愛犬がラップやビニールを食べてしまった!正しい対処法は?

2023.10.28

愛犬がラップやビニールを食べてしまった!正しい対処法は?

犬の誤飲や誤食は、命に関わる可能性のあるとても危険な問題です。ペットを飼う上で、飼い主さんが十分注意しなくてはいけないことの一つだといえるでしょう。特にサランラップやビニール袋などのビニール製品は、誤飲・誤食してしまう異物として挙げられる例も少なくありません。今回は、もし犬がビニールなどを食べてしまった場合の危険性や対処法について紹介していきましょう。

犬がビニールを食べてしまった際にすること

元気のない犬

食品を入れる、包むなどの目的で使用されることの多い、ラップなどのビニール製品。食べ物の匂いがついている場合が多いことからも、誤飲の原因となりやすいものだと考えられます。

ラップに包んでいる食品やお菓子をあさっている内にラップごと食べてしまったり、おもちゃがわりにビニールで遊んでいる内に飲み込むなどのケースも起こりがちです。
また、飼い主さんがその場を発見して取ろうとすることで、愛犬が慌てて飲み込んでしまう場合もあるでしょう。
このような事態が起こってしまうと、心配になりますし、パニックになってしまいそうですが、まずは愛犬がどのような状態を確認しなくてはいけません。

ビニールの残骸がどれくらい残っているか、元々どのような大きさのものだったのか、誤飲してからどのくらいの時間が経過しているのかをしっかり確認しましょう。

ビニールは犬の胃内に入ると広がってしまうため、簡単に吐き出すことができなくなります。リスクを予防することがもちろん大切ですが、はじめに状況に合わせた応急処置法・対処法から紹介していきましょう。

◆まずは動物病院に連絡をする

愛犬がビニールなどの異物誤飲をした場合は、無理に吐かせようとしてはいけません。
必ず動物病院を受診して、獣医師の指示に従いましょう。

素早く適切な処置・治療を受けるためには、誤飲に関する詳細情報をしっかり伝える、説明することが重要です。以下のポイントを抑えておきましょう。

    ●獣医師に伝えるべき情報●

    ✓ 愛犬の年齢・性別・犬種・持病の有無
    ✓ いつ(何時頃・何時間前)にビニールを誤飲したか
    ✓ どのような種類の異物を誤飲したか(お菓子の包装・ビニール紐・ビニール袋など、どんなタイプのものか)
    ✓ 誤飲した量(〇cmのゴミ袋を半分、お菓子の包装を1枚などできるだけ具体的なサイズ・部分を伝える)
    ✓ 愛犬の様子(苦しそう、嘔吐している、元気がないなど、愛犬に感じた異変・症状を伝える)

かかりつけの病院があれば診察・診療もスムーズに進みます。日頃から定期検診に通うなどして、すぐに相談できる獣医師をつくっておくこともおすすめです。

また、夜間診療・休日に対応している救急の動物病院についても調べておきましょう。すぐに対応できるように連絡先(電話番号など)を控えておいてくださいね。
もし愛犬が誤飲したビニールの残りや破片、または同じものや写真がある場合は、動物病院に一緒にもっていき先生に見せるようにしましょう。

◆喉に詰まらせている場合

犬がビニールなどの異物を気道につまらせ窒息の危険性がある場合は、まず口を開けてみましょう。

ビニールが見える位置にあれば舌を引き出し、気道を確保した上で慎重に取り出します。
ただし苦しんでいる時に舌を出すと、かえって暴れ、飲み込んでしまう恐れもあります。気道を確保する時は首をできるだけ真っ直ぐに伸ばしてあげましょう。

気道の確保がとても大事です。ビニールを食べても窒息の危険がなさそうであれば、すぐに病院へ向かい獣医師に適切な処置をしてもらってください。

素人が無理に対応しようとするのは大変危険ですので、慌てずにワンちゃんの様子・状況をみて判断してください。

◆数時間または何日か過ぎている場合

誤飲したものによっても、うんちとして排出されるまでにかかる時間には差があります。

通常、食べ物を消化するには12~24時間程度かかるのですが、異物の場合はさらに時間がかかる傾向にあるでしょう。
誤飲・誤食後から2、3日経過しても下痢などの症状が出ていない場合は、自然に排泄される可能性が高いとも言われています。

