1.犬はたけのこを食べることができるの?
2.犬がたけのこを食べない方が良い理由とは?
2-1.消化が良くない
2-2.結石の心配がある
2-3.犬に必要な栄養素が無い
2-4.窒息の原因になる
2-5.喉の痒み
3.たけのこの里もダメ?
3-1.チョコレート中毒をおこすため×
5.犬が食べると危険な山菜は?
5-1.ワラビ
5-2.山わさび
5-3.カタクリ
5-4.行者ニンニク、ノビル、ヤマラッキョウ
5-5.イタドリ
6.山菜採りで気を付けた方が良いものは?
6-1.キノコ
6-2.毒草
【掲載:2018.04.15 更新:2020.05.01】
犬はたけのこを食べることができるの?
春野菜の定番といえばたけのこです。2月頃から市場に出始め、4月、5月が旬のピークになるたけのこは、春のお祝い行事にもぴったりの食材です。
そんなたけのこですが、犬は食べることができるのでしょうか。
実は、たけのこは犬に食べさせない方が良い食材の一つです。何故たけのこを食べさせない方が良いのか、この記事では詳しくご紹介します。
犬がたけのこを食べない方が良い理由とは?
5年ぶりぐらいにたけのこ採りに行ったわ〜
自分より犬のほうがたけのこ好きみたいじゃけど笑 pic.twitter.com/gHTPCkegvE— kakeya (@takachelsea1) 2016年4月3日
犬にたけのこを食べさせない方が良い理由について、詳しくご紹介します。
◆消化が良くない
たけのこは繊維質が豊富な山菜の一つです。
繊維質が豊富なたけのこは、消化に時間がかかるため、胃腸に負担がかかります。
消化不良を起こした場合、食欲低下や下痢、胃痛、嘔吐、元気の消失などを起こします。
人間よりも身体の小さい犬は、下痢や嘔吐で低血糖や貧血を起こしやすく、命の危険に晒される可能性もあります。
消化が良くないたけのこは、犬が食べるには繊維質が多すぎるのです。
◆結石の心配がある
たけのこにはシュウ酸が含まれています。特に生の状態の時に多いシュウ酸ですが、加熱しても無くなる訳ではありません。
シュウ酸は貧血の原因にもなりますが、一番怖いのは結石が出来てしまうことです。
シュウ酸が原因でできる「シュウ酸カルシウム結石」は、下部尿路疾患の種類の一つで、尿が酸性に傾くことで起こる疾病です。
犬の一般的な尿路結石のストルバイト結石と違い、シュウ酸カルシウム結石は薬や食生活で溶解することができません。取り除くには手術が必要になることが多いです。
そのため、たけのこに限らず、シュウ酸が豊富な食材を犬が食べることは避けた方が良いのです。
◆犬に必要な栄養素が無い
たけのこは春のメニューにぴったりの食材で、歯ごたえもアクセントになる人気の山菜です。
しかし、残念ながら犬に必要な栄養素はありません。その上、消化が悪く、結石などを引き起こす原因にもなり得ます。
そのため、たけのこを食べさせる必要はありません。
たけのこを調理中に欲しがったら、たけのこではなく、別の野菜やフードを少量食べさせた方が安心です。
◆窒息の原因になる
たけのこは繊維質の豊富な山菜のため、一度に大量に食べると喉に詰まって窒息する可能性があります。
窒息は突然起こるため、飼い主はパニックになり、適切な対応が取れないまま死に至る事もあります。
たけのこに限らず、カリカリのドライフードでも喉に詰まらせて窒息を起こすことがあります。
特に一度にドカ食いをしてしまうタイプの犬には、繊維質の豊富なたけのこは食べさせない方が良い食材といえます。
◆喉の痒み
たけのこに含まれているアセチルコリンやノイリン、シュウ酸カルシウムなどは、アレルギー体質の犬が食べる場合アレルギー症状として現れることがあります。
山芋を触った時に起こる手の痒みと同様に、たけのこも食べることで喉が痒くなったり、触れた部分(主に口の周り)が赤く腫れてしまうなどの症状が現れます。
また、喉の痒みから炎症を起こし、気管支炎になる可能性もあります。
犬は痒みを抑えることが出来ませんので、たけのこを食べた後に喉や口元を掻き壊してしまうこともあります。
そのため、たけのこを食べることは避けた方が良いのです。
たけのこの里もダメ?
きのこたけのこ戦争が始まってるけど、犬はどっちも食べさせてもらえないので中立です。クリームシチューの肉は豚か鶏かの戦争もあります。犬はどっちもアレルギーなので、ここでも中立です。味噌汁は赤だしか白味噌かという(ry pic.twitter.com/hkucGeAER4
— はぐれ&けやき (@e_hagure) 2015年11月13日
たけのこを食べない方が良い理由は、食物繊維が多く胃腸に負担をかけることや、シュウ酸カルシウム結石のリスクがあるという点、アレルギー症状を引き起こす可能性があるなど多々あります。
ところで、似た名前の食べ物である「たけのこの里」は食べても良いのでしょうか。
◆チョコレート中毒をおこすため×
「たけのこの里」はお菓子であるため、たけのこの様な山菜と同類に語る事を不思議に思うかもしれませんが、実際筆者の勤務していた動物病院で、この質問を受けた事は一度や二度ではありません。
「たけのこの里」は、たけのこの形を模したクッキーにチョコレートをかけたチョコレート菓子です。犬には有名な中毒として、チョコレート中毒があります。
チョコレート中毒は、原材料のカカオに含まれるテオブロミンという物質に反応して起こります。
嘔吐、下痢などの胃腸症状から、発作や心拍の低下、昏睡状態や、死に至る事もあります。
チョコレート中毒の致死量は諸説ありますが、個体差が大きいです。そのため食べさせないことが一番の、中毒防止策といえます。
「たけのこの里」は犬に食べさせない様にしましょう。
猟犬はたけのこを食べる?
