「犬の品評会」であるドッグショーで「スタンダード」を知ろう
ドッグショーとは、そのワンちゃんが犬種ごとの理想像である「犬種標準(Standard : スタンダード)」を備えているかを審査する「品評会」。トイ・プードルならトイ・プードル、ラブラドール・レトリーバーならラブラドール・レトリーバーなど、犬種ごとに定められた理想的なスタンダードにもっとも近い犬を評価する目的で行われます。
日本では、全国各地で年間300回以上のドッグショーが開催されています。中でも、国内最大規模のドッグショーといえば、一般社団法人ジャパンケネルクラブ(JKC)本部が主催する「FCIジャパンインターナショナルドッグショー」。FCIとは国際畜犬連盟(Fédération Cynologique International)の略で、毎年1回春に開催されるこのドッグショーは、初心者にもお勧めの大規模なショーです。「FCIジャパンインターナショナルドッグショー2017」では、138犬種2304頭の犬が出陳されました。
ドッグショーは犬種のグループごとに分かれたリングで行われます
犬種は形態や用途によって、国際畜犬連盟が10のグループに分類しています。そして、ドッグショーも、まずはそのグループごとに審査されます。各グループについてはJKCのサイトを参照してください(http://www.jkc.or.jp/modules/worlddogs/)。
ドッグショーの鉄則は「早起き」。今年は朝8時30分から審査が行われました。JKCのサイト(http://www.jkc.or.jp/)には事前にタイムテーブルが公表されるので、自分のお目当ての犬種は何時からどのリングで出陳されるかを必ずチェックしましょう。今回のドッグショーでは、9つのリングで審査が行われました。
それぞれのリングでは個体審査や歩様審査が行われます
個体審査とは、審査員が目で見たり、触ったりすることによって、その犬種の頭部、歯、骨格、体型、毛並み、バランスやその犬種の特徴が出ているかなどを審査することです。
その後、歩様審査を行います。このとき、犬を連れている人のことをハンドラーと呼びます。良いハンドラーが連れていると、その犬が光輝いて見えます。ドッグショーは犬だけではなく、ハンドラーの力量も見せ所です。
すべての犬に対してこの2つの審査が行われた後、同じ犬種の牡/牝それぞれから、その犬種のナンバーワンが決まります。このナンバーワンのワンちゃんのことを、BOB(Best Of Breed)といいます。
この後、同じグループに属する各犬種のBOBの中から、牡、牝それぞれのナンバーワンを決めるBIG(Best In Group)、全部で10のグループのBIGの中から、牡、牝それぞれのナンバーワンを決めるKING(牡) & QUEEN(牝)、最後まで勝ち残ったキングとクイーンの間で最終審査を行い、そのショーのナンバーワンを決めるBIS(Best In Show)と進みます。
ドッグショーの見学で一番重要なのはマナー!
ドッグショーの審査はリングサイドなどで自由に見学できますが、ここは出陳している犬のオーナーや、犬を連れたハンドラーなどにとって人生を賭けた勝負の場所です。いわば、ワンちゃんやハンドラーはオリンピック出場選手で、私たちは観戦者。必ず、マナーは守りましょう。特に重要なのは、以下の3つです。
- 撮影時は絶対にフラッシュやストロボをたかない。
- リング内や、立ち入り禁止の場所には絶対に入らない。
- 審査間近のハンドラーや出陳される犬に声をかけたり、触れたりすることは厳禁です。
お子様連れのときは、特に注意しましょう。そのほかのマナーについては、ドッグショーで配布されるパンフレットなどをよく読んでください。
そのほかのイベントも満載のドッグショー
マナーを守ればとても楽しいドッグショー。会場内ではいろいろなイベントも開催されています。
ぜひ、ドッグショーに足を運んでみてください!
ドッグショーで見かけたかわいいワンちゃん
<ファラオ・ハウンドのルイくん(8か月)。「活発で、子どもに優しい犬種です」(飼い主さん)>
たくさんの珍しいワンちゃんに出会えるのも、ドッグショーの魅力ですね。
– おすすめ記事 –
・ドッグショーをもっと知ろう!インターペット、ワン学ツアーに参加してきました! |
・「FCI東京インターナショナルドッグショー」に行ってきた!ドッグショーの基礎知識と魅力とは? |
・2017年ドッグショー開催日はコチラ!初心者も見学者も楽しもう♪ |
・【行ってみた】子どもと犬を連れて「インターペット」に参加してきました! |