しかし経過時間が長いとはいえ、念のため病院へ連絡して獣医師の指示を仰いだ方が安心でしょう。
症状や経過時間によって、治療法も変わってきます。病院へ行く場合は適切な処置を受けるためにも、前述した通り、正しい情報をしっかり伝えてくださいね。


犬がビニールを食べてしまった際の症状

いたずらをする犬

ビニールを誤飲することで必ずしも症状がみられる訳ではなく、そのままウンチと一緒に出てくる場合ももちろんあります。
ただし、何らかの症状や異変が見受けられる場合は、やはり病院を受診することがすすめられます。

誤飲によってみられる主な症状を紹介しておきますので、しっかり覚えておいてください。

◎嘔吐・吐き気
◎よだれが出る
◎食欲不振
◎元気がない
◎咳込む
◎下痢
◎便秘

飼い主さんが目を離しているスキに誤飲しているケースもあります。愛犬が誤飲したかどうか分からない場合もあるでしょう。
そんな時でも上記の症状がみられる場合は放置せずに、動物病院を受診しましょう。
様子見をしていて処置が遅れ、後悔・反省をしても遅いのです。

また、破れたビニールが散乱している、ラップで包んだ食品ごとなくなっている、ゴミ箱が漁られている、などの状況を発見した場合にも、とりあえずは獣医師に一度相談するようししてくださいね。


犬がビニールを食べて引き起こす病気

ビニールを誤飲することで引き起こされる病気について、代表的なものについて簡単に解説していきましょう。

◆腹膜炎

お腹全体を包む腹膜が炎症を起こしてしまう病気を、腹膜炎といいます。嘔吐や激しい腹痛が、主な症状としてみられるでしょう。
誤飲後すぐに症状が現れない場合も多いので、愛犬の様子をしっかり確認しておき、少しでも異変を感じたらすぐに病院へ行きましょう。

◆腸閉塞

腸閉塞とは、小腸に異物が詰まり正常に機能しなくなることで、別名「イレウス」といいます。
ビニールなどを誤飲し、吐き戻すか便と一緒に排出されれば大丈夫なのですが、出ない場合はこの腸閉塞を引き起こす危険性が高まるでしょう。
主な症状は、食欲不振・元気がなくなる・脱水症状・嘔吐などです。
完全に閉鎖した場合は初期症状に加え、激しい嘔吐や強い腹痛が起き、最悪の場合、開腹手術が必要となるほど危険な病気なので十分注意が必要です。

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◆食道閉塞

<誤飲した異物が原因で消化管閉鎖が食道に発生すること/span>を、食道閉塞(閉鎖)といいます。
異物を飲み込んだ直後によだれなどが出て、重症化すると気道圧迫による呼吸困難を引き起こす場合もあります。

◆気道閉塞

誤飲した異物が気管に詰まり、酸素がうまく吸えない場合に、気道閉塞(閉鎖)を発症します。
「ゼーゼー」と呼吸が荒い・呼吸困難・チアノーゼなどが主な症状です。
麻酔をかけて内視鏡や気管支鏡を使い、可能であれば除去するというのが基本的な治療方法となるでしょう。ただし、詰まっている場所によっては除去が難しいケースもあるようです。


犬がビニールやラップを食べない予防策

犬

犬は野生時代に、自由に外を歩き回り、嗅覚で食べ物を探していました。そして咥えて食べることが、生きていく上で当たり前の行動だったのです。
犬がビニールなどの食べてはいけないものを口に入れてしまうのは、本能的な行動の一つだといえるでしょう。

しかし、人間と一緒に生活するようになった現代では、ビニールに限らずプラスチックなどの自然では存在しない異物が溢れる場所が生活環境となりました。
飼い主さんは責任をもって、これらのリスクから愛犬を守らなくてはいけないのです。
ビニールなどの誤飲を防ぐためにも、以下の対策法を用いて予防していきましょう。

