ボルゾイってどんな犬?
一度見たら、すぐに頭にインプットされるくらい印象的な外見を持つボルゾイ。近くを歩いているのを見ると、思わず立ち止まって見惚れるような美しさがある犬種です。
●犬のなかでも「大きい」
ボルゾイはとにかく大きい犬です。「大きい」と聞くと全体的に大きく太っている感じを受ける方もいるかもしれません。
でも、ボルゾイは「細くて高身長」が特徴です。その姿は、犬界のモデル並み…!と言っても過言ではありません。
オスは75~85㎝、メスは68~78㎝が理想的な体高です。体高とは、犬の足がついている地面から背中の上のところまで…。
つまり、体高にプラスして頭の部分があるので、さらに高身長ですよね。2本脚で立ち、人間に寄りかかったりしたときには人間くらいの大きさにまでなります。
体の大きさによって体重も異なりますが、34~47キロと大型です。数値だけ見るとかなり大柄な感じもしますが、スレンダーな体型のため、それほどドッシリした重圧感はないように思えます。
●走りが得意な犬
美しい外見で気品が溢れている犬なので、ゆっくり歩く雰囲気があります。しかし、ボルゾイはスレンダーな脚を活かして走りが得意。
数多い犬種のなかでもスピード感のある走りを見せてくれる犬です。
ボルゾイは、獲物を追うスピードがあり、ウサギ狩りやオオカミ狩りなどでかなりの能力を発揮し、
人間を守るために働いていた歴史がありました。そのため、現在のボルゾイも走ることが大得意です。
●落ち着きのある性格のボルゾイ
ボルゾイは気品のある見た目を裏切りません。基本的に穏やかな性格で、家では品があって落ち着いていることが多いでしょう。
穏やかで賢いため、家族にも優しい面を見せてくれます。
ただ、好奇心が旺盛なところもあり、外に出ると「走りたい!」というワイルドな本能が騒ぎ出すようです。
子犬なら小さいの…?ボルゾイの子犬時代について
成犬となったボルゾイは、かなりの大きさ。立ち上がったときには人間ほどの大きさにもなります。
生後2~3か月の頃にはすでに10キロ前後、生後6か月を過ぎた頃には20キロを超える子犬が多いようです。
生後1年ほどで30キロを超えてますます大人っぽくなってきます。
成犬の大きさがかなり大きめなので、子犬時代から他の犬よりも大きい体が特徴的なボルゾイです。
子犬が成長するスピードは、オスやメスという性別の違い、食事量や運動量など飼育される環境によっても異なってきますが、いずれにしても大きい犬ということが分かります。
ボルゾイの子犬を選ぶときに注意点はある?
成犬のボルゾイと比較すると子犬はまだまだ小さく「美しい」というよりも「可愛らしい」と思うのが正直なところです。
さて、選ぶときの注意点について考えてみましょう。
●性別を決めるときは成犬になったことを考える
ボルゾイと一緒に暮らすときに、オスかメスかで迷うものですよね。前述しましたが、オスかメスかによって体の大きさが異なります。
一般的にはオスの方がメスよりも大きく成長します。それは頭に入れておいた方がいいですよね。
●購入ルートをしっかりと考える
ボルゾイは日本ではまだまだ知名度があまりない犬です。そのため、気軽に立ち寄ったペットショップで偶然ボルゾイが販売されているという可能性は低いでしょう。
そこで、ボルゾイを選ぶ場合におすすめされているのがブリーダーさんからの購入。ブリーダーさんといってもいろいろな方がいます。
優良なブリーダーさんは購入する方へ血統から育て方などを詳しくアドバイスしてくれます。
珍しい犬種なので、「ボルゾイ」について詳しい知識がある専門家であるブリーダーさんからの購入は心強いでしょう。
それにブリーダーさんからの購入のメリットは、ボルゾイの子犬を生で確認できること。見学ができるブリーダーさんからの購入なら、子犬だけでなく、お父さん犬&お母さん犬も見せてもらえるケースもあります。両親犬をみれば、その子犬の成長した雰囲気がイメージできるでしょう。ボルゾイの成長後の姿は、飼育環境によって変わってくるものですが、親の姿を参考にすれば購入の決め手ともなるのではないでしょうか。
ただ、ひとくちにブリーダーといっても皆が優良であるとは言い難いところがあります。
入手するまでに相談できるブリーダーさんであることはもちろん、その後に相談できるような良質な業者であるかもチェックしておきたいところです。
●飼育スペースについて考える
子犬の頃は大きさが感じられないボルゾイも成長すると「超」がつくほど大きな犬になります。子犬の頃ならそれほどのスペースを必要としなくても、どんどん成長していくので自宅が狭いという方は、ボルゾイの飼育環境としては適していないかと思います。
室外で飼うこともできる犬種ですが、ノミやダニなどによる皮膚病のリスクも考えられます。
外飼いですので寄生虫による感染症を起こしてしまうこともあるでしょう。ボルゾイの美しい外見を守るためには室内飼いがいいでしょう。
大きなボルゾイが家のなかで移動するには、ある程度の広めのスペースが大事です。庭があれば、散歩以外で外に出してあげることもできますね。
ボルゾイがストレスを感じないように、飼育環境はしっかりと整えてあげてくださいね。
ボルゾイの運動&遊び方で注意したいポイントとは
