1.キャットフードはどうやって選ぶ?
2.安全なキャットフードとは
2-1.適切な栄養設計で作られている
2-2.グレインフリーの方がよい?
2-3.添加物は危険?
3.キャットフードの選び方
3-1.必ず総合栄養食を選ぶ
3-2.ライフステージにあった商品
3-3.その子のお悩みにあった商品
4.安全なキャットフードの与え方
4-1.酸化しないように保管
4-2.賞味期限を守る
4-3.給餌量を守る
5.まとめ
キャットフードはどうやって選ぶ?

日本では猫ブームが到来したこともあり、猫のための製品がたくさん量販されていきました。
猫好きの方や猫と暮らしている方にとっては、とても喜ばしいことではありますが、選択肢が増えてしまった分、一つのものを選ぶことが難しくなったと考える方も少なくないはずです。
とくに猫が毎日口にするキャットフードは、体を作る資本となるため、適当な気持ちで選ぶことはできませんよね。
しかし、実際に愛猫のキャットフードを購入する際に、選択肢がありすぎることからも、どんなフードを選べば愛猫が食べてくれるのか、健康な毎日を過ごしてくれるかなど、さまざまな問題面に直面して頭を悩ませる方も多いのではないでしょうか。
とくに日本はほかの先進国と比べて、ペットフードに対する安全の基準が甘く、人間の食事並みの安全性が得られない国とも言われています。
もちろん国産のキャットフードのすべてが、低品質なわけではありませんが、そのようなことも考慮しつつ、より安全性に拘ったキャットフードを選ぶべきとも言えますよね。
キャットフードを選ぶ際には、猫が口にしても安全な製品なのかをしっかりと見極め、毎日の食事を質の高いものにしてあげましょう。
安全なキャットフードとは
安全という定義はあやふやなこともあり、受け取る人によって解釈が変わってくるため、何を基準に安全なのかを改めて考えてみると、難しく感じる方もいらっしゃることでしょう。
商品のパッケージに「無添加」「国内生産」「グレインフリー」などの言葉が並ぶだけでは、本当に安全なのかを推し量ることはできませんよね。
世間一般的に安全なキャットフードとは、どのようなフードのことを指しているのでしょうか?
◆適切な栄養設計で作られている
現代を生きる猫たちは、人間と共存することを選び、活発な行動をすることなく室内でゆったりした時間を過ごせる上に、さまざまなキャットフードの向上により、長生きできるようになってきました。
本来肉食動物である猫は、たんぱく質を摂取するために野生動物や昆虫などを捕獲して捕食し、必要な栄養素をそこから得ていましたが、現代の猫たちは獲物を自分で捕まえて捕食するようなことがなくても、キャットフードを食べることによって十分に生きることが可能です。
現代を生きる猫たちのニーズに合わせて、どんどんキャットフードの品質も向上していったこともあり、バランスのとれた栄養素が加工されたフードを食べるだけで得られることは、本当にすごいことでもありますよね。
猫が摂取すべき栄養素は「たんぱく質」「脂質」「ミネラル」「ビタミン」の順に重要視されており、これらの栄養を適切に配合した総合栄養食こそが、猫にとって安全なキャットフードだと覚えておきましょう。
商品に「一般食」と記載があるキャットフードは、嗜好性が高く猫の食いつきは良い傾向にありますが、これらの栄養が適切な配合で作られてはいないため、そのフードだけを与え続ければ栄養が不足し、健康的な生活を送らせてあげることができません。
また、総合栄養食の表記は一定の基準を満たしていないと、商品への記載ができないといったルールがあるため、これらのことを踏まえた上で、安全なキャットフードであるかどうかの判断をしていく必要性があります。
◆グレインフリーの方がよい?
最近のキャットフードには、「グレインフリー」を謳っている商品が多く市場に出回っていますが、キャットフードに含まれるグレインは「穀物」を指しています。
猫は肉食動物となるため、炭水化物という栄養素をあまり重要視することがないため、穀物といった炭水化物が含まれていないフードの需要が上がってきました。
このようなことからも穀物不使用のキャットフードは注目され、より猫らしい食事を与えられることからも、グレインフリーのキャットフードが多く市場に出回っていりことにも納得です。
しかし、グレインフリーを謳っている商品でも、完全に穀物を使用していないわけではなく、ドライフードの場合には独特の食感を出すために、少量の炭水化物が含まれていることがほとんどです。
穀物をそのまま摂取すれば胃腸に負担をかけますが、キャットフードに含まれる穀物は、猫が食べても平気なように製造過程で加工されているため、消化器官に負担をかけることはありません。
栄養バランスを補うためにも、少量の炭水化物を猫も摂取した方が良いことですし、穀物アレルギーがない子であれば、グレインフリー以外のフードを与えても大丈夫です。
もちろんアレルギーを持っている子にはグレインフリーを選ぶようにし、安全にキャットフードを食べさせてあげてくださいね。
◆添加物は危険?
安全なキャットフードを選びたいのであれば、やはり添加物に関しての理解しておく必要があります。
そもそも添加物は、キャットフードの長期保存を可能にし、猫の食いつきをよくするなどの理由があって、添加されていることがほとんどです。
意味もなく含有しているわけではないため、どの添加物が何のために入っているかなどを知れば、そこまで添加物に対しての偏見はなくなるはずです。
しかし、添加物の中には猫が体内で合成できないものや、発ガン性物質が含まれているものもあるため、安全面を考えれば無添加の商品の方が猫に優しいとも言えるでしょう。
キャットフードの選び方

