愛犬との旅行で欠かせない「車内移動」
ふだんの散歩やドライブと違って、旅行は長い道のりの移動となります。歩いて行くことはできないので、
電車などの公共機関、自家用車などさまざまな乗り物に犬を乗せなければなりません。
人間に乗って乗り慣れている乗り物も、犬にとっては慣れないもの。旅行では、さまざまなトラブルが起こる可能性があります。
●電車のトラブル
旅行のために電車に乗ることもあります。電車は一度乗ってしまうと、基本的に目的地に着くまで下車することはないと思います。
そのため、乗る前には電車に乗るマナーを守るように心掛けておきましょう。
まず、多くの鉄道会社では、犬を電車に乗せるためにはケージなどに入れ、
囲われていることが条件となっています。手荷物扱いとなってしまうのです。
ケージに入れているから安心…と思いきや、「興奮して吠え続けている!」「粗相をしてしまった!」というトラブルが
起こることもあります。
途中で降りることが難しい公共機関ですから、慣れていないとワンちゃんたちがかわいそうですよね。
特に、電車にほとんど乗ったことがない場合には、いきなり旅行での長時間の乗車は難しいでしょう。
できれば、旅行に備えて事前に慣れさせる訓練をしたいものです。短い時間の乗車を何度か行い、慣れさせるようにするといいでしょう。
また、混んでいる時間帯は避けるようにするのもマナーの一つです。
愛犬家同士だと広い心で接してくれるものですが、中には犬が苦手という人も乗車しているものです。
不特定多数の人が乗る乗り物だからこそ、十分に事前の準備が必要なのです。
車ではどんなトラブルが起こりやすい?
旅行のときに自家用車での移動は、電車やバスと違って家族だけの空間。「犬にとっても快適かな…?」そんな気もしますが、実はそうとも言い切れません。
<安全確保できなくケガをしてしまうことも…!!>
クレートが狭そうと「ちょっとだけ」のつもりで犬を抱っこする飼い主さんもいます。これがケガの原因となってしまうのです。
人間には、突然の急ブレーキや急カーブなどでも体を支えてくれるシートベルトがあります。
しかし、犬を抱っこした状態で助手席や後部座席に乗っていると、急なブレーキで腕からワンちゃんがするりと抜けてしまうこともあります。
そして、下に落ちてしまうと危険です。それに、運転している人は、運転に集中できなくなり事故のリスクも高まります。
また、車の窓からワンちゃんが顔を出している様子を見かけることがありますが、
窓からワンちゃんが落ちてしまっては取り返しのつかないトラブルに発展することもあります。
犬が自由に動き回れる状態で車に乗せることはNGです。クレートに入れるなどして、
犬が自由にならない状態とし、安全な状態で旅行を楽しみましょう。
<旅行で慣れない車で「車酔い」をする犬たち>
起こる可能性が大きいのが「車酔い」のトラブルです。犬にとっては、乗り慣れない車というだけでも緊張するのですが、
移動用のクレートに入れられることでさらに緊張感が増します。また、車の「ニオイ」に敏感な犬も多いです。
タバコのニオイ、ガソリンのニオイなど、狭い空間に閉じ込められたニオイは「車酔い」の大きな原因となります。
そんな人間でも嫌なニオイを消そうと、香りのきつい芳香剤を入れると逆効果。人間よりも優れている犬の鼻には、
余計ツラいものになることも…。旅行で車に乗る直前には窓を開けて空気を入れ替えるなどしておきたいものです。
緊張やニオイなどがある状態で、車が揺れることに誘発されてワンちゃんの車酔いの症状が起きてしまいます。
犬が車酔いをすると、人間の車酔いのように「嘔吐」も見られますが、震え、あくび、よだれなど車酔いと気づかず見過ごしてしまう症状もあります。
ワンちゃんにとってはツラい症状のまま旅行を続けなければいけないことに…!車酔いのトラブルを防ぐためには、こまめな休憩が必要です。
●おすすめ商品
車が苦手な子のドライブ時の必需品です。
キャリーに入れると吠える子にも。
ハーブの成分で気持ちをゆったりさせます。
