【掲載:2016.06.25 更新:2020.11.19】
血統書って何?
犬を探していると、「血統書有り(JKC)」とか「JKC血統書付き」という表現に出会うことがあると思います。血統書の発行機関はいくつかありますが、日本では、このJKC(一般財団法人ジャパンケネルクラブ)の発行する「国際公認血統証明書」が一般的なので、ここではJKCの血統書についてお話します。
JKCの血統書を持つ同一犬種間に生まれた赤ちゃん犬について、一定の手続きをすれば、血統書を発行してもらえます。たとえば、両親とも血統書付きのパグから生まれた子犬の場合、母犬の所有者が登録申請をして認定されれば、めでたく血統書付きのパグになるというわけです。
血統書には、父母犬はもちろん、3代~4代前の祖先が記入されています。血統書は、ご先祖様にさかのぼって純血種であった由緒正しい犬である証明です。将来、同じ犬種の血統書つきの犬との間に子犬が生まれたら、その犬も血統書つきの犬になれます。そしてその子犬や孫犬などの血統書に、親やその先代犬として記録されていきます。
血統書発行の値段
犬を飼うとき、ペットショップやブリーダーさんから、血統書が欲しいか、名義変更をしたいか、聞かれることがあります。そして、その手数料が高額な気がする場合もあるかと思います。いったい血統書の発行にかかる値段はどのくらいでしょうか。
- 登録料 2,200円(生後90日まで)
- 生後91日~2年の犬の登録料 5,600円
これらは3代前までの祖先表記された「3代祖血統証明書」の値段です。4代祖血統証明書は、生後90日までなら4,200円、それ以降は7,400円になります。
生後2年を過ぎた犬の血統書を発行してもらいたい場合は、DNA登録料7,500円(両親と子それぞれ)と親子判定料3,200円がかかってしまいます。また、国内の指定団体(日本犬保存会・日本警察犬協会など)の血統書を持っている場合は、1頭あたり3,400円で発行されます。
血統書発行申請前にかかる値段
以上のように、血統書は普通に申請すれば1頭あたり2,200円で発行されます。ですが、申請するためには、父母犬の飼い主がともにJKCの会員でなければいけないなどの条件があり、さらに費用が発生しています。1回だけ支払うものがほとんどですが、年会費は毎年支払いが発生します。
- JKC入会金 2,000円
- JKC年会費 4,000円
- 犬舎名登録料 6,600円
- オス犬DNA登録料 7,500円
年会費は、2年分以上前納すると割引き制度が適用されます。1年目は4,000円ですが、2年目以降は1,000円割り引かれ、3,000円になります。これらのほかに、メス犬のDNA登録料(7,500円)・チャンピオン登録料(3,400円・6600円)やその証書発行手数料(3,400円)などがかかっている場合もあります。
犬を所有した後に血統書を書きかえるためにかかる値段
血統書は、母犬の飼い主が繁殖者として申請することになっています。この決まりのため、最初に発行される血統書の所有者の欄は、母犬の飼い主の名前になります。血統書を見ていると、この所有者名を自分にしてみたい、という気がしてきます。この場合、名義変更の手続きをすれば、変えることができます。さらに、3代祖血統証明書を4代祖血統証明書に変更して、より安全に繁殖したいと思うこともあるかと思います。これらの料金は以下の通りです。
- 名義変更料金 1,200円(血統書の登録日から6か月以内)
- 6か月以降の名義変更料金 3,400円
- 4代祖血統証明書への変更料金 2,100円
ただし、血統書はJKCの会員にしか発行されないので、会員でない場合は、入会金2,000円と年会費4,000円も必要になります。また、変更届には所有者の署名と捺印が必要です。
私は最初所有者名を変えるのもいいかと思いましたが、料金を見て、所有者なんて誰でも良いと思ってしまいました。名義変更にかかる値段は、1,200円+2,000円+4,000円=7,200円!私はあっさりこだわりを捨てましたが、ドッグショーに出ることや繁殖して血統書付きの犬を世に送り出すことを希望するなら、名義変更が必要です。
血統書がついた犬の値段
血統書つきの犬は、血統書なしの犬より買うときの値段が高くなります。ですが、犬の毛の色や体の形のほうが、値段に大きく影響します。例えばトイプードルは成犬時にティーカップサイズであることが確定していると値段がはね上がります。逆に骨に異常があるなど病気持ちの犬は安くなります。
血統書つきの犬のほうが健康であるというわけではありません。むしろ、その犬種がかかりやすい病気にかかる可能性は高いかもしれません。つまり、血統書つきの犬の値段は高め、その後の医療費も高くなる可能性もあるということです。そして、病気やケガをしたときの医療費と比べると、血統書つきかどうかによる値段の差は、気にならない程度だと思います。
まとめ
血統書があると、将来ドッグショーに出場してチャンピオン犬になれるかもしれません。お婿さんやお嫁さんを探しやすくなるかもしれません。一緒に生活したいと思える犬に、血統書がついていたら、ラッキー!もしついていなかったら、安くてお得!普通の飼い主にとっては、値段的にも実質的にも、血統書はあまり重要ではないかもしれないですね。
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