【掲載:2021.02.14 更新:2026.01.13】
猫の毛の構造

◆被毛の構造は2種類
全身を毛でまとっている猫ですが、夏前にはたくさんの毛が抜け落ちて暑さを軽減させ、冬前には寒さに耐えられるようにたくさんの毛が生えてきます。
環境によって変化する猫の被毛ですが、実は全ての猫種が同じ構造をしているわけではありません。
猫の毛の種類といえば一般的に「短毛」や「長毛」といった毛の長さを思い浮かべる方が多いことかと思いますが、これは単純に長さを示す分類となりますので、根本的な構造とは異なります。
猫の抜け毛や換毛期の疑問が知りたいのであれば、猫の毛の構造を理解するのが一番です。
猫の毛は生え方によって2つのタイプに分類され、一重構造となる「シングルコート」と、二重構造となる「ダブルコート」です。
「コート」とは被毛のことを指し、この構造の違いによって、抜け毛が比較的少ない猫種、比較的多い猫種に分類されていきます。
そしてシングルコートとダブルコートを形成する被毛自体にも名前が付けられており、それぞれの名前は以下の通りです。
◆オーバーコート
二重構造であるダブルコートは「オーバーコート」と「アンダーコート」と呼ばれる被毛で形成されています。
その1つであるオーバーコートは「上毛」や「トップコート」とも呼ばれ、硬く張りがある毛質となっています。
オーバーコートは猫の身体の表面を覆い、皮膚を保護しつつ外部からの刺激となる光や水を弾き、美しい見た目を維持する役割を担っているようです。
毛種がダブルコートの猫は、オーバーコートの下に短めの柔らかいアンダーコートが生えるので、春や秋の換毛期に抜け毛が多くなることが特徴です。
毛種がシングルコートの猫も、全く被毛が抜けないというわけではありません。
長めのオーバーコート、短めのアンダーコートが生えるダブルコートの猫種と違い、シングルコートの猫はしっかりとしたオーバーコートのほかに、長さが同じとなる少し柔らかめの被毛が生えています。
この構造の違いからシングルコートは比較的抜け毛が少ないといわれており、1年を通して少量の被毛が抜けるといった特徴を持っています。
◆アンダーコート
二重構造のダブルコートのみに生えている「下毛」を、「アンダーコート」と呼びます。
アンダーコートは生え方の密度が非常に高く、長さや毛質が異なる少し縮れたような、細く柔らかめの被毛です。
この密度の高いアンダーコートがダブルコートの猫の特徴ともいえます。換毛期にたくさんのアンダーコートが抜けることによって、体温の調整を行っていると考えられています。
もちろん猫自身が調節して抜け毛を多くしているわけではありませんが、暮らしている環境によって猫の身体がしっかりと反応しているのです。猫の生態には驚かされるばかりですね。
シングルコートの猫種は?
日本で親しまれている日本猫(雑種)のほとんどはダブルコートと言われており、暑い夏前と寒い冬前に換毛期を迎えることで知られているので、日本人にとって馴染み深い猫種であると言えるでしょう。
猫の被毛の仕組みを知らなかったとしても、身近で生活している猫たちがダブルコートの猫種なのであれば、一重構造のシングルコートの猫種への興味が湧いてきますよね。
ダブルコートの猫は比較的、短毛種の猫が多いと言われていますが、シングルコートはどんな種類の猫が居るのでしょうか?
◆短毛種4選
比較的が抜けにくいといわれるシングルコートの猫の短毛種には、以下のような猫種があります。
シャム(サイアミーズ)

ベンガル

シンガプーラ

デボンレックス

猫の被毛は体温調節や皮膚を刺激から守るといった役割があるので、暑い国が起源となっている猫種が多いようです。
1年を通して気温が暖かいのであれば、防寒のために冬毛を蓄える必要がないので、抜け毛が少なく毛の構造が単純であるのも納得ですよね。
ですがシングルコートの猫は、すべての猫種の毛質が同じというわけでもなく、シングルコートに分類されていても、生えている毛質が全く異なる種類も存在します。
◆長毛種3選
シングルコートの猫の長毛種には、以下のような猫種があります。
ターキッシュアンゴラ

