猫の適正的な体重は何kg?肥満度をチェックする方法が知りたい!

2021.07.14

猫の適正的な体重は何kg?肥満度をチェックする方法が知りたい!

猫は痩せていたとしても、太っていたとしても、どちらもかわいいことに違いありませんが、飼い主としては愛猫の適正体重を知り、しっかと体重の管理をしたいものですよね。 猫にとって食事やおやつは一番の楽しみでもあるので、好きなだけ与えてしまえば肥満へと繋がってしまい、さまざまな病気を引き起こすことになってしまいます。 全身が被毛で覆われている猫は、体型の変化にも気付き難くなりますので、飼い主さんが健康管理を怠らないことこそが重要です。 猫にとって理想の体重とは、どれぐらいの重さを指すのでしょうか。

猫の適正な体重はどれくらい?

体重計に乗る猫

愛猫が太りすぎないように意識するためには、まずは猫という動物の適正体重を知っておく必要がありますよね。

猫は何kgぐらいであれば、標準的な体重と言えるのでしょうか。

◆猫の適正体重の目安

猫は産まれてから1年(1齢)をかけてみるみる成長していきますので、この成長期にどれだけ標準的な体格を意識して、成長させてあげられるかが鍵となってきます。

早く大きくなってほしいからといって、フードを与えすぎてしまえば肥満に繋がりますし、1日に必要な摂取栄養量やエネルギー量のバランスが崩れてしまえば、理想的な体作りはできません。

もちろん性別や猫種などによって個体差はありますが、平均的な猫の適正体重は以下の通りです。

・生後0週間 … 約100g前後
・生後2週間 … 約300g前後
・生後1ヶ月 … 約400~500g前後 
・生後3ヶ月 … 約1.0~1.5kg前後
・生後12ヶ月 … 約3.0~5.0kg前後

産まれたばかりの子猫は100g前後となりますが、毎日体重は少しずつ増加していき、生後2週間ともなれば、産まれたときの約3倍の大きさに。

離乳食から子猫用フードにシフトしてからは、どんどん体重も増えて体格も整ってきますので、猫ちゃんに合った食事のバランスがとても大切になってきます。

1年経過すれば猫も成猫となり、成長による体重の増加が止まりますので、この時期に約3~5kg前後の重さであれば、理想的な体重であると言えるでしょう。

◆性別や猫種によって異なる

適正体重を知ることはとても大切ですが、オス猫やメス猫といった性別や、小型の猫種や大型の猫種といった血統の違いでも、体重に差がでてきます。

そのためすべての猫に上記の適正体重を当てはめるのではなく、個体差があることをしっかりと認識しておくようにしましょう。

とくにメインクーンベンガルといった大型の猫は、骨格がしっかりしていて大きく成長するので、体重が約8kg前後あったとしても標準的な体重と言えるのです。

そして小柄なメス猫よりもオス猫は大きくなりますので、それらをすべて考慮した上で、猫の適正体重を知ることが大切です。


猫の体重とあわせてチェックしたいBCSとは?

猫の適正体重を知ることも大切ですが、体重に見合った見た目をしているかどうかも重要となってきます。

そこで参考にしたいのが「BCS(ボディコンディショニングスコア)」です。

BCSとは猫の見た目と感触により、脂肪の付き具合を9段階、または5段階でチェックし、評価する方法となります。

身長と体重の計測で肥満度が割り出せない動物は、この方法で体型や栄養状態を診断することにより、健康状態の目安にできるので、動物病院などでも積極的に取り入れられているようです。

◆猫の肥満度を外見と感触でチェックできる

ご自宅でBCS診断をする場合は、シンプルな5段階評価の方が分かりやすいので、簡単にまとめた下記を参考にしてみてください。

いまいち判断しかねる場合には、動物病院でも診断してもらえますので安心です。

BCS 状態
BCS1(痩せ) 肋骨・腰椎・骨盤が容易に見え、脇腹のひだに脂肪がない(またはひだ自体がない)。
BCS2(やや痩せ) 背骨と肋骨に容易に触れられ、横から見た腹部の吊り上がりがわずか。
BCS3(理想体重) 肋骨に触れるものの見ることはできず、横から見ると腹部の吊り上がりや脇腹にひだがある。
BCS4(やや肥満) 肋骨の上にわずかな脂肪が沈着し、横から見ると腹部の吊り上がりがやや丸く、脇腹のひだは垂れ下がり歩くと揺れる。
BCS5(肥満) 肋骨や背骨は脂肪に覆われ容易に触れず、横から見た腹部の吊り上がりは丸く、腹部のひだが目立って歩くと大きく揺れる。

