愛犬にとって「ハウス」を安心できる場所に!中に入らない…その原因は?

2017.10.14

愛犬にとって「ハウス」を安心できる場所に!中に入らない…その原因は?

犬にとって、ハウス・ケージ・小屋などを利用できることは、重要な意味を持っています。 その場所を安心できる場所と認識することが、実は大きなメリットをもたらすのをご存知ですか? 愛犬がハウスやケージの中に入らない…と困っている飼い主さんはまずは、入らない原因・理由を探すことが大切です! 今回はハウストレーニングの方法も紹介しますので、是非、参考にしてみてください。

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犬がハウスに入らない原因

画像①

愛犬がハウスやケージ、小屋などに入らない場合、その原因には様々な理由が存在します。
犬にだって元々持った性格や特徴があり、人間と同じように個体差があります。
まずは観察して、どうして中に入らないのか原因を探ることが重要なのです。
愛犬の様子を思い出してみてください。そこに、ハウスやケージなどに入らない理由が隠されています。

◆初めからハウスを嫌がっていた場合

基本的に狭い場所は、犬にとって安心感を得られるスペースとされています。
これは、野生の犬が、巣穴などの薄暗く狭い場所に安心し、寝床として過ごすという理由から考えられており、ペットとして人間社会を共に生きる現代の犬にとって、ハウスやケージ、小屋などは必要不可欠なアイテムといえます。
しかし、前述の通り犬にも性格があります。
全ての子が、初めから用意されたその場所をを安心できるスペースだと認識できるわけではありません。
中には暗い場所が元々苦手だったり、狭い所が嫌いな子だっています。
このように、初めからハウスやケージなどを嫌がる傾向があった場合、そこに入らない原因には性格が関係しているとも考えられます。

また、他の理由として、ハウスやケージ自体に愛犬が問題点を感じている場合もあります。
例えば、内部の環境です。以下の点を確認してみてください。

①愛犬の大きさに合ったサイズ。
②敷き布やタオルなどの素材。
③内部の衛生環境。
④内部の温度。
⑤静かさや、外部刺激の有無。

愛犬にとってサイズが狭すぎたり、敷き布・タオルの素材が好みでない場合、そこは居心地の良い場所とはいえません。それが理由で、愛犬が中に入ろうとしないケースもあるのです。
内部の衛生保持も勿論重要です。不衛生な状態は、健康被害を招く恐れもありますので、常に綺麗に掃除してあげましょう。
そして、設置場所に原因がある場合もあります。
極端に温度変化が強い場所、例えば中が暑すぎたり、寒すぎたりする場合も愛犬にとってその場所は快適ではありません。
あまりに騒がしい場所であったり、外部からの刺激が多い場所も、愛犬が安心して休めるスペースとはなりえないでしょう。
このような、環境や設置場所も、やはり犬によって好みが違うものです。
あまりに静かすぎる場所では、寂しがる子も中にはいるでしょう。設置場所としては、飼い主さんや家族の存在を感じやすい場所が好ましいともされています。
まずは愛犬を観察して、飼い主さんが適切な環境作りをしてあげるようにしましょう。

◆ハウスに入るのを突然嫌がるようになった場合

この場合、愛犬が中に入っている間に、嫌な思いをしたことが原因のほとんどといわれています。
愛犬が中で休んでいる途中で嫌なことが起きた場合、それが恐怖や不安、トラウマのように感じられて、入らなくなってしまったというケースが多いのです。
考えられる原因を何点か紹介しますので、心当たりのある理由がないか確認してみてください。

①中にいる間に、大きな物音がしたり、イタズラをされて愛犬が恐怖や不安を感じた。
②中に入ると誰もいなくなる、置いて行かれるなどと思っており、寂しさを感じている。
③ハウスがクレートなどの場合、入ると病院など、愛犬が嫌だと思っている場所に連れて行かれると感じている。
④無理矢理閉じ込められた。
⑤叱った後に中に入れるなど、お仕置きの場所として利用されている。
⑥内部が汚れていて居心地が悪くなっている。

犬は学習能力の高い動物です。
このように、嫌なことが積み重なると、ハウスやケージに入ることは嫌なこととして学習してしまいます。
起きた物事と感情の結びつけはしつけでも利用されますが、この場合、中に入ることと負の感情が結びついてしまったというわけです。
原因が分かれば、飼い主さんの配慮で改善が望めます。
愛犬がどのような状態に置かれていたのか、一度思い返してみましょう。


犬のハウストレーニング方法

画像②

愛犬との生活において、ハウスやケージ、小屋などのスペースを利用できることは重要なことです。
初めから中に入らない、突然入らなくなってしまった。どちらのケースも、犬がそのスペースに負の感情を抱いているということが共通点といえます。
しつけ同様、ハウストレーニングにも根気が必要ですが、できるだけ楽しく行いながら、愛犬にその場所は安心できる所なのだということを覚えてもらいましょう。
大事なのはそのスペースに対して良い感情を抱かせることです。
トレーニング中は決して、無理矢理押し込む、長時間閉じ込めるなどの行為をしないよう注意してください。
それでは、ハウストレーニングの一例を紹介しますので、是非参考にしてみてください。

