ゴールデンレトリバーのサマーカット!メリットやデメリットを知ろう。

2020.07.18

ゴールデンレトリバーのサマーカット!メリットやデメリットを知ろう。

犬のカットスタイルの一つである、サマーカット。外見が涼しく感じられるこのスタイルですが、実はメリットの他にデメリットも存在します。ゴールデンレトリバーの場合、サマーカットはどう影響するのでしょうか?今回は、ゴールデンレトリバーのサマーカットに注目していきましょう。注意点やカット方法、カットスタイルも紹介していきます。まずは犬の被毛の役割を理解し、サマーカットが必要かどうか考えてみましょう。

サマーカットにする理由

◆薄着にする感覚や、手入れのしやすさ!

愛犬をサマーカットにする理由は、飼い主さんそれぞれです。中でも、「暑そうだから」という理由が多いかもしれませんね。
特にゴールデンレトリバーのような長毛種であれば、見た目からして暑そうに感じるでしょう。
それが可哀そうで、サマーカットをする飼い主さんもたくさんいます。人間も暑い季節になれば、涼しげな薄着となります。その感覚から、愛犬にも涼しげに見えるサマーカットを選択しているのでしょう。
また、手入れのしやすさからサマーカットをする飼い主さんも少なくないでしょう。
被毛が長いと絡まりをとるのが大変だったり、抜け毛の掃除やブラッシングにも時間がかかります。ゴールデンレトリバーも正にこのタイプですよね。それを回避する目的でも、サマーカットが選択される場合もあるのです。
外見から受ける涼しげな印象や、手入れのしやすさは、サマーカットをする理由として大きく頷けます。
しかし、サマーカットをすることは本当に犬にとって良いことなのでしょうか?実はこれも専門家や飼い主さんによって、意見は分かれています。

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◆サマーカットには賛否両論の意見がある

犬のサマーカットに対する考えは、人によって大きく違います。動物の専門家の中でも意見は分かれますし、トリミングサロンによってもサマーカットを断るところがあれば、推奨するところもあります。
結局どちらが正しいと感じるかは、愛犬のことを理解している飼い主さん次第となります。反対・賛成派両者の意見を頭に入れつつ、愛犬のために何を選ぶべきか考えてみましょう。

反対派

犬の被毛はありのままの状態で環境に適応する、という考えから、暑い時期にもサマーカットは不要だという意見があります。外見から暑そうな印象を受けても、犬は暑い夏も被毛があることで身体を守れる、といった考えから、サマーカットにはその機能を発揮できなくなる弊害があるといわれているのです。熱中症対策にもならない、というのが反対派の意見です。

賛成派

人間は毛皮を着て夏の時期を過ごせない、犬にとってもサマーカットは日本の夏に必要だ、というのが賛成派の意見です。
被毛を短くすることで通気性を良くし、体感温度を下げて放熱量をあげられる効果があると考えられています。
また、長毛犬種の場合、手入れ不足で被毛に汚れが残っていると、特に暑い季節は湿気がこもりやすくなります。ノミ・ダニの温床となったり、不衛生な状態からなんらかの皮膚異常が起こる可能性もあるため、愛犬の健康を守るためにも、被毛を短くするサマーカットは大切だといわれているのです。

どちらの意見にも、共感できる部分のある飼い主さんもいるでしょう。
いずれにせよ大切なのは、愛犬にとって適切な方法を選ぶことです。犬にも個体差があり、それぞれ健康状態や被毛の特徴、暑さの感じ方も違います。普段から愛犬の様子を観察して、しっかり愛犬のことを理解しておくことが重要ですね。


サマーカットをするメリット、デメリット

◆メリット

◎被毛のケア、手入れが楽になる。
◎身体・被毛の汚れを落としやすい。
◎皮膚病などの予防ができる。
◎愛犬を清潔に保てる。

実はサマーカットは、飼い主さんにとって良いことだらけのカットスタイルなのです。犬の丸刈りともいえるサマーカットには、毛玉ができにくい、汚れを落としやすい、乾かす時間を短縮できる、などといった嬉しいポイントがあります。何より、被毛・皮膚を清潔に保つことは、皮膚病の予防としても、大変効果的なのです。

