これで肥満とさよなら!犬の肥満の見極め方と簡単ダイエット方法。

2019.12.23

これで肥満とさよなら!犬の肥満の見極め方と簡単ダイエット方法。

犬に増えつつある肥満。 犬が太ってしまう原因は何だと思いますか? 実は…太る原因は100%飼い主のあなたにあるのです! 肥満は様々な病気の要因になります。 飼い主のあなたが行っていることが、犬の肥満へとつながって、大切な愛犬の命を縮めてしまうなんて悲しいですよね。 うちの子、太り気味かも…と思っているあなた、これを読めば理想的な体重やダイエット方法が分かりますよ。 ぜひ参考にしてみて下さいね。

【目次】
1.犬の理想的な体型とは
 1-1.BCS1
 1-2.BCS2
 1-3.BCS3
 1-4.BCS4
 1-5.BCS5

2.あなたの愛犬は肥満予備軍?簡単チェック
 2-1.ついついおやつをたくさんあげてしまう場合
 2-2.散歩に行かず、部屋だけで過ごす事がある・留守番させる事が多い場合
 2-3.人間のご飯も欲しそうなのであげてしまう場合
 2-4.避妊・去勢手術をした場合

3.犬の肥満のデメリット
 3-1.腰・関節への負担
 3-2.心臓病のリスク
 3-3.呼吸器疾患
 3-4.糖尿病のリスク
 3-5.肝臓機能低下

4.ダイエットの秋!無理のない食事制限方法を紹介
 4-1.①人間の食べ物はあげない
 4-2.②ドッグフードをダイエット用に
 4-3.③おやつの量・質を見直す
 4-4.④コングにおやつを入れる

5.無理のない運動でスポーツの秋を楽しもう!
 5-1.①散歩の距離を増やす
 5-2.②散歩の時間を増やす
 5-3.③ドッグプールを利用する

犬の理想的な体型とは

人間の理想的な体型は、身長と体重から標準体重やBMI指数で知る事ができますよね。
BMIの基準値から離れれば離れるほど病気にかかる率が高くなります。

では、犬にも理想的な体型があるのをご存知でしょうか。
犬の理想的な体型を調べるために「ボディコンディションスコア(BCS)」という指標があります。

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出典:「飼い主のためのペットフードガイドライン」-環境省

ボディコンディションスコア(BCS)には5つの指標があり、BCS1は痩せ型、BCS2はやや痩せ型、BCS3は理想体型、BCS4はやや肥満、BCS5は肥満体型となっています。

分かりやすいたとえ方でいうと、犬の胸からお腹を触った時に「触れる事が出来る肋骨の具合」によって分けられています。

◆BCS1

BCS1の「痩せ型」の体型は、肋骨・腰椎・骨盤まで外から見ただけでも容易にわかる体型をしています。
犬を上から見ると腰のくびれが大きく,横から見るとお腹からお尻にかけてのラインが急激につり上がっています。
犬の体を触っても脂肪がついているのが分からない程です。

◆BCS2

BCS2の「やや痩せ型」の体型は、犬の体に触れると、肋骨がはっきりとわかるくらいの体型です。
痩せ型までは行きませんが、腰のくびれも大きく、お腹からお尻にかけてのラインがつり上がっています。

◆BCS3

BCS3の「理想的」な体型は、過剰な脂肪の蓄積が無いので、犬に触っても肋骨の位置が分かります。
腰のくびれも肋骨の後ろにくびれが確認できる程です。
犬を横から見た時に、お腹からお尻にかけてのラインがつり上がっています。

◆BCS4

BCS4の「やや肥満」の体型は、体全体につく脂肪の沈着がやや多く感じられます。
犬の体に触れると、脂肪の感触とともに肋骨の位置がかろうじてわかるほどです。
犬を上から見た時に、腰のくびれも多少はわかりますが、胸の幅とのはっきりとした差は確認できません。
また、犬を横から見た時のお腹からお尻にかけてのラインのつり上がりがあまりはっきりしません。

