猫の一日はどんな一日?時間帯によって過ごし方が変わるって本当?

2023.11.19

猫の一日はどんな一日?時間帯によって過ごし方が変わるって本当?

眠っている時間がほとんどだと思われている猫ではありますが、実際にはどのように過ごしているのか、詳しく知らないといった方は多いのではないでしょうか。 もちろん飼い主さんの行動パターンによって、猫の一日の使い方は変化していくことが自然ですが、一般的には何に対して時間を割き、どのような行動をとっているのかを、飼い主であれば知っておきたいと考える方は少なくないはずです。 ゆっくりのんびりといったイメージの強い猫ではありますが、どのようにして一日を過ごしているのかを見ていきましょう。

猫の一日を見てみよう!

大切な愛猫と常に離れず一緒に居たいと考える飼い主さんは多いと思いますが、愛猫に満足な生活をさせてあげるためにも、しっかりと仕事をして稼がなくてはいけませんよね。

そのため、猫の一日を四六時中観察することは難しいですが、猫ちゃんの行動パターンから、どのように時間を割いているのかを想定することは可能となります。

もちろん飼い主さんの生活リズムに合わせた猫ちゃんの場合や、野良猫の場合では生活のサイクルが異なりますが、今回はイエネコにスポットを当てて、猫の一日を見ていきたいと思います。

◆猫の習性は薄明薄暮性

猫の一日を知るためには、猫がどんな習性の持ち主なのかを知る必要がありますよね。

猫は一見夜行性の動物だと思われがちですが、正確には「薄明薄暮性(はくめいはくぼせい)」の動物となります。

薄明(明け方)や薄暮(夕暮れ)といった、薄暗い時間帯に行動が活発となりますが、このような習性は猫が野生で生き抜いてきたことが大きく関係しているようです。

猫が獲物としていた鳥は薄暗い時間帯には目が見えにくくなり、夜行性のネズミは日没や明け方に活動的となるため、狩猟本能を持つ猫にとっては狩りがしやすくなります。

このような習性が生活の基盤となることからも、猫の一日でどの時間帯が元気で行動的なのかは明白ではないでしょうか。

◆1日の6割は寝ている

「寝子」といった語源を持つ猫となりますが、1日の大半を眠って過ごすことから、このように呼ばれることがあります。

実際には1日の6割(14時間前後)は寝ていると言われており、熟睡をしていなかったとしても、休息するためにその時間を費やし体を休めているようです。

薄明や薄暮の時間帯以外はほとんど眠っていることとなるため、猫の一日はその大半が睡眠に充てられていることがうかがえます。

また、雨の日は狩りをするといった本能を発揮できず、低気圧やホルモンの影響によって体がだるくなり、より眠気が増すといったデータもあるようですので、猫の眠気は天気にも左右されることを覚えておきましょう。

◆ごはんやトイレの平均回数とは

猫の一日に欠かすことのできないイベントと言えば、やはりごはんの時間ではないでしょうか。

ごはんの回数は飼い主さんの生活サイクルが大きく関係してきますが、ちょこちょこ食いをする傾向の強い猫に対して、1日に2~3回程度に分けながら、フードを与えているといった飼い主さんは多いはずです。

ほかにも健康のバロメーターとなるトイレの平均回数は、2~4回程度が目安となっており、この中で排便は猫ちゃんによって異なりはしますが、1日1回程度が標準的な排便回数と言えるでしょう。

このように猫の一日はある程度の決まったルーティン(日課)があり、それらの決まった行動を中心に一日の時間が流れていきます。

一般的に猫はどんな一日を過ごし、それぞれの時間帯にはどのような行動をとる傾向が強いのかをご紹介していきます。


朝の過ごし方

朝の猫

まずは1日の始まりとなる朝の時間帯ですが、日の出が始まる薄明の明け方は、猫がもっとも活発になる時間帯へと突入します。

もちろん猫だけでなく、鳥などの動物たちも活動的となるため、外が明るくなり始めれば、鳥のさえずりや人々が活動し始める音が聞こえてきますよね。

たとえ飼い主さんがまだ眠っていたとしても、そんなのはお構いなしと言わんばかりに、身体を伸ばして全力で行動ができる体勢を整えていきます。

目覚めてすぐ排泄をする子も居れば、お水を飲んでお腹や喉を潤す子や、眠っている飼い主さんを無理矢理起こして、遊んでもらおうとする子などさまざまです。

中にはお腹が空いてすぐにごはんをねだる子も居ますが、基本的に猫は体内時計がしっかりしているため、決まった時間までごはんを待てる子がほとんどとなります。

もちろん猫の体内時計を狂わせないためには、飼い主さん自身が毎日の食事の時間帯を守らなくてはいけませんが、ごはんの時間は猫にとってもっとも楽しみな時間となるため、朝のルーティンとなるご飯の時間はしっかりと守ってあげてください。

