犬の寿命ってどのくらい?
犬の体のサイズや犬種で違ってきますが、大型犬よりも小型犬の方が長生きする傾向だと言われています。
大型犬の寿命が短いのは、体が大きいがゆえ、老化のスピードが早いからです。
小型犬、大型犬を含めた犬全体で見ると10~15歳くらいが平均寿命というデータもあり、昔よりは長生きできる犬たちが増えてきているようです。
愛犬の長生きを願うなら要チェック!こんな飼い方は長生きしないかも…!
平均と言われている寿命も飼い方次第では早死にさせることも少なくありません。
人間と比較すると短い一生を終えることは現実的に避けられませんが、「長生きして欲しい」というのは、すべての飼い主さんが望むことでしょう。
それでは、長生きを阻害するような飼い方について、注意すべき点を紹介していきます。
◆その1:食べる量は適量?食べ過ぎると寿命が縮まるかもしれない
健康な犬であれば、基本的に出された食事はペロリとすぐに完食するでしょう。
食欲旺盛で元気にモリモリと食べる姿は嬉しくなるものですよね。
アッという間に完食すると「もしかして少ないのかな」と分量を多くするかもしれませんが、それはNG。
逆に健康を損ない、長生きできないかもしれません。
10グラム、20グラム程度の誤差なら問題ないだろう…と少し多めに与えていくと、体の小さな犬にとってはその積み重ねが「大きな分量」となるでしょう。
知らず知らずのうちに肥満へと繋がることも…。
ドッグフードを食べさせるときには、愛犬の体重や年齢に合ったベストな分量を与えることが重要です。
長生きのためには、ドッグフードのパッケージに記載されている量を参考に適切に与えるようにしてくださいね。
◆その2:人間の食べ物を与えていない?
ペットフードを食べたばかりの愛犬が「僕にもちょうだい!」「私にもちょうだい!」と言いたげな表情で人間の食べものを欲しがることもあるでしょう。
人間の隣に座って上目使いでおねだりをする犬の表情が可愛いので、「ちょっとだけだし、まあいいか」と人間の食べ物を与えそうになりますよね。
実は、これは、かなりのNG行動。
人間の食べ物のなかには、犬の体に悪影響を与えるものも多いです。
「犬に食べさせてはいけない」と言われている食べものを直接的に与えなくても、それが含まれていたことが原因でショック症状を起こすリスクも考えられます。
例えば、犬に危険とされているタマネギが含まれているハンバーグやシチュー。
直接的に与えなくてもタマネギの成分が入っている食べ物を食べて具合が悪くなる可能性もあるでしょう。
また、何も問題がなさそうな「お米」。
犬にとっては有害ではないので食べること自体はNGではありません。
しかし、糖分が多い食品なので過剰に与えると肥満に直結します。
犬たちは、人間の食べ物を一度でも食べると「自分が食べられるものだ」と学習するので、おねだりは日常的になるものです。
ペットフードだけでも十分な量なのに、それにプラスして人間の食べものを食べた結果、肥満に繋がることもあります。
長生きのためには、愛犬には人間の食べ物は「絶対与えない」くらいの覚悟が必要です。
◆その3:ドッグフードの質は大丈夫?安さにこだわると長生きできないかも…
家庭の経済状況や多頭飼育などを理由に、安いドッグフードを選ぶ飼い主さんもいるかもしれません。
犬の生涯を通すとドッグフードの費用もかなりのものなので、少しでも安ければ…と飼い主さんなりに考えてのことでしょう。
しかし、「安さ」ばかりにこだわると長生きには繋がりません。
「高価なドッグフード」が必ずしも高品質とは言えない部分がありますが、安価なドッグフードは安全ではない原材料からできていることも…!