◆BCS5

腰の部分や、しっぽの付け根にまで脂肪がついているために、腰のくびれは見られません。
犬を横から見た時のお腹からお尻にかけてのラインはつり上がっておらず、脂肪で垂れさがっています。

犬種によって太りやすい遺伝子を持った子もいますし、痩せ気味の体型が最も理想的とされるサルーキなどの犬種もいます。
あなたの愛犬の「理想的な体型」は、動物病院で体重測定をしてもらったり健康診断をしてもらったりした際に教えてもらうのも良いかもしれませんね。


あなたの愛犬は肥満予備軍?簡単チェック

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犬を飼っていると、多少太っていた方が可愛いと思う方に出会う事があります。
太っていても元気で病気にもなっていないと(病気が隠れている場合も多いのですが)、肥満は病気ではないと思ってしまう方がいるのも事実です。

しかし、犬にとっての肥満は「百害あっても一利なし」です。
人間も同様の事が言えますね。

犬の肥満が増えている原因は、100%飼い主の方にあります。
犬が野生で生活していた時は、餌が大量にあるなんて事はなく、お腹を満たすために狩猟をして体を動かしていました。
人間が犬を飼うようになって、運動も制限してカロリーの高いおやつをあげて…など、犬の住む環境を間違った方向にコントロールしてしまう結果、肥満に繋がってしまいます。

以下の5つの項目に当てはまれば、あなたの愛犬は肥満予備軍かもしれません。

  • ついついおやつをたくさんあげてしまう
  • 散歩に行かず、部屋だけで過ごす事がある
  • 留守番させる事が多い
  • 人間のご飯も欲しそうなのであげてしまう
  • 避妊・去勢手術をした

◆ついついおやつをたくさんあげてしまう場合

ペットショップやホームセンターに行けば、犬が喜ぶような味つけがされたおやつがたくさんあります。
普段のドッグフードを食べないからと言っておやつをあげ続けてしまうと、おやつの方がカロリーも高くて美味しいため、ドッグフードよりもおやつを欲しがる犬になってしまいます。
人間も普段のご飯を食べずにおやつばかりを食べていると、肥満へ一直線ですよね。

◆散歩に行かず、部屋だけで過ごす事がある・留守番させる事が多い場合

また、小型犬だからと言って室内の運動だけで済ませて、外への散歩に行かない方も見られます。
散歩する事は、運動してエネルギーを使用するだけでなく、犬自身のストレスを発散させる効果もあります。
留守番させる事が多い犬も、少しの時間を見つけて外への散歩での運動をさせてあげましょう。、外へ出るのが難しければ家の中で思う存分遊んで体力を使ってあげて下さいね。
犬をお留守番させる罪悪感から、帰宅後におやつをたくさんあげてしまう飼い主さんも多くいます。
犬にとっておやつも嬉しい物ですが、それ以上に飼い主さんと一緒に遊ぶこともご褒美になります。
適量のおやつと飼い主さんからの愛情を注いであげて下さいね。

◆人間のご飯も欲しそうなのであげてしまう場合

人間のご飯をあげる事も、肥満に繋がります。
カロリーも高いですし、味付けも犬にとっては濃すぎて健康に支障が出てしまいます。
犬が人間のご飯を欲しがってキラキラの目で見つめられると心が折れそうになりますが、そこは犬の健康のため、ぐっと我慢してくださいね。

◆避妊・去勢手術をした場合

また、避妊・去勢手術をすると、一般的に太りやすくなります。
生殖行動を行わなくなるため、雄は雌を探しに歩き回って体力を消耗する事がありませんし、繁殖のために体のエネルギーを使う事がありません。
ドッグフードの種類の中には、「避妊・去勢用」としてカロリーが控えられているものもありますので、参考にしてみて下さいね。


犬の肥満のデメリット

犬にとって肥満になると、どのようなデメリットが存在するのでしょうか。

◆腰・関節への負担

犬の体重が増えると、その体重を支えるための腰や関節へ普段の何倍以上の負荷がかかります。
有名なのが、ミニチュア・ダックス・フントの「椎間板ヘルニア」です。
もともと胴が長い犬種なので、腰に負担がかかりやすいのですが、そこに肥満が重なると病気へと一直線です。

