【掲載:2019.09.15 更新:2026.09.15】
犬にも味覚がある

犬が感じることのできる味は、最近では「旨味」が加わり基本的には
・甘味
・苦味
・酸味
・塩味
・旨味
の5種類であると考えられています。
◆犬が感じられる味覚①甘味
犬は甘味の感度が高く、好んで食べるといわれています。
しかし、甘味が人工で作られた甘味の場合は苦味成分が含まれていることが多いため、犬が拒否反応を起こすこともあります。
逆に自然な果実に含まれるような果糖、また砂糖に含まれるようなショ糖に大きく反応を示し好む犬が多いと言えます。
◆犬が感じられる味覚②苦味
苦味は人間であっても苦手な人が多いですが、犬も同様に苦味を拒絶する傾向にあります。
専門家によって犬が苦味を嫌う理由は異なりますが、犬を含む動物たちは苦いものを体に有害な物質であると認識する傾向にあると言われています。
最近ではこの犬が嫌う苦味の味覚を使ったしつけ用品が販売されていますが、犬の舌の苦味を感じる部位が舌の奥側であることから、苦味のしつけ用品を口にしても吐き出すまでに多少のタイムラグが発生します。
◆犬が感じられる味覚③酸味
人では酸味については苦手な方もいますが、実は犬にとってはこの腐ったような味(ニオイ)を好む犬が多いのが一般的です。
犬は野生で生きていた頃に、食べきれない獲物を土の中に埋めて保管したと言われていますが、この時に腐敗したばかりの肉には酸味が含まれていたため、現代の家庭犬であっても酸味を好む犬が多くいます。
◆犬が感じられる味覚④塩味
犬は基本的には塩味は好まず、犬の健康にとっても塩分の高い食事はよくありません。
基本的に肉類全般には犬の体に必要な量の塩分が含まれているため、主に肉を摂取してきた犬は血液を含む獲物から栄養素を摂取して、必要な塩分を補っていました。
そのため、自分の体に不必要な量の塩分摂取をあえてしない傾向にあります。
◆犬が感じられる味覚⑤旨み
近年犬が感じることのできる味覚として判明した旨味は、アミノ酸の事であり、多くの有機酸で成り立っています。
中でもこの中にある「甘いアミノ酸」のアラニン、リジン、プロリン、ヒスチジン、ロイシンを犬が好むと言われており、逆に「苦味のあるアミノ酸」であるトリプトファンについては犬が嫌う傾向にあります。
犬の舌の仕組み
◆犬の舌と人の舌の違い
犬の舌には味覚を感じるための「味覚細胞」というものがありますが、実は犬の舌にある味覚細胞は人間と比較するとおおよそ1/5~1/6程度であると言われています。人とは感じ方が違い、人よりも味を感じる能力が乏しいのです。
毎日同じドッグフードを食べている犬が多くいますが、この味覚細胞が少ないがために、犬は毎日同じ食事であっても飽きにくいと言えます。
さらに、味を感じるために必要不可欠である「味蕾(みらい)」という受容器が犬には少ないと言われています。その数は一般的な成人が5,000~1万個であるのに対して、ほとんどの犬では約1,700~2,000個程度であると言われています。
◆舌の場所によって感じる味が違う?
犬の味蕾細胞は人間のものとは性能も異なり、人間の場合は5つの味を舌の味覚地図(舌のどの部分でどの味を感じるか)が明確になっていますが、犬の舌の場合はこの味覚地図が曖昧です。
多くの専門家は、この犬の味覚地図によって個別に味を判断すると解釈していますが、専門家やポータルサイト記事によってこの解釈が異なり、味を個別に感じる味蕾については、実は全ての味を総合的に感じることが出来るという情報もあります。
また、犬は人間より味覚が劣っていますが、実は人間に感じることが出来ないイオン濃度(水味)を舌で感じることが出来ると言われています。
◆犬の舌は旨味を感じない?
人間は旨味によって食欲増加を図りますが、実は犬についてはこの旨味をあまり感じることのできない舌であると言われています。
ちなみに旨味とは、甘味、塩味、酸味、苦味の5つの基本味の1つであり、一般的な美味しさを示す旨味とは異なった意味で使われます。
犬が美味しいと感じる味

それぞれの犬によって多少の個体差はあるものの、犬は「鈍感な味覚」と「鋭い嗅覚」を協力させて味を感じる特有の嗜好性を持ち合わせており、匂い→食感→味覚の順番で食べ物を判断すると言われています。
ただし、犬が美味しいと感じる物の多くは犬の健康に有害である物も多いため、しっかりと管理しなくてはいけません。
◆濃い味
犬の舌が味覚を感じにくいことから、犬は全般的に濃い味を好み美味しいと感じます。
一度濃い味に慣れてしまうとさらに好んで濃い味の食べ物を欲しがりますが、一般的に味が濃い食べ物は犬の健康に害を与えやすいので気を付けましょう。
◆甘い味
犬は糖を感じる優れた味覚細胞があるため、甘い味がする食べものを美味しいと感じて好む傾向にあります。
犬が甘いと感じる物の多くは、肥満や病気の原因となるので、しっかりと与える量を管理しなくてはいけません。
犬の味覚を使ったしつけは効果がある?
子犬を中心とし、大抵の犬は家具や日用品、スリッパや靴等をいたずらすることが大好きです。しかし、たかがいたずらと放置してしまうと、家具の破損や最悪の場合は犬が誤飲してしまう危険性もあります。
犬の味覚の特性を考えて作られたしつけ用品は、一般的には効果が高いと言われており、苦手な味覚を利用した商品のほとんどは犬の嫌いな苦味を利用して作られています。
フードへの食い付きが悪い時には味匂いが強い食材を!
犬の味覚細胞は、人間と比較するとおおよそ1/5~1/6程度であるとご紹介しましたが、犬の嗅覚については人間の約100万倍もあると言われています。
フードへの食いつきが悪い時や、食欲がない時は、以下のような改善方法を試してみましょう。
・ドライフードにトッピングする
・ドライフードをふやかす
・フードを温める
・動物病院に相談する
犬は匂いで食べ物を判断するので、犬が好む匂い(乳製品関連や肉等)で食欲を増進させてあげることをお勧めします。
フードは開封後に酸化が進むと味が落ちていきます。鮮度をキープするために、少量で小分けになっているフードを購入するのもよいでしょう。
それでも食事を受け付けない場合は、栄養バランスに気を付けつつ、犬が好む味覚を利用して食事を与えましょう。
まとめ
犬の味覚は人間の舌が持つ味覚程はありませんが、決して味を感じていないわけではなく、味覚に加えて鋭い嗅覚機能で食べて、よい物であるか食べてはいけない物であるかの判断をしています。
また、犬によって「好きな味」や「嫌いな味」に個体差があるものの、一般的には濃い味であったり甘い味がしたりするものを好みます。ただし、多くの場合こういった食事は犬の健康に害を与えやすいので注意が必要です。
一般的な犬の味覚について知って愛犬個々の個体差を把握していることは、犬が万が一好きな匂いのする食事さえも受け付けなくなった場合に好む味覚を利用して食事を与える、逆にしつけのために嫌いな味を利用する等役立つことが数多くありますよ。
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