症状は?
特徴的な症状はありませんが、口の中にできることが多い腫瘍のため、お口の中で破裂してしまい、出血や潰瘍、口臭やよだれを垂らすなどの特徴とともに発見されることがあります。
症状はでにくいものの、その臓器を侵す浸潤性も高く、転移率も高いので注意が必要な腫瘍です。
特徴は?
前述のように、お口の中にでき、異臭や良く涎を垂らすなどの異変に気付いて飼い主さんが来院されるケースもありますし、口腔内チェックの際に獣医さんにより発見される場合もあります。
お口の中の腫瘍に気付いた場合、まずは生検と呼ばれる検査を行います。
麻酔をしっかりかけて切除をして病理診断にかける場合もありますし、細胞診と呼ばれる無麻酔の状態で、針を何回か主要部分に刺して吸引し、採取された細胞を顕微鏡で検査すると言う方法もあります。
簡易な方法としてまずは細胞診を行うケースの方が多いのではないでしょうか。
そこである程度腫瘍の種類が特定されると、次に転移やその臓器の浸潤具合を見るために、近くのリンパ節も同様に細胞診をして腫瘍細胞が検出されないかどうかや、レントゲン撮影、CTやMRI撮影を行い、さらに分析を進めていくのです。
治療方法は?
一般的には手術で腫瘍部分を切除することが必要になります。
しかし、前述の通りその臓器を侵す浸潤性も高いため腫瘍そのものだけでなく広めの範囲で切除する必要が出てくるのです。
そのため、特に口腔内の場合、顎の骨まで浸潤しており、下顎の一部も切除するということにもなってしまう場合があります。
また、更に処置をしていかねばならないのが転移をしている腫瘍です。
画像診断にて転移が認められた場合、抗がん剤を使用しての治療や放射線を照射しての治療が検討されるでしょう。
抗がん剤を使用する場合、副作用が伴われる可能性もありますし、放射線治療に関しても、麻酔下で行なう必要があるなどのデメリットとの兼ね合いも考慮せねばなりません。
しかし、そうは言ってもそのままでも延命は難しいかと思われます。
QOL(クオリティ・オブ・ライフ、そのままの意味として命の質と言う意味になりますが、何年生存できるかと言う数字的なものにこだわるのでなく、痛みなどの負担をいかに減らせるかということに着目するかということを意味するのです。)と副作用などのデメリットの兼ね合いを天秤にかけたうえで、ワンちゃんにとって最も良い選択ができるとよいのではないかと思います。
気を付けておきたいこと
前述の通り、いくつかの選択肢があったり、副作用等のデメリットがある治療方法でも天秤にかけたうえで選択せねばならないケースも出てきます。
場合によっては、かかりつけの先生だけでなく、放射線治療や専門的な手術等の可能な2次診療施設の腫瘍科の先生の力を借りねばならないことも出てくるでしょう。
そんなときにやはり自分の決断は間違っていないのか不安になったり、治療が専門的で理解するのが難しかったりすることはよくあります。
もちろんそんなときはしっかりとかかりつけの先生や2次診療施設の専門医の先生で担当してくれている先生でも構いませんのできちんと相談できる先生を見つけておくと安心でしょう。
もちろん治療の腕の良し悪しはあるかと思いますが、とくにこういった飼い主さんも大きな選択をし、治療を一緒にしていくケースでは獣医師との信頼関係はマストだと言えます。
愛犬の闘病生活を飼い主さんが少しでもストレスフリーに出来るよう、思ったことはきちんと獣医師に伝えて、2人3脚で治療を行っていくことが理想なのではないかと思います。
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