<休憩しながらの車移動で愛犬も飼い主も気分転換>
旅行で車を利用するときには、ときどき外の空気を吸ってリフレッシュしましょう。愛犬だけでなく飼い主さんも気分転換となります。
・ドッグランがあるサービスエリアは全国に多数ある
近頃では、ドッグランが併設されているサービスエリアが全国に多数見られます。犬用のドッグランには、
犬の足洗い場としてシャワーが設置され、ドッグランで遊んだ後には足を洗うことができます。
また、ペットの排泄物を捨てることができる専用のゴミ箱が設置されているのも嬉しいですね。犬との旅行で積極的に利用したい場所です。
事前に旅行のルートの途中にあるサービスエリアにドッグランがあるかを確認しておくと、移動中の休憩スポットとして利用できます。
・道の駅「うつのみやろまんちっく村」(栃木県宇都宮市)
東京ドーム10個分の広い敷地内に、遊びから買い物、食事処などが凝縮されている嬉しいスポットです。
大型犬と中型犬、小型犬と分けて遊べるドッグランがあります。
・道の駅「メルヘンおやべ」(富山県小矢部市桜町)
大型・中型犬用と小型犬用に分かれたドッグランがあります。とても広く愛犬も大満足です。
飼い主さんには足湯がおすすめ。車で旅行の休憩時に利用すればリフレッシュできます。
・愛犬の駅(静岡県伊東市)
2016年にオープンしたばかりの「愛犬の駅」。愛犬と飼い主さんが一緒に食事やショッピングができるスポットです。
ドッグランはとても広く、遊具も完備されていて、愛犬の気分転換になります。
ドッグカフェでは「ワンコDELI」という犬専用のメニューまであります。犬専用のトイレ、
足洗い場なども設置されていて、愛犬連れの方の憩いの場となっています。
犬連れの人が旅行のときに観光地で注意したいこと
旅行に行く醍醐味は綺麗な景色や楽しい施設を楽しめること。愛犬と一緒に入ることができると嬉しいですよね。
近頃は、旅行で飼い主さんと犬が一緒に楽しめる観光地も多くなってきました。
でも、犬と一緒の観光地はトラブルが起こらないように気をつけてあげなければなりません。
●混雑時にはトラブルの予感…
自然の綺麗な観光地は、旅行客が多く集まる場所です。特に、休日や祝日などはいつも以上に旅行客で混みあい、
普通に歩けないくらいの混雑ぶりを見せる観光地も多いです。この、混雑が原因となり起きるトラブルがあります。
<小さな犬は踏まれてしまうリスクが…>
人間でも混雑状況がひどいと歩きにくいと感じることがありますね。そんな混雑の中、
リードにつないで歩くことにより、犬がケガをしてしまうトラブルが起こりやすいです。
公園によっては「リードをつければ犬の入場はOK」という場所が多いですが、
混雑しているときにはリードをつけても安全とは言えないことがあります。
特に、超小型犬や小型犬などの体の小さい犬。場合によっては、混雑のため周囲の人間たちに蹴られたり、
踏まれたりするなどの危険があります。小さい犬は、できるだけ抱っこやキャリーバッグに入れて、
体から離れないようにすることで安全が確保できます。
<下に落ちているものの誤飲には気をつけて>
イベントなどでは、屋台が出ていることも多いもの。歩きながら食べたりする人も多く、
食べものが下に落ちることもしばしば…。
目線が下にある犬にとっては、食べものが落ちていると気になるものです。傷んでいる食べ物を食べてお腹を壊すこともありますし、
食べてはいけないものを食べて苦しんでしまう可能性もあります。
混雑している場合は周囲の様子に配慮しながら、愛犬から目を離さないように注意しましょう。
●車に犬だけを放置しないようにする
観光地に行ったときに「犬が入場できない施設だから」「犬が疲れているから休ませてあげよう」などと、犬だけを車に放置することは絶対NGです。
暑い季節には、「少し窓を開けているから」と安易な気持ちでいると、車内は大変な暑さとなります。熱中症のトラブルが起こることもあるので、要注意です。
トラブルを起こさないために…宿泊施設ではどうすべき?