腰のくびれは上から見ると分かりやすいので、肋骨の後ろにあるへこみ具合によって判断します。


猫の体重の測り方

BCS診断も判断材料として重要となりますが、やはり素人判断では難しく感じる部分もありますよね。

猫は全身が被毛に覆われていることもあり、体型の変化に気付き難いことも特徴であると言えるでしょう。

このようなことからも、普段から定期的に愛猫の体重を計測し、大きな変動がないかの管理をしてあげることが大切です。

体重の測り方はとても簡単で、飼い主さんが愛猫を抱っこしたまま一緒に体重計に乗ります。

その後猫をおろし、飼い主さん一人で体重計に乗り、体重を測定し直します。

猫と一緒に測った体重から、飼い主さん一人で測定した体重を引くと、猫ちゃんだけの体重を導き出せるといった仕組みです。

健康な猫ちゃんであれば月に1回程度、子猫や高齢猫、そして持病を持っている猫ちゃんであれば週に1回程度体重を計測するようにしましょう。


猫の体重が適正じゃない場合のリスク

愛猫が適正体重ではなかった場合、どんなリスクがあるのかも気になるところですよね。

定期的な健康診断ももちろん大切ですが、日々の体重管理をするかしないかによって、さまざまなリスクを回避できることでしょう。

そのためにも定期的な体重測定を怠らないようにし、大幅な増減にすぐに気付いてあげられる環境を整えておくことが大切です。

◆体重が重すぎる場合

普段から食事の時間が大好きで、食べ物に目がない猫ちゃんであれば、食べた分だけ肥満気味になってしまうことがあります。

猫はもともと一日の大半を眠って過ごす動物ですし、体が重くなればなるほど運動が億劫となり、食事の時間やトイレ以外の時間は常に寝たままといった状態になってしまうことも否めません。

体重が増加したまま放置してしまえば、糖尿病肝リピドーシス(脂肪肝)といった病気や、体重が関節に負担をかけた結果、関節炎になるなどのリスクが高くなります。

また、体内に脂肪が蓄積されることにより、肺などの内臓に負担がかかって呼吸器疾患の誘因となってしまうことも。

見た目がかわいいからといって、体重の増加を放置すると命にもかかわりますので、くれぐれもフードの与えすぎには注意をするようにしましょう。

◆体重が軽すぎる場合

「成長期なのに体重がなかなか増えない」「ごはんを食べているはずなのに痩せすぎのまま」なども、飼い主さんからしてみれば不安に感じる要因となるはずです。

夏などの食欲が落ちる季節による一過性の体重減少であれば、季節の変わり目とともに体重が戻ればとくに心配は要りませんが、急激に体重が減るようなことがあれば、早急に原因の追究をしてあげなくてはいけません。

とくに血液のガンであるリンパ腫や、ホルモンの異常となる甲状腺機能亢進症は、食べても体重が減るといった症状が見られるので、急激に体重が落ちた、痩せたと感じた場合は、すぐに動物病院を受診し、獣医師さんにしっかりと検査をしてもらいましょう。


猫の体重管理のポイント

子猫の体重測定

食べることが大好きな猫ちゃんに対して、体重の管理をすることはとても大変ではありますが、愛猫の健康を考えれば体重管理を怠るわけにはいきませんよね。

どんなことを意識すれば、愛猫の適正体重を維持できるのでしょうか。

◆適切な量のフードを与える

やはり一番は現在与えている食事内容を見直し、猫の体型や年齢に合った食事量を与えることではないでしょうか。

欲しがった分だけ与えることは、一見優しいようにも見えますが、愛猫を危険に晒していることと一緒なのでおすすめできません。

愛猫に対して一日に必要な摂取カロリーをしっかりと計算し、健康維持の手助けをしてあげるようにしましょう。

◆避妊・去勢手術後は特に注意

避妊や去勢手術を終えた猫ちゃんは、ホルモンのバランスが変動し、必要なエネルギー量も減りますので、手術前と同じ分量やそれ以上のフードを与えてしまえば、すぐに肥満へと繋がってしまいます。

太ってから運動量を増やし、食事制限をするなどのダイエットは、猫ちゃんにとってとても酷なので、カロリーがしっかりと計算された、体重ケアフードに切り替えることが理想的と言えるでしょう。

◆定期的に体重を計測する

前述した通り定期的な体重の計測は、飼い主さん自身が愛猫の健康管理を強く意識できるので、大変おすすめです。

普段と変わらないフードを与えているのにも関わらず、体重が増減していればすぐに気付いてあげることができますし、気付いた時点で何かしらの対処ができるのも嬉しいですよね。

猫ちゃんは飼い主さんとの、スキンシップの時間だと思ってくれるかもしれませんし、一石二鳥なのではないでしょうか。


まとめ

猫の適正体重は平均的な体重を目安にすることが一番ですが、個体によって若干の差がでてきますので、飼い主さん自身が愛猫にとって適正である体重を把握しておかなければいけません。

自身で判断することが難しいようであれば、動物病院の獣医師さんに相談してみるのもおすすめです。

猫は太ってしまっても自らダイエットはできませんので、飼い主さんがしっかりと食事の管理をし、猫らしい体格を維持できるように手助けをしてあげるようにしましょう。



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たぬ吉

たぬ吉

小学3年生のときから、常に猫と共に暮らす生活をしてきました。現在はメスのキジトラと暮らしています。3度の飯と同じぐらい、猫が大好きです。


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