熱中症になりやすい犬種とは?

2016.08.09

熱中症になりやすい犬種とは?

犬は人間のように発汗して体温調節をする事が出来ません。暑くなると舌を出しハアハアと浅く速い呼吸をして唾液を蒸発させ、気化熱で体温を下げます。 体温調節のほとんどを呼吸によって行っているので犬は人間よりも高温多湿の環境に弱く、熱中症になりやすいです。その中でも特に熱中症になりやすい犬種がいますので詳しくご紹介していきたいと思います。

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短頭種(いわゆる鼻ペチャ犬)

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短頭種とは鼻の短い、いわゆる「鼻ペチャ犬」のことを言います。
ブルドッグ・パグ・ボストンテリアなどに代表される短頭種は他の犬種と比べて鼻腔や気管支が狭く呼吸による体温調節が苦手なので暑さや湿度に弱く、熱中症になりやすい犬種です。また、熱中症になった場合に重症化しやすく命に関わるケースもあるため、呼吸がいつもより荒くなっていないか、ぐったりしていないか、よくチェックして熱がこもらないようクールダウンしてあげることが大切です。


厚い被毛に覆われている犬種

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シベリアンハスキー・ポメラニアン・柴犬・秋田犬などの原産国が寒い国の犬種や四季の寒暖差がはっきりしている日本で生まれた犬種は、ダブルコートといわれる下毛(アンダーコート)と上毛(オーバーコート)の2層構造の被毛を持つ犬種が多く、熱がこもりやすいので暑さに弱く、熱中症になりやすい犬種です。
下毛は寒い時期に体温を守るのに最適な柔らかい毛ですが、暑い時期には不要になるため寒い時期から暖かくなる換毛期にはゴッソリ抜け落ちます。換毛期には抜け落ちきれない毛が絡まり毛玉になることもあり、毛玉によって新陳代謝や通気性が悪くなることがあるので、毎日のブラッシングで抜けた毛をしっかりとってあげる事が大切です。近年では室内で飼われている犬が多く、エアコンのきいた室内では寒暖差を感じにくいため換毛期じたいが起こりにくく、換毛期といわれる時期があいまいになって来ているので、適度に気温差を感じられる環境を作り正常な換毛期を迎えられるようにしてあげて下さい。
サマーカットなど、毛を短めにカットするのも被毛の中にこもってしまう熱を外に逃がすのに有効ですが、地肌が見えるくらい被毛を短くしてしまうと外気温や紫外線が直接体に伝わり、熱中症を助長してしまう可能性もありますので、短く切りすぎないよう注意して下さい。


肥満気味の犬

犬種ではありませんが肥満気味の犬は脂肪によって体に熱がこもりやすく、さらに首回りの脂肪により呼吸機能が低下して呼吸による体温調節が難しくなるので熱中症になりやすいです。日頃から太りすぎないよう運動と食事のバランスを考え、体調管理してあげて下さい。


子犬や老犬

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犬種にかかわらず子犬や老犬は生理機能が未発達、または生理機能が低下してきているので体温調節がうまく出来ず熱中症になりやすいです。一般的に1日のうちで7℃以上温度差がある場所は子犬や老犬に良くないといわれています。室温25℃前後、湿度40~60%が最適といわれていますので、きちんと管理して体への負担を減らしてあげることが大切です。室温や湿度だけでなく、様子観察をしっかりして体調にあわせて調整してあげて下さい。


心臓や呼吸器が弱い犬

心臓疾患や気管虚脱などの病気を持った犬は循環機能や呼吸機能が上手く働きません。そのため体温調節が上手く出来ないので熱中症になりやすいです。体調にあわせて温度・湿度を管理してあげることが大切です。


もし熱中症になってしまったら

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意識がある場合は、すぐ体を冷やして水分補給をして下さい。涼しい場所に移して水が飲める状態なら沢山飲ませます。スポーツドリンクを水で2倍くらいにして飲ませるのも有効です。
冷水で濡らしたタオルを頭や脇の下、内股の付け根などに掛け、冷水を体全体にかけるなどして、急いで体温を下げてあげることが重要です。
また、体温を下げすぎないよう、こまめに体温を測定して39℃まで下がったら冷やすのをやめて下さい。そして出来るだけ早めに病院へ行きましょう。

意識がない場合は冷水を体全体にかけるなどして急いで体温を下げ、すぐに病院に連れて行きましょう。意識がないからと応急処置をせずにそのまま病院に連れて行くと、途中で症状が悪化する危険性があります。慌てて病院に行かずに、必ず体を冷やしてから病院に向かうようにして下さい。

人間よりも熱中症になりやすい犬。夏は室内の気温や湿度管理をしっかりし、水分補給が十分にできる環境を整えてあげて下さい。炎天下での運動をさけ、散歩の時間を早朝や夜に切り替えるなど熱中症にならないように気をつけることが重要です。今は便利な暑さ対策グッズも沢山でていますので、上手に取り入れて快適な夏を過ごさせてあげて下さい。


ライター/Yamadamika

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