◆デメリット

◎皮膚が傷つきやすくなる。
◎肌が直射日光を浴びることとなる。
◎虫刺されの危険性が高くなる。
◎毛質が変化してしまう。

犬の皮膚は敏感のため、少しの刺激でも傷がつきやすいです。皮膚が見えてしまうほど短くカットしてしまうと、怪我の原因にもなり得ます。被毛には皮膚を守るという大切な役目があること、忘れないようにしましょう。
また、被毛の極端な刈込みは、直射日光が皮膚に直接当たることにも繋がります。この場合、被毛がある時よりも犬が熱さを感じる可能性も考えられるのです。さらに、被毛が短いことで、虫刺されのリスクも高まることも頭に入れておきましょう。

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ゴールデンレトリバーの毛

◆毛の役割

犬の被毛にはシングルコートとダブルコートの2種類があり、ゴールデンレトリバーは、この内ダブルコートという被毛をもちます。
ダブルコートとは、上毛と下毛の2層の毛で覆われているタイプの被毛のことです。オーバーコート(トップコート)、アンダーコートとも呼ばれます。
上毛には太く硬い特徴があり、一年中生えている被毛のため、被毛が生えかわる換毛期というものがありません。このため、自然に抜け落ちます。
反対に下毛は、細く柔らかい被毛です。このため保温性があり、年に二回、寒い時期になると生え、暖かい時期に抜け落ちやすいという特徴をもっています。
ゴールデンレトリバーはこのダブルコートであり、被毛も比較的長い犬種ですよね。こまめなお手入れが重要だといえるでしょう。
ちなみにシングルコートには、アンダーコートが多く、オーバーコートが少ないという特徴があります。トイプードルなどがこのシングルコートにあたります。
いずれの種類にしても、犬の被毛はただの飾りではなく、大切な役目を担っているということを忘れないようにしましょう。被毛がもつ主な役割を紹介しますので、しっかりチェックしてください。

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体温調節

犬の被毛には、体温調節の機能があります。犬の身体も環境に適応できるように進化してきたため、それぞれの季節に合った役割を果たしているのです。短くしすぎることで、この体温調節機能の働きを損なう可能性があります。

菌・寄生虫などからのバリア機能

被毛は、細菌・寄生虫・病原菌などの感染から、身体を守る役割も担っています。被毛があることで、菌などが外部から簡単に侵入できないようにしています。

保温や断熱材の役割

被毛の間に空気の層をつくることで、保温・断熱材のような働きをしています。これにより、内側にある身体を守っているのです。寒い時期には保温、暑い時期には保冷の役割を果たしているのです。

外部刺激から皮膚を保護する

直射日光や紫外線、怪我などの外部刺激からも、肌を守るために被毛は機能しています。被毛がなくなると、皮膚は無防備な状態となるため、傷つきやすくなってしまいます。特にゴールデンレトリバーなどの長毛犬種は、皮膚が弱いことが多いので注意が必要です。

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ゴールデンレトリバーのカットのやり方

◆サロン

ペットサロン、トリミングサロンなどでカットをする場合、金額は地域やサロンによって異なります。ゴールデンレトリバーは、国内では大型犬と分類されることが多いので、小型・中型犬と比べると、トリミング費用は結構かかるでしょう。
あくまで目安ですが、ゴールデンレトリバーのトリミングにかかる金額は、シャンプーで6,000円~10,000円カットでは8,000円~20,000円程となるでしょう。所要時間は、約1時間半から3時間くらいになります。
初めてのサロンを利用する場合は、事前に金額や時間をしっかり確認しておくことをおすすめします。

ちなみにカットの頻度ですが、ゴールデンレトリバーの場合、月に1度が目安となります。
ゴールデンレトリバーはトリミングが必要不可欠な犬種ではなく、グルーミング犬種と呼ばれているのです。これは、足先周りを整える程度で、被毛のカットはしなくても良い犬種と分類されているということです。
しかし、ゴールデンレトリバーの耳の飾り毛はとても柔らかいので毛玉になりやすいのです。耳の中が汚れやすいため、痒くなって足先で掻いてしまうために、耳の後ろが毛玉になってしまいます。
清潔を保つためにも、耳の飾り毛は短くカットする、耳の内側は短くして通気性をよくする、などという対策をとるとよいでしょう。

愛犬の健康のため、ゴールデンレトリバー独特の美しい外見を保つためにも、毎回プロの手を借りたいところですよね。しかし、月1でトリミングサロンに通うというのも、お財布事情には正直厳しい、と感じている飼い主さんも少なくないでしょう。
基本的にはトリマーにお願いするのが一番おすすめの方法ですが、自宅で飼い主さん自身がカットをする方法もあります。十分注意は必要ですが、やり方を紹介しますので、自宅カットを検討している方は参考にしてみてください。

