気になる猫のいびき、低い音なら病院へ!考えられる病気と対策

2021.04.14

気になる猫のいびき、低い音なら病院へ!考えられる病気と対策

愛猫のいびきが気になったことは、ありませんか?「ピーピー」「プープー」といった可愛らしいいびきは、安心して眠れている証拠です。しかし、人間のいびきに病気が隠れていることがあるように、猫のいびきも病気が原因となっている場合があります。今回は、どんないびきに注意が必要かをお伝えし、原因となる病気や予防、対策についてご紹介します。

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そもそも「いびき」とは?

寝ている猫

いびきとは、寝ている時に、鼻から入った息が鼻腔(鼻の内部)や咽頭などの上気道を通る時に発生する「振動音」のことです。
人間の場合、舌の付け根が咽喉の奥に下がることで周囲の筋肉が緩んで咽喉が狭くなり、いびきが発生します。
猫のいびきは人とは異なり、眠ることで空気の通り道である鼻腔が狭くなることが要因です。


猫のいびきの原因は?

人間の場合、肥満傾向のある人がいびきをかきやすかったり、何らかの病気が原因でかいたりすることが知られています。
では、猫のいびきの原因には、どんなものがあるのでしょうか?

◆気道が狭くなって起きる

猫の場合、上述の通り空気の通り道となっている鼻腔が、眠ることで弛緩して狭くなることが原因でいびきをかきます。
この場合のいびきは通常のいびきであり、あまり心配する必要はありません。

◆肥満

人間と同様、肥満傾向のある猫は痩せている子よりいびきをかきやすくなります。
肥満によって蓄積した脂肪が気道を圧迫するためです。

◆鼻炎

鼻炎とは、鼻の粘膜が炎症を起こしている状態のことです。
鼻炎を起こしている場合、くしゃみや鼻水などの症状とともにいびきが発生することがあります。
鼻腔内の腫れや鼻水により空気の通り道が狭くなって、鼻呼吸がしづらくなるためです。
鼻炎の原因は様々で、アレルギーや感染症のほか、鼻腔内に入った異物が刺激となって発症する場合もあります。
花粉やハウスダスト、たばこの煙などの外的要因で、目や鼻の粘膜が炎症を起こして鼻腔が狭くなると、アレルギー反応が重症化して命にかかわることもあり、注意が必要です。
長期にわたって鼻水やくしゃみをしていたり、決まった季節にだけいびきをかいていたりする場合には、アレルギー性鼻炎の可能性があります。

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◆感染症

猫の8割~9割が、猫風邪を患っているとされています。
猫風邪とは、正式には「上部気道感染症」と言い、猫カリシウイルス感染症猫ウイルス性鼻気管炎猫クラミジアという3つの感染症のことです。
猫風邪では、くしゃみや目やになどの症状がありますが、これが悪化したり長引いたりした場合、鼻腔が狭くなっていびきをかくようになります。
高齢の猫の場合、重症化する恐れもあるので、注意が必要です。

◆副鼻腔炎

猫風邪をきっかけとして炎症が進んで、副鼻腔の奥にある空洞に炎症を起こす副鼻腔炎にかかってしまうことがあります。
副鼻腔炎で鼻が詰まると、いびきにつながります。

◆クリプトコッカス症

クリプトコックスネオフォルマンスは、酵母の一種で、これに感染すると、クリプトコッカス症という病気になります。
いびきや、いびき呼吸、呑気症(どんきしょう;空気を飲み込むこと)、呼吸困難などの症状が現れます。
クリプトコッカスは、主に鳥の糞や腐敗した植物の中で発育し、環境中に広く存在する酵母です。
鳥の糞に汚染された土壌や空気の近くで過ごすと、クリプトコッカスを呼吸器から吸い込んで感染する可能性があります。

◆腫瘍

鼻腔内の気道に近い部位に腫瘍ができると、気道が圧迫されていびきをかく症状が現れることがあります。
腫瘍が原因の場合、いびきのほか、食欲不振や体重の減少などの症状や、鼻からの出血、顔の腫れなどが見られることがあります。

◆異物

鼻の奥に何かが詰まってしまった状態で、いびきをかいている場合があります。
具体的な異物としては、針や小石、葉っぱ、植物の種などです。
エアガンの弾が詰まっていた例もあり、放し飼いの危険性を表しています。
異物が鼻腔内で止まらず気管に詰まってしまうと、最悪の場合、窒息死してしまうので注意が必要です。

◆軟口蓋過長症(なんこうがいかちょうしょう)

軟口蓋(なんこうがい)とは、猫の口の中の上あごの奥にある膜状の組織です。
軟口蓋が生まれつき長いと、呼吸をするたびに振動が起きるため、いびきをかくことがあります。
症状が重くなると、呼吸も苦しくなり、軟口蓋の切除が必要になるケースもあります。

◆喉頭虚脱と気管虚脱

喉頭虚脱と気管虚脱は、外圧や過剰な陰圧により、喉頭や気管を管腔状(ホース状)に保つ軟骨がへたってしまい、ホース状の構造を保てなくなった状態です。
猫の場合、これらの病気になると、息を吸った時の陰圧に耐えられず、気道が狭くなって、いびきをかくようになります。