極端に安いドッグフードは、「大丈夫なのかな?」と、ちょっと疑ってかかるくらいがちょうどいいでしょう。
原材料や添加物の種類などを自分なりに調べる、値段だけに惑わされないなどに気をつけてくださいね。
また、子犬、成犬、シニアと世代ごとに必要な栄養分もかなり違っています。
長生きのため、ドッグフードはライフステージに合わせて選ぶことも重要です。
◆その4:愛犬の近くでタバコはNG行為!
人間にとっても大きな病気に繋がるタバコは、長生きを阻害するリスクの高いものです。
吸っている本人以外だけでなく、タバコの先から出る煙が危険ということは有名な事実ですよね。
最近では、多くの施設で「喫煙」「禁煙」と吸う人と吸わない人の区別が当たり前のことになっていますが、自分の家では自由にタバコを吸うという人もいるでしょう。
そんな行動が愛犬の寿命を短くする一因ともなっています。
タバコの煙でリスクの高い肺がんは、人間だけの病気ではありません。
飼い主一家の誰かが同じ部屋でタバコを吸っていると、愛犬にも健康の被害の可能性が高まります。
また、好奇心旺盛な犬が飼い主さんの吸ったタバコの吸い殻を誤飲することもあるかもしれません。
愛犬の長生きのため、禁煙するか、まったく別の空間で吸うことをおススメします。
◆その5:良質な散歩をしている?少なすぎても多すぎても寿命を縮める原因になる
犬の散歩は、少なすぎても多すぎてもNGです。
小さな犬の運動量は少しで済むので「家のなかだけでも十分だろう」と、散歩をしない考えの人もいるでしょう。
しかし、犬にとっての“散歩”の意味することはかなり重要なもの。
長い距離の散歩で集中的に足を使えば、犬の足腰が鍛えられて長生きに繋がります。
また、家以外の風景、飼い主以外の人間や他の動物を見ることは、脳を刺激してくれるので、認知症を防ぐとも考えられています。
散歩が極端に少ない犬は、体だけでなく心の衰退も進み、長生きできなくなる原因にもなるかもしれません。
また、逆に散歩のさせ過ぎも不健康のもとです。
「たくさん運動させよう」と、体の大きさや年齢を無視して散歩をさせ過ぎると足腰に負担がかかり過ぎたり、精神的にストレスがかかったりする可能性もあるでしょう。
散歩時間や散歩コースは、愛犬の年齢や状況に合わせてじっくり考えてみてくださいね。
◆その6:ストレスを与えていない?ストレスは健康を損なう最大の敵
言葉を話せないので見逃しがちですが、飼い主さんの間違った行動がストレスを増やしていることもあります。
人間のようにストレスを発散できない犬にとって、ストレスの溜まり過ぎは病気に繋がることもあるので軽視できません。
特に「毎日の留守番の時間が長すぎる」「しつけと称して体罰を繰り返す」「家のなかの環境が悪すぎる」などが当てはまると注意が必要です。
そもそも集団行動を好む犬にとって、一人で過ごさなければならない留守番の時間はかなり苦痛。
数時間程度なら問題ありませんが、ストレスの原因となる留守番は極力減らすようにするといいでしょう。
愛犬の長生きのためには、ストレスを減らすことを考えてあげたいものです。
◆その7:健康管理はちゃんとしている?