◆自宅

自宅でカットをすると、キレイにできずに失敗したり、怪我をさせやすいというデメリットもあります。まずはそれをしっかり認識しておきましょう。
愛犬に怪我をさせないように、注意しながら進めることが何より大切です。愛犬が動いてしまう場合は無理に進めず、落ち着いてから始めます。ハサミを小さく開くようにしてカットをしていきましょう。

<用意する物>
・コーム
・スキバサミ
・バリカン

足裏カットの方法

足裏カットにはバリカンを使用します。足は動きやすいので、ハサミを使うのは危険です。このため、怪我のリスクが低いバリカンを使用することがすすめられます。
まずはバリカンの刃を短いミリ数にセットしましょう。足裏に対して平行にカットしていきます。小さい肉球から大きい肉球に向かって、足裏から出ている毛をゆっくり刈っていきましょう
バリカンを使用する際は、使う時だけON、使わない時はOFFにすることを徹底してください。ONにしたままだと怪我をさせる恐れもありますし、刃が熱くなり火傷をさせる可能性もあります。

部分カットの方法

気になるところを少しだけカットしたい場合は、スキバサミの使用がおすすめです。毛並みの方向にハサミを向けてカットしていきましょう。こうすると、カットした部分にハサミの跡がつきにくいです。
ハサミを使用する時は、必ず皮膚の位置を確認してください。刃先が皮膚に当たっただけでも怪我をする恐れがあります。被毛をかき分けて皮膚を確認してから、カットを進めましょう。

◆おすすめアイテム!

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抜け毛を最大90%取り除きます。長毛種用ステンレススチール刃ならワンちゃんの隠れたアンダーコートまで届くので手早く簡単に抜け毛を取り除きます。ワンプッシュボタンで簡単にお手入れ後の不要な毛を本体から取り除けます。毛の長さが5cm以上のワンちゃんに最適。

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ゴールデンレトリバーのカットスタイル

◆見た目さっぱり、サマーカット!

全身をバリカンで短く刈るスタイルで、外見はゴールデンレトリバーというよりラブラドールレトリバーに似た感じになります。夏の間、愛犬が暑そうにしている家庭や、抜け毛が気になる飼い主さんは、一度試してみてください。

◆全身飾り毛カットでスタイリッシュなイメージに!

全身の毛の長さを短くしすぎずに、足・お腹・お尻・胸などの汚れやすい毛のみを短くするカットスタイルです。全体の毛量が一回り小さくなる感じですが、愛犬の雰囲気が大きく変わることもありません。スタイリッシュに変身できる上に、被毛のケアも楽になる機能的なスタイルだといえるでしょう。

◆お手入れ簡単、お尻カット!

お尻の飾り毛のみをカットする方法です。ゴールデンレトリバーは、お尻の毛量も多いですよね。もつれやすい上に、排泄によって汚れやすくもあります。この部分を短くカットすることで、清潔を保てますし、お手入れもしやすくなりますよ。

◆犬種を超えて人気、ライオンカット!

様々な犬種で人気の高いライオンカットは、ゴールデンレトリバーが最も似合う犬種といえるかもしれません。胸の飾り毛の多さや、黄金の被毛カラーで、正にライオンのような見た目に近づけるでしょう。
しかしカット後のリスク(肌を痛める、毛が伸びにくくなるなど)を考えて、尻尾だけをライオン風にカットするスタイルの方が主流のようです。


まとめ

ゴールデンレトリバーは基本的に、被毛のカットを必要とする犬種ではありません。ただし、愛犬の様子や生活環境に合わせて、必要だと感じたらカットすることを検討してみてください。
カットスタイルのバリエーションは少ないですが、なんといっても最大の魅力は輝く被毛です。ゴールドカラーが美しく映えるスタイルを探してみてください。ゴールデンレトリバーの写真や、カットスタイルの画像などを検索すると良い参考になりますよ。
犬の被毛の役割を理解し、注意点を認識したうえで、愛犬にぴったりのスタイルをみつけてあげましょう。



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壱子

壱子

子供の頃から犬が大好きです。現在はキャバリア4匹と賑やかな生活をしています。愛犬家の皆さんに役立つ情報を紹介しつつ、私自身も更に知識を深めていけたら思っています。よろしくお願いいたします!


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