◆心筋症

猫の心筋症では、心臓の筋肉が分厚くなる肥大型心筋症が最も多いです。
肥大した心臓が気管や気管支を圧迫して、いびきをかく場合があります。

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◆心筋梗塞・脳出血

猫が、あまりに苦しそうないびきをかいていたり、いびきに雑音も混じっていたりする場合は、心筋梗塞や脳出血などを引き起こしている可能性もあるようです。

◆いびきをかきやすい猫種

ペルシャヒマラヤンスコティッシュフォールドエキゾチックショートヘアなどの短頭種は、いびきをかきやすい猫種です。
短頭種の猫は、口の周辺と鼻先にかけての部分(マズル)が短く、いわゆる「鼻ぺちゃ」なのが特徴です。
これらの猫種は、先天的に

・鼻の孔や鼻腔が狭くなっている
・咽頭や喉頭から喉にかけて狭く短い
・軟口蓋過長、喉頭虚脱、気管虚脱が起こりやすい

という解剖学的な構造と、これに起因する障害が見られます。


猫がいびきをかいていたらどうすればいい?

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◆問題のないいびき

上述の通り、眠ることで気道が狭くなって起きるいびきは、通常のいびきであり、特に心配はありません。
猫の場合、正常ないびきは、少し大きな寝息のような「ピーピー」、「ぷーぷー」、「スピー」など、小さく高い音です。
寝息のような音のいびきをかいて気持ちよさそうに眠っている場合は、熟睡している証と言えます。
猫は、警戒心が強く、眠りのほとんどが浅い睡眠です。
いびきをかいて眠ることができるのは、愛猫が、自分の環境に満足して、飼い主さんに心を許しているからこそでしょう。
むやみに起こしたりせず、見守ってあげましょう。

◆心配ないびき

「ゴーゴー」といった大きく低い音のいびきや、呼吸が一定でない場合、注意が必要です。
猫風邪や副鼻腔炎、心筋症や腫瘍など、前述した病気にかかっている可能性があります。
いびきの頻度が増える、音が大きくなる、活動中に呼吸が荒くなることがあるなどの場合、何らかの病気の可能性があります。
また、起きている時にもいびきのような呼吸音が聞こえる場合は、気道に何らかの異常があると考えられます。
放置すると、病気が進行して治療が難しくなることもあり得ます。

◆心配な時には動物病院へ

普段と異なる様子が見られた場合には、早めに獣医師さんに相談することをおすすめします。
猫がいびきをかいている様子を動画で撮影したり、いつもと違う点についてメモを取ったりしておくと、状態を伝えやすくなります。
特に、短頭種の猫は呼吸困難で死に至るケースもあり、毎晩いびきをかいたり、呼吸音がおかしかったりする場合には、動物病院を受診しましょう。
また、様子がいつもと違ったり、急に倒れて雑音混じりのいびきをかき始めたりした場合には、心筋梗塞や脳出血の恐れがあり、緊急性が高いので、すぐに動物病院に連れて行ってください。


猫のいびき対策

◆適度に運動させる

肥満が原因でいびきをかいている場合には、肥満の解消が一番の対処法です。
肥満は、様々な病気の原因にもなるので、一緒に遊ぶなどして、適度な運動をさせましょう。
猫じゃらしなどのオモチャで遊んであげたり、キャットタワーや猫用トンネルなどを設置して猫自身が運動できる環境を整えたりしておくとよいでしょう。

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また、食事量のコントロールをして、肥満を解消することも大切です。
猫の場合、体脂肪率15~24%が理想的な体型と言われています。
この状態では、触れると骨格の形が確認でき、お腹の周りにはくびれがあります。
肥満かどうかを確認するには、様々な角度から愛猫を観察するとよいでしょう。
理想は、体重計で定期的に測定することです。

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◆部屋を掃除する

いびきの原因として、アレルギー性鼻炎や異物なども考えられます。
部屋をこまめに掃除して、アレルゲンや異物を取り除いておきましょう。

◆完全室内飼育をする

室内外を行き来できる状態で飼育すると、猫風邪やクリプトコッカス症などの感染症にかかるリスクが高くなります。
また、異物が鼻に詰まる可能性も高まりますし、虐待に遭う恐れもあります。
完全室内飼育を徹底することで、防ぐことのできるいびきもあります。


まとめ

いびきが、「ピーピー」など小さく高い音であれば、愛猫がぐっすり眠れている証です。
起こさないよう、そっと見守ってあげましょう。
もし、「ゴーゴー」といった低く大きな音でいびきをかいていたら、何らかの病気が隠れている可能性もあります。
放置すると病気が進行して治療が難しくなったり、命にかかわったりするので、早期に動物病院を受診して、詳しく検査をしてもらいましょう。
肥満傾向の猫も大きないびきをかきやすいので、適度に運動をさせて肥満を解消するようにしてください。
アレルギー性鼻炎が原因の場合には、こまめな掃除で室内環境を整えましょう。
愛猫がいびきをかいて寝ている姿は、愛らしく微笑ましいものですが、注意が必要な場合もあるので、日ごろから様子をよく観察しておくことも大切です。



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SHINO

SHINO

保護犬1頭と保護猫3匹が「同居人」。一番の関心事は、犬猫のことという「わんにゃんバカ」。健康に長生きしてもらって、一緒に楽しく暮らしたいと思っています。


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