猫の片目がおかしい!考えられる原因と対処法を解説!

2024.10.14

猫の片目がおかしい!考えられる原因と対処法を解説!

猫の目はとても美しく、見つめるだけで愛おしさが溢れてきますが、コミュニケーションを図る上でもアイコンタクトは欠かせないツールとなりますよね。 愛猫の目に何かしらの異常が生じている際には、日常生活にも支障がでてしまうのではと、心配になってしまう飼い主さんは多いことかと思います。 愛猫の目がおかしいと感じたときにはどのような原因が多いのか、どのような対処法や予防法が有効なのかを見ていきましょう。

猫の片目に異常が起きる主な原因

片目で見ている猫 width=

猫はあまり目が見えない動物として知られていますが、解像度が低いために静止している物はかすんで見え、色覚の都合で認識できない色もあるため、人間と同じような見え方はしていません。

その反面、動体視力が優れており、暗闇でも動く物が見えるといった特徴を持っています。

このように猫にとって目は生きる上で大事な感覚器官となりますが、日常的に使用しているからこそ、何かしらのトラブルに巻き込まれることも少なくありません。

愛猫の片目がおかしいと異変を感じた際には、以下のような原因によって目に異常が起きている可能性が高くなっています。

◆結膜炎

猫の片目がおかしいと感じたときに発症している可能性の高い病気が、「結膜炎(けつまくえん)」となります。

その名の通りまぶたの裏や、目尻の粘膜といった結膜に炎症が起きる病気となり、主に「猫クラミジア」「猫ヘルペスウイルス」「猫クラミジア」などの細菌感染によって発症します。

免疫力の低い子猫や高齢の猫が発症しやすく、はじめのうちはどちらかの片目だけに症状が出ますが、次第に両目に広がっていくことが多いため注意が必要です。

結膜炎になると結膜が赤く腫れて涙が増えるて目ヤニの量も多くなり、浮腫みなどの症状が出るため、比較的異変に気付きやすい目の病気と言えるでしょう。

◆角膜潰瘍

結膜炎が進行すると角膜に炎症を起こす、「角膜炎(かくまくえん)」を併発することがありますが、角膜炎の病状が悪化していくと「角膜潰瘍(かくまくかいよう)」といった状態になります。

角膜炎は目の表面にある角膜が炎症を起こす疾患となりますが、目の充血や曇りが見られるようになり、その症状が進行して角膜に傷が深くついた結果、角膜潰瘍へと進行してしまうこともあるようです。

角膜腫瘍が悪化すると角膜に穴が開くことがあり、強い痛みを伴い目が開けられないようになる子もいるため、目をショボショボしている、涙や目ヤニが多い、角膜が濁るといった症状が出ている際には、結膜炎、角膜炎、角膜潰瘍のどれかを疑うようにしましょう。

◆緑内障

もともと近視の猫は、「緑内障(りょくないしょう)」といった病気の発症も注意しておかなければいけません。

眼球内の水晶体のうしろにある房水が正常に排出されなくなる目の病気で、房水の液体が貯留すると目の組織に栄養が行き渡らず、目全体にかかる圧力が保てなくなるため、目から脳へと繋がっている視神経に圧力がかかるようになります。

圧力によて神経障害が引き起こされたまま、治療をしないで状態が進行してしまえば失明することもあり、緑内障が原因で失われた視力は元には戻らないため、早急の治療が必要な病気と言えますよね。

目を気にする様子が見られる、目ヤニが出ている、目の表面が白っぽく濁るなどが初期症状となりますが、瞳孔が散大する、全体的に目が大きくなるといった症状が見られる場合には、数日~数週間程度で視力が喪失する危険性があります。

◆ドライアイ

涙の分泌量が減って目が乾燥することによる「ドライアイ(乾性角結膜炎)」も、猫が発症しやすい病気と言えます。

人が発症するドライアイとは多少症状が異なりますが、乾燥によって結膜や角膜に炎症を起こし、べたついた目ヤニが出るといった特徴があります。

乾燥した状態が長引くと角膜が傷つきやすくなるため、そのほかにもさまざまな症状が引き起こされることもあるようです。

ドライアイは必ず両目に発症するだけでなく、片目にだけ発症することがあるため、日頃から愛猫の目におかしい箇所はないかの確認を怠らないようにしましょう。

◆異物の侵入

病気だけでなく異物が侵入した際にも、片目を瞑るといった仕草を見せる猫ちゃんは多いようです。

グルーミングやケンカなどで目の中を爪で傷つけてしまうことや、室内で遊んでいる最中に何かにぶつかって目を傷めてしまうケースもあります。

自身の被毛だけでなく、ホコリやゴミといった異物の侵入も目の表面を傷つけることがあるため、愛猫の片目がおかしいと感じた際には、目の中に異物が入っていないかを確認してみるのもおすすめです。