ターキッシュバン

メインクーン

長毛種にもシングルコートの猫は存在しています。
長毛種のシングルコートも、短毛種のシングルコートと同じように、産まれた国が関係しているといわれています。
1年を通して寒い国の猫種に多く見られる長毛種のシングルコートの猫は、ターキッシュアンゴラ、ターキッシュバン、メインクーンの3種類のみとなるようです。
シングルコートは、短毛の猫種に多いことが分かりますね。
シングルコートの猫のお手入れ方法

比較的抜け毛が少ないと言われているシングルコートですが、だからといってまったくお手入れをしなくて良いというわけではありません。
シングルコートの猫に対して、飼い主さんはどのようなお手入れ方法を用いて、美しい被毛を維持してあげれば良いのでしょうか。
◆ブラッシングをやりすぎない
シングルコートの猫も1年を通してある程度の毛が抜けていきますので、定期的なブラッシングは必ず行ってあげてください。
特に長毛種のシングルコートの猫は、被毛と被毛が絡まり合って毛玉になりやすいです。皮膚に汚れが溜まってしまえば悪臭がでたり、皮膚炎の原因に繋がります。
猫は綺麗好きな動物ではありますが、長毛種の猫は飼い主さんの手助け無しには綺麗な被毛を維持できませんので、特に気を付けてあげなくてはいけません。
また、短毛種のシングルコートの猫ちゃんであっても、高齢や病気などでグルーミングの頻度が少なくなっているのなら、やはり飼い主さんの手助けが必要となってきます。
しかしシングルコートの猫はダブルコートの猫と違って、アンダーコートが生えていないので、ブラッシングをやりすぎてしまうと、主毛となるオーバーコートまで抜けてしまうことになります。
そうなってしまうと被毛の密度が減り、寒さを感じやすくなる上に、外部からの刺激を受けやすくなってしまうので、ブラッシングの際には優しい力加減を心掛け、ブラッシングをやりすぎないように注意しましょう。
◆寒さ対策をする
日本のような気温の変動がある国で、シングルコートの猫と暮らすのであれば、寒くなる冬の季節にはしっかりとした防寒対策が必要となってきます。
1年を通して部屋の温度を一定に保つ必要があります。室内でも寒さを感じず、落ち着いて眠れるような寝床をいくつかお部屋に用意してあげてください。
ご家庭によっては暖房の付けっぱなしに、不安を感じる方もいらっしゃると思いますので、猫の寝床に湯たんぽを置いたり、猫自身の体温を維持する電気を使わないグッズを利用したりと、猫ちゃんの好みに合わせて試してみるのもおすすめです。
洋服の着用を嫌がらない子であれば、寒い季節は洋服を着せてあげるのも良いでしょう。
そして寒い冬だけでなく、暑い夏もシングルコートの猫は体温調節が難しいので、夏の季節は暑くないような対策が必要となってきます。
シングルコートの猫をお迎えする際には、これらのことを踏まえた上で一緒に生活しなくてはいけませんので、1年を快適に過ごせるように工夫を凝らしてあげてくださいね。
まとめ
猫の被毛はふわふわとしている上にとても艶やかで魅力的ですよね。
猫の被毛は短毛や長毛に分類されるだけかと思いきや、その被毛を形成する量や太さ、そしてその長さなどが猫種によって異なることが分かりました。
私たち日本人に馴染み深いダブルコートの猫だけでなく、シングルコートといった一重構造の被毛を持った猫種も多く存在しているので、被毛の仕組みを知れば知るほど、猫が環境に順応して進化してきた動物ということがよく分かりますよね。
そして猫の被毛の構造はシングルコートとダブルコートのみならず、トリプルコートの猫種も存在し、被毛を持たない猫種も存在しています。
興味がある方はこの機会に是非、猫の被毛の構造について調べてみてはいかがでしょうか。
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