グレーの毛並と貴族的な品格が魅力
ワイマラナーは、米国で「灰色の精霊」という別称があるほど、明るい目の色と光沢あるグレーの被毛が特徴の犬種です。貴族的な品格を漂わせる容姿が魅力的ですが、ワイマラナーはかつて貴族に飼われていた歴史を持つ犬です。ドイツ帝国時代にはワイマール地方に住んでいた貴族が飼育していた犬種として知られ、気品が感じられるのもそのためです。
ワイマラナーはブラッドハウンドの血を受け継いでいるため、狩猟が得意な万能犬として人気があります。非常に頭が良い犬種なので、狩りに連れて行くと、大きな獲物が倒れているところへ主人をしっかり案内することも有名です。日本に入ってきたのは、第2次世界大戦後のことです。
ワイマラナーとジャーマンショートヘアポインターは近縁関係があり、そのため、体型も似ていますし、性格に関しても近いという特徴があります。大型犬として分類されますが、性格は非常に落ち着いています。人の表情もよく見ていますので、落ち込んでいる時や、飼い主が泣いていたりすると、傍らに寄り添ってきて慰めてくれるようなしぐさをする時もあります。
警戒心が強く安定した気質を持つ犬種
ワイマラナーは、服従能力がとても高く、以前は狩猟犬として飼われていましたが、近年では家庭犬や伴侶犬として人気を集めています。
飼い主に服従しますが、強い警戒心を持つ性格を持っているため、初めて会う人に対しては吠えることもあります。ただし、「この人なら大丈夫」だと確認すると、生来の服従能力を活かし、言うことをきちんと聞いてくれるようになります。
安定している気質なので、気持ちに関しては浮き沈みがあまり見られません。犬は苦手という方でも、比較的触れ合いやすい犬種と言えるでしょう。
一方で、ワイマラナーは大胆な面や活発な面もあります。動き回ることが大好きなので、室内だけに閉じこもりがちな生活環境には向いていません。豊富なスタミナを持ち、散歩も喜ぶため、時には飼い主が疲れるほど動き回ることも。活動を適度に抑えるためには、子犬の時期から適切なしつけを行う必要があります。一度信頼関係が築ければ、しつけも楽になります。また、もともと狩猟本能が強い性質があることから、小動物と一緒の空間で生活することには不向きです。
豊富で美しいカラーバリエーション
ワイマラナーの身体的な特徴における大きなポイントは、琥珀色をした明るい目をしていることと、スチールカラーと呼ばれる光沢のあるグレーの毛並です。シングルコートの短い毛には、チャコールブルーやムースグレー、シルバーグレイやブルーグレイなど豊富なバリエーションがあります。短毛種として知られていますが、少数ながらロングコートのものや、多少カールがかったシルクのような毛を持つ長毛種も見られます。
短毛種が大多数ですが、ブラッシングはこまめに行うようにすることが大切です。とりわけ季節の変わり目などは、毛が生え換わりますので、ブラッシングをしてあげることによってコミュニケーションにもなります。ブラッシングを続けていると、お手入れ好きな犬に成長していきます。
基本的に友好的で、人と一緒に出掛けることが好きなので、どんどん外へ出て刺激を与えてあげるようにすると、ワイマラナーが成長する段階で良い効果をもたらすことができます。外出先でも基本的には落ち着いていますので、多くの人と接することで社交的になれる性質を持っています。
ワイマラナーを飼う際には、ぜひいろんな場所に散歩に連れて行ってあげましょう。
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