【獣医師監修】尿路結石を患った猫にあげたい!美味しく食べられるおやつ3選

2020.04.25

【獣医師監修】尿路結石を患った猫にあげたい!美味しく食べられるおやつ3選

猫の中で食事とは別腹扱いとなる、おやつ。 普段はご褒美などで、おやつを与える機会があることかと思います。 ですが愛猫が尿路結石を患っている場合、おやつを与えたくても与えられずに、悩まれたことのある飼い主さ んも多いのではないでしょうか? おやつを与えるにしても、ミネラルの含有量や、本当に病気に支障がないのかも気になってしまうところです。 尿路結石を患っている猫に、おやつを与えても問題はないのでしょうか?

尿路結石の猫におやつを与えてもいい?

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凝縮したオシッコを出す猫は排尿トラブルが起こりやすく、猫と一緒に暮らす飼い主さんは、とくに尿路疾患は気を付けておかなければいけません。
その中でも猫がかかりやすい病気として「尿路結石」が挙げられますが、猫の体内の腎臓や尿管、膀胱や尿道などに結晶や結石が出来、それらが詰まることによってオシッコを出にくくさせる疾患となります。
体内に結石や結晶が出来るという時点で、苦痛が伴う病気であることが分かりますよね。
猫は痛いと言葉を発することが出来ませんので、重症化してから気付くことも多く、治療が長引いてしまうことも。
大きな結石が詰まってしまった場合は、早急に手術を行って結石を取り除くことがありますが、基本的には食事療法で回復に向かわせます。

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尿路結石を患った猫は、ミネラルバランスが調整されたフードを与えて治療を行うことがほとんどですが、決まったフードしか食べることが出来ないのは、少しかわいそうですよね。
食事を摂って大人しくしてくれている子なら良いですが、ほとんどの猫ちゃんは「もっと欲しい!」「足りない!」「美味しいご飯が食べたい!」と主張してくることでしょう。
嗜好性の高い猫のために、普段から猫のおやつを用意しておくご家庭も多いとは思いますが、量販店ではたくさんの種類が販売されていますよね。
愛猫のために、より美味しそうなおやつを吟味してストックしておくのも、猫の居るご家庭での醍醐味でもあります。
しかしそのようなおやつを、食事が制限されてしまう尿路結石の猫に与えても良いものなのか、悩まれたことのある飼い主さんも多いのではないでしょうか。
病気を患っていたとしてもほかの猫と同じように、美味しい食べ物を食べさせたいと願う飼い主さんは少なくないことだと思います。
食べることを何よりも楽しみにしている猫ちゃんにはとくに、嗜好性の高いおやつを用意してあげたいものです。
結論として尿路結石を患っている猫に対して、おやつを与えることに関しては問題ありません。
ですが市販のおやつであれば、どの商品を与えても良いというわけではなく、尿路結石の病気を患っている猫に対して、成分が配慮されたおやつを与える必要があるのです。
尿路結石を患っている猫におやつをあげる際には、どんなことに注意をすれば良いのでしょうか?


尿路結石の猫におやつを与える時の注意点

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尿路結石を患っている猫に出来る結石には、療法食で溶かすことの出来るものと出来ないものがあります。
溶けない結石が大きい場合は、手術で取り除く必要がありますが、溶ける結石の場合は、成分が配慮されたフードを与えることによって、症状を緩和させることが出来るのです。
このように猫の毎日の食事には、気を付けてあげる必要があるのですが、おやつの場合はどうなのでしょうか?
おやつは総合栄養食でなく、一般職の商品が多いので、たくさんの分量を与えることはほとんどないので、そこまで気にしなくても良い気もしますよね。
尿路結石を患っている猫に対して、おやつを与える際には以下の点に注意するようにしてあげましょう。

◆ミネラル成分が調整されたおやつを選ぶ

尿路結石を患っている猫が口にする食品は、ミネラルバランスが調整されているかがとても大切になってきます。
ミネラルの含有量が多いと、オシッコの中への排泄量が増えてしまうので、さらに結晶や結石が作り出される危険性が高まってしまうのです。
溶けやすい結石が出来ている場合はリンやマグネシウム、溶けない結石が出来ている場合にはカルシウムやシュウ酸などを抑えたおやつが望ましいですが、基準が分からなければ記載された成分を見たとしても、よく分からない場合がほとんどでしょう。
ですのでおやつを購入する際には、「下部尿路配慮」や「下部尿路ケア」などと記載された商品を選ぶようにしてください。
細かいミネラル成分の含有量が分からなくても、尿路結石に配慮されたおやつとなっていますので、病気を患っている猫ちゃんに与えても安心です。
もし愛猫が特殊な尿路結石を患っている場合には、かかりつけの動物病院に相談してから購入するようにしてみてくださいね。

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◆水分量が多いおやつを選ぶ

猫はあまり水を飲まない動物としてもよく知られていますが、尿路結石を患っている場合は、結晶や結石を排出させるために、オシッコがたくさん出るような工夫をしてあげなくてはいけません。
ですがいくら新鮮な飲水を用意したとしても、元々水をそんなに飲まない動物なので、飼い主さんの思惑通りに水を飲んでくれることはないでしょう。
療法食も種類が限られていますので、そのようなときこそおやつで水分を補ってみてはいかがでしょうか。
最近ではウェットタイプのおやつのほかにも、液体状のおやつがたくさん販売されていますよね。
それらのおやつにも、尿路結石に配慮されている商品がいくつか販売されています。
普段ドライの療法食を食べている猫ちゃんであれば、水分量の多いおやつはご褒美としても最適ですので、せっかくなら嗜好性の高く成分の配慮されたおやつを選ぶようにしましょう。

