犬が水浴びを嫌がる?水浴びに慣れさせるコツは?

2017.07.04

犬が水浴びを嫌がる?水浴びに慣れさせるコツは?

照りつける太陽がまぶしい夏には、海やプールなどでの水浴びは気持ちが良いものですよね。気分転換にもなりますが、 体をクールダウンさせる効果もあります。愛犬との水遊びは楽しいですが、水浴びを苦手と思っている犬も少なくありません。 水浴びが苦手な犬に無理をさせるのはかわいそうなことですが、慣れてくれると一緒に楽しく遊べてうれしいものですよね。 そこで、愛犬に水浴びを慣れさせるコツや注意したいポイント、水浴び後のお手入れ方法などを考えてみましょう。

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水が得意な犬と苦手な犬との違いとは?

犬 水遊び ラブラドール

数多くの犬種がいますが、その歴史はさまざまです。人間の狩猟のお手伝いをしていた歴史を持つ犬種のなかには、水際で大活躍していた犬もいれば、地上で人間のお供をしていた犬もいます。

犬好きな皆さんならすぐに頭に浮かぶことでしょうが、ゴールデンレトリーバーラブラドールレトリーバーという犬たちは、水辺で大活躍していた犬たち。水際で人間のハンターたちに撃たれて水面に落ちた鳥を陸まで持ってくるなどの役割をしていたのです。
水のなかで泳ぐ働きをするため、それに耐えられる「体」があります。ゴールデンレトリーバーは、長毛の被毛に覆われていて水のなかに長い時間いても体温変化が起きにくい体質です。また、ラブラドールレトリーバーは、泳ぎやすいように足に水かきがついているのが特徴です。これらの犬種は、泳ぎが上手い本能が備わっているので「水」も得意なことが多く、水浴びが大好きな傾向にあるかと思います。


ウチの愛犬「水浴び」が苦手かも…慣れさせるコツとは

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<暑いので、水遊びと思ったけど、とりあえずお風呂場で!ポッキーちゃん

暑い夏には一緒に水浴びをして暑さを取り除いてあげたいものですよね。ただ、人間でも個人個人で体質や性格が違うように、犬達にも「個性」があり得意不得意があります。

「水に入るのはドキドキしちゃう…」という水が苦手な犬に対して、無理に水浴びさせようとすると、ますます水嫌いになってしまうこともあります。まずは慣れさせることを考えましょう。

●自宅のお風呂場で水に親しませる

自宅のお風呂場で水浴びの練習をしてみましょう。シャンプーさせるときには温かいぬるめの温度のお湯ですが、水浴びさせようといきなり冷たい水をかけるとビックリします。
経験したことのない「冷たい水」から、トラウマになり水浴びが嫌いになる可能性もあります。初めはぬるめの温度の水をかけて、次第にゆっくりと体を濡らしてあげましょう。

そして、楽しい雰囲気作りも大事です。愛犬が安心するように、お風呂場にオモチャを置いてみます。少し体を濡らした後にはおやつをあげてみるなど、「水浴びは楽しい」と知ってもらうことが大切です。

●ホースで水浴びさせてみる

家に庭などのスペースがあるなら、ホースを使って水浴びさせてみましょう。ホースの先端部分に付けることができるノズルには、水流を調節できるものがあります。
シャワーのようなものから、霧のような細かい水流も調節可能です。霧のような水流にすれば、緩やかな水浴びもできます。愛犬の様子を見ながら遊ばせてみて下さいね。

ホースがなければ、ジョウロなどで飼い主さんが上から少しずつかけてみてもいいかもしれませんね。いずれにしても愛犬がビックリしないように、リードをつけて安心させながら行ってみてはいかがでしょうか。

●小さいビニールプールで練習

子供用の小さいビニールプールで遊ばせてみるのもいいでしょう。ビックリして愛犬が逃げないように、リードをつけてあげてくださいね。「暑いから」といきなり体じゅうに水をかけるのはNGです。
足から少しずつ水浴びさせ、慣れてきたら体にもかけてあげるなど工夫しましょう。楽しい雰囲気で水浴びをさせてみてくださいね。


水浴びが得意な犬には川や海での上級編…!

