1.犬のしつけにおいて「怒る」と「叱る」は違う!
2.上手な犬の褒め方のポイントは?
2-1.上手な犬の褒め方①褒めるタイミングが重要
2-2.上手な犬の褒め方②飼い主さんのリアクションが重要
3.上手な犬の叱り方のポイントは?
3-1.上手な犬の叱り方①冷静な叱り方を意識する
3-2.上手な犬の叱り方①無視する
3-3.上手な犬の叱り方②声を出して叱る
3-4.上手な犬の叱り方③絶対に体罰を与えない
3-5.上手な犬の叱り方④イタズラする理由を見つける
【掲載:2018.12.18 更新:2020.06.05】
犬のしつけにおいて「怒る」と「叱る」は違う!
まず初めに、皆さんにお伝えしたい事があります。それは、「怒る」と「叱る」という行動は別の物だと言う事です。
「叱る」という行動は、犬が何か悪いことをしてしまった時に、その行動がいけない物だった事を教え、正しい行動へと導く事を言います。
対して「怒る」とは、犬がしてしまった行動に対して飼い主さんが目くじらを立て、イライラしてしまったり怒鳴りつけたりする事を言っています。
この2つの言葉は似ているようで大きく異なるのです。このことを頭の中にしっかりと憶える事から犬のしつけは始まります。
上手な犬の褒め方のポイントは?
まず初めに犬の上手な褒め方を教えていきたいと思います!
◆上手な犬の褒め方①褒めるタイミングが重要
上手に犬を褒めるためには、なんと言っても犬を褒めるタイミングが重要になります。
どのタイミングで犬を褒めると良いのかと言うと、犬に命令して犬が命令通りに動作を完了した瞬間にする褒め方が最も良いタイミングと言われています。
例を挙げますと、犬に「座れ」と命令を出し、犬が命令通りに座りました。その瞬間に褒めてあげるのが正しい褒め方です。
犬にとっては、この褒めるタイミングというものが一番重要で、褒めるタイミングが少しでも違うと、何に対して褒められているのか分からなくなってしまうのです。
愛犬を褒めるときは、必ず動作をした瞬間の褒め方を意識してあげて下さいね!
◆上手な犬の褒め方②飼い主さんのリアクションが重要
上手な犬の褒め方で次に大切な事は、褒めるときの飼い主さんのリアクションです。
皆さんは、愛犬を褒める時にどのようなリアクションで褒めていますか?犬が良いことをしたのに対し、「よし、偉かった」と言うだけだったり、頭を撫でるだけの褒め方だったりしていませんか?
実は、その褒め方では犬は褒められているのか分かっていない可能性があります。
犬に「あ、私(僕)今褒められている!」と分かってもらうためには、かなり大げさに褒めてあげる必要があります。「えっ、こんなに褒めてあげるの!?」と思うくらいオーバーリアクションで大丈夫です。むしろそのくらいオーバーリアクションな褒め方をしてあげないと、犬は褒められている事を理解してくれない事があるのです。
褒め方のコツとしては、
・飼い主さんがとても嬉しそうにしている
・赤ちゃんに話しかける時や可愛い物を見た時のような甲高い声を出す
・大きな声で喜ぶ
などのオーバーリアクションが上手な褒め方への成功の秘訣です。
場合によっては、褒められて嬉しくて走り出した犬と一緒に走り出してしまうくらいのオーバーなリアクションで大丈夫ですよ!
上手な犬の叱り方のポイントは?
先ほどは上手な犬の褒め方を伝授いたしました。
では、上手な犬の叱り方はどうでしょうか。犬を上手に褒める事よりも、犬を上手に叱る事の方が難しい気がしますよね。
◆上手な犬の叱り方①冷静な叱り方を意識する
私たち人間は感情のある生き物ですから、忙しい時やイライラしている日などが当然あります。そんな時に犬が悪さをしてしまったり、何かトラブルを起こしてしまうと、つい感情的に怒ってしまう事があると思います。
誰しもが一度はそのような経験があると思いますので、「私の叱り方はダメだったんだ…。」と落ち込まなくても大丈夫ですよ。
しかし、最初に説明した通り「怒る」ことは「叱る」ことと全然違い、犬のしつけではありません。できるだけ冷静な叱り方を心がけるようにしましょう。
では愛犬に嫌われてしまう前に、上手な叱り方を伝授したいと思います!
◆上手な犬の叱り方②無視する
自分がイライラしている時に一番良い方法が、悪さをしていても愛犬を無視する事です。一見するとイタズラや悪さを助長してしまいそうに感じますが、実は犬を無視する方法は有効です。
犬がイタズラや悪さをするのはどんな時か、考えた事はありますか?
