1.そもそもタビーとは
2.クラシックタビーの特徴
2-1.4種の毛色
2-2.劣性遺伝子
2-3.バタフライマーク
2-4.性格
3.クラシックタビーが見られる猫種
3-1.アメリカンショートヘア
3-2.スコティッシュフォールド
3-3.マンチカン
3-4.ノルウェージャンフォレストキャット
そもそもタビーとは
猫好きの方や猫と一緒に暮らしている方であれば、「タビー(Tabby)」という言葉を耳にしたことがあるかもしれませんが、タビーとは英語で「縞模様(しまもよう)」のことを指します。
基本的に動物の被毛に現れた縞模様のことを指す言葉ではありますが、動物の中でも猫を対象に使用されることが多いようです。
タビーは猫が草むらなどに隠れて獲物を待ち伏せする際に、自らを隠すためのカモフラージュとして発達していったと考えられています。
猫のタビーはバリエーションも豊富で、こちらの記事でご紹介していく「クラシックタビー」をはじめ、「マッカレルタビー」や「スポッテッドタビー」などさまざまです。
日本ではタビー柄の猫をよく目にするように、イエネコのルーツとなる祖先のリビアヤマネコ自体がタビー柄の猫だったため、その遺伝子を強く受け継いでいることが分かりますよね。
また、生まれたばかりの子猫によっては、被毛にタビーが現れている個体も存在しますが、中には成長過程で薄くなることや、完全に縞模様が消えてしまうこともあり、そのような柄を「ゴーストタビー」と呼ぶこともあるそうです。
このようにタビーは猫を語る上では外せない言葉となり、今回初めてこの言葉を耳にした方であればこの機会に是非、理解を深めてみてはいかがでしょうか。
クラシックタビーの特徴
タビーの中でも日本で珍しいとされている「クラシックタビー」ですが、どのような特徴があるのか詳しく見ていきましょう。
タビーの一種であるクラシックタビーは単純なシマシマの縞模様ではなく、猫の脇腹に「ブルズ・アイ」、または「ターゲットマーク」などと呼ばれる渦を巻いたような模様が現れます。
この時点でとても美しい柄を持つ猫を想像できますが、そのほかにはどのような特徴があるのかを見ていきましょう。
◆4種の毛色
クラシックタビーの毛色は大きく分けて、4種類に分類されます。
↓地色がグレーがかった銀色「シルバークラシックタビー」
↓地色が茶色の「ブラウンクラシックタビー」
↓渦巻きがオレンジ色の「レッドクラシックタビー」
↓地色が淡いクリーム色の「クリームクラシックタビー」
◆劣性遺伝子
クラシックタビーのルーツは中世のヨーロッパにて、突然変異によって誕生したと言われています。
そこから交配が進み、クラシックタビーを持つ猫種が誕生するようになりましたが、この模様の遺伝子は劣性遺伝となるため、両親ともにクラシックタビーの遺伝子を持っていないと、特徴的な模様を持つ子猫は生まれません。
このように誕生する確率が限られていることからも、クラシックタビーを持つ猫は珍しいことがうかがえます。
◆バタフライマーク
クラシックタビーは脇腹に複雑な渦巻き模様を持つだけでなく、両肩には蝶の羽を広げたような模様となる「バタフライマーク」が現れます。
そのほかにもしっぽにはリング状の輪っか模様がつき、これらの独特な模様に魅了される人々が多いことにも納得です。
◆性格
限られた遺伝子から誕生することからも、クラシックタビーの猫たちは品種にもよりますが、ある程度性格に一貫性が出ると言われています。
基本的に活発で人懐っこく、遊ぶことが大好きな上に賢い一面を持った猫が多いと言われているそうです。
クラシックタビーが見られる猫種
クラシックタビーはミックス(雑種)にも見られますが、純血種の模様としてのイメージが強いですよね。
この特徴的な模様を持つ純血種には、どのような猫種が存在するのでしょうか。
◆アメリカンショートヘア
クラシックタビーを持つ猫として有名なのは、やはり「アメリカンショートヘア」ですよね。
日本でも「アメショ」などと呼ばれ、海外が原産となる猫種の中でも、非常に人気の高い純血種と言えるでしょう。
西洋がルーツになっているアメリカンショートヘアは、アメリカ原産の猫種となり、性格も活発で好奇心旺盛です。