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バズーカちゃん

愛犬が自宅のお風呂場やビニールプールでもしっぽを振り振りと嬉しそうにしていたら、川や海で水浴びも得意かもしれません。アウトドアのときに愛犬も一緒に連れていき、楽しいひとときを過ごすのもいいでしょう。ただ、陸地での水浴びと違って、川や海には危険なこともたくさんあります。安全のためにチェックしておきたいポイントがあります。

●ライフジャケットで安全に

「犬かき」と言われるだけあって、犬は泳ぎが得意なのかな…?というイメージもありますよね。でも、泳ぎが苦手な犬もいます。得意な犬、苦手な犬、
どちらにしても安全のためには「ライフジャケット」を着用させてあげるのがいいでしょう。浅い場所で泳がせる場合でも、「安心のため」に着用させるのがおすすめです。

●リードをつける

公共の場所では愛犬の安全と周囲への配慮が欠かせませんよね。リードをつけて、飼い主さんから離れないようにしてあげてくださいね。

●足元の安全確認をする

川や海では、足元も気をつけましょう。特に尖った形の岩が多かったりする場所では、愛犬の肉球が傷ついてしまうこともあるのです。
それに凸凹が多い岩場で滑って転んでケガをしてしまうなどのリスクも考えられます。

●その場所は犬が泳いでいい?…事前に確認する

海水浴場は基本的に人間が泳ぐ前提の場所です。公共の場所であるため、「犬が入っても大丈夫か」を事前に確認する必要があります。犬が泳いでいい場所であったとしても、人が多すぎて犬の神経を過敏にしてしまうこともあるので要注意です。海辺で犬との水浴びを楽しむなら、人気が少ない夕方や早朝など時間帯にも配慮が必要です。

●水質に要注意

水浴びにより体じゅうに水がかかると、飲んでしまうこともあります。特に泳ぎが得意な犬は、水泳中に飲まないことはありませんよね。
見た目から汚れがひどそうな水質の川や海での近くで犬を水浴びさせるのはよくありません。細菌から病気に感染してしまう可能性だってあります。
汚染状況を調べるなどしておくとともに、明らかに濁った水辺での水浴びは控えるようにしたいものです。

●塩分の多い海水で体調を崩すこともある

水浴びや泳ぎの程度にもよりますが、塩分の多い海水を飲んでしまい体調が悪化することもあります。途中で吐いたりしてしまった場合は、海水が原因となっていることもあります。綺麗な水を常備しておき、水を与えてあげましょう。

●炎天下の海辺には行かない

砂の上は高温です。サンダルなどで足もとをケアできる人間と違って、素足の犬たちには火傷の原因にもなります。気温があがっているような日には、砂浜を歩くことが犬にとっては辛いことなのです。

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愛犬の体調をチェックしながら楽しい水浴びにしよう

人間と違って言葉を発せない犬は、自分の体調についてアピールすることができません。飼い主さんからは「楽しそう」に見えても、体調の変化を我慢してしまっていることも…!

小さな変化も見逃さないように愛犬の体調をチェックしながらの水浴びが大事です。

●その1:水浴び前には小食にしよう

水浴びや水泳で犬の体が水に長時間浸かっていると、体が冷え過ぎることもあります。それにより、お腹の具合が悪くなり吐く可能性もあるため、水浴び前には満腹にしない方が懸命です。

●その2:適度な休憩を取り、疲労させないように

水浴びが好きな犬は、飼い主さんも笑顔になってしまうほどの愛くるしい表情で遊んでくれます。見ているだけで癒されますよね。でも、実は犬は楽しそうにしていても、体力が低下していることがあります。人間と違って「ちょっと休もうか…」というメリハリができないほど遊びに集中しちゃいます。
「楽しそうだから」と休憩させずに遊ばせ過ぎた結果、急に具合が悪くなってしまう可能性もあります。飼い主さんが時間を決めてこまめに休憩させてあげましょう。

●その3:体温の変化に要注意

体温の変化はなかなか分かりにくいものです。特に真夏には、上昇し過ぎた体温を下げる目的で水浴びさせようと思う飼い主さんもいるかもしれません。
でも、どのくらい体温の変化があるかが想像もつきませんよね。それに、水浴びさせる状況によっても体温の下がり方が変わります。

