犬がハンドクリームを舐めてしまったけど大丈夫?
乾燥するこの季節、ハンドクリームやボディクリームが手放せない!という飼い主さんも多いのではないでしょうか?
しかし、ハンドクリームなどを塗っていると愛犬が寄ってくる、なめる行為を始めて困っているという方も沢山いると思います。
個体差はありますが、ハンドクリームは製品によって様々な匂いがするので、その匂いが気になって犬が寄ってきてしまい、なめてしまうこともあるでしょう。
実際に我が家には4頭の愛犬がいますが、内1頭はハンドクリームやボディクリームが何故か大好きです。
塗っているのを察知すると、駆け寄ってきてなめるので、毎回なめさせないように四苦八苦しています。
人間が皮膚に塗っても問題ないのだから、犬がなめることも問題ないのでは?と思う方もいるでしょう。
しかし、犬が人間のハンドクリームを舐めるのには様々な危険があります。
◆少量でも犬にとっては×
ハンドクリームやボディクリーム、化粧品などは、人間の皮膚に対して直接使用する上での安全性が確認されているものです。
口から摂取することが想定された商品ではないということを、まずは頭に入れておきましょう。
また、犬種にもよりますが、ペットとして飼われている犬の大半は、人間よりも体重が軽いことが多いですよね。
この場合、成分によっては少量であっても健康に悪影響を及ぼす可能性があるため、なめさせないように注意しましょう。
犬にとってよくない化粧品の成分は?
人間が使用する化粧品の中には、犬にとって害のある成分を含んでいる製品ももちろんあります。
◆過ホウ酸ナトリウム
化粧品に使用されていることがある「過ホウ酸ナトリウム」という化学物質には注意が必要です。
これを摂取した場合、犬が中毒を起こす危険があり、中毒症状として、嘔吐や下痢などの激しい消化管症状があります。
日常的に使用する製品に使われることが多く、化粧品の他にも漂白剤や歯磨き粉、入れ歯洗浄剤などに含まれているのです。愛犬が舐めたり誤飲しないよう十分気を付けてください。
◆除光液
他にも、化粧品の中で注意が必要な製品の一つに、除光液があります。特に毒性が高い為、ごく少量であったとして危険です。
除光液の匂いは人間からしても強烈なので、犬が大量になめたり飲んでしまうということはほとんどないでしょう。
しかし、除光液の使用、または使用直後の手や足を愛犬がなめる可能性があります。更に、除光液のついた使用後のコットンを口に入れてしまうというケースも考えられます。
除光液は、蒸気を吸い込んだだけでも嘔吐・頭痛が起きたり、多く吸えばふらつきが起こるケースもあるそうです。皮膚へ付着すれば皮膚炎も発症します。
もしも愛犬が除光液を口にしてしまったのなら、無理に吐かせようとはせずに、すぐに動物病院で診てもらいましょう。
無理に吐かせようとして、気管に入ってしまうと肺炎になってしまいます。
◆日焼け止め
夏や紫外線の強い季節に重宝する日焼け止め。これにも注意が必要です。微量であれば、健康上大きな問題がでる可能性は低いですが、化粧品同様で基本的に、口に入れた場合の安全性は保障されていません。
使用する際は、愛犬が日焼け止めをなめないよう注意を払いましょう。
万が一に備えて、口に含んでも安全だといわれる製品を普段から使用すること、購入する際には一度日焼け止めの成分に目を向けることをお勧めします。
化粧品に限らず、飼い主さんが使用している日常品には、犬にとって有毒となる成分が多数潜んでいます。
日頃から誤飲を防ぐように、保管場所や使用方法に気を付けましょう。
そして、犬が舐めても安心!な製品であっても、積極的になめさせるようなことはしないでくださいね。
愛犬家さんにおすすめのハンドクリーム
数回ハンドクリームをなめたからといしかし、ゼロではないのですから、注意するに越したことはないですよね。
あまりにも毎日愛犬がなめる、健康に影響がないか心配だという方の為に、飼い主さんにお勧めのハンドクリームを紹介します。
◎スキンピース モイスチャライフハンドバター
触れるものを選ばないというこのハンドクリームは、無添加で100%食べ物由来成分でできているという魅力的な商品です。
自然生まれの食べ物成分だけを選び抜いており、無添加へのこだわりから化学的成分は使用していないとのこと。
赤ちゃんはもちろん、敏感肌の方、どんな肌質にも優しいハンドクリームとなっています。
更に、ノンケミカル製法のシアバター、コメヌカオイル、オリーブオイル等の保湿成分が配合されているので、塗り直しが不要なほどの保湿力・持続力が期待できるそうです。
ハンドクリームとしての性能も高い上に、触れるものを選ばないという点は、飼い主さんにとっても嬉しいですよね。
◎アルタン ナチュラルハニークリーム
全て、食品と食品添加物として認められている成分でできているハンドクリームです。
ミツロウと食用油脂が主成分なので、調理中にも使用できますし、クリームを塗った手指で食品に触れても大丈夫です。
愛犬の肉球ケアに使用している飼い主さんも多いそうですよ。飼い主さんと一緒に愛犬の保湿ケアもできるというのは魅力的ですね。
◎サプミーレ ハンドクリーム
ペットと触れ合う飼い主さんのことを考えて作られたハンドクリームです。完全無添加、天然素材100%で作られています。
原料が含む微量な化学物質も使用されていないので、開封後は3ヵ月で使い切りが必要というこだわりの逸品です。
犬や猫が手を舐めても安心な上に、べたつきが少なく肌に浸透するので家事をしていても使いやすいとのこと。天然のラベンダー、ノバラ油の香りでリラックス効果も!
