猫の失禁は病気?ストレス?原因を追究して対策をしよう!

2020.04.30

猫の失禁は病気?ストレス?原因を追究して対策をしよう!

猫は人間よりも早いスピードで歳をとっていくので、まだまだ若いと思っていても、猫年齢的にはすでに「老猫」と呼ばれる年齢になっていますよね。 老猫にもなれば様々な病気などのリスクも多くなりますが、日常的な生活にも支障を起こすことがよくあります。 その中でも飼い主さんを悩ませるのが、「失禁」です。 トイレ以外で粗相をしてしまう原因は、本当に老化だけが原因となるのでしょうか?

猫が失禁する原因

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猫がトイレ以外で失禁をしてしまうと、飼い主さんがその粗相に気付かなければ、数日間放置したままになってしまうので、見つけたときのショックは大きいですよね。

ですが猫が失禁してしまう、何かしらの原因を抱えているのでしたら、本人が望んでそのような行動をしていないのは明らかです。

猫が失禁する原因として、どんな理由が考えられるのでしょうか?

◆猫が失禁する原因①老化による失禁

やはり猫の老化が進んでくると、猫の行動や体などには様々な変化が現れてきます。

キャットフードを食べる時間がゆっくりになった、眠る時間が増えた、おもちゃに興味を示さない、トイレでおしっこをするときにも時間がかかっている…などなど。

このような行動が目に見えて飼い主さんにも分かったのなら、愛猫の年齢を今一度考え直してみましょう。

猫は7歳にもなると、人間でいう40代の年齢に突入しています。

シニア期突入の年齢になりますので、体に不調が出てきていても不思議ではありませんよね。

老化が進むと体の臓器につながる筋肉は衰え、自分の思うように体を動かすことが難しくなってきます。

頭ではトイレまで歩いているつもりでも、トイレに向かう途中に筋肉が緩み、自分でも気付かないまま失禁してしまうこともあるようです。

そのような場合、トイレに辿り着いていきんでも排泄物は出ないことがありますが、猫ちゃんはそのことにも気づかないことが多いそうですよ。

◆猫が失禁する原因②病気による失禁

猫が何かしらの病気を患っている場合にも、失禁することがあります。

とくに下部尿路疾患がある猫ちゃんは、うまくトイレで排泄ができないことも多く、トイレ以外の場所で失禁してしまうことがよくあるのだそう。

痛みを伴っていることがほとんどなので、上手にトイレで排泄できないことがストレスとなるので、早急な治療が必要となってきます。

そして関節症などの病気を患っている場合も、トイレに行くまでに苦痛を伴ってしまうので、簡単に行ける場所で失禁をしてしまう場合があります。

そのほかにも失禁する傾向が見られる病気として、糖尿病や白血病、認知症などが挙げられます。

このような病気を患っている猫ちゃんは、失禁のリスクが高いので、普段から飼い主さん側で失禁に対する対策を心掛けてあげなくてはいけませんよね。

また、重篤な病気を患っている場合に、寝たきりの状態になってしまった猫ちゃんも、自身でトイレまで行けませんので、結果的に失禁をすることとなります。

交通事故でケガをし、脊髄を損傷した猫ちゃんにも、失禁する傾向は見られますので、病気やケガをした場合も、失禁のリスクは上がることを認識しておきましょう。

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◆猫が失禁する原因③環境による失禁

猫は環境の変化などに弱い動物として知られていますが、このようなことが原因となって失禁してしまうことがあります。

引っ越しなどで環境が変わってしまい、トイレの場所が変わってしまうだけでもトイレを使用しなくなり、別の場所で失禁してしまうことがあります。

縄張り意識が強い猫ちゃんであれば、新たに猫を迎え入れたり、飼い主さんに子供が生まれたりなどの変化があると、トイレ以外の場所でスプレー行為をして、テリトリーを主張することもあるそうです。

また、キレイ好きな猫はトイレが汚れているとストレスを感じて、別の場所で粗相をしてしまうこともよくありますよね。

猫砂の交換を怠っている場合や、トイレ本体の掃除をしていない場合も、要注意と言えるでしょう。

そのほかにもショックや恐怖を感じたとき、極度の緊張をしているときなどにも、失禁をしてしまうことがあります。

私たち人間でもそのようなことがありますので、心穏やかな生活を心掛けるのが一番であると言えるでしょう。


猫が失禁する時の対策

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猫が失禁を何度も繰り返すようでしたら、飼い主さん側で何かしらの対策をする必要性が出てきますよね。

猫が失禁を繰り返さないためにも、どんな方法を用いて対策を行っていけば良いのでしょうか?

