にはビタミンCも含まれています。
一般的に熱に弱いとされているビタミンCですが、加熱での調理で栄養素が壊れてしまうことがほとんどですよね。
ですが海苔に含まれているビタミンCは熱に強いため、加熱調理をしたとしてもそのままの栄養素を摂取出来ると言われています。
ビタミンCは健康な皮膚や被毛への維持に必要な栄養素となりますので、とても有難いですよね。
◆エネルギー源となる効果
タンパク質は猫の体を作る上で、もっとも必要な栄養素であるとも言われています。
海苔には2枚程度で、大豆15g相当のタンパク質が含まれているので、猫にとっても有効な食べ物であると言えますよね。
また、肝臓の働きも高めてくれますので、栄養素を上手に体内に取り込む役割を担ってくれることでしょう。
◆骨を強化する効果
カルシウムも豊富に含まれている海苔ですが、2枚程度で牛乳15cc相当のカルシウムが摂取出来ると言われています。
カルシウムは骨や歯を形成する大切な栄養素なので、成長過程の猫には重要な栄養素となりますよね!
カルシウムは他にも骨粗しょう症の予防や、イライラの解消などにも効果を発揮してくれます。
猫に海苔を与える際の注意点
海苔は少量であれば猫に与えることが出来るので、「早速与えてみたい!」と思っている飼い主さんもいらっしゃるのではないでしょうか?
ただし、海苔を与える際にはいくつか注意すべき点があります。しっかりと注意点を守って、安全に愛猫に海苔を食べさせてあげましょう。
◆味がついていないものを選ぶ
海苔の中には「おかず海苔」と呼ばれる、味の付いた海苔が沢山販売されています。ご飯のお供に食べたり、そのままお酒のおつまみにしたりと、私たちが食べる分には嬉しいかぎりの味付けの海苔ですよね。
でも、猫にとっては味が付いた食べ物は体に悪影響を及ぼしてしまうことが多いです。
塩分過多となり食べ過ぎてしまえば、様々な病気を引き起こしてしまうことになりかねないので、注意が必要であると言えるでしょう。
◆たくさんあげすぎない
海苔だけに限った話ではありませんが、人間の食べ物をたくさんあげすぎてしまうと、健康に害を及ぼす可能性があります。
「海苔は栄養素が豊富なのに、猫の体に害を及ぼすってなんで?」と思われるかもしれませんが、そもそも猫は毎日食べているフードで、1日に必要な栄養素をしっかりと摂取出来ているんですよね。
特に海苔に含まれるミネラルには、カルシウムなどの他にもマグネシウムやナトリウム、リンなども含まれています。これらのミネラルは猫が摂取しすぎてしまうと、結石などの病気の原因となってしまうことが非常に多いです。
適量であれば猫にとってもプラスとなってくれる栄養素ですが、摂りすぎればマイナスへと働いてしまいます。
愛猫の健康を考えるのであれば、たくさん欲しがってきたとしても、分量を守ってあげるようにしてくださいね。
◆細かくちぎってあげる
大判の海苔を小さくした際に、そのままあげるのではなく、さらに猫が食べやすいように細かくちぎってあげることも大切ですよね。
猫は食べ物を噛まずに飲み込んでしまうことが多く、大きな塊のまま食べようとしてしまうことでしょう。
海苔は水分を含むと口の中に張り付いてしまうことがあるので、海苔が大きければのどにくっついて呼吸が出来なくなってしまうことも否めません。
他にも塊が大きいままですと、歯や歯茎にくっついてしまい、手や爪楊枝を使って取ることが出来ないので、ストレスになってしまう可能性も高いです。
それらの負担を取り除いてあげるためにも、事前に細かくちぎって、少量ずつ様子を見ながら海苔を食べさせてあげるようにしましょう。
まとめ
海藻は栄養価が高く、普段の食事にも積極的に取り入れたい食べ物ですよね。藻類を乾燥させて作られた海苔は、風味も良く様々な料理に彩りを添えてくれる万能の食べ物であるとも言えるでしょう。
私たち人間にとっては素晴らしい栄養素の詰まった食べ物ではありますが、猫に与える際には注意しなければいけない点があるのも事実です。
毎日の食事でしっかりと栄養を摂取している猫にとって海苔は、栄養素の過剰摂取になってしまう可能性が高いです。豊富なミネラルの中には、結石などの病気の原因となることの多いマグネシウムやリンなども含まれているので、海苔を与える際は小さくちぎり、細かくしてから与えてあげましょう。
磯の香りのする海苔は嗜好性の高い猫ちゃんも、喜ぶことが多い食べ物でもあるので、少量の分量を与えることを守り、スキンシップを図る際のおやつとして与えてみてはいかがでしょうか。
– おすすめ記事 –
・猫が好きな食べ物・危険な食べ物まとめ!人間の食べ物を安全に与える方法は? |
・愛猫にささみをあげても大丈夫?栄養価や与える時の注意点について |
・【獣医師監修】猫ににぼしをあげてもいい?与える時の量や注意点は? |
・【獣医師監修】猫に大豆を与えても大丈夫?愛猫と節分の豆まきを楽しむ4つの方法! |