日光がよくあたるもとでのビニールプールなら、水の温度もそれほど低くなりません。しかし、川の温度はひんやりしていることが多いので、川遊びをするときには注意が必要です。

体温の低下を防ぐためには、水のなかに長時間浸かることがないように気をつけます。定期的に移動させて、休憩させましょう。被毛が濡れていると体温が低下したままなのでタオルで優しく拭き取ってあげてくださいね。

また、犬の震えが見られたらすぐに水浴びをやめましょう。「震え」は愛犬の体温低下のサイン。小さな震えも見逃さないようにしてあげたいものです。

●その4:熱中症にならないようにする

陽射しが強いなかでのアウトドアは、水浴び中でも熱中症のリスクはゼロではありません。炎天下に長くいると熱中症になってしまうことが多いです。木陰やテントなど、日光があたらない涼しい場所で時々休ませてあげましょう。水分不足により熱中症が悪化することもあるので、水分も飲ませてあげてくださいね。


水浴び後のお手入れ

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<大人しくお風呂に入ってくれます(笑)リンちゃん

楽しい水浴びのあとには、愛犬の体のお手入れをしてあげましょう。そのままにしておくと体調を崩したり、皮膚のトラブルが起きたりなどにも繋がります。気をつけたいポイントをいくつか紹介します。

●家での水浴び後は…?

犬を濡れたままエアコンの効いたお家のなかに入れると、濡れた被毛が原因でさらに体温低下します。水浴び後には、タオルを何枚か用意して、体の水分をとってあげます。
肉球に砂がついてしまうことがあるので、取り除いてあげてくださいね。体を洗い流したら、ドライヤーを使って丁寧に乾かしてあげてくださいね。毛が抜けてくるので、ブラシでとかして毛玉を取り除いてあげましょう。

●川や海での水浴び後には…?

<遊んだ後には真水で洗う>
塩分を含んだ川や海で水浴びしたあとには、皮膚病の原因にもなるので真水で体を流すようにしましょう。塩分や細菌、砂などが混じった水で水浴びをしていると体に付着したまま乾燥してしまいます。
洗い流し用の水を持参しておくのもおすすめです。外出先で体を洗ってあげた場合には、タオルを使って優しく拭いてあげましょう。体が濡れたまま、エアコンの効いた車に乗り込んだりすると、体温がグッと下がってしまいます。タオルドライで水分を取ってあげてください。

<帰宅後にはシャンプーで清潔に>
帰宅した後には、シャンプーを使って被毛のなかの汚れやホコリを取り除いてあげましょう。長い毛の犬種の場合、表面だけ洗っても取り除けないこともあります。皮膚が炎症を起こさないように、優しくシャンプーしてあげましょう。また、水辺で遊んでいた場合には、水分を含んだ砂が肉球に入り込みやすくなっています。足の裏は丁寧に洗ってあげてくださいね。
耳のなかへも水が入ってしまい汚れているので、耳掃除も一緒にしてあげましょう。

洗った後には、自然乾燥させずにドライヤーでしっかり乾かしてあげてくださいね。シャンプー後に抜けた毛がそのままにならないように、ブラッシングで抜け毛を取り除いてあげましょう。


まとめ

水浴びが苦手な愛犬も、慣れてくれば楽しく遊んでくれることもあります。愛犬が怖がることがないように、楽しい雰囲気のなか、少しずつ練習していくといいかもしれませんね。
くれぐれも「無理強い」はしないようにしましょう。

また、水浴びが好きな犬たちには、飼い主さんと一緒に青空の下で遊べることは嬉しいことです。ただ、川や海など自宅から離れた場所での水浴びには注意したいポイントがたくさんあります。
愛犬の健康状況を観察しながら楽しい思い出にしたいものですね。周囲への配慮をしっかりとしたうえで、安全に楽しく水遊びをしましょう。



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笹本 雅

笹本 雅

犬が好きです。小型犬でも大型犬でもとにかく犬が大好きです。これから犬種についてや豆知識や健康についてなど、幅広いワンちゃんについての情報をご提供していきます。犬好きの方にぜひとも見ていただいてご意見いただければと思います!

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