そしてなんと、このサプミーレの商品にはハンドクリーム以外にも様々な化粧品があります。どれも犬や猫に優しい成分でできているので、正に飼い主さん用のコスメといえます。気になる方は、是非試してみてくださいね。
これらのハンドクリームのように、食べ物成分・完全無添加・天然素材などでできており、刺激が少なく人間の赤ちゃんも使用できるタイプの化粧品には、犬がなめることで健康に悪影響を及ぼす可能性が低いものも多いといえます。
しかし、安心な成分でできているといっても食用ではありません。可能な限り愛犬がなめるのを防ぎ、注意して使用しましょう。
顔や手を舐めないようにしつけはできる?
犬の愛情表現でもある飼い主さんの顔や手をなめる行為。これは飼い主さんにとっても愛情を感じる行動の一つといえます。
しかし、やはり健康上に害が及ぶ可能性があるものをなめさせるわけにはいきませんよね。
愛犬の愛情表現を無下にはできませんが、可能な限りやめさせる為にできるしつけ方法の一例を紹介します。
◎子犬のケース
まず顔をなめてくるタイミングを把握し、なめる前にマズルを優しく手で包み込んで褒めてあげましょう。そして仰向けにしてお腹をさすります。
これは顔をなめるタイミングに、なめる行為ではなく新しい習慣を覚えさせる方法です。お腹を見せるという服従心を現す行動をとらせ、なめる以外の愛情の伝え方を教えてあげるのです。
マズルを優しく包み込むことが、飼い主さんからの「あなたの愛情は伝わっているよ」というメッセージになります。
過度に褒めると興奮させてしまうので、あまり興奮させないよう繰り返し教えてあげてください。
◎成犬のケース
成犬の場合は飼い主さんの様子をみながら、なめる行動を起こそうか考えます。その為、その行動に入るアクションを察知したら、すぐに違う指示を出すことが効果的です。
例えば、顔をなめようとしたら「おすわり」「お手」などの、愛犬が得意なことを指示するのです。それができたらオヤツなどのご褒美や、言葉で沢山褒めてあげましょう。
指示に従い、成功すれば褒められる。これを繰り返すことで、ストレスをかけずになめるのを止めることができます。
◎他人の顔をなめるケース
この場合はすぐに愛犬をその人から離して、禁止のコマンド(ダメなど)を使いましょう。いけないことだと教えてあげなくてはいけません。
なめられることが不快だと感じる人も沢山います。結果的に、愛犬や飼い主さんが嫌な思いをしてしまうかもしれません。
動物アレルギーを持っている方も少なくないので、充分注意しましょう。
他にも様々なしつけの方法はありますが、いずれにせよ愛情表現を拒否するようなやり方をしないように気を付けてください。
大切なのは、愛情が伝わっていること、気持ちを理解しているよ、ということをしつけると同時に伝えることです。
犬のしつけでは、してはいけない行動に対して無視をすることが最も効果的だといわれますが、この場合、愛犬は飼い主さんに愛情を伝えたいだけです。
もしも突然、今まで受け入れてくれたなめるという行為を拒否されたら、きっと混乱してしまいますよね。
なめるのを止めさせたいなら愛情を示しながらしつけを行うこと、そしてその他のスキンシップや愛情を伝える行為に対しては、しっかりと愛情をもって対応することを忘れないでください。
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