猫の肥満が気になる!理想の体型を維持するためのチェック法とは?

2020.09.13

猫の肥満が気になる!理想の体型を維持するためのチェック法とは?

愛猫に健康で長生きしてもらうためには、標準の体型を維持することが必要不可欠です。 痩せすぎでもだめですし、太りすぎもよくない…。 ですが猫の標準体型って、いまいちどれくらいの体型が理想的なのか、判断が難しいところですよね。 どんな体型でも可愛らしい猫ですが、適切な体型を知って、愛猫の肥満防止につなげましょう。

適切な猫の体型は?

毎日美味しくキャットフードを食べ、寝ている時間が多い猫は、柔らかい被毛に包まれていることからも、まんまるのイメージがとても強いですよね。

ぷっくりモフモフな姿はとても魅力的ですが、もしかしたら猫自身は体が重く、どんどん動くことが億劫になって、さらに肥満傾向に陥っている可能性も否めません。

私たちが可愛らしいと思っている体型と、猫の理想的な体型は比例しませんので、まずはどんな体型が適正なのかを、知る必要があると言えるのではないでしょうか。

◆猫の種類によって体重・体型は変わる

猫の歴史はとても古く、諸説ありますが私たち人間と深く関わるようになったのは、ネズミが大繁殖した新石器時代ごろからと言われています。

狩猟目的の家畜として人間の傍に置かれていた猫は、徐々に愛玩目的(ペット)として世界中に広がり、その暮らしている土地の環境に適した体型となっていきました。

そして人の手により、繁殖が行われて流通するようになってからは、たくさんの純血種の猫が生まれるようになったので、血種特有の体型が定着していきます。

基本的に暑い国の出身では、猫が暑さに耐えられるように体が細く、寒い国の出身ではエネルギーを蓄えられるように、大きな体型になったとも言われているようです。

そのようなことからも猫は種類によって体重や体型が異なり、そのタイプは大きく分けて6種類(オリエンタル・フォーリン・セミフォーリン・コビー・セミコビー・ロング&サブスタンシャル)に分類されています。

それぞれのタイプの適正体型を解説していきますので、猫にとってどのような体型が理想的なのかを知っていきましょう。

◆猫の体型①オリエンタル

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大きく分類された猫の体型で、一番スレンダーなのが「オリエンタル」と呼ばれる種類です。

手足や胴体、そして尻尾まで細長く、アゴが小さい逆三角形の頭部が特徴で、その効果もあり大きな耳が印象に残るタイプとなります。

このスリムな体型を持ち合わせた猫は、ブルーの目色にホワイトがベースの毛色を持ったシャムをはじめとした、以下の猫種が挙げられます。

◆猫の体型②フォーリン

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細身ではあるけれど、オリエンタルほどは細くない体型を持つ猫を「フォーリン」と呼びます。

オリエンタルと同じように逆三角形の頭部を持ち、コビーほど丸くなく、四肢は長く筋肉質な体型が特徴的です。

代表的なフォーリンタイプの猫種は、以下の通りです。

アビシニアン
ロシアンブルー
ジャパニーズボブテイル
ソマリ
・オホースアズーレス など

このタイプの猫種は、比較的暖かい土地に適応していることが多いので、南方タイプなどと呼ばれることもあるそうです。

◆猫の体型③セミフォーリン

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フォーリンに近い体型をした「セミフォーリン」は、オリエンタルとコビーの中間体型となり、フォーリンほど四肢が長くはなく、全体的に丸みを帯びています。

頭部も丸みを帯びた逆三角形となりますが、オリエンタルほど耳が主張していません。

日本でよく見かける雑種の猫は、このタイプの種類が多く、日本人にも馴染み深いタイプであると言えるのではないでしょうか。

これらの猫種は、代表的なセミフォーリンタイプと言われています。

◆猫の体型④コビー

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全体的に丸みがあり、手足や尻尾も短めな体型を持つ種類を「コビー」と呼びます。

頭部や手足の先も丸みを帯びて大きく、肩幅と腰幅もしっかりとしています。

ずんぐりむっくりといった言葉がピッタリなタイプですが、少し目の離れた表情は愛嬌たっぷりで、魅了されてしまう方も多いのではないでしょうか。

コビーに分類される猫種は、以下の通りです。

◆猫の体型⑤セミコビー

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全体的に丸みを帯びてはいますが、コビーほど手足や尻尾が短めではなく、丸いながらも手足や尻尾が長いタイプは「セミコビー」となります。

手足は丸みがありますが、コビーほど大きくないのが特徴的です。

そして大きな目とアゴを持っているので、しっかりとした見た目は貫禄があります。

セミコビーの代表的な猫種は、以下の種類となります。

◆猫の体型⑥ロング&サブスタンシャル

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①~⑤のどのタイプにも属さず、がっしりとした大型の猫種を、「ロング&サブスタンシャル」と呼びます。

名前の通り胴体は長く、骨太で筋肉質な体型は重量感があります。

猫の中でも圧倒的な大きさを誇るロング&サブスタンシャルは、寒さの厳しい土地にも適応した猫種に多く見られるようです。

こちらの代表的な猫種は、以下の通りです。


猫の肥満の原因

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猫種によって元々の骨格や体型が異なりますが、どのタイプの猫であっても、肥満は禁物と言えるでしょう。