シルバーのクラシックタビーを持つ個体がポピュラーではありますが、ブラウンやレッドの人気も高く、最近ではクリームの被毛を持つ個体の人気が非常に高くなっています。
クラシックタビーの猫を見たいときには、まずはアメリカンショートヘアを観察してみるようにしましょう。
◆スコティッシュフォールド
折れて垂れ下がった耳が特徴的な「スコティッシュフォールド」にも、クラシックタビーの猫が誕生することがあります。
イギリスのスコットランドが原産国となり、短毛種も長毛種も存在するため、耳が折れた長毛のクラシックタビーといった、珍しい個体を拝める可能性もありますよね。
性格はアメリカンショートヘアほど活発ではなく、穏やかな性格をした個体も多いため、ペット初心者の方でも比較的飼いやすい猫種と言えるでしょう。
◆マンチカン
猫界のミニチュアダックスフンドとも言われている「マンチカン」は、本格的な繁殖が始まったのが1980年代に突入してからとなり、猫種の中でもまだまだ歴史の浅い品種となっています。
北アメリカが起源だと言われているマンチカンですが、特徴的な短足がぬいぐるみのようで愛らしく、日本でも人気の高い猫種となっていますよね。
足が短いからといって運動能力が低いわけではなく、ほかの猫と同じような身体能力を持ち合わせており、飼育の際には運動不足にならないような環境づくりが大切になってきます。
比較的大人しい性格をした個体が多いようですが、中には成猫になっても子猫のときのような好奇心を失わない子も存在するため、その子の性格に合わせた生活を心掛けるようにしてください。
◆ノルウェージャンフォレストキャット
品種の名前に原産国が入っている「ノルウェージャンフォレストキャット」は、北欧神話に登場するほど歴史が古く、寒い国で生き抜くためにモフモフの被毛を手に入れた大型の猫となります。
体が成長するまでに3~5年ほどの年月を要すると言われており、子猫の期間が長いことから愛着が増してしまうといった、飼い主さんが多いと言われているようです。
見た目通りの温厚な性格をした個体が多いようですが、好奇心旺盛で遊ぶことも大好きなため、人間とも共存しやすい猫種と言えるでしょう。
クラシックタビーとサバトラの違い
シルバーのクラシックタビーは、一見「サバトラ」の色合いとリンクするため、同じ毛色や柄だと思っている方も多いのではないでしょうか。
実は、「サバトラ」と呼ばれる柄の正式名称は「シルバーマッカレルタビー」です。「マッカレル」は英語で魚の鯖(サバ)を意味することから、日本ではサバトラといった呼び名が広がっていきました。
渦巻き模様のクラシックタビーとは異なり、トラのような縞模様が特徴的です。
ちなみに、日本でもっとも多いとされている「キジトラ」の正式名称は、「ブラウンタビー」いいます。
クラシックタビーをはじめとした、縞模様にはさまざまな違いがあり、それらを理解した中で猫の模様を観察してみると、新しい発見に繋がりますのでおすすめです。
ご自宅に猫ちゃんが居る方であれば、まずは愛猫の毛色や柄をよく観察し、外で出会う猫たちとの違いを見つけてみてはいかがでしょうか。
まとめ
猫の毛色や柄は掛け合わせによっては何十通りにもなり、同じ模様だと思っても若干の違いがあることから、改めてすべての猫たちに個性があることが分かりますよね。
そしてタビーを持つ猫はとても多いですが、その中でもクラシックタビーの猫は、特徴的な渦巻き模様が目を引き、唯一無二感がとても強く人気が非常に高いことも事実です。
タビーの中にはクラシックタビーやマッカレルタビー以外にも、「スポッテッドタビー」「ティックドタビー」「アグーティタビー」などの種類も存在するため、この機会にそれらの縞模様について、知識を深めてみることもおすすめです。
もちろんどんな毛色や模様であっても、すべての猫がかわいらしいことに変わりはないため、猫を飼っている飼い主さんは、自身の愛猫を精一杯かわいがってあげてくださいね。
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