片目の異常に気づいたときの対処法

日常生活の中で愛猫の片目がおかしいと気づいたときに、すぐに動物病院へ連れていきたいところですが、辛そうに片目を瞑っている場合には、飼い主さんができる範囲で処置をしてあげたいものですよね。

まずはできる範囲の応急処置を行い、辛い状態から解放してあげる手助けをしましょう。

◆自宅での応急処置

片目に異変を感じている猫ちゃんの場合、さらに前足で掻こうとして症状を悪化させてしまう場合があるため、なるべく目の周囲を清潔に保つようにしてください。

ガーゼやコットンなどをぬるま湯で濡らし、汚れている目の周辺を優しく拭き取ってあげるようにしましょう。

そして目の中に異物が入っていないかを目視で確認するようにし、異物が手前にあって取り除けるようであれば、清潔なガーゼなどで優しく取り除いてあげてください。

あまりにも前足で執拗に目を掻こうとする猫ちゃんの場合はには、爪で目を傷つけないように、「狼爪(親指に該当する指)」が隠れるように包帯で巻くなどの対処が有効です。

◆症状が改善しない場合

愛猫の片目がおかしいと感じた際には、病気の可能性が高いため、人間用の目薬を使ったり数日間様子を見たりするようなことはせず、早めに動物病院を受診して適切な治療を受けるようにしてください。

異物が侵入していて上手に取り除けた場合には、経過観察でも問題ありませんが、愛猫が引き続き違和感を覚えているような仕草を見せているようでしたら、かかりつけの動物病院へ連絡し、獣医師さんの判断で受診するかしないかを決めるようにしましょう。


予防策と日常のケア

視力が低くても猫にとって大事な目は、日常的な予防とケアを怠らないことが大切です。

飼い主さんは日頃から以下のことに注意をして、愛猫の美しい瞳を守ってあげてください。

◆毎日のチェック

異変にすぐ気づいてあげるためにも、日頃から愛猫の両目をよく観察するようにし、異常がないかを定期的にチェックするようにしましょう。

片目を瞑ると言った表面的な異常だけでなく、目ヤニや涙が多い、充血をしている、目の表面が白っぽい、目の縁が赤い・腫れているなどの症状は、よく観察してみないと気づきにくい異常とも言えますよね。

スキンシップを図る際には必ず目の様子を確認するようにし、異変があった際には早急に動物病院を受診するようにしましょう。

日常的なケアとして、目の周りの清潔を保つように心掛けておきましょう。

猫ちゃんの中にはセルフグルーミングが苦手な子も居ますし、高齢になるにつれて顔を洗うといった習慣がなくなってしまう猫ちゃんがほとんどとなります。

涙や目ヤニが付着したまま放っておけば細菌が繁殖し、別の病気を併発する可能性も高くなるため、飼い主さんがしっかりと目の周りのケアをし、キレイで清潔な状態を維持するようにしてください。

◆食事内容に気を付ける

十分な栄養を摂取できていない猫ちゃんの場合、免疫力が落ちて細菌に感染しやすくなってしまいます。

そのため、バランスのとれた食事内容は年齢に関係なく重要となりますし、目の健康だけでなくすべての健康維持のためにも十分な栄養摂取が大切と言えますよね。

ライフステージが変化する際には必ず食事内容を見返すようにし、必要な栄養を摂取できるように手助けをしてあげましょう。

◆適度に運動をする

健康を維持するためには、適度な運動も大切となります。

そして、しっかりとおもちゃで遊んだり運動ができたりしているかによって、目がしっかりと見えているかいないかの判断にも繋がりますよね。

このようなことからも適度な運動は目を守るための予防法となるため、生活環境の中では適度に運動ができるように工夫をしつつ、一緒に遊ぶ時間もしっかりと設けてストレスを発散させてあげてください。


まとめ

愛猫の片方の目がおかしいと感じたとき、異物が入っているだけであれば飼い主さんでも応急処置を試み経過観察をしても問題ありませんが、病気によって片目に異常が生じている場合には、素人判断で放置をしてしまうと症状が進行し、さらに重篤な状態になってしまう可能性が高くなります。

病気の場合は数日様子を見たとしても寛解に繋がることはないため、動物病院を受診して適切な治療を受けるべきと言えますよね。

日頃から愛猫の目の様子を観察するようにし、日常的なケアをしながら予防策を行いつつ、美しい目を守っていくように努めましょう。



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たぬ吉

たぬ吉

小学3年生のときから、常に猫と共に暮らす生活をしてきました。現在はメスのキジトラと暮らしています。3度の飯と同じぐらい、猫が大好きです。


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