1.犬を飼える人の条件9つ
1-1.住宅がペット飼育可である
1-2.犬を飼うことについて家族の同意がある
1-3.ライフスタイルが犬に優しい
1-4.動物アレルギーが無く、健康である
1-5.寿命まで飼育出来る(終生飼養)
1-6.犬のお世話が毎日出来る
1-7.周囲の人々への配慮が出来る
1-8.むやみに繁殖させない
1-9.不慮の事故など自分の身に万が一のことが起こった時を考える
2.犬を飼う前の不安と解決策
2-1.ペットを飼うのが初めてで不安
2-2.金銭的に不安
2-3.先住ペットとの相性が不安
2-4.自分が面倒を見られなくなった後が不安
【掲載:2017.12.24 更新:2020.05.29】
犬を飼える人の条件9つ
可愛いから、犬を飼いたい!そう思う方はたくさんいると思います。
しかし、現実には可愛いだけでは犬は飼えないですよね。
犬を飼うために必要な条件として考えられる事をここに10個あげてみました。
あなたはこの条件を全て満たしているでしょうか、それとも条件を満たしていないので飼えないと感じるでしょうか。
1つでも条件を満たしていないと、もしペットを家族として受け入れた時でも、手放さなくてはいけない悲しい現実が待ち受けているかもしれません。
- 住宅がペット飼育可である
- 犬を飼うことについて家族の同意がある
- ライフスタイルが犬に優しい
- 動物アレルギーが無く、健康である
- 寿命まで飼育出来る(終生飼養)
- 犬のお世話が毎日出来る
- 周囲の人々への配慮が出来る
- むやみに繁殖させない
- 不慮の事故など自分の身に万が一のことが起こった時を考える
それでは1つずつ見て行きます。
◆犬を飼える人の条件①住宅がペット飼育可である
お住まいが賃貸住宅やマンションである場合、ペットを飼っていいかどうかが決められています。
見つからなければ大丈夫などとペット不可の集合住宅にペットを招き入れてしまうと、ペットを手放すか引っ越しをしなければなりません。
せっかく犬を飼うのであれば、離ればなれにならないよう、一生面倒が見られるようにペット飼育可の住宅であることが絶対条件です。
また、ペット飼育可の集合住宅の場合でも、マナーをきちんと守って飼育しましょう。
◆犬を飼える人の条件②犬を飼うことについて家族の同意がある
あなたが犬を飼いたいと思っても、一緒に住む家族に犬を飼う事を反対している方はいませんか。
犬を大事な家族として迎え入れようとしても、家族の誰かが反対していては皆で協力して世話はできませんし、ワンちゃん自身にも悲しい思いをさせてしまうかもしれません。
飼育環境の向上や動物医療の発達などにより、犬の平均寿命は14年程度と、以前に比べてかなり長寿になっています。
飼い主さんの家族構成も10年以上の月日で変わる場合があるかもしれません。
どんな場面になっても大丈夫かどうかをシミュレーションしながら、ペットを飼う際には、家族皆の同意を得てからにしましょう。
◆犬を飼える人の条件③ライフスタイルが犬に優しい
そもそも今の生活は犬を飼えるような状況ですか?ということです。
例えば、一人暮らしでお仕事をされている方の場合、長時間犬を留守番させなければなりませんよね。
子犬時代には根気よくしつけを教え込む必要がありますが、そのような時間はありますか?また、失敗を受け入れられますか?
お仕事から帰ってきたときを想像してみましょう。
はじめからトイレが完璧にできる子はいないので、仕事から帰ってきたらうんちやおしっこをそこらじゅうにしているかもしれません。
物を散らかしていて部屋を片付ける必要があるかもしれません。
これは家族で犬を飼う場合にも同じです。
◆犬を飼える人の条件④動物アレルギーが無く、健康である
いざ犬を飼ってみて、くしゃみや鼻水、熱っぽさが続くなどの症状が出る場合は犬アレルギーの可能性があります。
重度のアレルギーで、その犬を飼えないとなると、やむを得ず手放さなくてはいけなくなります。
飼い主のそばにいるのが一番幸せな犬にとって、どこかに手放され飼えなくなるのは悲しくて仕方ありません。
そんな悲しい事にならないためにも、家族の誰かが動物アレルギーではないか事前にチェックしましょう。
また、飼いたいという気持ちだけでなく、ご自身の健康状態にもペット飼育が出来るかどうかがかかっています。
高齢になり、歩くのもやっとという場面において、犬の毎日の散歩が出来ますか?
重たい物を持ち上げられない子供や女性が、大型犬を飼えますか。
ペットを飼うときにどのような環境を整えるべきなのかを考慮すると、飼い主に必要な体力などが分かりますよ。
◆犬を飼える人の条件⑤寿命まで飼育出来る(終生飼養)
犬を家族として迎え入れてから寿命を迎えるまで、生涯にわたって飼い続ける事は最低条件です。
途中で飼えないから手放せばいいやと考えている方は犬を飼わないでください。
先ほども述べた通り犬猫の寿命は、医療の発達やペットフードの品質向上によってここ数年で非常に長くなっています。
その長い寿命をご自身と一緒に全うできますか?