膝関節への負担もかかり、肥満のために膝蓋骨がすり減ってしまい、痛みで歩けなくなる症状もあらわれます。

椎間板ヘルニアも膝蓋骨も重度になれば外科手術を行わなければなりません。
外科手術を行った後も、肥満になる生活習慣を見直さないと、完治は見込めずに再発してしまいます。
椎間板ヘルニアを患ってしまった犬の中には、一生犬用の車いすを使用して生活しなければならない場合もあります。
肥満を防ぎ、少しでも椎間板ヘルニアのリスクを減らしてあげましょう。

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◆心臓病のリスク

犬が肥満により体が大きくなると、心臓が隅々まで血液を届けようとして、心臓が従来の能力を超えて一生懸命に頑張ってしまいます。
理想体重であればかからない余計な負担を心臓にかけ続けるために、心臓が疲れ果てて弱ってしまい心臓病になるリスクが高まります。

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◆呼吸器疾患

犬の呼吸は鼻・口から入った酸素が気管を通って肺へとたどり着き、そこで体内の二酸化炭素と酸素を交換して行われます。
その酸素の通り道である気管が、肥満による脂肪蓄積によってつぶされてしまいます。
押しつぶされた気管から十分な酸素が体内へと運ばれず、体が酸素不足になってしまいます。
また、酸素を無理やり何度も気管へ通すために、気管も傷ついて弱ってしまい、呼吸器疾患へとつながります。

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◆糖尿病のリスク

犬が食べ物を食べると、消化された糖を吸収するために、すい臓から「インスリン」が出て体内へ糖を取り込むのが通常の仕組みです。
ところが、食べ物を次から次へと与えてしまうと、常にインスリンが体内へ分泌される事になります。
インスリンが常に体内に存在すると、インスリンの作用が弱まる事態を引き起こし、血液中の糖を素早く体の中へと取り込むことができません。

そうすると、犬の血糖値が常に高い状態になり、糖尿病を引き起こします。
いったん糖尿病になると、完治は見込めません。
病気と一生付き合っていかなくてはいけませんし、毎日インスリン注射を打つ処置が必要になります。

それに加えて糖尿病は、白内障や腎臓病などの二次感染も引き起こします。

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◆肝臓機能低下

犬が食べ過ぎたカロリーは脂肪となって体の中へと蓄積されます。
脂肪は体の隅々に蓄積されていくのですが、その中の1つに肝臓という臓器にも脂肪が蓄積します。

肝臓は、体内で発生した毒素を無毒化して体外へ出してくれる、とても重要な働きをする臓器です。
肝臓に脂肪がつくと脂肪肝となり、もっとひどくなると肝硬変となり、完治が見込める病気ではありません。
一度壊されてしまった肝臓の組織は、再び戻る事はなく、悪化してしまう一方です。

肝機能が低下すると、解毒されるべき毒素が排出されずに体中に毒素が回ってしまい、様々な場所でトラブルを引き起こします。
同時に免疫力も低下しますので、病気にかかりやすい体になってしまいます。


ダイエットの秋!無理のない食事制限方法を紹介

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肥満がどれだけ犬にとって負担になるかお分かりいただけましたでしょうか。
では、肥満を解消するために、犬にとって無理のないダイエットをご紹介します。

無理のないダイエットをするためには、まずは現状の体重を把握し、どれだけ体重を減らせばよいかの目標値を立てます。
人間でも極端な食事制限をしてダイエットをすると、体調不良になりますので、過剰な食事制限は控えるべきです。

しかし、人間と違って犬はどれくらい体重を落とせばよいか迷う方もいると思います。
実は、動物病院へは体重測定だけでも訪れる事ができます。
動物病院なら、どれだけ体重を減らせばよいかを一緒に考えてくれますので、正しい目標値を立てる事が出来ますね。