◆猫の失禁の対策①掃除をする

猫の排泄物はニオイがとても強いので、中途半端に掃除をしてしまうと、こびりついたニオイまで取ることができておらず、また同じ場所で猫が粗相をしてしまうことに繋がってしまいます。

人間の鼻ではニオイが消えていると感じても、猫の嗅覚は人間の数十倍とも言われているので、掃除が甘いとすぐに猫にニオイを嗅ぎ分けられてしまうのです。

そのような場所が部屋の中にあると、トイレが汚れている際には、ニオイを元に排泄できる場所を探し求めるので、何度も粗相を繰り返されてしまうんですよね。

もしその行動に飼い主さんが気付いて、愛猫をトイレまで運ぼうとしても、移動の最中に失禁してしまうこともよくありますので、掃除の際は徹底的にニオイを消すことを心掛けましょう。

◆猫の失禁の対策②ストレス発散をする

環境の変化やストレスによって失禁をしてしまうのなら、愛猫のストレスを軽減する工夫もしなくてはいけませんよね。

猫にとって飼い主さんは家族となるので、構ってもらえないと寂しい気持ちがどんどん増していき、気を引くためにわざと粗相をすることもあるのです。

一緒に居る時間はなるべく飼い主さんに甘えられる時間を提供し、体を動かしてあげるためにおもちゃで遊んであげるのも有効的ですよね。

気持ちに不満や不安が無くなれば、本来のトイレで排泄するという行為を思い出してくれるはずですので、試してみる価値はあるはずですよ。

◆猫の失禁の対策③トイレトレーニングを行う

猫の失禁が繰り返されてしまうと、飼い主さんにもストレスがどんどん溜まってしまいますよね。

以前にしっかりとトイレを使ってくれていたのなら余計に、急に失禁をするようになってしまった愛猫に憤りを感じてしまうことでしょう。

ですがしっかりと現実を見て、その問題に真剣に取り組まないことには解決することはありません。

なので初心に戻って、トイレクリーニングを開始してみるのも良いでしょう。

粗相や失禁するタイミングを見掛けたら、すぐにトイレに連れて行くようにし、トイレで排泄することを習慣づけるのです。

根気の要る作業になりますが、失禁のストレスから解放されるためには、一度は試してみるべき対策と言えるのではないでしょうか。


老猫のためのトイレの工夫

老猫による失禁は、どの猫にもいずれ訪れるべき症状とも言えますので、いざそのような状況になったときに、飼い主さんが落ち着いて対処できるかが重要となってきます。

加齢によってトイレが困難な猫には、どんな工夫をしてトイレで排泄ができるようにしてあげれば良いのでしょうか。

◆トイレの前にスロープを付ける

足腰が弱くなっている老猫は、トイレまで辿り着けても、トイレの中に入る前に失禁してしまうことがよくあります。

猫自身もトイレの場所はしっかりと認識できているのに、体が言うことを聞かないのなら、気分も落ち込んでしまっていることでしょう。

自分でトイレまで辿り着ける手助けとして、スロープなどのグッズを使って足場を柔軟にする対策をしてみてはいかがでしょうか。

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◆トイレの壁を低くする

トイレの壁が高くて中まで入れず、トイレの外で失禁してしまう老猫には、壁の低いトイレを使用してみるのもおすすめです。

猫はちゃんとトイレで用を足したいからトイレに向かうので、辿り着いても壁が高くて中まで入れないのなら本末転倒ですよね。

ペットシーツを敷いて使用するタイプのトイレであれば、壁の低い商品も多く販売されていますので、猫砂じゃなくてもトイレを利用してくれる猫ちゃんであれば、十分代用品として使用していただけるはずですよ。

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しつけるウォールトレー

背面部の壁にシーツをセットできるシーツ止めクリップ付き。
いたずら防止のメッシュ付き。メッシュは取り外して使うことも可能なので、いたずらがなくなればメッシュを外して使用、回転式フレームでシーツの交換も楽々。

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◆おむつを着用させる

老猫はもちろん、病気を患っていてトイレを使用することができない猫ちゃんにも使用していただきたいのが、ペット用のおむつです。

ペット用のおむつは元からシッポ穴が開いているので、簡単に着脱することができて便利です。

おむつをしていれば失禁しても交換するだけで済みますので、飼い主さんへの負担を軽減してくれますので、失禁の症状が出ているのなら、是非取り入れていただきたいグッズと言えるでしょう。

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まとめ

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老化だけが原因になると考えられがちな失禁ですが、様々な理由で猫が粗相をしてしまうことは日常的にもよくあるお話ですよね。

何度もそのようなことを繰り返されては、飼い主さんもストレスが溜まってしまいますし、本来トイレを使用したいはずの猫自身も、申し訳ない気持ちでいっぱいのことだと思います。

ですのでお互いが同じ生活空間の中でうまく共存していくためには、飼い主さんが愛猫の失禁をしてしまう原因を突き止め、その原因に対しての対策を考えることが解決への近道となります。

その場限りで叱ったり怒ったりするだけでは、何も解決しませんので、愛猫の行動に対する真意を突き止めて、最善の策で解決へ導いてあげましょう。

※こちらの記事は、獣医師監修のもと掲載しております※
●記事監修
drogura__large  コジマ動物病院 獣医師

ペットの専門店コジマに併設する動物病院。全国に14医院を展開。内科、外科、整形外科、外科手術、アニマルドッグ(健康診断)など、幅広くペットの診療を行っている。

動物病院事業本部長である小椋功獣医師は、麻布大学獣医学部獣医学科卒で、現在は株式会社コジマ常務取締役も務める。小児内科、外科に関しては30年以上の経歴を持ち、幼齢動物の予防医療や店舗内での管理も自らの経験で手掛けている。
https://pets-kojima.com/hospital/

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たぬ吉

たぬ吉

小学3年生のときから、常に猫と共に暮らす生活をしてきました。現在はメスのキジトラと暮らしています。3度の飯と同じぐらい、猫が大好きです。


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