サウスアフリカで野良犬として生活をしていた一匹の犬、リリー。
野良犬だったリリーは、子犬の頃から自分で自分の食べ物を探してサバイバル生活をしていました。リリーが住む村の周辺や学校の敷地内を彼女は毎日のように歩き回り、その日その日の食糧を得るために人間が捨てたゴミや食べカスを引っかき回しては去って行くという生活を送っていたのです。
村人達はそんなリリーを見下し、リリーが毎日やってきては食べ物を探しまわる姿を見ては、煩わしく迷惑に感じていました。
ある日の昼下がり、いつものようにその日の食糧を探し求めて学校の校庭の側をウロウロしていたリリー。その彼女の姿を見つけた学校の校長はリリーを邪魔に思い、2人の管理人にリリーを生き埋めにするように命令したのです。
リリーは心無い人間に無理矢理土をかけられてしまいました。
幸い、その行動を目にした人が匿名でIFAW(国際動物福祉基金)に通報し、すぐさまリリーを助け出す為にレスキュー隊が駆けつけました。30分後、彼らが現場に着いた頃にはリリーは何と152.4cmの深さの穴の中で土に埋もれ、呼吸もままならないような状態になっていました。
リリーという名前はそのレスキュー時に付けられたもので、「戦士、勇士」という意味合いがあるそうです。
心無い人間達に生き埋めにされる恐怖の中、また別の人間達に救い出されたリリー。そのリリーのストーリーは瞬く間に広がり、サウスアフリカでもっと動物福祉のプログラムが必要だという動きの発端になりました。そして直ぐさま、そのリリーが生き埋めにされそうになった学校で、動物への慈悲や尊重についての教育プログラムがスタート。
そして、ケープタウンの裁判所はその校長と管理人達に対し、動物虐待の刑罰及び罰金を科したのでした。
リリーはその後、動物擁護ジャーナリストに引き取られ、幸せに暮らす事に。彼女のレガシーは今でも、IFAWで使用されている手作りのブランケット上のメッセージの中で生きています。
幸いハッピーエンディングに終わったこのストーリーですが、ネット上では動物虐待に対しての怒りのメッセージが沢山。
「どうしてこんな酷い事ができるの?!」
「校長や管理人の頭の中がどうなってるのか理解できない」
「リリーを助けた人達に神のご加護がありますように!」
そして中には、こんな人も…。
「生き埋めにされそうになったリリーと同じ体験と恐怖を彼らにも味わわせてやるべきだ!彼らの場合は両手を手錠にかけて、這い上がって来れないようにしてからね。」
人間も動物も、同じ地球で暮らす生き物。 動物愛護や福祉に対して改めて考えさせられるお話でしたね。
<参考サイト>
iheartdogs.com
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