ボルゾイのスレンダーな体型を長くキープするためには、運動をしたり遊んだりが必要になります。大きく美しいという両方の魅力を引き出すには、ただ体を動かせばよいという単純なものではありません。
では、ボルゾイを飼ったときの運動や遊び方の注意点をご紹介していきます。
●散歩は毎日しよう
ボルゾイは子犬時代からも他の犬種よりも大きな体ですので、特に散歩は毎日のように欠かせないものです。散歩量も体型に見合ったものが必要です。
1日2回の散歩がおすすめです。朝と夕方、朝と昼などタイミングは飼い主さんのペースで構いませんが、たっぷり運動させてあげましょう。
1回の散歩は1時間以上が理想的です。
散歩で運動させることは、単に運動目的だけではありません。社会性を身につけさせる意味もあります。家族以外の人間や動物、自宅以外の景色を見せることで、世界観が広がります。ボルゾイにとっての人間の世界で生きていくことの基礎にもなります。
いろいろな物を見せ、社会性のあるボルゾイに育ててあげましょう。散歩で社会性を知れば、知らない誰かを見ても興奮しにくくなり、来客時や動物病院でのボルゾイの態度が穏やかなものになります。
また、散歩で運動量が確保できれば、ストレスも溜まりにくく穏やかな生活ができるでしょう。ストレスは病気の一因にもなるので、毎日の散歩を日課にするのが大事です。
ユニークな形で機能的です。
これ1つで水飲み&マナー水洗の2WAYにご利用いただけます。
●リードは外さないように気をつけて
ボルゾイは、運動神経がよいです。走るスピードも速く、ダッシュをすれば人間が追いかけてつかまえるのは難しいでしょう。
そのため、リードが離れてしまうとあっと言う間に遠くまで行くこともあります。周囲に誰もいないからいいだろうとリードを緩めた結果、急に飛び出してしまい車や人と衝突してしまうと大変な事故にもなってしまいます。家では落ち着いているボルゾイも、外に出ると興味のあるものがたくさんで、ダッシュしてしまうこともありえます。リードを離さないようにすることは大事なころです。
また、飼い主さんの号令で走りだしをこらえることができるようなしつけも必要です。公共の場で走り出しそうになったときに「マテ」の号令で飛びださないように、徹底的なしつけを行いましょう。万が一走りだそうとしても、リードで制止できるくらいの飼い主さんの力も必要です。
●時々連れていきたいドッグラン
ボルゾイは走ることが大好きな本能があります。歩くだけの散歩だと物足りなさを感じてしまうでしょう。だからと言って、公共の場所である公園でリードを外して自由に走り回らせることはできませんよね。そこで、週に1~2回はドッグランで自由に駆け巡る機会を与えてあげましょう。広い場所で疾走感を味わえ、ボルゾイも満足してくれるはずです。
– 関連記事 –
【関東・関西】夏におすすめ!犬と一緒にお出かけしたいドッグプールのあるスポット
●子どもとの遊び方にも注意
散歩やドッグラン以外でも、家の中で一緒に遊ぶこともあるでしょう。基本的に穏やかで優しい性格のボルゾイですが、遊びに夢中になって我を忘れて興奮することもあります。子どもよりも大きなボルゾイが、遊んでいるうちに子どもにケガをさせてしまうリスクもあります。これを防ぐには、飼い主さんをリーダーとして認めてもらう「しつけ」が重要です。子犬のころから、徹底したしつけをしましょう。
●病気とケガに注意する
胃がよじれてしまうことで起きる病気「胃捻転」には要注意です。大型犬種に多く見られる病気で、その苦しさは大変なものです。
胃捻転を防ぐには、食事をした後にすぐに運動させないことが大事です。1回の食事量も多すぎないように注意しましょう。
また、細身のボルゾイならでは、足のケガが多いので気をつけたいところ。ケガをすると運動が思うようにできません。
運動不足により肥満やストレスという問題を抱えることもあります。
ボルゾイの健康維持のために欠かせない運動ではありますが、興奮し過ぎてケガをしないように、飼い主さんが気をつけてあげましょう。
まとめ
犬のなかでも大きい体型のボルゾイは、小型犬とは違った魅力があります。子犬時代には、どんどん成長して立派な成犬として成長していきます。
選ぶときには、成長後のことも考えた選び方をしてくださいね。また、ボルゾイはスリムでしなやかな脚、細長くてすっきりとした顔、サラサラと風になびく毛並…と、高貴な雰囲気があって多くの人を惹きつけます。
その美しさと素晴らしさをキープするためには、飼い主さんとして注意したい点がいくつもあります。人間くらい大きな体のサイズの犬ですので、毎日の散歩の時間も多めになります。体力のあるボルゾイを飼うには、飼い主さんの体力も必要です。ボルゾイを家族として迎えるときには、家族みんなで話し合って、ボルゾイの幸せのことを考えておきましょう。
飼い主さんが一生懸命考えてあげることで、ボルゾイは幸せな一生を送ることができるのではないでしょうか。
Eye catching by ROVER_JP
– おすすめ記事 –
・まるで小さいボルゾイ?!新犬種シルケン・ウィンドハウンドってどんな犬?! |
・カッコいい大型犬「ボルゾイ」の魅力 飼い方 お値段は? |
・大型犬・超大型犬との夢の生活!犬種や便利グッズはどんなもの?かかりやすい病気って? |
・犬の種類って一体どれくらいあるのか知りたい! |