「足が痛い」「お腹が痛い」など、体調の悪さを言葉で伝えることができない犬たち。
人間側が気をつけてあげなければ、病気を見逃してしまうこともあります。
健康診断を受けない、予防接種もまったくしない…というのは、よくありません。
また、犬の健康状態に関して無関心というのも愛犬の寿命を縮めることに繋がります。
「いつもよりも食欲がなさそう」「体重が減ってきたな」「足が痛そう」「ウンチの回数が減った」「尿の色がおかしい」「元気がないな」などは、犬の様子に気を配っている飼い主さんなら気づけることばかりです。
このような些細な変化が病気の早期発見ともなり、結果的に犬が長生きできるのです。
◆その8:家のなかで飼っている?外飼いは短命傾向に…
かつては、家の庭先に犬小屋を置き、そのなかで飼育するスタイルは特に珍しいことではありませんでした。
しかし、近年では大きな犬も小さな犬も関係なく、室内で育てる飼い方が増えてきています。
屋外で育てることは絶対悪いとは一概に言えませんが、犬の寿命を短命にしてしまう要因がいくつかあることを知っておくといいでしょう。
まず、気温の変化の影響を受けやすいことがあげられます。
近年、地球の温暖化が加速しています。
ここ数十年前の平均気温と比較すると、夏にはびっくりするような最高気温を記録する地域も増えていますよね。
真夏でも夜になれば気温が落ち着くという時代は遠い昔のもので、今では日中も深夜も熱中症のリスクと戦わなければならない日も珍しくありません。
そんな暑い気温のなか、外で過ごす犬たちの過酷さは計り知れず、熱中症が原因で命を落とすリスクが高まるのは避けられないでしょう。
そして、冬の寒さも犬にはツラいもの。
なかには「寒さに強い!」という犬種もいますが、やはり寿命を縮めてしまう原因となります。
また、外という環境は飼い主の目が届きにくく危険なことも多くなります。
外で飼っている場合、基本的にはチェーンで繋がれているため、家の敷地から出ることはないかもしれません。
ただ、大きな地震、突然の雷や嵐、近くで起こった交通事故の衝撃音など、犬をビックリさせることもあります。
パニックでチェーンが外れ、道路に飛び出し車と衝突するなど、室内飼いと比べると事故のリスクが高くなります。
◆その9:衛生面は大丈夫?犬の清潔をキープしよう
外で飼っている犬と比較すると、室内飼いの犬は衛生面が安心なような気もしますよね。
でも、掃除を怠ったり、犬のベッドやシーツの洗濯ができていなかったりするとすぐに不衛生な状態となります。
犬の抜け毛や食べ物のカスなどが原因で、カーペットや犬の寝具、ソファーの隙間などにダニが発生することがありますが、それが犬の皮膚病の原因にもなるのでこまめな掃除が重要です。
また、「犬自身」も清潔に保ってあげてくださいね。
散歩中に、雨や泥で濡れた場合にはそのままにしないようにしましょう。
雨で濡れたまま放置すると皮膚の病気に繋がります。
丁寧に洗ってあげてくださいね。
◆その10:家のなかの環境は大丈夫?
さきほど、「外飼いよりも室内飼いがおススメ」とお話しましたが、「室内だから安心」という訳ではありません。
家のなかでも環境が悪ければ愛犬の命を短くするリスクがあるでしょう。
例えば、フローリング。
ツルツル滑ることは犬の足腰を痛める原因になります。
犬が過ごす空間は、滑りにくい素材やカーペットなど変えるようにしたいものです。
また、愛犬の手の届くところに危険なものを置くのもNG行動のひとつ。
犬が誤飲して、命を落したりすることもあるので要注意です。
特に、留守番中は飼い主の目が離れているので、帰宅後に愛犬の異変に気づいても「誤飲したのかどうか?」が気づきにくいです。
誤飲を防止するために「留守番時にはケージに入れる」というのも対策のひとつになります。
また、家具の配置なども、犬がぶつかってケガをしないように考えてみるのも寿命を縮めない秘訣です。
まとめ
いかがでしたか?
自分なりに愛犬に愛情を注いでいるつもりでも結果的に犬の寿命を縮めていることに繋がっていることもあります。
チェック項目を見ていて、ハッとさせられた飼い主さんもいるかもしれません。
目の前の愛犬が急にいなくなったら悲しいですよね。
それが私たち人間の間違った飼い方が原因だった…と考えると、悔やんでも悔やみきれないでしょう。
食事面や健康面など、今日からでも改善できることばかりです。
愛犬の長生きに繋がるように、愛犬との生活や飼い方、家の環境を見つめ直してみてくださいね。
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