犬がイタズラや悪さをしてしまう時というのは、大抵が寂しかったり、構って欲しい時です。構ってもらおうと思ってしたイタズラや悪さを飼い主さんが怒ると、犬は「しめしめ、飼い主さんはイタズラをすると構ってくれるんだな!」と考え、変な学習をしてしまう事になります。
そのため、飼い主さんの目の前でイタズラや悪さが行われていても無視をする事も、上手な叱り方の一つの有効な手なのです。
上手な無視の仕方としては、
・犬に声をかけない
・犬と目を合わさない
・犬に触らない
・黙って淡々と片付ける
・その場にいる人全員で徹底して同じように統一する
このような方法が良いでしょう。
また、片付けの際に犬が邪魔をしに来ると思いますが、その時も絶対に犬を構わず、黙って犬を押してどかしましょう。
この黙って犬をどかすという行動は、犬の世界では上位の犬が下位の犬に対して行う行動です。家の中では飼い主さんが上位にいるべきですので、可哀想に思えてしまうかもしれませんが、徹底しましょう。
無視を続けている最中にも犬は様子を伺ったり、わざと飼い主さんの所に来ておどけたり、しょんぼりしたりします。しかし、それも無視して下さいね。
無視をする時間ですが、15分~30分の間で行うと良いでしょう。15分~30分経ったら犬に何か命令を出し、それが上手に出来たら、先ほどの上手な褒め方で褒めてあげて下さい。それで無視は終わりです。いつも通りの日常に戻って大丈夫ですよ。
可哀想に思えてしまいそうですが、感情的になって犬を怒鳴りつけてしまう叱り方より、こちらの無視の方法の方が断然良いですよね。
◆上手な犬の叱り方③声を出して叱る
先ほどはつい感情的になって犬を怒鳴ってしまいやすい方向けの叱り方でしたが、「犬がイタズラしたくらいじゃ全然腹立たないよ」という方々ももちろんいますし、気持ちが落ち着いている時ならば犬がイタズラをしていても冷静でいられるものですよね。
そんな時にオススメしたい上手な叱り方は、声に出して叱る方法です。
上手な声を使った叱り方としては、
・やや大きめの声で言う
・低い声を出す
・言葉は短く言う(「ダメ」、「いけない」など)
この3つが挙げられます。
大きめの声を出す叱り方は、叱る時ならば皆さんそのようにしていると思います。
なぜ低い声で叱るのかと言うと、犬は人間の言葉をある程度理解していても、はっきりとした意味までは理解していません。そのため、低い声で言う事により、犬が怒って唸っている唸り声のように感じさせる事が大切なのです。
言葉を短く言う事も、犬に伝わりやすくするためです。大きめの低い声で「ダメ」と言われれば、犬にも「いけない事をして叱られているんだ!」と伝わりやすくなりますよ。
犬が叱られている事を理解している時は、
・背中を丸める
・耳が後ろの方向に垂れる
・目を合わせない
・上目遣いになる
などの仕草が見られます。このような仕草を取った時は叱られている事を理解している時ですので、いつまでもダラダラとした叱り方をしないように気を付けましょうね。
◆上手な犬の叱り方④絶対に体罰を与えない
叱る時にやってしまった事がある方もいるとは思うのですが、犬を叱る際に手を振り上げて叩くフリをしたり、実際に叩いてしまう事はやめましょう。
叩かれたり叩くフリをされた犬は、その時は悪さをやめるかもしれません。しかし、それは悪いことをしていた事を理解してやめたわけではなく、単純に「叩かれる事への恐怖」でやめただけの事です。
何をするといけない事なのかが分からないとまた同じ事を繰り返してしまいますので、恐怖で躾けるのではなく上手な叱り方で躾けてあげて下さいね。
◆上手な犬の叱り方⑤イタズラする理由を見つける
犬の躾は、叱る躾より褒める躾の方が良いと言われています。出来る事ならば、叱る事がない方が良いのです。
犬が何か悪さをしてしまった時には、大抵は何か理由がありますから、「いけない!」と叱るだけでなく、「なぜそのような行動を取るのか?」という事に目を向けて良く考えてあげて下さい。
また、悪さをして叱られてしまう原因となる物を犬の手の届く場所からなるべく排除し、必要以上に犬が叱られてしまわないように配慮してあげましょうね。
上手な犬の褒め方・叱り方のまとめ
今回の記事では、犬の上手な褒め方と上手な叱り方をご紹介していきましたが、いかがでしたか?
意外と無意識の内に上手な褒め方が出来ていた、なんて方もいるのではないでしょうか。
しかし、実際問題としては、犬の躾で一番難しい事は上手な褒め方よりも上手な叱り方ですよね。今まで「叱る」ではなくて「怒る」だった!なんて方も大丈夫です!今からでも遅くはありませんので、今回この記事を読んだ事をきっかけに「怒る」を「叱る」に変えて行きましょうね!
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