トレーニング①中に入ってみよう

初めは愛犬の動きを制限してトレーニングしやすい状況を作るために、リードを着けながら行ってみましょう。
まず、愛犬にハウスとして使用するスペースを意識させます。
そして、中におやつを投げ入れましょう。この時、投げ入れるのではなく、鼻先からおやつで中に誘導するのも可です。
中に入ることができたら、出てくる前にもう一度おやつを与えてください。
これを繰り返すことで、中に入ると良いことが起きると認識していきます。
恐怖感の強い子やトラウマを抱えている子は、初めのうちは中々入ってくれないかもしれません。しかし、根気強く続けることが大切です。優しく声をかけながら、何度も挑戦してみましょう。
愛犬によっては、おやつよりもオモチャに興味を惹かれる子もいると思います。その場合は、おやつの代わりに好きなオモチャを使ってトレーニングしてみてください。

トレーニング②合図で入れるようになる

中に入ることに警戒心を抱かずに、何度も出入りができるようになったら次の段階です。
愛犬をハウスに入れるためのサインを決めましょう。
一例として、「ハウス」と言いながらそのスペースを指さす方法を紹介します。
サインの方法には様々ありますが、ハウスを指さす動作は、オヤツを投げ入れる動作と似ており、犬が入りやすいといわれているのでお勧めです。
まずは、トレーニング①で行った方法に「ハウス」というコマンドを付け加えて、何度か繰り返しましょう。そのスペースを「ハウス」として認識できるようになります。
次に、オヤツ無しの状態で、「ハウス」と言いながらそのスペースを指さします。コマンドのみで入ることができたら、すぐにおやつを与えてください。沢山褒めてあげることも忘れないでくださいね。
これを繰り返すことで、「サインで中に入ると良いことが起きる」という認識ができるようになります。
慣れてきたら、「出ても良いよ」というサインも決めて、出入りができるようトレーニングを行ってみましょう。
例えば、「よし!」などの合図を使用し、そこで初めて出ても良いのだと覚えさせるのです。これができれば、突然の飛び出しなども防止できます。
合図で出てこれたら、そこでもおやつを与えて褒めてあげましょう。

トレーニング③扉を閉めても大丈夫

出入りがスムーズにできるようになったら、いよいよ扉を閉める動作に移ります。
恐怖感の強い子にとっては、大きな壁ともなりますが、愛犬の状態を見ながら焦らずに取り組んでいきましょう。
まず愛犬がハウスに入ったら、静かに扉を閉めてみましょう。そして、扉の隙間からおやつを与えます。
これを繰り返しますが、初めのうちは扉を閉めている時間を短めに設定してください。5秒から10秒くらいが良いでしょう。
愛犬の様子に問題が無さそうであれば、段々と時間を延ばしていきます。
次第に扉を閉められることへの抵抗感は薄れ、その場所が安心できるスペースとして認識されていくでしょう。
そして、最後に扉を開ける時の注意点です。
扉を開けた瞬間に飛び出そうとしたら、一旦扉を閉めて落ち着かせてください。飼い主さんの合図で出ることができるように、トレーニングを繰り返しましょう。


ハウストレーニングを行うメリットとは

画像③

ハウスやケージ、小屋などを安心できる場所として認識できることは、心身の成長にも影響するといえます。
犬には縄張り意識があるので、ハウスなどを使用しない場合、家全体を縄張りと認識してしまいます。
一見、番犬みたいで良いじゃないかと思いがちですが、これは常に縄張りを守る為に神経を張り巡らせている状態を意味します。これが続くと、精神不安や睡眠の質を落とすこととなり、愛犬の為にはなりません。
ハウスなどを安息の場所とすることが、心身の健康保持にも繋がるのです。

また、ハウストレーニングは飼い主さんにとってもメリットがあります。
例えば旅行などで家を離れる場合、ハウスを利用することができれば旅行先でも安心できます。他にも電車移動ができたり、病院などで外出する際の苦労も軽減されますよね。
そして、災害が起きて避難が必要になった時、このトレーニングは力を発揮します。
スムーズな避難を可能とするだけでなく、避難先でもきちんと休息がとれるなど、万が一の備えとしても重要な役割をもっているのです。避難所によっては、ハウストレーニングができていることによって一緒に過ごすことができる場合もあります。
両者にとっても大きなメリットがあるといえますよね。

狭い場所に愛犬を入れるのが可哀想、と思う方も中にはいるかもしれません。
しかし、安心して落ち着ける場所を作ってあげることが大切であり、飼い主さんとの生活を向上させる為にも必要なことなのです。
トレーニングがこれからという方は、是非、取り組んでみてください。中に入らない!と焦るのではなく根気強く「そこが安心できる場所だよ」ということを教えてあげてください。



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壱子

壱子

子供の頃から犬が大好きです。現在はキャバリア4匹と賑やかな生活をしています。愛犬家の皆さんに役立つ情報を紹介しつつ、私自身も更に知識を深めていけたら思っています。よろしくお願いいたします!


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