一通り排泄や食事が済んだようであれば、身だしなみを整える時間帯に突入です。

毛づくろい、爪のお手入れなどに勤しみつつ、気温や湿度を感じとりながら、どんな1日になるのかを模索する時間帯となっている可能性が高いでしょう。


お昼の過ごし方

お昼の猫

お昼の時間帯に家を留守にしている飼い主さんは多いため、猫にとってはまったりとした自由時間となります。

正午には温度も上昇し、体感的にも心地よい時間帯となることが多いですし、眠る時間が多い猫には心地よいまったりタイムとなることでしょう。

日向ぼっこをしながらニャルソックに勤しんだり、グルーミングをして身だしなみを整えたり、ウトウトと熟睡といった睡眠を繰り返しながら、思い思いの時間を過ごしていきます。


夕方の過ごし方

夕方の猫

まったりタイムを過ごしたあとは、薄暮となる夕暮れの時間帯に突入です。

明け方と同じく猫がもっとも活動的となる時間に入るため、お腹も空いていますし、外出していた飼い主さんが帰宅すれば、構ってほしいモードに入る子は多いことでしょう。

飼い主さんを元気な状態でお迎えするためにも、身体と心を整え、このあとのハイテンションタイムへと入っていきます。


夜の過ごし方

夜の猫

夕飯の時間帯にもよりますが、食事の前に活動的になる子や、食後に排泄をしてテンションが上がってしまう子などさまざまです。

お腹を満たしてまた眠りに就く子も居ますが、飼い主さんと過ごせる貴重な時間帯となるため、寂しかった気持ちを発散させる子もたくさん居ます。

飼い主さんに遊んでもらうために気を引いてみたり、飼い主さんのあとに付いていったりするなど、自分の存在をアピールしながら、飼い主さんとスキンシップを図ろうとする子も多いようです。

そして、飼い主さんが眠る時間になると、遊び足りない子は夜の大運動会などを始めて、さまざまなうっぷんを発散していく子も存在します。

ほとんどの猫ちゃんは飼い主さんが深い眠りに就けば、自身も飼い主さんが起きるまでは熟睡し、また活発に行動ができる明け方まで眠って過ごすことがほとんどです。


猫との生活で気を付けるべきこととは

猫の一日の時間割りを見ていると、いかにも猫らしい時間の使い方であることが分かりますが、猫がさらに猫らしく、充実した時間を過ごしてもらうために、どんなことを気を付けておけばいいのかも気になるところですよね。

どのようなことを日常生活の中で気を付けておけば、猫ちゃんがさらに満足できるような1日を過ごせるのでしょうか。

◆ニオイのするものは避ける

鼻の利く猫はニオイにもとても敏感なため、生活空間に強いニオイのするものを設置しておくことはおすすめできません。

飼い主さんは良い香りのする消臭剤や、ディフューザーなどを部屋に設置することにより生活の質は上がりますが、猫にとってそのような香りは不快でしかなく、生活の妨げとなるため、どうしても利用したい場合は無香の商品を選ぶようにしましょう。

◆快適な空間づくり

猫の一日を充実させるためには、毎日過ごす家の中を快適に過ごせるといった、猫に寄り添った空間づくりを意識することも大切です。

落ち着ける場所をいくつか設けておくことはもちろん、愛猫が使用するトイレや室内を清潔にしておくことを心掛けてください。

また、運動不足にならないように、ひとりでも遊べるようなキャットタワーやステップなどを設置しておくと安心です。

◆一緒に遊んであげる

愛猫の日常的なストレスを発散させてあげるためにも、1日の中で一緒に遊んであげる時間を必ず設けるようにしてください。

猫はそっけない性格の持ち主といったイメージが定着していますが、人間と一緒に暮らすことにより、人に寄り添った性格へと成長していきます。

猫ちゃんの心の安定を保つ意味合いでも、一緒に過ごす時間や構ってあげる時間を増やし、適切な距離を保ちながらコミュニケーションを図っていきましょう。


まとめ

猫の一日は知れば知るほど、とくに何もないような時間割りに見えて、猫の習性がしっかりと考慮されながら、時間を上手に使っていることがよく分かります。

時間帯によってある程度のルーティンが決まってはいますが、基本的には飼い主さんの生活リズムに合わせて生活していますので、飼い主さんが夜型の生活をしていれば、薄明薄暮性というよりは夜行性のような生活リズムになっていくはずです。

猫に猫らしい1日を過ごして欲しいようであれば、飼い主さん自身が規則正しい生活を心掛け、猫ちゃんの食事は決まった時間に与える、一緒に居る時間帯は遊んであげるなどの配慮も必要と言えますよね。

猫ちゃん自身も規則正しい生活が送れられれば、気持ちが満たされながら毎日を過ごすことができるため、心の健康を気遣いながら楽しい毎日を過ごしていきましょう。



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たぬ吉

たぬ吉

小学3年生のときから、常に猫と共に暮らす生活をしてきました。現在はメスのキジトラと暮らしています。3度の飯と同じぐらい、猫が大好きです。


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