オーストラリアのゴールドコースト郊外にある「ゴールドコースト・スペクトル園芸農場」は、サボテンや観葉植物、庭を彩る花々の栽培・販売をしている大規模農場で、ヤギや鹿、鶏、鴨などの動物とも触れあうことができます。
この農場を経営するウェス・トレバーさんは、メスのボクサー犬「トレジャー」と暮らしています。トレジャーは迷い犬で、残念ながら飼い主が現れなかったため、ウェスさんが彼女を引き取ったのでした。
なんとトレジャーが捨て子の子豚たちに気づき、子豚たちの体を舐めたり、温めたりしはじめたのです。
トレジャーは自分が迷子になった時、どれほど心細かったかを思い出したのでしょう。そして、子豚たちはどれほど母親を思って泣いただろうと感じたのかもしれません。
トレジャーの忙しい日々が始まりました。
子豚たちも、「ちょっと見慣れぬママ」ではありましたが、トレジャーの愛情を受け入れるのに少しも時間がかかりませんでした。子豚たちはトレジャーのぬくもりに安心して寄り添って眠っていました。
そして数日後、さらに驚いたことに、トレジャーのお乳が出始めたのです。
母性本能の為せる業か、子豚たちの母親を求める望みか、不思議なものです。子豚たちは鼻を押し付け、先を争ってママ犬トレジャーのお乳を飲んでいます。その様子をウェスさんも驚きながらも目を細めて見ていました。
ただ、子豚たちが犬のお乳を飲むことには、一抹の不安がありました。犬のお乳を飲んで子豚たちに健康上の問題はないのか、トレジャーの体への負担はないのかという不安でした。
そこで、ウェスさんは獣医さんに相談に行きました。
獣医さんは驚きながらも、「問題はないよ。子豚たちも母乳で栄養補給ができて回復も早いだろう。お乳が出るのは自然のなりゆきなので、トレジャーにとっても健康上の問題はない。これは、本当に素晴らしいことだよ」とウェスさんに伝えました。
トレジャーの母乳のおかげで、子豚たちは元気を取り戻したといいます。
犬が思いやりの深い素晴らしい生き物であることを改めて教えてくれる、心温まるお話ですね。
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ボクサーは日本のみならず、国外でも人気のある犬種です。飼い主に従順でかつ正義心にも富み、番犬としても重要視されています。一般的にボクサーは賢くしつけやすいとも言われています。しかし、猟犬の血も引いていますので、あまり理不尽なしつけをするとなつかないどころか攻撃的な性格の犬になってしまう恐れもあります。 そのようなボクサー、どのような性格でどのようなしつけ方が良いのでしょうか。見てみたいと思います。
<参考サイト>
boredpanda.com
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