ダイエットに欠かせないのは「食事制限」と「運動療法」です。

犬にとって無理のない食事制限はこちらの4つです。

  • 人間の食べ物はあげない
  • ドッグフードをダイエット用に
  • おやつの量・質を見直す
  • コングにおやつを入れる

では1つずつ見て行きましょう。

①人間の食べ物はあげない

前述したように、人間の食べ物は犬にとってカロリーオーバーのものが多く存在します。
味付けも濃いために、いったん人間の食べ物にはまってしまった犬は、ドッグフードに戻されると味気なく思ってしまって、また人間の食べ物を欲しがるという悪循環に陥ります。

飼い主のあなたは、キラキラの目で人間の食べ物が欲しいと訴えられても心を鬼にして断固拒否する態度を取りましょう。

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②ドッグフードをダイエット用に

ドッグサロンやホームセンターで販売しているドッグフードは様々な種類が存在します。
その中でも「ダイエット用」を選びましょう。
ダイエット用のドッグフードは、カロリーが低く抑えられていると同時に、お腹が空腹になる時間が短くなるように腹持ちが良い食物繊維などが豊富に含まれています。

ドッグフードを少量にすればカロリーは抑えられますが、それでは犬のお腹が空き過ぎて可哀そうですよね。

今まで使用しているドッグフードをダイエット用に切り替えるだけでも効果はありますよ。

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③おやつの量・質を見直す

ドッグフードをたくさん食べているわけでもないのに、なぜかうちの子は太っていると感じた飼い主さんは、おやつを与える量が問題です。

犬にご褒美を与える際におやつは必要ですが、その量を考え直してみましょう。
犬はおやつの量よりも、おやつの回数が多い程喜びを感じやすいと言われています。

つまりジャーキーを丸々1本あげる時の犬の幸福度と、ちぎった小指の先ぐらいのジャーキーをあげる時の犬の幸福度は同じです。

1つ褒めるのであれば、ジャーキー丸々1本ではなく、ちぎったジャーキーをあげましょう。
これなら、おやつを減らすこともできますし、犬の満足度も変わりません。

また、おやつ自体のカロリーを低い物に変えるのもいいですね。

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④コングにおやつを入れる

おやつを飼い主の手からあげるのも良いですが、ダイエットの運動も兼ねてコングの中におやつを入れるのもおすすめです。
コングにおやつを詰めておくと、全身を使って遊びながら犬がコングの中に入っているおやつを取ろうとしてくれるのでダイエットにもつながります。
自分から身体を動かしてくれるのは嬉しいですよね。

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無理のない運動でスポーツの秋を楽しもう!

犬にとって無理のない運動療法は3つです。

  • 散歩の距離を増やす
  • 散歩の時間を増やす
  • ドッグプールを利用する

では、1つずつ見て行きましょう。

①散歩の距離を増やす

いつもの散歩コースの距離をちょっと増やしてあげましょう。
犬もいつもと違った道を歩くと刺激にもなりますし、犬の満足度が増します。
喜びながら体を動かしてくれる散歩なら、毎日続けられそうですよね。

②散歩の時間を増やす

散歩最中に、公園でボール投げをして一緒に遊んでみたり、ほかの犬と一緒に遊ばせてみたりしましょう。
外に出ている時間が長ければ、その分体を動かす時間も増えてダイエットに繋がります。
むやみやたらにだらだらと散歩の時間を長くするのではなく、帰宅した時に犬が体を休ませてウトウトと寝るくらいがベストです。

③ドッグプールを利用する

もし、犬が太り過ぎていて散歩にも行けない状態であれば、動物病院やドッグサロンで「ドッグプール」に入らせるのがおすすめです。
水の中なら肥満によって負担がかかった膝や腰への影響も少なくて済みますし、水の抵抗によって普通の散歩よりもかなりのカロリーを消費します。
水泳で筋力が付けば、その筋肉が膝や腰を支えてくれますし、エネルギー代謝も活発になります。
ダイエットには最適ですね。

犬を肥満にさせた原因が飼い主ならば、ダイエットをさせて理想体重に戻す義務があります。
無理のないように、食事内容を見直して継続してダイエットができると良いですね。



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