安全なキャットフードへの理解が深まったあとは、愛猫のために理想的な商品を選んでみたくなりますよね。
しかし、前述してある通り昨今では、たくさんの種類のキャットフードが販売されているため、安全な商品を探すことは一苦労となります。
キャットフードを選ぶ際にはどんなところに注目し、商品を購入すべきなのでしょうか。
◆必ず総合栄養食を選ぶ
キャットフードを購入する際には必ず総合栄養食を選ぶようにし、主原料が良質なたんぱく質の商品を選んであげてください。
キャットフードのパッケージには必ず、原材料の成分表示が記載されていますが、表記の早い順番の食材から、含有量が多いとされています。
とくに安価なキャットフードは、原材料を抑えるために粗悪な原料を多く使用したり、コストパフォーマンスの良い穀物や糖類でかさを増したりすることが多いため、適切な知識を身に着けて、飼い主さん自身が安全かどうかの判断を怠らないようにしましょう。
◆ライフステージにあった商品
人間と同じように猫もライフステージ(成長段階)と呼ばれる期間があり、大きく分けると「成長期」「維持期」「高齢期」の3段階に分類されます。
この3つの期間はそれぞれ必要な栄養素も異なりますし、年齢にあった食事を摂らなければ、栄養が偏って体調を崩す原因になり兼ねないため、キャットフードは猫の年齢に合った商品を選んであげてください。
◆その子のお悩みにあった商品
キャットフードは猫ちゃんの体質に合ったものを選ぶことが大切で、肥満気味の猫にはカロリーが低いもの、何かしらの病気を患っている猫には有効成分が調整されたもの、高齢の猫には高タンパクなものなど、悩みに合った商品を選ぶ必要がありますよね。
最近では猫が患いやすい腎臓病に配慮したフードや、日常的にケアが必要となる毛玉サポートを目的としたフードなど、多種多様な商品が販売されているため、その子の悩みに合った商品をチョイスし、美味しく食事を楽しんでもらいましょう。
安全なキャットフードの与え方

安全なキャットフードを購入できたとしても、適した与え方をしないと風味が落ちたり、猫ちゃんにとっても体調を崩したりする原因になり兼ねないので、正しい与え方も知っておかなくてはいけません。
安全な状態でキャットフードを食べてもらうためには、どんなことに気を付けておくべきなのでしょうか。
◆酸化しないように保管
キャットフードは封を開けた瞬間に酸化が進んでいき、正しく保管をしないとどんどん風味が落ちていきます。
とくに無添加のフードは原材料に拘っていることもあり、酸化が進めばどんどんニオイが薄くなり味が落ちる原因となることでしょう。
どんなキャットフードでも封を開けたら酸化が始まることを意識し、密閉容器や脱酸素剤などを用いて、早めに食べきるような工夫をしてあげてください。
◆賞味期限を守る
キャットフードには必ず賞味期限が設けられていますが、その期限は封を開けない状態での期限となるため、少しでも封を開けてしまえば期限に関係なく、早急に食べきってしまうことをおすすめします。
もちろん賞味期限が近ければ近いものほど、ある程度風味は落ちますし、私たちにはその違いが分からなくても、鼻が利く猫は美味しそうかそうでないかの判断を瞬時に行っているはずです。
美味しそうと感じなくなれば食いつきが悪くなり、また新たにキャットフードを選ぶ必要が出てきますので、新鮮なうちに食べきるように心掛けておきましょう。
◆給餌量を守る
年齢や体重によって猫の1日に必要な摂取カロリーは異なるため、愛猫にはどれぐらいの給餌量が必要なのかを、飼い主さんはしっかりと把握しておかなくてはいけません。
安全なキャットフードだからといって、好きなだけ食べさせるようなことはせず、必要な摂取量を守って健康の維持をしていくことも大切ですよね。
食べ過ぎは肥満の原因に繋がりますし、少なすぎると必要な栄養が摂取できなくなるため、必ず給餌量は守って愛猫の健康を常に気遣ってあげるようにしましょう。
まとめ

世の中には安全を謳っているキャットフードがたくさん販売されてはいますが、なにを根拠に安全と言っているのかは、飼い主さん自身が判断しなくてはいけません。
パッケージに並ぶ文言はあくまでも目安として、必ず成分表示を見るようにし、何が主原料でどんな原材料を使っているかなどの知識を持つことによって、愛猫にぴったりなキャットフードを選べるようになるはずです。
それでも選ぶことが難しい場合には、動物病院で相談するなどをし、愛猫が健康で居続けてくれるための、美味しくて安全なキャットフードを選ぶように努めてみてはいかがでしょうか。
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