高齢になれば、ペットの介護も必要です。
大型犬ともなれば、寝たきりになった際に床ずれ防止のために2、3時間おきに寝返りをさせたり、食事がとれなくなった場合にドロドロにしたドッグフードを口の中にチューブを使って流し入れたり、オムツを交換したりと、ペットの介護だけで一日の体力を使い果たしてしまうかもしれません。
幼くて可愛い時はあっという間で、犬は人の何倍も早く年をとります。
老いたペットであっても面倒を見られるかどうかよく考えましょう。
◆犬を飼える人の条件⑥犬のお世話が毎日出来る
犬を迎え入れた日から、ペットのための世話が休みなく始まります。
お水やご飯をあげ、トイレやペットの住まいの掃除、冷暖房設備を整え、毎日の散歩やブラッシング、時にはトリミング、体調が悪くなった場合は動物病院に連れていく、これらの世話ができる時間や金銭面の余裕、飼い主の体力が無いと出来ません。
子どもが犬を欲しがるので飼ってみたものの、最初の数カ月で飽きてしまい、最終的な世話を親がやるといった事もよく耳にします。
子どもが世話をしなくなったからといって飼えないと手放すことは出来ないですよね。
毎日の世話は誰がやるのか、成長した時の必要運動量やご飯はどのくらい必要なのかなど、飼う前に考えてシミュレーションするのは非常に効果的です。
◆犬を飼える人の条件⑦周囲の人々への配慮が出来る
犬を飼うという事は、あなたの家族だけの問題ではありません。
犬の臭いや鳴き声、部屋を歩き回る音、外に舞い散る毛は、隣近所の住人にとっては気になるものです。
これらの問題が出て、近所迷惑になる前に自分自身で対処が出来るでしょうか。
犬の散歩であれば必ずうんちは持ち帰り、人に危害を加えないようにきちんとしつけを行ったりできるでしょうか。
犬を飼う上で必要なしつけを事前に学ぶことも重要です。
また、「人獣共通感染症」という犬から人へ移る病気もたくさんあります。
家族のみならず、周囲の人々への配慮できるよう、正しい知識を持って飼育してくださいね。
◆犬を飼える人の条件⑧むやみに繁殖させない
犬を避妊去勢させないままオスメス同士で飼い続けていると動物の本能として繁殖行動を起こすこともあります。
犬にかけられる手間暇は、当然のことながら飼い主さんには限度があります。
むやみやたらに繁殖させては、生まれる命に責任が持てなくなってしまいます。
犬は通年繁殖する生き物ですし、1度の出産で5頭程生みます。
妊娠可能になる年齢も早く、犬猫は生後1年程度から妊娠可能です。
もし、妊娠を望まないのであれば、避妊・去勢手術を行ってあげるのも愛情です。
避妊・去勢手術はむやみな繁殖行動をなくすことができますし、ストレスも軽減され、生殖器が原因の病気も防ぐことができます。
◆犬を飼える人の条件⑨不慮の事故など自分の身に万が一のことが起こった時を考える
犬を飼う上で、手放さない事が絶対条件ですがそれでも不慮の事故や自然災害など、自分ではどうする事も出来ない事案も発生します。
そんな万が一の時、愛犬の命を守る方法はあるのでしょうか。
もし手放さなければならない場合に備えて、あなたの代わりに飼いたいと言ってくれる人を事前に探しておく必要があります。
犬を飼う前の不安と解決策
犬を飼いたいけど飼えないと考える方に、飼う前の「不安」が原因である場合があります。
その際、どんな不安があるのかを4つまとめてみました。
①ペットを飼うのが初めてで不安
犬を飼いたいけど、飼えない理由の1つとして、犬を飼うのが初めてで不安という事があげられます。
まずは、その犬種について色々調べてみましょう。
図書館でも、動物病院でも、実際に飼っている方から話を聞くのもいいかもしれません。
ペットショップなどに実際に行ってみて疑問に思った事を聞くなどして、不安を解決していって下さいね。
ペットショップの対応も様々ですが、きちんと細かい所まで対応し、質問に答えてくれるお店は、ペットの管理も徹底しているところが多いです。
大切なワンちゃんを飼う上で、このペットショップの対応も見ておくと、今後の役に立ちますよ。
不安は無知であればあるほど大きくなります。
飼いたい犬への知識が増えれば増えるほど、どうすればよいだろうという不安な心が小さくなり、飼えないかもといった漠然な不安はなくなります。
誰でも犬を飼うのが初めてという時があります。
その際に背中を押してくれるのが、犬に対する知識の蓄積です。
疑問点を解決したり実際に飼った時のシミュレーションを頭の中で行ったりして、些細な不安でさえも事前に消してしまいましょう。
また、知識で得た情報と、実際に飼ってみてからの違いも少なからずあります。
