1.犬のマーキングとは?
1-1.犬がマーキングし始める時期
1-2.メス犬もマーキング行動をする
2.犬のマーキングの意味は?
2-1.犬のマーキングの意味①体の大きさをアピール!
2-2.犬のマーキングの意味②メス犬にアピール!
2-3.犬のマーキングの意味③汚れを防ぐ!
2-4.犬のマーキングの意味④精神安定!
3.犬のマーキングのしつけ方法は?
3-1.犬のマーキングのしつけ方法①叱らない
3-2.犬のマーキングのしつけ方法②縄張りを徐々に狭くして行く
3-3.犬のマーキングのしつけ方法③ハウスとトイレの区別をしっかりさせる
3-4.犬のマーキングのしつけ方法④リードを短くする
3-5.犬のマーキングのしつけ方法⑤トイレを済ませてから散歩に行く
3-6.犬のマーキングのしつけ方法⑥塀や壁、植木、電柱、ポール、木などへ行かせない
3-7.犬のマーキングのしつけ方法⑦去勢手術
犬のマーキングとは?
マーキングとは犬によく見られる行動の一つで、「オスの犬が足を上げて排尿する」行動の事を言います。このような行動は犬の散歩中には自然に目にしますよね。
オス犬でしたら基本的にどの犬でもマーキング行動はしてしまうので、「犬の排尿」と言ったら「足を上げる」といったイメージが一般的に広まっています。
◆犬がマーキングし始める時期
犬がこのようなマーキング行動をし始める時期は、生後8~9か月頃からと言われていますが、個体差があるためもっと早い頃からマーキング行動を始める犬もいます。
「体が大きければマーキングする」といった事はなく、体の大きさは特に関係ありません。
しかし、のんびりした性格の犬よりは活発な性格であり、気が弱い犬よりは気の強い性格の犬の方がマーキングをしやすい傾向にあるようです。
◆メス犬もマーキング行動をする
基本的にマーキングはオス犬がする行動なのですが、まれにメス犬でもマーキング行動をする犬がいます。
メス犬なのにマーキングをしてしまう理由についてはさまざま言われていますが、その中でも多い意見は「気が強いため」「縄張り意識がオスのように強いため」です。
確かにそのような場合もあるかと思いますが、実は他の意味が強いと言われています。それは避妊手術をしていないメス犬の発情期が関係しています。
メス犬が発情期である事をオス犬へアピールするため、フェロモンが含まれたオシッコをマーキングしてオス犬に発情期だと伝えているそうです。
発情期を過ぎればマーキング行動はなくなります。発情期を過ぎてもマーキング行動があるメス犬は、気が強いまた癖になっている場合があります。
犬のマーキングの意味は?
一般的に「犬のマーキング」というと「犬の縄張り意識」から来る行動の一つだと思われていますよね。しかし、犬のマーキングには縄張り意識以外の理由もあるのです。
では、犬はどのような理由でマーキングをしているのでしょうか。
◆犬のマーキングの意味①体の大きさをアピール!
オス犬は体の大きさをアピールするためにマーキング行動をする事があります。
「自分は大きいんだ」「自分は強いんだ」と周囲の犬にアピールするために、足を出来る限り大きく上げた状態で少しでも高い位置に尿を掛けようとします。
この行動は他の犬に対して牽制するという意味も持っており、自分の縄張りを確保するためのものでもあります。
犬の世界は体が大きい方が強くて偉いとされている世界ですので、少しでも自分を強く見せたい!と思うのは仕方のない事なのかもしれませんね。
メス犬でマーキングをするという犬の場合の多くは、このように自分を大きく強く見せ縄張りを確保するためにマーキングをしている場合が多いようです。
◆犬のマーキングの意味②メス犬にアピール!
散歩コースや自分の近くに発情中のメス犬がいる場合、オス犬は発情中のメス犬に自分の存在に気付いてもらうためにマーキングをする場合があります。つまり、自分の存在をメス犬にアピールしているのです。
なぜオス犬が自分の存在をアピールするためにマーキングをするのかを説明します。
オス犬の尿中には、男性ホルモンの「テストステロン」というものが含まれています。そのテストステロンを少しでもメス犬に嗅いでもらおうと、メス犬の鼻に近い位置に尿を掛けているのです。
マーキングとして高い位置に尿を掛ければ、男性ホルモンを嗅いでもらうだけでなく「大きくて強いオス犬なんだぞ」というアピールにもなるため一石二鳥ということですね!
◆犬のマーキングの意味③汚れを防ぐ!
オス犬の身体は尿管が胸に向かった形で付いています。そのため、立ったままの状態で排尿すると、自分の胸や前足に尿が掛かってしまい汚れてしまいます。
そのように自分が汚れないために体を捻り、足を高く上げて尿が掛かってしまわないようにしているのです。犬って賢いですよね!
◆犬のマーキングの意味④精神安定!