◆おやつのあげすぎに注意する

嗜好性が高いおやつは与えすぎてしまうと、普段食べている尿路結石に配慮されたフードを食べなくなってしまう可能性があります。
療法食は色々なメーカーから販売はされていますが、もしおやつにしか興味を示さなくなってしまえば、どのフードも口にしなくなってしまうことも否めません。
あくまでおやつは補助食品となりますので、おやつだけでは栄養のバランスも偏ってしまいますし、別の病気を併発してしまうかもしれませんよね。
そしてフードを一日の必要摂取カロリー通り食べている場合、そこにおやつを与えてしまえばカロリーの摂りすぎとなってしまうので、肥満に繋がっていきます。
肥満になってしまえば運動量が減り、さらにオシッコの回数が減ってしまいますので、尿路結石の猫には悪循環でしかありませんよね。
なのでおやつを与える際には、欲しがる分だけ与えるのではなく、一日の摂取カロリーを考慮しながら与えるようにしましょう。


下部尿路の健康に配慮された猫おやつ3選

尿路疾患を患っていたとしても、美味しいおやつが食べたい!と願っている猫ちゃんも多いはずです。
しっかりと病気に配慮し、健康的なおやつは是非一度は試してみたいものですよね。
そんな悩まれる飼い主さんにおすすめしたいのが、以下のおやつです。
愛猫の好みに合わせて、お気に入りの一品を見つけてみましょう!

◆チャオ ちゅ~る 下部尿路配慮

チャオ ちゅ~る 下部尿路配慮
購入



言わずと知れたおやつの定番である、いなばのチャオちゅ~る。
このおやつが世に出たときには、猫界に革命が起きましたよね!
そんなチャオちゅ~るからも、下部尿路に配慮されたおやつが数種出ています。
ミネラルバランスの調整はもちろん、尿石の形成にも配慮されていますので、猫ちゃんも喜ぶ美味しいおやつの代表とも言えますよね。
猫ちゃんの好みによって味も選べますし、食べきりサイズなのも嬉しいです。
お薬を投与されている猫ちゃんにも好評のおやつなので、是非お試しになってみてはいかがでしょうか。

◆またたびプラス 下部尿路の健康ケア

またたびプラス 下部尿路の健康ケア 細切りタイプ 風味豊かな鶏ササミ
購入



しっかりと噛み応えのあるフードが好きな子には、ジャーキータイプのおやつもおすすめです。
尿路結石の原因となる細菌の付着を防ぐ役割を担う、クランベリーエキスが配合されています。
そして猫ちゃんがメロメロになるまたたびも配合されていますので、またたびが好きな子にはピッタリのおやつではないでしょうか。
ジャーキータイプのおやつは歯垢も落としてくれますので、歯のケアが同時に出来るおやつは、飼い主さんにとっても嬉しいですよね。

◆モンプチ ナチュラルキッス 下部尿路に配慮

モンプチ ナチュラルキッス 下部尿路に配慮
購入



合成添加物不使用のナチュラルおやつです。

抗酸化成分とオメガ3脂肪酸を配合し、下部尿路の健康に配慮。新鮮なまぐろを丁寧にほぐし、まぐろの旨みが詰まったやわらかゼリーに閉じ込めたダブルの食感と美味しさ。目に見える品質で安心です。


まとめ

食べることが大好きな猫にとって、病気により食事制限がされてしまうことは、とても悲しいことです。
そして好き嫌いがはっきりしている子も多いので、療法食を毎日与え続けるということは、猫にとっても飼い主さんにとっても辛いこととなりますよね。
濃いオシッコをする猫は尿路結石になりやすく、この病気を患ったら根気の要る治療が必要となってきます。
毎日の食事も制限され、我慢をさせなくてはいけないこともたくさん出てきますので、「せめておやつぐらいは美味しいものを与えたい」と、望む飼い主さんも少なくないことでしょう。
ですが栄養面から考えるとおやつは猫に必ず必要なものではないので、与える際にはいくつか注意すべき点も出てきますよね。
欲しがるだけ与えることはせず、お留守番や爪切りなどを頑張ったご褒美などとして、効率よく与えることが望ましいのではないでしょうか。
愛猫の病気の苦痛を軽減させてあげるためにも、おやつを上手に使ってリフレッシュさせてあげてくださいね!

※こちらの記事は、獣医師監修のもと掲載しております※
●記事監修
drogura__large  コジマ動物病院 獣医師

ペットの専門店コジマに併設する動物病院。全国に15医院を展開。内科、外科、整形外科、外科手術、アニマルドッグ(健康診断)など、幅広くペットの診療を行っている。

動物病院事業本部長である小椋功獣医師は、麻布大学獣医学部獣医学科卒で、現在は株式会社コジマ常務取締役も務める。小児内科、外科に関しては30年以上の経歴を持ち、幼齢動物の予防医療や店舗内での管理も自らの経験で手掛けている。
https://pets-kojima.com/hospital/

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たぬ吉

たぬ吉

小学3年生のときから、常に猫と共に暮らす生活をしてきました。現在はメスのキジトラと暮らしています。3度の飯と同じぐらい、猫が大好きです。

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