山で狩猟に使役する猟犬は、猟の途中で見つけたたけのこを食べてしまう事は無いのでしょうか?
猟犬は、長い期間をかけて訓練された猟のパートナーであり、いわばプロです。
猟の間は仕事モードに切り替わっているため、訓練されたこと以外のことはしないことが一般的です。
途中で仕事を忘れ、つまみ食いをしたり、遊び始めてしまう個体は適正無しとみなされ、猟から外されてしまいます。
そのため、猟犬が見付けたたけのこを食べるということはほぼ無いと言えます。
犬が食べると危険な山菜は?
たけのこ以外にも犬が食べると危険な山菜はあるのでしょうか。詳しくご紹介します。
◆ワラビ
ワラビ(蕨)はシダ植物の一種で、若い芽をスプラウトとして食す他に、根茎から取れるデンプンを粉にしたわらび粉として食します。
ワラビは犬が食べると中毒症状を起こす山菜です。
牛、馬、羊などの動物も中毒症状を起こしますが、人間であっても生で食べる場合は中毒を起こす可能性があります。
◆山わさび
山中に自生している山わさびも山菜の一つです。
生ですりおろすと、辛みと爽やかな香りが人間にはたまらない山わさびですが、犬には刺激が強すぎます。
わさびを食べると、犬は胃炎や下痢、嘔吐などの胃腸症状を起こす事があります。
◆カタクリ
片栗粉の原料のカタクリですが、茎や葉も山菜として食べる事が出来ます。
しかし、カタクリの、特に若い芽は下痢をしやすい食材です。
犬は自分で適正量を決めることが出来ませんので、食べ過ぎてしまいがちです。そのため、カタクリは犬に食べさせない方が良い食材といえるでしょう。
◆行者ニンニク、ノビル、ヤマラッキョウ
主に北海道の山菜として有名な行者ニンニクやノビル、ヤマラッキョウは、ユリ科ネギ属の植物です。
犬にはネギ中毒があり、急性貧血から死に至る事もあります。
自生している姿は一見雑草に見えるため、山菜採りに行く際には注意が必要です。
◆イタドリ
イタドリは野草のイメージが強いですが、山菜の一つです。
たけのこ同様にシュウ酸を含む食べ物のため、食べ過ぎるとシュウ酸カルシウム結石になる危険性があります。そのため、食べない方が良いと言われています。
山菜採りで気を付けた方が良いものは?
山菜採りに行った際に、犬が食べない方が良い山菜の他に気を付けた方が良いものがあります。一つずつ詳しくご紹介します。
◆キノコ
野生のキノコは、人間でも食べるのが危険と言われています。毒キノコは一般人には見分けがつかず、また無害なキノコの近くに生えているため間違いやすいです。
野生のキノコを食べた犬は、元気の消失や昏睡状態に陥ることもあるため注意が必要です。
◆毒草
山中には毒性のある草も沢山自生しています。有名なものでは、トリカブトやスズラン、スイセン、チョウセンアサガオなどがあります。
毒草は、無害な草に似た形で生えているため間違いやすく、人間でも度々誤食での事故があります。
一般人には毒草か否かの判断は難しいため、犬が勝手に何かを食べる事が無い様に注意が必要です。
犬が食べてもいい山菜は?
基本的に、毒性のあるもの以外は摂取量に気を付ければ、犬に食べさせても良いとされています。
しかしながら、山菜は食物繊維が豊富なため、消化が悪く、胃腸に負担をかけることが多いです。
また、アクが強いものが多いのですが、アクはシュウ酸などの物質のことを指すため、シュウ酸カルシウム結石という下部尿路疾患のリスクなどもあります。
世の中には、山菜を食べなければいけない犬はいません。あげても良いし、あげなくても良い、という位置づけが殆どです。
そのため、リスクが多少なりともあるのであれば食べさせない方が良いという判断をする方が多いです。
たけのこは犬に食べさせる必要は無し!春を感じる方法は他にもあります。
たけのこなどの山菜は、食物繊維が豊富で胃腸に負担がかかる上に消化不良を起こしやすいです。
また、シュウ酸カルシウム結石や、窒息、アレルギー症状を起こす事もある上に、山菜の種類によっては死に至る中毒を持つものもあります。
山菜は食べさせなければいけないものではありません。春の味覚として、犬にもあげたいと思う気持ちも愛情ですが、身体を思って「あげない」という選択をすることも又愛情です。
たけのこや山菜で春の味覚を楽しむ他にも、春の野道を散歩するなどして春を感じることも出来ます。
山に犬と出向く機会のある方は、山菜の他にも自生している草やキノコなどに注意し、散策するようにしましょう。
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