犬に多い泌尿器の病気とは

2016.06.05

犬に多い泌尿器の病気とは

人間に泌尿器の病気があるように、犬にも泌尿器の病気があります。尿の回数・色・量・ニオイなど、いつもと違うな?と思ったら、それは泌尿器の病気のサインかもしれません。ここでは、一般的に多いとされる泌尿器の病気リスト&対処法を紹介していきます。愛犬の尿と比較してみるのも良いかもしれませんね。

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泌尿器の病気は、色々あるのですが、ここでは一般的に発症しやすい病気を紹介していきます。

膀胱炎

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 尿を溜め込む膀胱に、炎症が発生して起こる症状のことを言います。そもそも、膀胱は腎臓から送られてくる尿を、体の外に排出するまで溜めておくところです。比較的に、オスよりメスの方がかかりやすい病気です。これは、人間と同様にメスの方が尿道が短く、細菌が入りやすいからです。

【症状】

膀胱炎になると、尿が白く濁る・血尿・頻尿で少量・キツイニオイがするというのが特徴で、これらの他にやたらとおしりを気にして舐めたりしていたら、膀胱炎の可能性が高いです。

【対処法】

人間と同様に、尿検査後に約2週間抗生物質を投与します。また、膀胱炎は繰り返し起こる可能性が高い病気でもあるので、日ごろから尿のチェックや愛犬の仕草などを見落とさないように気をつけましょう。

尿路結石症

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 膀胱・腎臓・尿道・尿管など尿が通過する場所に結石が出来てしまう症状で、犬に多い病気の1つです。尿路結石は、老廃物に含まれる結晶を作ってしまう物質が、尿路に停滞することにより、他のいろいろな物質と結合して起こる病気で、膀胱炎・水分量の少なさ・ミネラル過多・尿を我慢するといった原因があるのではないかと言われています。

【症状】

基本的には、膀胱炎と同じような症状で、尿をするときに痛くて鳴いたりおしりを舐めるといった仕草をします。中には、膀胱が腫れお腹がポッコリ出てしまうという場合もあります。メスよりオスの方が尿道が狭いため、結石が詰まりやすいので、注意が必要です。

【対処法】

結石を取り出すことが最優先になるため、カテーテルでも対処できない場合は外科手術によって結石を取り出すことになります。また、食事療法もあるので、尿路結石になってしまった場合は、食事療法も並行して行うと良いでしょう。膀胱炎同様に、尿路結石も再発する可能性が高く、再発防止は必須となるので、日ごろから尿の状態をチェックし、異常が感じられたらすぐに病院へ連れて行きましょう。

腎盂腎炎

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 腎臓の内部になる腎盂(腎臓からの尿が集まる所)に炎症が起こる病気で、腎臓機能が低下することを腎盂腎炎と言います。腎盂が細菌感染により炎症を起こしてしまうのですが、尿管とつながっているため膀胱炎と併発して起こることもあります。

【症状】

尿の回数の増加・水を飲む量が多い・ニオイのキツイ濁った尿などの症状があります。また、急性の場合は、血尿・発熱・元気がない・嘔吐などの症状も一緒に見られることが多いです。

【対処法】

膀胱炎のように抗生物質を投与して治療をします。膀胱炎と併発して起こることが多いため、その場合は膀胱炎の治療も同時に行います。

ネフローゼ症候群

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腎臓疾患の総称のことを、ネフローゼ症候群と言います。蛋白尿が出て、血中の蛋白濃度が低下することにより起こる病気です。

【症状】

蛋白尿が体外に排出されることにより、血管内外の浸透圧バランスが乱れてしまいます。乱れることにより、体内の水分バランスも乱れむくみ症状が出ます。また、元気がない・食欲低下・腹水が溜まる場合もあります。ネフローゼ症候群が進行すると、尿毒症・腎不全といった重病になる場合もあるので、注意が必要です。

【対処法】

ネフローゼ症候群の治療は、対処療法となります。そのため、利尿剤を投与しむくみを解消させ、蛋白質や蛋白同化ホルモン等を投与し、体内の蛋白質を補強していきます。場合によっては、ステロイド薬を使用すことがあります。また、食事療法で良質のタンパク質を与えナトリウムを減らすことも必要です。

早期発見・早期治療が鍵

早期発見・早期治療が鍵

泌尿器の病気は、気づきにくいということもあり発見した時にはすでに進行していることも多いです。そのため、早期発見・早期治療が鍵となります。愛犬にちょっとした変化が見られたら、すぐに病院へ相談をしましょう。

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malulani-o610

小さい頃から犬に囲まれて育っている大の犬好きです。犬のことをもっと知りたくて、ペット看護師・ペットセラピストの資格を取得し、次は愛玩動物飼養管理士の資格取得を目指しています。ちなみに、今はチワワを飼っています♪

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