犬にも性格がありますので、聞いた事と違う!書いてある事と違う!なんてこともざらにあります。
そんな時、飼い主も柔軟な心を持って、臨機応変に対応していきましょう。
②金銭的に不安
ペットを飼うには、当然ですがお金がかかります。
家族が1人増えるわけですから、当然の事です。
しかし漠然と「お金がかかりそう」という不安では、なかなか飼いたいけど飼うまでには踏み切れませんよね。
そんな場合は、ご自身が納得いくまで、どれくらい金額がかかるかどうか試算してみるのもいいかもしれません。
犬であれば、動物病院代、ワクチン代、ご飯やおやつ代、しつけ教室、トリミング代、ペット保険代、ペットホテル代、ペットシーツなどの日用品、洋服代、ドッグラン・犬と一緒に泊まれる宿などのレジャー代、などなどで1年間におよそ36万円必要とされています。
(2015年アニコム損害保険株式会社調べ)
しつけ教室やレジャー等に連れて行かないと考えても、最低限の出費で小型犬では80,000円、大型犬では130,000円程が必要なるかと考えられます。
犬の寿命は10年以上が大半ですから、少なくとも100万円、長生きすれば介護代や動物病院費なども含めてもっと高額になります。
将来的にどれだけ犬に費用がかかってくるかは、事前に調べてから金額を考えるのが一番です。
紹介したのは年間の費用ですが、ワンちゃんを迎えるときにケージ代などの初期費用ももちろん掛かってきます。
もしわからない場合は、ペットショップの店員さんに聞いてみたり、実際に犬を飼っている方に聞いてみたりするのも良いでしょう。
③先住ペットとの相性が不安
もしあなたが先にペットを飼っている場合、新たに犬を増やす事に躊躇するかもしれません。
人間同士でも相性があるように、先住ペットとの相性も非常に重要です。
習性的に襲う・襲われる動物同士を飼うのは、避けた方が良いでしょう。
新しく迎え入れた犬との相性が悪いからと言って先に飼っていたペットを手放す事はできません。
よって、新たに家族として迎え入れたい犬が存在するのであれば、ペットとの相性を見るためにお試し期間を設けましょう。
ペットショップであれば、お家に住んでいるペットを連れてきて、犬を見せてどんな反応なのかを見てみるのが一番効果的です。
もしそのお試し期間で、先住ペットに多大なるストレスがかかる場合、新しい犬を迎え入れる事を潔く諦める事も愛情です。
お互いがストレスなく生活できるペットを迎え入れてあげれば生活がもっと楽しくなりそうですね。
一般的に、犬と猫を同居させる場合、犬を先に飼っておいて幼い猫を迎え入れる方が、先に猫を飼うよりもすんなりと行く場合が多いようです。
猫は、社会化期と呼ばれる社会性を身につける時期が犬に比べて非常に早く短いため、ある程度大人の猫になると、新しい環境を受け付けずに、ストレスになってしまう場合があります。
動物の特性を理解しながら、お互いの相性を見極めて下さいね。
④自分が面倒を見られなくなった後が不安
飼い主ご自身が病気持ちであったり、高齢であったりする場合、生涯にわたって犬を飼育するのは難しいかもしれません。
今は何も問題が無いと思っても、突然の事故や災害に巻き込まれるかもしれません。
しかし、いざという時に、代わりに犬を飼育してくれる人や面倒を見てくれる場所を飼う前に調べておけば、その不安は払しょくされるでしょう。
飼い主さんが犬を飼いたいと思うのは自由ですが、無理を押し切ってまで飼う必要はありません。
犬を飼うという事は、命を一生預かる事と同じです。
もしも飼いたいという衝動だけで購入し、その後の生活においてワンちゃんが幸せになれないのなら、あなたは最初から犬を飼う資格はありません。
「飼わない」「今は飼えない」と判断することも、犬への愛情です
犬を飼いたいと思い、飼い方や生活する上で必要なもの、金銭面での心配など、様々なことを知った後「今は飼えない」と判断する事もあります。
犬が大好きだから、今の状態では飼えないと判断できることも愛情です。
いったん犬を飼ってしまえば、途中で命を放棄する事はできません。
「こんなに大きくなるなんて」
「毎日の世話がこんなに大変だなんて」
「言う事を聞かなくて可愛くない」
「やっぱり自分には無理だった」
言い訳は色々あるでしょうか、飼い主の無責任な行動で、大好きな犬が寿命を全うすることなく命を落としてしまう現状があります。
ワンちゃんの生涯を責任持って見る事が出来るか、幸せにすることが出来るか、飼う前にじっくりと考えてみて下さいね。
命を預かる責任や覚悟が持てる飼い主さんだけが犬を飼う事が出来るのですよ。
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