コビーなどのように元々丸い体型をしているからといって、太って良いわけではありません。

猫が肥満になってしまう原因として考えられるのは、以下の理由が考えられます。

◆食べ過ぎ

一番の原因として考えられるのは、キャットフードなどの食べ過ぎによる肥満です。

猫は体重と年齢によって、一日に必要な摂取カロリーが決まっていますので、フードやおやつを与えすぎてしまえば、肥満に繋がってしまいます。

とくに避妊や去勢手術をした猫は、ホルモンのバランスが崩れますので、太りやすくなるとも言われています。

◆運動不足

猫は眠る時間も多いので、比較的運動量の少ない動物としても知られていますよね。

とくに家猫は食事に困ることもありませんし、外敵に襲われる心配もなく行動範囲が狭まりますので、運動不足になってしまうことが多いのです。

整った環境で暮らしていても、ある程度のストレスは蓄積されていきますので、運動などで上手に発散ができなければ、肥満になってしまうことは否めません。

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猫が痩せる原因

一方肥満とは反対に、猫が痩せていくのにももちろん原因があります。

適正な体型を知っていれば、肥満や痩せるなどの変化に気付きやすくなるので、併せて痩せる原因も覚えておきましょう。

◆病気

なんといっても普段から気を付けておきたいのは、猫の病気ですよね。

食欲があっても徐々に痩せているときは、なにかしらの病気を患っていることも多いです。

我慢強い猫はなかなか辛い表情を見せてはくれませんが、常に猫の体型を意識して、少しの変化も見逃さないようにしましょう。

◆夏バテ

暑い季節になってきたら、注意しておきたいのが夏バテです。

猫は私たちよりも体温が高いですし、毛皮を身につけていますので、梅雨から夏はとくに気を付けてあげなくてはいけません。

暑さは猫の食欲も低下させますので、どんどん体重が減ってしまうことに繋がります。

このようなおかしい状態が長く続けば、脱水症状を起こし、肝リピドーシス(脂肪肝)を発症させてしまう危険性が高いです。


おうちで猫の体型チェックをしてみよう

愛猫に健康的な体型を維持してもらうためには、普段から飼い主さんがしっかりと食事管理をすることと共に、体型に大きな変化がないのかチェックすることも大切です。

◆BCS(ボディ・コンディション・スコア)

日常的な体型チェックは、猫の外見と感触で測定する、「BCS(ボディ・コンディション・スコア)」といった方法を行うようにしましょう。

BCSは5段階で肥満レベルを分けており、BCS1が痩せ型、BCS3が理想体型、BCS5が肥満型となります。

BCS 状態
BCS1(痩せすぎ) 見ただけでもわかる痩せすぎの状態。骨が浮き出て見えたり触っても脂肪や筋肉を感じられず、明らかに不健康な状態です。体脂肪率が5%以下の場合はこの段階に当てはまります。
BCS2(痩せ気味) BCS1ほどではありませんが、骨が浮き出て見えたり触ってみて骨をすぐに感じるようであればこれに当てはまります。おなかも少しへこんでおり、この場合の体脂肪率は6~14%ほどとされています。
BCS3(理想体型) 見た目には骨はあまり感じず、上から見たときにウエストが少しくびれている状態がベストです。体脂肪率は15~20%前後が理想で、おなかを軽くつまんでみた時に上手く掴めなかったり皮が伸びるような感じであれば理想体型といえるでしょう。
BCS4(太り気味) 理想体型との区別が難しいかもしれませんが、腰回りが脂肪で覆われており、上から見た時にウエストのくびれはほとんどありません。また、体脂肪率が25~30%前後で、横から見たときにおなかが垂れ下がっているようであればこの段階と見てよいでしょう。
BCS5(太りすぎ) どこを触っても骨を感じられず、全体的に厚い脂肪に覆われています。この場合の体脂肪率は35%以上で、くびれも見られずおなかも垂れ下がった状態なのでふっくらまるまるとした見た目です。

基本的にBCS3の理想とされている猫の体型は、猫が四肢で立った状態を上から見て、ゆるやかなくびれが確認でき、横から見ると腹部は吊り上がり、脇腹にはひだがあります。

そして触れた際には肋骨を感じることができ、胴回りは薄い脂肪で覆われている状態が理想です。

◆体重の測り方

体型チェックを欠かさないためにも、体重を記録しておくことも大切ですよね。

成猫の標準体重は大型の猫を除き、3~5kg程度が平均と言われていますので、BCSと併せて理想の体型を導き出してあげてください。

適正体重よりも15~20%程オーバーした場合は、肥満傾向にあると言えるでしょう。

最低でも1ヶ月に1度程度は体重を記録し、一覧表などにしてチェックしておくと安心です。

猫の体重を測る際は、飼い主さんが愛猫を抱っこしたままの状態で体重を測り、その数値から飼い主さんの体重を引いた数値が、猫ちゃんの体重となります。

こまめに体重をチェックして、適切な体型を維持してあげるようにしましょう。


まとめ

猫は良く食べて良く眠る子ほど、可愛く感じてしまう飼い主さんが多いとは思いますが、標準的な体型を維持できないと、肥満に繋がり病気になりやすくなってしまいます。

性格が違うように体型も個々に異なりはしますが、標準の体型を知っておくことによって、なにかしらの変化があった際に気付きやすくなりますよね。

子猫から一緒に暮らし始めたのでしたら、しっかりと一日の摂取カロリーを計算し、必要以上に太らない対策をすることも重要です。

愛猫に健康で長生きしてもらうためにも、痩せすぎず太すぎずな、適切な体型を維持してあげてくださいね。



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たぬ吉

たぬ吉

小学3年生のときから、常に猫と共に暮らす生活をしてきました。現在はメスのキジトラと暮らしています。3度の飯と同じぐらい、猫が大好きです。


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