犬と旅行に行ったら一緒に泊まれる宿泊施設を探すことになります。最近ではペットと旅行をする人が増えているので、
ワンちゃんOKの宿も結構探しやすいものです。ただ、便利なように見えてトラブルがないわけではありません。
いったいどんなトラブルの可能性があるのでしょうか。
●犬のサイズの確認不足だった!
ワンちゃんOKとなっている宿泊施設でも、各宿泊施設で「すべての犬が可能」としている場合もあれば、
「中型犬まで可能」など条件があることもあります。
確認不足のため、当日宿泊できなかったという事態になれば、せっかくの旅行も悲しい思い出となってしまいます。
事前確認はしっかりと行いましょう。
●犬と一緒に食事ができなかった!
旅行での楽しみのひとつに宿泊施設の食事があります。部屋に食事を持ってきてくれる宿の場合、
愛犬と一緒に家族みんなで食事ができます。
ただ、「人間の食事は食堂でのみ。犬は同伴できない」と指定があれば、犬は部屋で留守番です。
しかし、慣れたマイホームで留守番するのと違い、知らない場所で一人きりとなり興奮して「吠え続けていた」「興奮していた」というトラブルが
起きてしまうこともあります。
●慣れないベッドに興奮ぎみ…!
宿によってケージや犬用ベッドの貸し出しをしてくれることもあります。
しかし、自分のベッドでないため興奮して近づかないこともあるかもしれません。そ
の対策のために、いつも使っているベッドやタオル、おもちゃなど、愛犬のニオイがついているものを持っていくといいでしょう。
それで不安な気持ちが取り除かれ、少しはリラックスすると思います。
●廊下にオシッコをしてしまった!
「犬専用」として犬の宿泊を受け入れている宿は、ワンちゃん達が施設内を歩けることもあります。
専用施設となっていると、
レストランにも一緒に行けたり、お風呂にも一緒に入れたりなどすることも…。
ただ、慣れない場所に興奮して廊下にオシッコをしてしまったという
トラブルが起こる可能性もあります。
家ではトイレの失敗がない子も、初めての旅行では粗相をしてしまうこともあるので、
マナーベルト、マナーパンツの着用をさせるのも対策のひとつです。
●愛犬の様子をしっかりチェックする
宿泊施設では、ほかのお客さんも当然ながらたくさん泊まっています。犬が苦手…という方もいるかもしれません。
宿泊施設ごとにルールが定められているものですが、旅行ではオシッコや無駄吠えなどで迷惑をかけてしまわないように、
ある程度しつけができてから泊まれるようにしたいものですね。
また、旅行による環境の変化でワンちゃんがストレスになることもあるので、リラックスできるように飼い主さんがサポートしてあげることが大切です。
「具合が悪くないか?」「オシッコがしたいか?」など、旅行中は愛犬の様子をチェックしているようにしましょう。
マナーを守って愛犬と楽しい旅行を…!
愛犬との旅行は胸が弾みますよね。一緒に風景を見たり、車でドライブしたり、そして宿に泊まれるなんて最高にワクワクする日。
ただ、旅行先は思わぬトラブルがつきものです。いつもはしないような失敗が起こってしまうこともあります。
楽しい思い出にするためには、旅行に行く前に事前に準備できることはしっかりと…。
そして、旅行中はワンちゃんの体調を気遣いながら、楽しい旅行をしましょう!
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