◆キッチンに柵を付ける

室内には、ワンちゃんにとって魅力的なものが溢れています。
人間の食べ物に限らず、食材を包んでいたラップや食べ物の香りがする石鹸など、犬が口に入れたいと思うさまざまな種類のものが沢山存在するのです。

飼い主さんはそれらの異物を遠ざけているつもりでも、予想外のものをイタズラされたりすることは珍しくないでしょう。テーブルの上などの狙われやすい場所に注意はしていても、ゴミ箱の中や届くと思わなかった場所などで誤飲が起こるケースが多々あります。

これらを予防するためには、愛犬が入れない場所を作るということが効果的でしょう。特にキッチンには、犬が誤飲する可能性の高いものがたくさんありますよね。
キッチンやイタズラされたくない物を置いてあるスペースには、柵などを取り付けることを徹底してください。愛犬の動きを制限することで、異物誤飲のリスクは低くなります。

そしてもう一点大切なのは、子犬の頃からしつけを行い、飼い主さんが与えた食べ物(ドッグフードやペット用おやつなど)以外は口にしないよう覚えさせておくことです。
室内に限らず散歩中でも、拾い食いによって異物誤飲を起こす可能性は十分ありますので、こういった危険からも愛犬を守ることができるでしょう。

◆ちょうだい、離せができるようにする

「ちょうだい」「はなせ」などのコマンドは、誤飲の予防にも役に立つコマンドです。
ビニールなどを口にくわえた時、すぐに口から出させることができるのです。
日頃からおもちゃなどを利用して、「ちょうだい」「はなせ」の練習・しつけを行っておきましょう。
練習方法の一例を紹介しますので、参考にしてみてください。

    ◎「ちょうだい」のしつけ方

    ①おもちゃを用意して、飼い主さんが手に持ったまま「いいよ」と言って愛犬に噛ませます。
    ②愛犬がおもちゃを咥えている時に、「ちょうだい」と言いながら大好きなおやつを見せましょう。
    ③おやつを見せて愛犬が口からおもちゃを離した瞬間に、ご褒美としておやつを与えます。
    ④この流れを繰り返して練習することで、「ちょうだい」というコマンドを覚えていきます。

これは遊びながらできるしつけなので、愛犬とコミュニケーションをはかるのにも役立ちます。ストレス解消にも効果的なので、ぜひ毎日のように時間をみつけて取り組んでくださいね。
しつけにはさまざまな方法があり、愛犬にこの仕方は合わないな、と感じる場合もあるかもしれません。ネット記事でも沢山紹介されていますので、一緒に取り組んでいける方法を検索してみるのもおすすめです。

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まとめ

ビニールなどの誤飲・誤食は、場合によっては愛犬の命に関わる危険をもたらすほど恐ろしい事故だといえます。なんらかの症状が出ている場合は、絶対に放置しないでください。
自分で何とかしようと無理に対処してもダメですよ。獣医師の指示やアドバイスをしっかり守り、適切な処置を受けることが大切です。

人間同様、治療方法は状況によっても変わりますが、レントゲンや手術が必要な場合もありますし、胃腸薬などの処方がなされることもあります。副作用などについてもしっかり獣医師に確認し、必要な処置を受けてくださいね。

ちなみに、口にものを入れるのが好きな性質の犬種としては、ラブラドール・レトリーバー、ゴールデン・レトリーバー、チワワ、ミニチュア・ダックスフンド、ウェルシュコーギー・ペンブローク、などが挙げられます。
誤飲誤食が非常に多く発生している種類でもあるので、愛犬が該当する場合は特に注意しましょう。

愛犬の異物誤飲を経験したことのある飼い主さんは少なくありませんが、初めて症状などが出てその危機に直面すると、思わず慌ててしまうでしょう。
しかしできるだけ冷静に、応急処置を行ったり、適切な対応をするよう心掛けてください。

家族同然であるペットの命を守るためにも、出来る限り予防に努め、健やかな毎日を過ごせるよう頑張りましょう。



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壱子

壱子

子供の頃から犬が大好きです。現在はキャバリア4匹と賑やかな生活をしています。愛犬家の皆さんに役立つ情報を紹介しつつ、私自身も更に知識を深めていけたら思っています。よろしくお願いいたします!


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