犬の中で緊張や気持ちが高まってしまった時などに精神安定としてマーキングする事があります。マーキングする事により気持ちの高ぶりを鎮める事ができるのです。
私たち人間でも緊張するとトイレに行きたくなってしまう人はいますよね。犬も人間と同じような気持ちになるという事ですね!
犬のマーキング行動には、このように様々な理由が含まれています。
普段何気なくしているようでも、一つ一つのマーキングにこのような意味があったのかと思うと、今まで困っていたマーキングの見方も変わってきますね。
犬のマーキングのしつけ方法は?
犬のマーキング行動は、しつけによって抑える事が出来ると言われています。どんなに理由があると言われても、やはり犬にマーキングをされてしまうと困ってしまう場面があるのも事実ですよね。
そこで、どのようなしつけをすれば犬のマーキングが抑えられるのか、しつけ以外にもどのような事をすれば良いのかを紹介していきたいと思います。
◆犬のマーキングのしつけ方法①叱らない
マーキングというものは叱って治るようなものではありません。犬からするとマーキングは本能からくる行動なため、叱られると「えっどうして叱られたの?」という気分になってしまい、飼い主さんとの信頼関係の悪化に繋がりかねません。
例え犬のマーキングを不快に感じていたとしても、犬がマーキングをしたという事を怒らないようにしてあげましょう。
◆犬のマーキングのしつけ方法②縄張りを徐々に狭くして行く
犬がマーキングをする理由で大部分を占めているのが「縄張りのアピール」です。という事はつまり、犬の縄張りを徐々に狭くして行く事で、最終的にトイレ内だけに収めれば良いという事です。
最初は、犬の行動範囲を「この部屋だけ」とするなどのルールを設ける事から始めましょう。
犬が行動する範囲を限定的にする事で、マーキングの範囲も狭まり、飼い主さんのストレスも軽減される事でしょう。
犬が自由に行き来しても良い部屋を決めたら、他の部屋や場所は犬が入れないようにドアを閉める、柵を立てるなどの対策をしておきましょうね。
このように犬のテリトリーを狭めてあげる事で、しばらくするとマーキングの回数や箇所も減っていったという報告もあります。
◆犬のマーキングのしつけ方法③ハウスとトイレの区別をしっかりさせる
室内でのマーキングが酷いという場合、「ハウス」と「トイレ」の区別がついていない可能性があります。そのため、「部屋=トイレ」と誤って認識しているという事もあり得ます。
このような場合には、「ハウス」をきちんと教えることでマーキングを減らす事が出来ます。
犬が「ハウス」をきちんと認識する事が出来れば「自分の縄張りはハウスだ」という意識になるため、トイレはトイレとして認識し、あちこちでマーキングをする事もなくなってくるようです。
トイレを「トイレ」として認識させるためには、トイレトレーニングを見直し、犬に再度しっかりとトイレを教える必要があります。つまり、室内でのマーキングを減らすためにはハウスとトイレのトレーニングを再度行なう事が重要という事ですね!
◆犬のマーキングのしつけ方法④リードを短くする
外でのマーキングに困っているという場合、大半は散歩中でのマーキングにお困りですよね。
散歩中にあちこちでマーキングをしてしまう場合には、リードを短く持ち、飼い主のそばを歩くように散歩させましょう。
リードを短く持つ事で、犬があちこち自由に行く事を防ぐ事ができるだけでなく、マーキングをしようとした瞬間に短く持ったリードを引っ張ることでマーキングを制止する事ができます。
他にも、事故などの防止にもなるので、リードは短く持って散歩する事が望ましいでしょう。
◆犬のマーキングのしつけ方法⑤トイレを済ませてから散歩に行く
外でのマーキングが酷い場合、「外=マーキングをする場所」と考えているという可能性が高いです。
このように考えている場合、「外はマーキングするところだからトイレもして良いんだ!」と考えているケースが多いものです。
そこで、普段のトイレトレーニングの延長となりますが、外に散歩に行く前にも必ずトイレで排泄をさせ、トイレ以外での排泄をさせないようにしましょう。
◆犬のマーキングのしつけ方法⑥塀や壁、植木、電柱、ポール、木などへ行かせない
壁側や電柱、木などへ行くとマーキングをしてしまうため、そのような場所へ行かない事です。
◆犬のマーキングのしつけ方法⑦去勢手術
去勢手術をするという事も犬のマーキングを減らす一つの方法です。去勢手術をすれば必ずしもマーキングが減るという訳ではありませんが、一般的には去勢手術をするとマーキングが減ると言われています。
犬のマーキングに関するまとめ
犬のマーキングについて、その理由やマーキングを減らす方法をご紹介していきましたが、いかがでしたか?
人間にとっては少し困ってしまう行動となってしまうマーキングですが、犬にとってはとても重要な役割をもっているものです。犬と飼い主のどちらにもストレスがないよう、犬のマーキングとは上手に付き合って行けると良いですね!
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