ウーカシュさんとその妻ナタリアさんがポーランドの郊外をサイクリングしていると、道路脇にある何か黒いものに気付きました。
何だろうと見ていると、それは黒と茶色の毛を持つ一匹のワンちゃんでした。
ワンちゃんの動きが不自然なことが気に掛かった2人は、自転車を止めてそのワンちゃんに近づいていきました。
「その犬を見た時、動きが変だってスグに気付いたの。だって、走っているのに足は不安定で地面に付いていなかったから。なにか体に障害を持っているのかもと思ったわ。だから保護しようと近づいたんです。」
ウーカシュさんたちが近づくと、その犬は道路の向かい側にある排水溝の中へ逃げ込んでしまいました。
夫婦はその排水溝をチェック。排水溝の入り口を半分塞いでいた石をどけると、ウーカシュさんはその中に手を入れてみます。
すると、その排水溝の中からワンちゃんはウーカシュさんの手の匂いをクンクンと嗅ぎ、彼の手のひらに自分の手をポンと置いたのでした。まるで「お手」をするかのような行為に、ムニオウスキさん夫婦の顔が和らぎます。
2人はそのワンちゃんを静かに抱きかかえ保護すると、すぐに動物病院へと向かいました。
ムニオウスキさん夫婦に保護されたそのワンちゃんは、車にひかれたか、もしくは狩りの罠に掛かってしまい、後ろ足を怪我しているとのことでした。そしてその怪我をしたのは3、4週間も前だろうとの事。何とそのワンちゃんは約一ヶ月もの間痛い足をかばい、障害を持ちながら道路脇で生活をしていたのです。
そんなワンちゃんをムニオウスキさん夫婦はそのまま見捨てることはできませんでした。彼らはその犬を引き取ることを決め、「ボビー」と名付けることにしました。
ボビーはその数週間前の怪我が原因となり、1本の足を切断しなければなりませんでした。
しかし、彼女は足が3本になっても、その障害に負けません。
何故なら、今では自分を保護してくれた暖かい家族が居るから。
保護されてから数年、今ではボビーは足を1本無くしてもその障害を感じさせないほど、走り回る事が大好きなワンちゃんになったといいます。
更に、ボビーには夫婦の他にもう1つ大切な存在が。
それは同じ屋根の下で一緒に住む、もう一匹の保護犬「リオン」でした。ボビー同じく保護されて生活していたリオンは、ボビーとはまるで本当の姉妹の様な関係に。
障害を負った体でも一生懸命に生きて毎日を楽しく過ごすことのできるボビー。彼女のそのパワーと愛情には感動します。これからも大好きな家族と共に幸せに暮らしていってほしいですね。
<参考サイト>
boredpanda.com
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